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果糖の取り過ぎで脂肪肝など生活習慣病になってしまう!?

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■果糖の取り過ぎで脂肪肝など生活習慣病になってしまう!?

Theresa, drinking a diet Coke in front of the Lincoln Memorial

by m01229(画像:Creative Commons)

果糖、取り過ぎ要注意 脂肪肝など生活習慣病にも

(2013/12/3、msn日経)

清涼飲料水や菓子などに多く含まれる果糖(フルクトースの過剰摂取は脂肪肝などの生活習慣病につながるそうです。

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■果糖の取り過ぎに注意が必要な理由

果糖には食欲の抑制の仕組みがない。

ブドウ糖は血糖値を上げてしまうものの、脳の満腹中枢に働いて食べ過ぎを防いでくれますが、果糖にはその仕組みが無いため、摂り過ぎてしまう事が考えられるそうです。

ラットの実験によれば、高脂肪食よりも高果糖シロップのほうが、体重が増えるだけでなく、中性脂肪が増え、メタボになってしまったそうです。(プリンストン大学)

また、成人の脳機能を画像診断で調べたところ、ブドウ糖の摂取後、15分以内に食欲が減少したが、果糖では減少しなかったそうです。(エール大学)

京都大大学院医学研究科の仲川孝彦・特定准教授らとスペインの大学との共同研究によれば、成人男性に1日200グラムの果糖を摂取してもらったところ、血圧の上昇・中性脂肪の増加・インスリン抵抗性といったメタボリックシンドロームの兆候が現れたそうです。

また、ラットに果糖を多く含む食事を10週間与えたところ、高血圧や脂質異常、高尿酸血症が多くなり、別のラットの実験によれば、果糖は腎臓機能にも影響を与えてしまうそうです。

つまり、果糖の過剰摂取は、肝臓で余った果糖が脂肪となって蓄積し、脂肪肝につながるだけでなく、糖尿病高血圧、腎障害にも関係するおそれがあるようです。

記事によれば、清涼飲料水や菓子類、調味料など幅広く使われているそうなので、どのようにすれば注意ができるのかどうかわかりませんが、気をつけていきたいですね。

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ホタルイカを食べると脂肪肝が改善する!?|富山短大

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■ホタルイカを食べると脂肪肝が改善する!?|富山短大

Probably ほたる (firefly) squid.

by sodai gomi(画像:Creative Commons)

ホタルイカで脂肪肝改善 富山短大 ラットで実証

(2012/3/27、中日新聞)

富山短大の竹内弘幸准教授の研究グループによれば、ホタルイカを食べると脂肪肝が改善する効果があることがわかったそうです。

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どのような実験でわかったのでしょうか?

生後四週間のラット二十一匹を使って実験。通常の餌と、ホタルイカの粉末を5%混ぜた餌、スルメイカの粉末を5%混ぜた餌の三種類を、三グループに分けたラットに二週間与え続け、血液と肝臓を採取した。

ホタルイカを食べたグループは、通常の餌のグループに比べて血液中のコレステロール濃度が平均で二割、肝臓の中性脂肪量が三割少なかった。

イカは脂質を下げる成分タウリンを含むが、スルメイカのグループは通常の餌のグループに比べてそれぞれの値が一割ほど減少するだけにとどまった。

イカは脂質を下げる成分として注目されているタウリンを含みますが、今回の実験(ラットによる実験)では、スルメイカに比べてホタルイカを食べたグループのほうが、血中コレステロールの濃度が平均2割、肝臓中性脂肪量が3割少ないという結果が出たというのがポイントです。

つまり、ホタルイカには脂肪肝を改善する特有の成分があるのではないかということが期待できるということです。

脂肪肝は、中性脂肪やコレステロールがたまった肝臓のことで、生活習慣病を起こす恐れがあるとされる。

ホタルイカを食べたラットの遺伝子を解析すると、脂肪をつくるように促す遺伝子の働きが抑えられていたことも分かった。

ホタルイカによって、生活習慣病予防ができるようになるかもしれませんね。




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SGLT2阻害薬により脂肪萎縮性糖尿病に治療に成功|脂肪肝が減少し、糖尿病、インスリン抵抗性が改善|東北大

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■SGLT2阻害薬により脂肪萎縮性糖尿病に治療に成功

SGLT2阻害薬追加→HbA1cの改善→脂肪肝・インスリン抵抗性改善→糖尿病改善
SGLT2阻害薬追加→HbA1cの改善→脂肪肝・インスリン抵抗性改善→糖尿病改善

参考画像:内服薬により難病指定の糖尿病一亜型の治療に成功- 脂肪萎縮性糖尿病に対する新たな治療選択肢を提示 –(2017/3/16、東北大学)|スクリーンショット

内服薬により難病指定の糖尿病一亜型の治療に成功- 脂肪萎縮性糖尿病に対する新たな治療選択肢を提示 –

(2017/3/16、東北大学)

長期にわたってコントロール不良な糖尿病が持続していた先天性全身性脂肪萎縮症に対して、SGLT2 阻害薬であるイプラグリフロジンを投与したところ、脂肪肝が減少し、糖尿病、インスリン抵抗性が著明に改善しました。

SGLT2 阻害薬は脂肪燃焼による内臓脂肪減少効果が報告されており、本例でもそのことがインスリン抵抗性、糖尿病の改善につながったと考えられます。

東北大学病院糖尿病代謝科の今井淳太講師、川名洋平医師、片桐秀樹教授らのグループの研究によれば、脂肪萎縮性糖尿病に対して、尿中へのブドウ糖排泄を促進することにより血糖値を低下させる作用をもつ経口糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬を投与したところ、脂肪肝が減少し、インスリン抵抗性(インスリンが効果を発揮しにくくなる状態)が改善することがわかったそうです。




【背景】脂肪萎縮症とは

脂肪萎縮症は本来脂肪組織から分泌される善玉アディポサイトカイン注 3であるレプチンなどが減少することにより、脂肪肝などの著明な内臓脂肪蓄積、インスリン抵抗性、重症糖尿病を呈します。

皮下注射によるレプチン補充療法が有効な治療法ですが、高価であり、また皮下脂肪がないことによる注射時痛で治療継続が困難な場合があります。

脂肪細胞のホルモン「レプチン」が脳に働き、インスリンの働きを助け、糖尿病を防止するメカニズムを解明|自然科学研究機構・生理学研究所によれば、脳視床下部にある満腹中枢に脂肪細胞のホルモン「レプチン」(「肥満ホルモン」)注入すると、褐色脂肪細胞、心臓での糖の取り込みが促進し、また筋肉においても糖の取り込みが促進したことによって、血糖の上昇が抑えられ、糖尿病の発症を防止すると考えられるそうです。

レプチンは脳の視床下部の満腹中枢に作用して、POMC(プロオピオメラノコルチン)神経と呼ばれる摂食調節神経などの神経回路を活性化させ、交感神経を介して、筋肉や、褐色脂肪細胞、心臓での糖の取り込みを促進し、糖尿病の発症を防止すると考えられるそうです。

脂肪萎縮症はレプチンが減少することで糖尿病が発症しやすい状態になると考えられ、従来の治療法としては、レプチン補充療法が有効なのですが、効果であり、また駐車時の痛みで治療継続が難しいことが今回の研究の背景にありました。

■まとめ

今後、脂肪萎縮性糖尿病の治療法の選択肢の一つとして、SGLT2阻害薬が選ばれるようになるかもしれません。

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C型慢性肝炎治療薬リバビリンが脂質生合成を抑制することによって脂肪肝や肝がんの予防薬になる可能性|岡山大

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■C型慢性肝炎治療薬リバビリンが脂質生合成を抑制することによって脂肪肝や肝がんの予防薬になる可能性|岡山大

リバビリンによる脂質生合成に対する抑制機構
C型慢性肝炎治療薬リバビリンによりGTPの枯渇とMARK4キナーゼによるRXRαの発現レベルの低下が引き起こされ、最終的に脂質の生合成が抑制される。

参考画像:C 型慢性肝炎治療薬リバビリンの新たな機能の発見とその分子機序を解明(2017/7/21、岡山大学プレスリリース)|スクリーンショット

C 型慢性肝炎治療薬リバビリンの新たな機能の発見とその分子機序を解明

(2017/7/21、岡山大学プレスリリース)

まず ADK を発現させた肝細胞株を作成し、それを用いてリバビリンの機能解析を行いました。その結果、リバビリンが脂質生合成に関与する遺伝子の発現レベルを低下させ、中性脂質の量も低下させることを見出しました。この現象の分子機序の解析を進めた結果、リバビリンによる細胞内 GTP【用語 2】の枯渇、それに引き続き AMPK 関連キナーゼ【用語 3】の一つである MARK4 による核内受容体 RXRαの発現レベルの低下が起こり、最終的に脂質生合成が抑制されるという機序であることを明らかにしました(図1参照)。

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科腫瘍ウイルス学分野の佐藤伸哉助教、加藤宣之教授らの研究グループは、C型慢性肝炎治療薬の一つである「リバビリン」が脂質生合成(中性脂肪などの脂質が合成される細胞内の生化学的反応)を抑制する機能とそのメカニズムを解明しました。

これまでの研究から、リバビリンの抗 HCV 活性は、リバビリンをモノリン酸化するアデノシンキナーゼ(ADK)の発現レベルによって規定されることが分かっていました。一方、ADK のノックアウトマウスは生後すぐ致死性の脂肪肝を発症することも報告されていました。

抗 HCV 薬リバビリンの効き目を決める分子機構を解明

(2013/5/17、岡山大学プレスリリース)

今回同定した宿主因子はアデノシンキナーゼという核酸代謝酵素の一種で、リバビリンをリン酸化します。リン酸化されたリバビリンはイノシン一リン酸脱水素酵素を阻害して GTP の細胞内濃度を急速に下げます。

これにより HCV 遺伝子の複製が低下するので、リバビリンの抗 HCV活性が発揮されることになります。

本研究により、リバビリンの抗 HCV 活性がアデノシンキナーゼ遺伝子の発現レベルに依存していることが明らかになりました。

そこで、、リバビリンには抗HCV活性の他に、脂質代謝経路に対する作用があるのではないかというところからこの研究がスタートしたそうです。

リバビリンにより GTP(グアノシン三リン酸のことで、RNA合成やその他核酸の合成に用いられる。また、細胞内シグナル伝達やタンパク質の機能の調節に用いられる。)の枯渇とAMPK関連キナーゼ(アデノシン一リン酸(AMP)-活性化プロテインキナーゼ(AMPK)と関連のあるリン酸化酵素のことで、さまざまな代謝反応などに関与している。)の一つであるMARK4キナーゼによる核内受容体RXRαの発現レベルの低下が引き起こされ、最終的に脂質の生合成が抑制されます。

脂質生合成の亢進はC型肝炎ウイルス(HCV)の増殖を高めるばかりでなく、C型慢性肝炎に伴う脂肪肝や肝がんの発症リスクを高めるリスク要因であることから、「リバビリン」が脂肪肝や肝がんの予防薬になる可能性があります。

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【参考リンク】
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肝臓のPEMTと呼ばれる酵素が働かないと、脂肪肝の発症やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に進展する

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【目次】




■肝臓のPEMTと呼ばれる酵素が働かないと、脂肪肝の発症やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に進展する

testTubes

by University of Liverpool Faculty of Health & Life Science(画像:Creative Commons)

脂肪肝の発症、脂肪肝炎へと進展するメカニズムを解明 酵素「PEMT」の発現低下がカギ

(2016/2/17、岡山大学プレスリリース)

 研究グループは、PEMTを欠損したマウスを高脂肪高蔗糖食で飼育。野生型マウスと比べてPEMT欠損したマウスは肥満が抑制されますが、早期から著しいNASHを発症し、多発性肝腫瘤が出現することを発見しました。患者においても、単純性脂肪肝よりもNASHの肝臓でPEMTの発現は低下しており、肥満のない痩せたNASHにおいてPEMT発現がより低下していることを見出しました。

岡山大の和田淳教授(糖尿病学)の研究チームが行なったマウスの実験によれば、肝臓のPEMT(ホスファチジルエタノラミン-N-メチルトランスフェラーゼ)と呼ばれる酵素が働かなくすると、脂肪肝の発症やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に進展することがわかったそうです。

■背景

NAFLDは、遺伝的素因やエピジェネティクス制御機構(遺伝子の塩基配列によらない遺伝子発現の制御)、遊離脂肪酸の脂肪毒性、さらには腸内細菌叢、自然免疫などが組み合わさって発症・進行すると言われています。しかし一方で、飢餓や脂肪酸代謝障害、消化管・胆膵外科手術後などの栄養不良の病態においてもNALDH/NASHは発症することにも注意する必要があります。

メタボリックシンドロームや糖尿病が増加し、これに伴う脂肪肝や脂肪肝炎が注目されていましたが、脂肪肝・脂肪肝炎の中には肥満や糖尿病がなくても起こるものがあったそうです。

脂肪肝発症、酵素も一因 岡山大、治療薬開発に道 (2016/5/8、日本経済新聞)によれば、PEMTが少ない人に脂肪肝や脂肪肝炎が発症しやすい傾向があったそうで、PEMTの働きの低下によって肝臓から中性脂肪が肝臓の外への放出が低下するためNASHになると考えられていましたが、そのメカニズムが解明されていませんでした。




■脂肪肝になるメカニズム

PEMT欠損マウスで脂肪肝炎が起こる分子メカニズム
PEMT欠損マウスで脂肪肝炎が起こる分子メカニズム

参考画像:脂肪肝の発症、脂肪肝炎へと進展するメカニズムを解明 酵素「PEMT」の発現低下がカギ(2016/2/17、岡山大学プレスリリース)|スクリーンショット

脂肪肝になるメカニズムとしては、次のものをこのブログでは紹介してきました。

肥満から糖尿病や高血圧などの生活習慣病になる仕組み解明―阪大によれば、肥満になると、脂肪細胞が炎症の引き金となる特定のたんぱく質を出すことで、脂肪組織で炎症が起こり、この炎症が生活習慣病糖尿病高血圧動脈硬化など)につながるそうです。

内臓脂肪の量が限度を超えると、「ミンクル」を介して脂肪組織の線維化が起こり、脂肪肝になるによれば、ミンクルを取り除いたマウスとそうでないマウスで高脂肪食を食べさせて太らせる実験をしたところ、ミンクルを取り除いたマウスは肝臓への脂肪の蓄積や血糖値の異常が軽減されたことがわかりました。

内臓脂肪の量が限度を超えると、「ミンクル」を介して脂肪組織の線維化が起こり、脂肪肝になる

栄養の摂りすぎ・運動不足

→脂肪の蓄積=肥満

→ミンクルを介した脂肪組織の線維化

脂肪肝肝臓に脂肪が蓄積)

→脂質代謝異常(コレステロール値の異常)や耐糖能障害(血糖値の異常)

動脈硬化

糖尿病NASH(非アルコール性脂肪肝炎)

しかい、NASHの中には、肥満や糖尿病が原因ではなく、PEMTの働きが低下することによって、脂肪肝の発症、NASHへの進展をするメカニズムがあり、今回の研究でそのメカニズムが明らかになりました。

また、研究によりPEMTは、クラスリン重鎖(CHC)とp53という物質が複合体を形成することがわかりました。さらに、PEMTが欠損するとCHCとp53がアポトーシスに関連した遺伝子の転写を活発化させ、肝細胞アポトーシスが強まり、炎症が起こるというメカニズムを解明しました。またPEMT欠損によりFbxo31、HNF4αという遺伝子のDNAメチル化が亢進し、両遺伝子の発現が抑制されることによって、細胞増殖に関係するcyclinD1の発現が著しく増強することも新たに発見しました(図1)。

■まとめ

これまで取り上げてきた記事によれば、栄養の摂り過ぎや運動不足によって脂肪が蓄積し、何らかの原因によって脂肪細胞が炎症し、線維化を起こすことによって、脂肪肝になると考えられます。

脂肪肝は食べ過ぎや運動不足などが原因とされており、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は非アルコール性とあるように、アルコールなしで発症する肝炎で、肝硬変肝臓がんに進む恐れもあります。

しかし、肥満や糖尿病でなくても、脂肪肝やNASHになる人もいるため、それ以外にも原因があると考えられ、PEMTが少ない人に脂肪肝や脂肪肝炎が発症しやすい傾向があったことから、PEMTの働きが脂肪肝の発症やNASHの進展に関係しているのではないかと考えられました。

そこで、今回の研究によって、PEMT発現量の低下によりNASHへ進展するメカニズムが解明されました。

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