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たんぱく質の摂取量を増やせば筋肉量が増えていく!筋トレを組み合わせればより効果的に筋肉量が増える!




たんぱく質の摂取量と筋肉増加の関係をメタアナリシスで初めて解明!|明治

○一日のたんぱく質の総摂取量が増えるほど、筋肉量が増加する
○一日に体重1kg当り0.1gのたんぱく質をプラスするだけで、筋肉量の増加が期待できる
○一日の総たんぱく質摂取量が少ない人ほど、筋肉量の増え幅が大きい
○たんぱく質の摂取量を増やせば、筋トレをしなくても筋肉量は増加するが、筋トレを加えればさらに効果的

今回の研究によれば、日ごろからたんぱく質をたくさん摂っている人でも、あまり摂っていない人でも、たんぱく質の摂取量を増やせば筋肉量が増えていくそうです。

また、1日に体重1kg当たり0.1gという少量のたんぱく質を食事に加えるだけでも筋肉量の増加につながるそうです。

そして、たんぱく質の摂取量を増やし、筋トレを組み合わせることで、より効果的に筋肉量が増加するそうです。

サルコペニアとは?定義・予防・対策のやり方(運動・栄養)!

たんぱく質と骨格筋|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省によれば、最近のコホート調査でも、たんぱく質摂取量が少ないことは3年後の筋力の低下と関連し、さらに高齢女性の3年間の観察で、たんぱく質摂取量が少ないとフレイルティの出現のリスクが増加することが確認されているそうです。

また、日本人の高齢女性の横断研究でもフレイルティの存在とたんぱく質摂取量との関連が明らかにされています。

これまでにも要介護者の中にはたんぱく質が不足する低栄養の人が多いということを紹介してきました。

適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。

低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。

今回紹介した厚生労働省のまとめによれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。

「ボディラインの崩れ(ゆるみ筋/筋肉のゆるみ)」は、たんぱく質不足のサイン?たんぱく質の多い食べ物を摂ろう!

日本人の場合は特に朝食にたんぱく質の摂取量が少ない傾向にあり、「最近ボディラインが崩れてきたなぁ」「朝食にたんぱく質食べてないなぁ」という方はたんぱく質不足の可能性があります。

朝・昼・夕の3食とも十分なたんぱく質量(1食に体重1kgにつき0.24g以上)を摂取しているグループは、1食でも摂取量が不十分なグループに比べて、筋肉量が有意に多いことが確認されています。

つまり、毎食十分な量のたんぱく質をとっている人は体がゆるみにくいということ!

ぜひたんぱく質を摂りましょう!

■まとめ

たんぱく質の持つ性質を理解して、自分の体の状態を知り、たんぱく質が足りていないサインが出ている人は、しっかりたんぱく質を摂っていきましょう!







プロテインの摂取は腎臓に悪い!?プロテインについて改めて調べてみた!




フィットネスクラブで怖い腎臓病が増加中…健康と美容のために摂取するとかえって”死を早める粉”の正体(2024/6/8、プレジデントオンライン)では、簡単にまとめると、プロテインの摂取が腎臓に悪いということでしたので、プロテインについて改めて調べてみることにしました。

間違いだらけの“プロテイン”摂取!?(2023/10/11、NHK)で解説されている鈴木志保子さん(神奈川県立保健福祉大学大学院 研究科長)の意見をまとめてみます。

1)たんぱく質が重要だという情報が広まったことにより、必要のない人が、必要以上に摂っていることにより、プロテインの摂り過ぎ(過剰摂取)が問題になっている

2)たんぱく質がないと人は生きていけないが、私たちの体に必要な栄養素には適正な摂取量があり、少なくても多くても困るという特性を持っている。(多すぎると過剰摂取、少なすぎると低栄養)

3)たんぱく質の処理は肝臓でしかできない

4)たんぱく質(プロテイン)を摂るからマッチョになるのではなく、いいトレーニングを前提に、足りない栄養素がある際に補充するという考え方

5)たんぱく質を含む食事をきちんと食べれば運動後にプロテインは必要ない(昔は言われていたが今はエビデンス上なくなっている)

例:体重1kgあたり1gのたんぱく質が必要で、体重60㎏の人の場合一日60gのたんぱく質が必要となり、3食で割ると1食20gとなる。

朝ごはんの場合、食パン6枚切り1枚(たんぱく質6.2g)、卵1個(たんぱく質7.3g)、牛乳1杯(たんぱく質6.6g)→合計20.1g

この知識をベースに先ほどの記事に戻ってみます。

おそらく反感を買いやすいのは「プロテインによい効果は一切ありません」「プロテイン由来のタンパク質が筋トレの効果向上に寄与することはない」というところではないでしょうか?

適切な言葉に置き換えると、3食の食事できちんとたんぱく質を摂取しているので、プロテインを必要のない人までもが過剰摂取をしていることにより、逆に肝臓や腎臓に負担をかける結果になっているから、肝臓・腎臓の数値を検査し、改めて食事を見直しましょうということですね。

たんぱく質を摂ることは重要なんだけれども、3食の食事の中にたんぱく質を含む食べ物が入っていれば、決してプロテインを摂る必要がないのに、たんぱく質を摂らないとよくないよーということを過剰に宣伝してしまって、誤ってプロテインを摂ってしまうことには注意が必要ということなんだと思います。

ただもう一つの見方として、フレイル・サルコペニアの人にとってのたんぱく質摂取の重要性の話があります。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

しかし、フレイルの段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できると考えられます。

ここで1つ考えなければならないことがあります。

それは、中高年における生活習慣病対策・メタボ対策とフレイル対策ではぶつかってしまうところがある点です。

例えば、これまでにも要介護者の中にはたんぱく質が不足する「低栄養」の人が多いということを紹介してきました。

適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。

低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。

たんぱく質摂取と骨格筋|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省によれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。

なぜ高齢者になるとタンパク質が不足しがちなのでしょうか?

それは、肉料理が苦手だったり、以前は、家族のために栄養を考えて、肉や卵などを使って料理をしていた人が、一人暮らしになってから、自分が好きなものだけを食べることで食が偏るようになって、肉や卵を使った料理を食べなくなってしまったり、食事の量自体が減ってしまったり、中高年の頃からのメタボ対策のための粗食を継続してしまったりすることで、たんぱく質が不足してしまうということがあるからです。

つまりは、中高年(メタボ対策)から高齢者(フレイル対応)への食習慣の移行ができていないことが低栄養の原因の一つになってしまっているのです。

【ガッテン】大豆たんぱく質で筋力アップ(二川健)&心疾患予防(家森幸雄)!必要摂取量!によれば、筋委縮(サルコペニア)が進む寝たきりの方たちに「大豆たんぱく質8g」を30日間摂取してもらう実験を行ったところ、約7割の方に筋力改善(筋力が約40%アップ)の傾向が見られたそうです。

年代や性別で食事のやり方を変えていく必要があるという視点が大事であり、「たんぱく質は大事な栄養素」といっても、誰に言うかによって全然意味合いが違ってきます。

読者側(メッセージの受け取り手)も自身の健康状態を把握した上でこうした健康に関する記事を正しく読む姿勢が必要なのではないでしょうか?







大谷選手が巨人岡本選手にした食事面のアドバイスとは?大谷選手はダルビッシュ選手の影響が大きい?




「技術があってもカラダがついてこなかったら使えない」岡本和真“食生活の改善”に大谷翔平の言葉(2024/2/4、日テレNEWS)によれば、巨人の岡本和真選手はロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手から「フィジカルがないと、つけたい技術が先行してもそれができない」と言われて食生活を気を付けるようになったそうです。

具体的には揚げものやパンを避けたり、ドレッシングをかけずにサラダ食べたり、ブロッコリーを食べたりして、食事を管理したことで体脂肪率が14-18%になり、コンディションが良くなっていったそうです。

だからと言って大谷選手も人間です。

説得力しかない…!! 大谷翔平、ストイックな食生活を明かす。我慢しているものは?【2023年回顧】(2023/12/27、Buzzfeed)によれば、食欲に負けないように欲と戦っていて、甘いものをあまり食べないように、これくらい食べるというように全体的なカロリー(食べる量)を決めて食べるなどクリーンな食生活を心がけているそうです。

具体的には、どんな食事をしているのでしょうか?

【独自解説】大谷選手の食生活は「食事を楽しむより栄養摂取」ゆで卵3つ、タンパク質60g、苦手はトマト!?二刀流パワーの源をMLB専門家が解説(2023/4/4、読売テレビ)によれば、大谷選手は「毎回ゆで卵を3つ食べていた」(侍ジャパンの高橋宏斗投手談)、「1日に60gのたんぱく質をいかにして摂取するか」を考えて栄養を摂取しているそうです。

大谷選手、ダルビッシュ選手のアドバイスを受け、1日6、7食で体重100キロに到達!(2016年)によれば、当時大谷選手はダルビッシュ有選手とトレーニングを行ない、栄養面についてのサポートを受け、好物のお菓子、甘い物を封印し、プロテイン摂取などを含め1日6、7食の食生活を続けたそうです。

大谷選手にとってダルビッシュ選手の食事に対する考え方の影響は大きいようですね。

なぜダルビッシュ有は体重(筋肉)増トレーニングをするのか?によれば、ダルビッシュ選手は登板に合わせてベストコンディションを維持しなければならないという考えのもとから、身体を鍛えて、体力をつける必要性を感じたそうです。

その実力を上げるために、筋肉も10kg以上増やしたし、当然ながら筋力も強くなった。

どんな競技であれ、技術を活かすのは身体であり、アスリートにとって、身体は資本である。今ではウェイトトレーニングとサプリメント摂取は、レベルアップには絶対に必要だと納得して実践している。

ここで最初の岡本選手に対する大谷選手のアドバイスを振り返ってみましょう。

「フィジカルがないと、つけたい技術が先行してもそれができない」

ダルビッシュ選手と大谷選手が言っていることはほとんど一緒でつまり「技術を活かすのは身体」ということなんですね。

なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?

【あさイチ】プロテイン&たんぱく質|摂取量の目安・摂り方!プロテインで体重が増えた?

プロテインを摂れば筋肉ができるの?|プロテインの効果的な選び方・注意点

一般人なら1日に体重1kgあたり1gのたんぱく質で十分ですが、筋肉量が多いスポーツ選手は体重1kgあたりおよそ2gのたんぱく質が必要です。







指定野菜に追加されるブロッコリーの栄養・健康効果とは?




2026年に15番目の指定野菜に仲間入りすることが決定したブロッコリーは緑黄色野菜なのでビタミンC、ビタミンB2、ベータカロテン、食物繊維が豊富です。

またブロッコリーは筋トレをする人にも人気なのですが、その理由は低糖質で低脂質なのにタンパク質を含むからです。

→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?

■悪玉コレステロールを下げる

ブロッコリーやキャベツに含まれる「SMCS」はLDLコレステロールを下げる効果がある!SMCSを飲んでみた感想!によれば、野菜には、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を抑える抗酸化作用やコレステロールを体の外に排出させる食物繊維の働きによって、コレステロールを下げる効果が期待されています。

1.食物繊維がコレステロールの吸収を抑え、体外に排出する

コレステロールは肝臓で酵素によって胆汁酸に変化します。

野菜に含まれる食物繊維は胆汁酸を吸着して体外への排出を促進します。

食物繊維の働きによって減少した胆汁酸を作るために、コレステロールの消費が増えることにより、血中コレステロール値の低下につながります。

日本人の食事摂取基準(2010年度版)によれば、一日の食物繊維の目標摂取量は男性19g、女性14gなのですが、厚生労働省の平成23年国民健康・栄養調査によれば、食物繊維の一日の摂取量は下回っています。

30歳代 男性12.5g 女性11.8g
40歳代 男性12.9g 女性12.5g
50歳代 男性14.3g 女性14.6g

2.抗酸化作用により活性酸素を減らすことでLDLコレステロールの酸化を抑制する

野菜には活性酸素による酸化から体を守る「抗酸化作用」をもつ栄養素が含まれており、その抗酸化作用によって、LDLコレステロールの酸化を抑制します。

「健康21」が推奨する緑黄色野菜の摂取量は1日約120g、野菜の摂取量は1日約350gが目安となっています。

最近の研究によれば、アブラナ科のブロッコリーとキャベツに含まれる天然アミノ酸の「SMCS(S-メチルシステインスルホキシド)」が、コレステロールから胆汁酸への変換を促進して血中LDLコレステロールを低下させる効果があることが分かったそうです。

コレステロールは肝臓で酵素によって胆汁酸に変化し排出されますが、SMCSはその酵素の働きを活性化させる働きがあり、肝臓における胆汁酸の合成を促進し、胆汁酸に変化し排出されるコレステロールの量を増やします。

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら

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■脂肪肝・肝臓がん

ブロッコリーを食べると脂肪肝と肝臓がんが予防できる!?|米イリノイ大学で紹介した米イリノイ大学のエリザベス・ジェフリー教授らの研究チームが行なったマウスの実験によれば、エサにブロッコリーを混ぜたマウスは中性脂肪の量が少なく、がんの発症率も低かったそうです。

高脂肪、高砂糖食を摂取すると、NAFLDの発症と関連し、肝硬変や肝臓がんのような病気につながるのですが、新しい研究によれば、ブロッコリーを含んだ食事で肝臓がんの予防やNAFLDの発症に対抗する助けになる可能性があります。

この研究を参考にすれば、ブロッコリーを食べると、脂肪肝肝臓がんの予防につながることが期待できます。

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■花粉症

ブロッコリースプラウトは花粉症に効果的な食べ物|#世界一受けたい授業によれば、通常は、アレルギー原因物質が体内に侵入したとき、Th2細胞の働きでアレルギー反応に関わる物質IgE抗体がつくられ、攻撃をしますが、何らかの要因(食生活の乱れ、ストレスなど)によって、このTh1とTh2のバランスが崩れて、Th1細胞よりTh2細胞の方が増えてしまうと、IgE抗体が過剰に反応し、体に害のない花粉にまで攻撃を仕掛けるようになった状態が花粉症です。このIgE抗体を抑えるのがスルフォラファンであり、多く含まれているのが「ブロッコリースプラウト」です。

→ 花粉症の症状(目・鼻・のど) について詳しくはこちら

→ 花粉症対策|マスク・メガネ・乳酸菌・ポリフェノール について詳しくはこちら

■がん

がん予防に効果的な食べ物はブロッコリースプラウト(抗酸化作用のあるスルフォラファンが豊富)・黒にんにく・ハト麦・大豆製品(星野泰三)|#ジョブチューンによれば、ブロッコリースプラウトには抗酸化作用を持つスルフォラファンが多く含まれています。

抗酸化物質が、全身の細胞内にある有害な活性酸素を無毒化してくれることにより、がんの発生を抑制してくれると考えられています。

ブロッコリースプラウトには「スルフォラファン」という抗酸化力の高い成分が含まれており、スルフォラファンの抗酸化力は3日間も持続するそうです。

■うつ病予防

ブロッコリーに含まれる「スルフォラファン」「グルコラファニン」がうつ病予防に効果|千葉大学で紹介した千葉大学社会精神保健教育研究センターの橋本謙二教授によれば、ブロッコリーに含まれる「スルフォラファン」がうつ病の予防や再発防止に効果があることがわかったそうです。

■胃がん

ブロッコリースプラウトのスルフォラファンで胃がんの原因のピロリ菌対策によれば、ブロッコリースプラウトには「スルフォラファン」という抗酸化力の高い成分が含まれており、スルフォラファンの抗酸化力は3日間も持続するそうです。

また、スルフォラファンは胃がんの原因となるピロリ菌を減少してくれるそうです。

■ブロッコリーレシピ







「運動が苦手な人はたんぱく質量が足りない」は本当か?




このツイートで気になったのは、運動が苦手な人は「生まれ」や「遺伝」ではなく、食事で摂るたんぱく質量が低いから、良いパフォーマンスができないという仮説です。

■運動と筋肉量の関係

児童の「身体活動」低下は「四肢骨格筋量」減少と関連 ~

(2021/6/11、名古屋大学)

・児童の中高強度の「身体活動」と「四肢骨格筋量」に関連が認められた。

・中高強度の「身体活動」を1日あたり1時間以上、週5日以上実施していない児童は、「四肢骨格筋量」が減少しやすい。

・世界保健機構が推奨する「身体活動」を満たしていない児童は、「四肢骨格筋量」が減少するリスクは、満たしている児童の2.34倍になる。

名古屋大学によれば、「身体活動」と「四肢骨格筋量」に関連があり、運動をしていないと「四肢骨格筋量」が減少することがわかりました。

■運動神経とは

子供の運動能力を伸ばすトレーニング|10歳頃までに素早い身のこなしや反射神経という能力は完成してしまう!?によれば、運動神経とは、目や耳など感覚器から入ってきた情報を脳が上手に処理して、からだの各部に的確な指令をだす神経回路のことです。

運動能力を運動神経で捉えた場合には、食事や筋肉量とは関係がなく、脳が体の各部に的確な指令を出し、その指令通りに体を動かすことになります。

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■食事と筋肉と身長の関係

●身長が伸びるメカニズム

筋トレ(筋肉を鍛える)をすると背が伸びなくなるのか?|子供の身長を伸ばすために必要な要素とは?によれば、身長が伸びるメカニズムは女性ホルモンの働きがかかわっており、女性ホルモンが分泌されると、成長ホルモンの分泌を介して身長が伸びるように働くのですが、その一方でその分泌量が多くなると、今度は骨に働きかけて身長の伸びを停止させてしまうそうです。

つまり、身長が伸びるメカニズムは筋肉の量との関係というよりも、ホルモンの分泌量との関係が深いというわけですね。

身長は遺伝が大きな要因を占めていますが、食事(たんぱく質や亜鉛をしっかりと摂る)・運動・睡眠といった環境要因も影響を与えています。

●体重が増えないと身長も伸びない

国立成育医療研究センターの堀川玲子医師によれば、子どもの身長が急激に伸びるタイミングは2度あり、1度目は、生まれた直後、そして2度目は女の子では11歳頃、男の子では13歳頃なのだそうで、“成長スパート期”の山がいかに高いか、山の時期がどのくらいか、期間がどのくらいかというのが、将来の身長を左右するそうです。

また、体重からでも成長スパートはわかる|順天堂大学によれば、体重が増えないと身長も伸びないそうです。

身長が急激に伸びる時期に体重も同じように増えることから、体重計で体重を計ることでも「成長スパート」のタイミングを知ることができるそうです。

つまり、運動能力を身体能力(体の出来具合)としてとらえると、適切なタイミングで適切な量・バランスの食事を摂る、全身運動をする、しっかりと睡眠をとることが運動能力をアップすることにつながると考えられます。

■たんぱく質摂取と筋トレによる筋力増強効果

たんぱく質摂取と筋力トレーニングによる筋力 (筋肉が発揮する力)増強効果を、メタアナリシスを用いた詳細な用量反応解析で解明

(2022/11/24、早稲田大学)

①たんぱく質の摂取による筋力増強の大きさは、総たんぱく質摂取量が約1.5 g/kg体重/日に達するまで、1日当たり0.1 g/kg体重(体重60 kgの人ではたんぱく質6 g)多くなるごとに、0.72%ずつ高まることが分かりました。高齢者の加齢による筋力低下と比較すると、約半年分の筋力低下の軽減に相当します。

②年齢や性別に関わらず、たんぱく質摂取量の増加は筋力トレーニングによる筋力増強効果を増幅させることを確認しました。

③たんぱく質摂取量の増加による筋力増強効果は、筋力トレーニング併用時にのみ発揮されることが明らかとなりました。

この研究によれば、筋トレをする際にたんぱく質を摂取することで筋力増強効果が大きくなることが期待されます。

■まとめ

以上をまとめます。

1)食事をすることで運動神経をアップすることは直接は関係しない
2)運動することで筋肉量を維持
3)適切なタイミングで適切な量・バランスの食事を摂る、全身運動をする、しっかりと睡眠をとることが運動能力をアップすることにつながる
4)運動する際にたんぱく質摂取量を増やすことで筋力増強効果が得られる