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高嶋ちさ子さん、母を亡くし、高齢の父と高齢のダウン症の姉、育児と仕事を抱え、ダブルケア以上の状態に




【目次】

■高嶋ちさ子さん、母を亡くし、高齢の父と高齢のダウン症の姉、育児と仕事を抱え、ダブルケア以上の状態に

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by Financial Times(画像:Creative Commons)Photo Credit: Grace Villamil

高嶋ちさ子、母亡くして弱音を吐露…高齢の父姉と仕事育児を抱え「人生は過酷」

(2018/1/25、スポーツ報知)

バイオリニストの高嶋ちさ子さんは2017年8月にお母さんを亡くし、現在は高齢のお父さんと高齢のダウン症のお姉さんがいて、二人のお子さんを育てながら、なおかつ仕事をしていることをツイートしています。

芸能活動引退の会見で小室哲哉さんが最後にメッセージを伝えた「高齢化社会」「介護の大変さ」「社会のストレス」についてみんなで考えてみよう!では、小室さんが感じているような高齢化社会・介護の大変さ、社会のストレスというのは決して他人事ではなく、私たちのすぐ目の前まで来ているといっても過言ではないと書きました。

高嶋ちさ子さんのケースは、高齢化社会・介護の大変さ、仕事のストレスに加えて、育児と介護を同時に行なう「ダブルケア」の状態であると考えられます。

【追記】

2018年10月3日放送の「一周回って知らない話」でご家族が出演していましたが、お父さんとお姉さんとのやりとりを見てみるとそんな心配をする必要などないくらい元気でした。




■ダブルケアとは

ダブルケアを行う者の年齢構成|平成28年版厚生白書
ダブルケアを行う者の年齢構成|平成28年版厚生白書

参考画像:ダブルケアを行う者の年齢構成|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

ダブルケアに直面する前後の業務量や労働時間の変化|平成28年版厚生白書
ダブルケアに直面する前後の業務量や労働時間の変化|平成28年版厚生白書

参考画像:ダブルケアに直面する前後の業務量や労働時間の変化|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

育児と介護を同時に行なう「ダブルケア」の原因と実態とは?で紹介した内閣府の「育児と介護のダブルケアの実態に関する調査」(2016年)によれば、一人や一つの世帯が同時期に介護と育児の両方に直面する「ダブルケア」の実態は次のようになっています。

●ダブルケアを行う者の推計人口は25万3千人

●男女別では、男性が8万5千人、女性が16万8千人と女性が男性の約2倍であり、女性に負担が偏っている

●ダブルケアを行う者は30歳~40歳代が多く、男女ともに全体の8割を占めている

●「業務量や労働時間を減らした」者は、男性で約2割、女性で約4割となっており、そのうち離職して無職になった者は、男性で2.6%、女性で17.5%となっている

晩婚化・晩産化(出産年齢の高齢化)が進んだ結果、子育てと親の介護を同時に行わなければならない問題である「ダブルケア」に注目が集まっているそうです。

■まとめ

「ダブルケア」を身近な問題と思うか|平成28年版厚生白書
「ダブルケア」を身近な問題と思うか|平成28年版厚生白書

参考画像:「ダブルケア」を身近な問題と思うか|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

厚生労働省政策統括官付政策評価官室委託「高齢社会に関する意識調査」(2016年)における 「「ダブルケア」の問題はあなたにとって身近な問題だと思うか」という質問に対する回答に対しては、45.4%の人が「ダブルケア」の問題を身近な問題として「思う」「どちらかというと思う」と回答しています。

現役世代の多くが「ダブルケア」の問題を抱えてしまう可能性がありえます。

だからこそ、いかに育児の負担と介護の負担を軽くすることができるのかが重要になってきます。

特に、女性への負担が大きく、介護のために労働時間を減らしたり、無職になったりするケースもあり、無償の介護を行なわずに就労していた場合の収入や年金を考えると、大きな損失を生んでいることがわかります。

女性が働きながらでも、子育ても介護もできるようにするためにはどのようにしたらよいか、自分事として考えていく必要があるのではないでしょうか?







【関連記事】
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服薬支援ロボ+介護健診ネットワークの連携で高齢者の服薬管理の改善が期待される




【目次】

■服薬支援ロボ+介護健診ネットワークの連携で高齢者の服薬管理の改善が期待される

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by tr0tt3r(画像:Creative Commons)

服薬支援ロボを活用した「服薬支援クラウドサービス」日立システムズとクラリオン、笠間市と共同実証

(2016/6/27、日経デジタルヘルス)

服薬支援クラウドサービスは、クラリオン開発の服薬支援装置「服薬支援ロボ」を活用し、誤飲防止などの服薬管理と、患者を中心とした包括ケアに関わる関係者の業務効率化を支援するクラウドサービスとなる。

日立システムズとクラリオンは、2016年4月から茨城県笠間市が運用する「介護健診ネットワーク」に「服薬支援クラウドサービス」の試験導入と、その連携に関する実証実験を実施しました。

今回の実証実験の結果どのような結果が得られたのでしょうか。

その結果、自分で薬が飲めなかった患者が、服薬支援ロボの支援により自分で自発的に薬を服用できるようになったとする。予定時間に服薬されなかった場合も、ロボットが再度服薬をアナウンスすることで飲み忘れを防げたという。

また薬剤師は、介護健診ネットワークを通じて要介護者の服薬状況が確認可能になった。

服薬支援ロボにより自発的に薬を服用できるようになったり、飲み忘れを防ぐことができたり、薬剤師は要介護者の服薬状況が確認できるようになったそうです。

【関連記事】

■高齢者の薬のもらい過ぎが問題になっている!

なぜ高齢者の薬のもらい過ぎという問題が起きるのか?によれば、次のような理由で高齢者の薬のもらい過ぎという問題が起きています。

  • 高齢者になると複数の病気にかかることが多い
  • 複数の医療機関・複数の薬局にかかる
  • 薬剤師は「お薬手帳」で患者がどんな薬を飲んでいるか把握するが、薬の重複がわかっても、薬の整理までは手が及ばない
  • 医療機関に問い合わせてもすぐに返事がもらえず、患者を待たせないため、処方箋通りに薬を渡せばよいと考える薬剤師がまだ多い
  • 薬の情報が、医師や薬剤師間で共有されていない

例えば、緑内障 患者判断で治療中断18.7%によれば、「大した症状がない」、「継続受診が面倒」、「治療効果が実感できない」など病気自体への理解度が低いことや治療効果についての理解が低いという理由で、患者判断で緑内障の点眼治療を中断してしまっているそうです。

処方された薬を適切に服用できずに、その結果、症状が悪化して薬が増えてしまい、また、その薬を飲み残してしまい、症状が更に悪くなっていく悪循環に陥ってしまうこともあるようです。

■まとめ

高齢者宅には年475億円分の残薬(飲み残し・飲み忘れの薬)がある!?|解決する4つの方法では、服薬忘れ防止システムなどの提案を行ないましたが、今回の実証実験の結果によれば、服薬忘れ防止システムは効果的であることがわかりました。

【関連記事】

また、薬剤師は、介護健診ネットワークを通じて要介護者の服薬状況が確認可能できるようになっていますが、このことも高齢者の服薬状況をチェックすることにより、不要な薬を減らすことであったり、治療にもつながることが期待できます。

今後服薬支援ロボ+介護健診ネットワークとの連携によって、高齢者の服薬管理のあり方が変わっていきそうです。

→ 高齢者への不要な薬を減らすためには、かかりつけ薬剤師・薬局の役割が重要になる について詳しくはこちら







【アドヒアランス関連記事】
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地震後に要介護認定者数が急増|避難所での生活は健康にどのような影響を与えたのか?|熊本県

Kumamoto-jo(Castle) / 熊本城(くまもとじょう)

by TANAKA Juuyoh (田中十洋)(画像:Creative Commons)




地震後、熊本県内で要介護者が急増…避難で運動量減る

(2017/1/17、読売新聞)

昨年4月の熊本地震について、熊本県は16日、甚大な被害を受けた益城(ましき)町や西原村などで、地震後に要介護認定者数が急増したことを明らかにした。

 高齢者が避難所や仮設住宅で生活し、体を動かす機会が減ったことなどが影響した可能性があるという。

熊本県内では、地震後に要介護認定者数が急増したことがわかったそうです。

今回のニュースでは、被災前に行なっていた散歩や農作業ができなくなることなど体を動かす機会が減ったことが影響した可能性があるとありますが、以前のブログによれば、避難所での生活によって、病気を発症したケースについて取り上げてきました。

■避難所での生活によって、病気を発症したケース

血栓

避難所の2千人に検診をしたところ9・1%に血栓が見つかった|熊本で医師ら調査

車中泊で肺塞栓症(エコノミークラス症候群)が多発!その初期症状とは!?では、4月19日、益城町の小学校の運動場や校舎で避難者を対象に「エコノミークラス症候群(肺塞栓症)」の原因とされるひざから下の静脈のエコー検査を実施したところ、26人のうち4人に血栓やそれにつながる血のよどみが見つかっていました。

今回のニュースによれば、約2千人を検診した結果、全体の9・1%の人の足に肺塞栓症の原因となり得る血栓が見つかったそうです。

前回のニュースによれば、血栓が見つかったのは女性に多いというものでしたが、今回のニュースによれば、70歳以上の人や睡眠剤を使用している人は危険性が高まることもわかったそうです。

自動車の中で避難生活をしている人はエコノミークラス症候群になる恐れがある!?予防法とは?によれば、エコノミークラス症候群とは、文字通り飛行機のエコノミークラスのような狭い座席に長時間足を動かさずにいると血流が悪くなり、その結果足に血栓ができ、その血栓が血流に乗って、肺の血管に詰まる可能性のある病気です。

04年の新潟県中越地震や07年の新潟県中越沖地震で避難生活を送っていた被災者に症状が確認されていたそうです。

厚生労働省によれば、エコノミークラス症候群の初期症状は足が赤くなる、足がむくむなどの症状があり、症状が進むと胸の痛みや息切れ、失神などの症状が出て、最悪の場合死亡することもあるそうです。

エコノミークラス症候群は中高年の女性に多いというデータがあるそうで、済生会熊本病院に搬送された患者10人のうち8人が女性だったこともそのデータを裏付ける材料となりそうです。

【血栓 関連記事】

■誤嚥性肺炎

肺炎入院患者が地震後に急増 避難長期化で口腔ケアが不十分で誤嚥性肺炎に|熊本地震によれば、国立病院機構熊本医療センターで、肺炎による入院患者数が前年同期と比べて倍増していることがわかったそうです。

その原因としては、誤嚥性肺炎が考えられています。

高齢者は注意したい!誤嚥性肺炎の気づきにくい症状のサインとは?によれば、誤嚥性肺炎とは、食べ物や飲み物、唾液に含まれた細菌が気管から入り込むことが起こる病気です。

高齢者の肺炎の7割以上は、細菌を含む唾液や食物が気管や肺に入ることで起こる誤嚥性肺炎だと言われています。

誤嚥性肺炎の予防は、細菌を含む食べ物や唾液の誤嚥を防ぐことが重要となるため、口の中を清潔に保つ口腔ケアと誤嚥を防ぐ対策が必要になるのですが、避難生活では、歯磨きなどの口の中のケアが不十分になっていることが考えられます。

また、寝たきりや脳血管障害、認知症の患者の場合は、嚥下反射やせき反射が低下し、細菌が気道を通じて肺に入り込みやすくなるため、誤嚥性肺炎のリスクが高くなるそうです。

阪神大震災でも肺炎で亡くなっている人が約24%を占めており、その多くが誤嚥性肺炎だったそうです。

また、東日本大震災でも誤嚥性肺炎による危険性が指摘されていたそうです。

【関連記事】

糖尿病

避難所の食事は糖尿病が悪化しやすい!?医療チームが糖尿病悪化を防ぐ指導|熊本地震によれば、避難所での食事は量が安定しておらず、炭水化物の割合が多くなりがちであるため、血糖値が上下動しやすいからなのだそうです。

■お薬手帳がないために、適切な薬の処方を判断に苦しむ

「お薬手帳」を避難時に持ち出すことの有効性が熊本地震で再確認によれば、お薬手帳を見ることで、それまで要観察者リストから漏れていた人も病気の特定ができ、健康状態の悪化を防ぐことができたケースがある一方で、お薬手帳がないために、適切な薬の処方を判断に苦しんだケースもあったそうです。

■まとめ

地震後に体調を崩し、病気になるケースというのはこれまでの経験で得られているので、今後のためにも、どういう対策をしておくべきか検討しておく必要がありますね。







【地震と関連する病気 関連記事】

芸能活動引退の会見で小室哲哉さんが最後にメッセージを伝えた「高齢化社会」「介護の大変さ」「社会のストレス」についてみんなで考えてみよう!




■芸能活動引退の会見で小室哲哉さんが最後にメッセージを伝えた「高齢化社会」「介護の大変さ」「社会のストレス」についてみんなで考えてみよう!

2040年の日本の社会構造・課題
2040年の社会構造|無人化、自動化、ロボットとの協働、高齢者の見守り等、人口減少日本を支える社会経済基盤が必要

参考画像:IoT新時代の未来づくり検討委員会事務局資料(2017/11/17、総務省)|スクリーンショット

小室哲哉「お騒がせした償い=退く」/一問一答2

(2018/1/19、日刊スポーツ)

たった1人の言動で日本、社会が動くとは全く思ってはいませんが…何となくですが高齢化社会、介護の大変さ、社会のストレスであったりとか少しずつ、この10年で触れてきたと思うので、こういうことを発信することで、皆さんも何かいい方向、幸せになる方向に動いてくれたら良いと心から思っています。微力ですが。少しでも響いたらいいなと思います。

小室哲哉さんが芸能活動引退の会見で行なった最後のスピーチが印象的ですよね。

小室哲哉さんは病気(C型肝炎)の治療を行なったり、KEIKOさんの介護があり、会見では自身の音楽のピークからすると下がったような、枯渇したような感覚などあったとおっしゃっていました。

【関連記事】

小室さんが感じているような高齢化社会・介護の大変さ、社会のストレスというのは決して他人事ではなく、私たちのすぐ目の前まで来ているといっても過言ではないでしょう。

■高齢化

日本の構造変化
日本の人口は2008年をピークに減少し、2040年には人口が約1億1千万人を下回り、毎年100万人近く減少。2042年には団塊ジュニア世代が高齢者となり、高齢者人口がピークになり、アジア諸国より約20年先行して超高齢化を経験。経済成長率が段階的に低下。
2040年の日本の社会構造・課題
2040年の社会構造|無人化、自動化、ロボットとの協働、高齢者の見守り等、人口減少日本を支える社会経済基盤が必要
未来の年表
未来の年表によれば、少子高齢化の深刻化により、今後日本の労働力人口が大幅に減少→ICTによる労働力人口減少への対策が必須

参考画像:IoT新時代の未来づくり検討委員会事務局資料(2017/11/17、総務省)|スクリーンショット

【参考リンク】

■老後の不安

日本の人口の推移|平成28年版情報通信白書|総務省
日本の人口の推移|平成28年版情報通信白書|総務省

参考画像:少子高齢化の進行と人口減少社会の到来|平成28年版情報通信白書|総務省スクリーンショット

少子高齢化の進行と人口減少社会の到来|平成28年版情報通信白書|総務省

総務省の国勢調査によると、2015年の人口は1億2,520万人、生産年齢人口は7,592万人である。。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口(出生中位・死亡中位推計)によると、総人口は2048年に1億人を割り、2060年には8,674万人にまで減少すると推計されている

総務省の国勢調査によれば、日本では少子高齢化が進んでおり、生産人口が減少し、総人口も減少を始めています。

Population of Japan|日本の人口ピラミッド
Population of Japan|日本の人口ピラミッド

参考画像:Population of Japan|PopulationPyramid.net

2045年の人口ピラミッドを70-74歳代が最も多く、その下の若い世代はどんどん少なくなっていくと予想されます。

高齢化社会をイメージする図としてよく紹介されるのがこのような図です。

2000年は65歳以上1人を20-64歳3.6人で支える。2050年は65歳以上1人を20-64歳1.2人で支える。
2000年は65歳以上1人を20-64歳3.6人で支える。2050年は65歳以上1人を20-64歳1.2人で支える。

参考画像: [将来の税はどうなるの?] 少子・高齢化|国税庁スクリーンショット

性別(男性・女性)・年齢階級別にみる悩みやストレスの原因からわかることによれば、男性は、25歳から54歳にかけては、1位「仕事に関すること」、2位「収入・家計・借金」と悩みの順位は変わらないのですが、55歳以上になると、「自分の健康・病気」や「老後(介護・収入)」への悩みが大きくなっていきます。

【男性】性・年齢階級別にみた上位5位までの悩みやストレスの原因|悩みやストレスの状況|平成13年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省
【男性】性・年齢階級別にみた上位5位までの悩みやストレスの原因|悩みやストレスの状況|平成13年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

参考画像:表22 性・年齢階級別にみた上位5位までの悩みやストレスの原因|悩みやストレスの状況|平成13年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

女性は、45歳以上から「自分の健康・病気」や「老後(介護・収入)」への悩みが大きくなっていきます。

【女性】性・年齢階級別にみた上位5位までの悩みやストレスの原因|悩みやストレスの状況|平成13年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省
【女性】性・年齢階級別にみた上位5位までの悩みやストレスの原因|悩みやストレスの状況|平成13年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

参考画像:表22 性・年齢階級別にみた上位5位までの悩みやストレスの原因|悩みやストレスの状況|平成13年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

老後に不安なこと|平成28年版厚生白書
老後に不安なこと|平成28年版厚生白書

参考画像:老後に不安なこと|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

厚生労働省で行った意識調査で40歳以上の男女に「あなたにとって、老後に不安が感じられるものは何ですか?」と質問に対して、「健康上の問題(73.6%)」が最も多く、次いで「経済上の問題(60.9%)」となっています。

【関連記事】




■重介護問題

「#重介護問題」とは?|#介護 の問題は遠い未来の問題ではなく、今目の前にある問題!によれば、少子高齢化に伴って、介護される側(要介護者・寝たきり高齢者・患者)・介護する側(家族・社会)への重く厳しい負担がかかる「重介護問題」を解決を目指すことが求められています。

要介護者等と同居の主な介護者の年齢組み合わせ別の割合の年次推移平成28年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省
要介護者等と同居の主な介護者の年齢組み合わせ別の割合の年次推移平成28年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

参考画像:平成28年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省|スクリーンショット

75歳以上同士の「老老介護」初の30%超|65歳以上同士の「老老介護」は過去最高54%に|平成28年国民生活基礎調査によれば、介護をする側と介護を受ける側の両方が高齢者の組み合わせである「老老介護」が話題になっていますが、平成28年国民生活基礎調査で発表された、同居の主な介護者と要介護者等の組合せを年齢階級別にみると、60歳以上同士70.3%、65歳以上同士54.7%、75歳以上同士30.2%となっており、また年次推移でみると、上昇傾向にあるのがわかります。

介護予防・生活支援サービス市場は2025年に1兆3000億円によれば、今後高齢者人口と高齢者世帯の増加に伴いサービス市場は拡大し、介護予防・生活支援サービス市場は2025年に1兆3000億円に迫るそうですが、介護職員は2025年には約38万人不足するおそれがあるそうです。

介護福祉士ピンチ!?介護福祉士を養成する大学や専門学校への定員に対する入学者の割合が約46%によれば、公益社団法人「日本介護福祉士養成施設協会」の調査によれば、2016年度の介護福祉士を養成する大学や専門学校への定員に対する入学者の割合が約46%だったそうです。

アメリカのプライム世代の女性の36%が「介護」を理由に仕事に就けない!?|働き盛り世代が無償の介護をしなければならない問題を解決するアイデアで紹介した米ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のハミルトン・プロジェクト(The Hamilton Project)が発表した報告書によれば、アメリカでは2016年、成人の3分の1(37.2%)以上が仕事に就いておらず、そのうち「働き盛り世代」(25~54歳)に当たる人たちの5分の1近くが就業しておらず、女性の36%が介護を理由に仕事に就けないそうです。

要介護(要支援)認定者数の推移|平成28年版厚生白書
要介護(要支援)認定者数の推移|平成28年版厚生白書

参考画像:要介護(要支援)認定者数の推移|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

要介護(要支援)認定者数は2015年には約608万人|要介護者にならない段階(フレイル)で食い止める対策が重要で紹介した平成28年版厚生白書によれば、要介護(要支援)認定者数は、2000年の約218万人から2015年には約608万人と増加しています。

その理由としては、生活習慣病(慢性疾患)中心への疾病構造の変化や高齢化が進んでいることが挙げられています。

実際に高齢者人口は増加しており、高齢化率(65歳以上人口割合)は1950年4.9%→1985年10.3%→2005年20.2%と上昇し、2015年には26.7%と過去最高となっており、今後の予測としては、2025年30.3%となるなど、2060年まで高齢化率はずっと上昇していくことが見込まれているそうです。

年齢3区分別人口及び高齢化率の推移|平成28年版厚生白書
年齢3区分別人口及び高齢化率の推移|平成28年版厚生白書

参考画像:年齢3区分別人口及び高齢化率の推移|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

つまり、この予測をもとにして、現状のままの仕組みで行くとすれば、要介護者の数は増加していくでしょう。

「重介護問題」は遠い未来の問題ではなく、今目の前にある問題なのです。

■まとめ

小室哲哉さんからの会見からは、病気・体力の低下・年齢による健康への不安や介護する側への重い負担、社会のストレスといったこれから日本が直面するであろう問題が濃縮されていたような感じがしました。

「インクルージョン」という考え方を知れば、あなたの周りの世界はやさしくなる!?で紹介した「インクルージョン(Inclusion)」とは、包含・含有・包括性・包摂・受け入れるといった意味を持ち、誰も排除せず、様々な人を受け入れるという考え方があります。

これからの私たちは、それぞれの問題を一人一人で抱えるのではなく、少しずつを分け合って、テクノロジーやアイデア、つながりをフル活用して、苦手なところは任せながら、自分の得意とするところでは率先して解決をしていくことが必要になってくるのではないでしょうか。







【関連記事】
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ロボットが人間と触れ合う分野(医療・介護)で役立つ!?人工筋肉(ソフトアクチュエーター)を開発|コロンビア大学




■ロボットが人間と触れ合う分野(医療・介護)で役立つ!?人工筋肉(ソフトアクチュエーター)を開発|コロンビア大学

ロボットが人間と触れ合う分野(医療・介護)で役立つ!?人工筋肉(ソフトアクチュエーター)を開発|コロンビア大学
ロボットが人間と触れ合う分野(医療・介護)で役立つ!?人工筋肉(ソフトアクチュエーター)を開発|コロンビア大学

参考画像:Soft Materials for Soft Actuators|YouTubeスクリーンショット

参考画像:Soft Materials for Soft Actuators|gifs.com

One Step Closer to Lifelike Robots

(2017/9/19、Columbia University)

The new material has a strain density (expansion per gram) that is 15 times larger than natural muscle, and can lift 1000 times its own weight.

<中略>

It was tested in a variety of robotic applications where it showed significant expansion-contraction ability, being capable of expansion up to 900% when electrically heated to 80°C.

コロンビア大学の研究者が開発したのは、3Dプリンタで作る人工筋肉で、温度を80度まで上げると900%膨張し、また自重の1000倍の重量のものを持ち上げることができるそうです。

Unlike rigid robots, soft robots can replicate natural motion—grasping and manipulation—to provide medical and other types of assistance, perform delicate tasks, or pick up soft objects.

剛性のロボットよりも柔軟な材料で作られるソフトロボットは、人間と触れることがある領域(例えば、医療やそのほかの支援)や細かい作業や柔らかいものを拾うなどといった場面での活躍が期待されます。

Soft Materials for Soft Actuators

【参考リンク】

  • Aslan Miriyev, Kenneth Stack & Hod Lipson Soft material for soft actuators Nature Communications 8, Article number: 596 (2017) doi:10.1038/s41467-017-00685-3




■人工筋肉の他のアイデア

●ナイロン素材の人工筋肉繊維

Muscles made of nylon

Nylon fibers made to flex like muscles

(2016/11/23、MIT)

Now, MIT researchers have come up with one of the simplest and lowest-cost systems yet for developing such “muscles,” in which a material reproduces some of the bending motions that natural muscle tissues perform.
The key ingredient, cheap and ubiquitous, is ordinary nylon fiber.

<中略>

Spinks adds, “Bending-type actuators are needed for robotic grippers, microscopic tools, and various machine components. These new bending actuators could have immediate application.”

MITの研究者が開発したのは、製造が容易で低コストでできるナイロン素材の人工筋肉繊維です。

曲げることのできるアクチュエータ(入力されたエネルギーを物理的運動に変換する機構のこと)は、ロボットグリッパー(ロボットが物をつかむ・握るためのもの)や顕微鏡ツール、様々な機械部品、医療分野など様々な用途での活躍が期待できるそうです。

●食べられる素材でできたアクチュエーター

Soft Pneumatic Gelatin Actuator for Edible Robotics

An Edible Actuator for Ingestible Robots

(2017/10/5、IEEE Spectrum)

The components of such edible robots could be mixed with nutrient or pharmaceutical components for digestion and metabolization. Potential applications are disposable robots for exploration, digestible robots for medical purposes in humans and animals, and food transportation where the robot does not require additional payload because the robot is the food.

ゼラチン、グリセリン、および水の混合物から作られた空気圧式アクチュエータは、野生動物の行動観察のためのロボットや探索のための使い捨てができるロボット等への活用が期待されます。

●やわらかい素材でできたロボットグリッパー

Custom Soft Robotic Gripper Sensor Skins for Haptic Object Visualization

カリフォルニア大学サンディエゴ校のエンジニアが開発した新しいロボットグリッパーは、シリコンゴム製で導電性カーボンナノチューブで作られたセンサーが埋め込まれており、ドライバー(ねじ回し)を回したり、電球をねじ込んだり、紙を持つことができます。

【参考リンク】

●傷口を自己治癒するソフトロボット

A robot that heals a little like Wolverine

【参考リンク】

  • Seppe Terryn, Joost Brancart, Dirk Lefeber, Guy Van Assche and Bram Vanderborght Self-healing soft pneumatic robots Science Robotics 16 Aug 2017: Vol. 2, Issue 9, eaan4268 DOI: 10.1126/scirobotics.aan4268

【関連記事】

●折り紙からインスピレーションを受けた折り畳み式の人工筋肉

[vimeo]https://vimeo.com/241349581[/vimeo]

Origami-Inspired Artificial Muscles

NEW ARTIFICIAL MUSCLES CAN GIVE SOFT ROBOTS SUPERPOWERS

(2017/11/27、MIT CSAIL)

The team constructed dozens of muscles using materials ranging from metal springs to packing foam to sheets of plastic, and experimented with different skeleton shapes to create muscles that can contract down to 10 percent of their original size, lift a delicate flower off the ground, and twist into a coil, all simply by sucking the air out of them.

MIT CSAILとハーバード大学のWyss Instituteの研究者は、折り紙からインスピレーションを受けた、折り畳み式の人工筋肉を開発したそうです。

ソフトロボットについて最近よく取り上げる機会が多いのですが、柔軟性と機敏性が増すと強度が低下するというトレードオフの関係があり、柔らかい素材は柔軟性のない素材ほど強度がなく弾力性がないため使用が制限されると考えられますが、今回の研究では空気や水圧だけで体重の1,000倍まで持ち上げることができるそうです。

What’s new, Atlas?

BostonDynamics(ボストンダイナミクス)の「Atlas(アトラス)」がまるで「パルクール(Parkour)」のような動きでバク宙をしている動画が公開されていますが、実際どんなアクチュエータ(入力されたエネルギーを物理的運動に変換する機構のこと)が用いられているのでしょうか?

【関連記事】

■まとめ

これからは、介護や生活支援などの場面で、ロボットと触れ合う機会が増えていくことが考えられますが、その際に硬い素材だと冷たい印象を受けるかもしれません。

そういった場面において、柔らかい素材のロボットであれば、温かみのある印象を与えられるのではないでしょうか。







【関連記事】
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