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糖尿病の運動療法の進め方|血糖値の上昇が認められる食後1時間前後に行うのがよい

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■糖尿病の運動療法の進め方

Henley jogs.

by markheybo(画像:Creative Commons)

糖尿病講座:(20)運動療法の進め方

(2009/1/27、毎日新聞)

糖尿病では血液中の糖が慢性的に高い状態ですので、運動によって糖などのエネルギーを消費することは、継続的な血糖値のコントロールに非常に有効です。

また、いわゆるメタボリックシンドロームで認められる肥満や高血圧、脂質代謝異常の改善にもつながるため、こうした病気を合併している患者さんにも効果が期待できます。

運動療法は、大きく有酸素運動とレジスタンス運動の2種類に分類されます。

有酸素運動は酸素の供給に見合った強度の運動を持続して行うことにより、糖や脂肪をエネルギーとして消費します。

レジスタンス運動は主に抵抗負荷に対して動作を行う運動で、強い負荷強度で行えば無酸素運動に分類されますが、筋肉量の増加による基礎代謝量の増加や加齢に伴う筋委縮予防が期待できます。

糖尿病の方が、運動することは血糖値のコントロールに役立ちます。

また、運動は、糖尿病の方だけでなく、メタボリック肥満高血圧脂質異常症(高脂血症)の改善にも役立つことが期待できます。




■運動は、血糖値の上昇が認められる食後1時間前後に行うのがよい

■運動療法の種類

  • 有酸素運動 : 糖や脂肪をエネルギーとして消費
  • レジスタンス運動(無酸素運動) : 筋肉量を増やし、基礎代謝の増加

ただし、運動療法を行う場合は、合併症が悪化する可能性もあるようですので、自己判断で行わずに、事前に担当医と相談して、安全な運動内容を決める必要があるようです。

また、記事によると、

運動療法のタイミングとしては、血糖値の上昇が認められる食後1時間前後に行うのがよい

とされているそうです。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら







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第三の脂肪である「異所性脂肪」を減らす方法|#たけしの家庭の医学 #あさイチ

2012年4月24日放送のたけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学では、「第三の脂肪」を取り上げました。




【目次】

■第三の脂肪である「異所性脂肪」を減らす方法|#たけしの家庭の医学

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by martin.mutch(画像:Creative Commons)

  • 血糖値を上げる!危険な“第三の脂肪”の正体とは?
    40~50代の人たちの身体をチェック。すると半数以上に危険な量の「第三の脂肪」があることが発覚!田村好史先生(順天堂大学大学院)が徹底解説!!
  • 第三の脂肪が溜まりやすい身体とは?
    原因は“運動不足”“筋肉の質の低下”。運動不足を解消し、どれほどカロリーを消費すれば溜まらなくなるのか?自分にピッタリの目標消費カロリーを導き出す公式を公開!
  • 第三の脂肪を減らす夢の裏技!
    普段の生活を変えず、筋肉を効果的に使い、消費カロリーを増やす簡単なテクニックを佐藤祐造先生(愛知学院大学)が考案!日常の通勤と家事に少し変化を加えるだけで脂肪燃焼!

第三の脂肪といえば、思い出すのは、「異所性脂肪」です。

■皮下脂肪と内臓脂肪と異所性脂肪

痩せていても危ない!日本人を蝕む異所性脂肪を取り除く方法|#世界一受けたい授業

皮下脂肪は、腹筋/筋肉の外側にある脂肪で、比較的女性の方に皮下脂肪というのは貯まりやすい。皮膚と筋肉の間に貯まる。

内臓脂肪は、見た目では分かりにくいが、お腹がプクっと出ている場合は、内臓脂肪が多い。大腸や小腸の周りにつく。

食べ物を食べると、脂肪として体内に蓄積される。

その蓄積場所が脂肪の容量によって違ってくる。

第1段階 皮下脂肪:皮膚と筋肉の間に貯まる。

第2段階 大腸や小腸の周りにつく。

さらに食べ過ぎると、内臓脂肪がもうこれ以上増えなくなると、蓄積できなくなってしまう。

内臓脂肪の容量を超えてしまったときには、脳以外の肝臓・筋肉・血管などに蓄積。

内臓脂肪でも皮下脂肪でも内部分に貯まってしまうのが異所性脂肪。=第3の脂肪

異所性脂肪というのは、臓器の中に蓄積しているので、本来の脂肪の毒性が直接伝わってしまう非常に恐ろしい脂肪。

異所性脂肪は、恐ろしい毒性を持ち、心臓など脳以外の全身の臓器や筋肉に蓄積し、動脈硬化脂肪肝糖尿病高血圧高脂血症心筋梗塞などの生活習慣病を引き起こすことが分かったそうで、また、やせていても貯まることがあるそうです。

肝臓に異所性脂肪が貯まってしまった場合、ひどくなると脂肪肝になって、さらにはNASH になるおそれも。

※NASH:高脂肪・高カロリー食が原因でなる、日本で約150万人いる病気。

これがそのまま悪化すると、組織の中に線維ができて、肝硬変肝臓がんのような取り返しの付かない病気になってしまうことが考えられる。

■なぜ異所性脂肪がつくのか?

皮下脂肪や内臓脂肪の場合、脂肪細胞といういわばカプセルに包まれた状態でくっつき、大きくなってもカプセルに包まれているので、毒性は強くないそうです。

脂肪細胞の限界量を超えたときに、行き場のないエネルギーは、本来蓄積すべきでない場所についてしまいます。

それが、異所性脂肪と呼ばれる理由です。

異所性脂肪は、脂肪細胞というカプセルに包まれていないため、毒性が強いのだそうです。

脂肪細胞が多い人は、太ってしまいますが、反面安全に脂肪を溜め込むことができることを証明しています。

しかし、なかなか太れない人の場合は、食べても全然太らない代わりに、脂肪細胞がいっぱいになり、異所性脂肪がたまってしまいます。

日本人とアメリカ人を比較すると、アメリカ人は、日本人に比べると皮下脂肪が付きやすい反面、異所性脂肪は少ないそうです。

※日本人には、“やせ形糖尿病”が多いと言われており、その理由としては、欧米人に比べて遺伝的にインスリンの分泌が少なく、太り過ぎる前に発症してしまうと言われていましたが、異所性脂肪が原因で病気になっているのかしれませんね。

「太れる(太ることができる」ということは、脂肪を安全に貯めこむということから考えると、体にとってはいいことということが言えそうです。




【補足】異所性脂肪がつきやすい生活習慣

2018年5月7日放送の「あさイチ」(NHK)では、異所性脂肪がつきやすい生活習慣について取り上げました。

●炭水化物や甘いものが好き

●油ものが好き

●1日8,000歩未満

●息が弾むような運動をしていない

2018年7月4日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」でも「第三の脂肪」が取り上げられました。

■異所性脂肪を減らす方法

●食事

脂物を控える(肉を赤身肉・魚に変えるなど)

●運動

一日一万歩(徒歩・階段を使うなど)

こうした方法を3日やるだけで異所性脂肪は減るのだそうです。

異所性脂肪の特徴としては、簡単にたまりやすいけれども、簡単に減らせるという特徴があるそうです。

異所性脂肪はごく短期間の運動をするだけで、量が劇的に減ることが分かっている。

メッツ(METs metabolic equivalents)

厚生労働省が定めた体内の脂肪を減らす運動量を示した数値)

異所性脂肪を取り除くには、1週間に23メッツ・hが必要。

※身体活動の強度×身体活動実施時間(h)=身体活動の量(メッツ・h)

一時間行ったときのメッツの量

  • ボウリング 3メッツ・h
    洗車 4.5メッツ・h
    山登り 7.5メッツ・h
    自転車 8メッツ・h
    平泳ぎ 10メッツ・h
    掃除2時間 8メッツ・h
    筋トレ2時間 8メッツ・h(筋トレは激しく体が動くのはごく一瞬なので)
    散歩 3.5メッツ・h
    ギター演奏 2メッツ・h
    釣り 2.5メッツ・h
    ヨガ 2.5メッツ・h
    荷物の積み込み 3メッツ・h
    階段の昇り降り 3.5メッツ・h
    卓球 4メッツ・h
    バドミントン 4.5メッツ・h
    草むしり 4.5メッツ・h
    バレエ 4.8メッツ・h
    ドッジボール 5メッツ・h
    エアロビクス 6.5メッツ・h
    テニス 7メッツ・h
    サッカー 7メッツ・h
    ラグビー 10メッツ・h

ゆっくり自転車をこぐというような有酸素運動をするほうが効率よくメッツを獲得できることが分かっています。

医学の進歩でこれまでよくわかっていなかった脂肪で生活習慣病が発症するという仕組みが明らかになってきています。

もうひとつ気になるとすれば、「EMCL」です。

■たるみ物質「EMCL」

たるみ解消・EMCL・スロトレ|ためしてガッテン 10月19日

  • BMIの数値が20-22の標準体型の人であっても、「たれ尻」・「お腹にうきわ」・「背中に三段腹」ということがある。
  • 体重は変わってないのに、乗っているお肉の量が違う。
  • 20代と40代のおしりのMRIをみてみると、皮下脂肪の厚みは変わっていないのですが、大殿筋に変化が起きていました。これは、筋肉の質の変化なのだそうです。
  • この変化を引き起こすのが、EMCL(例えて言えば、さし)です。
  • EMCLとは、正式に言うと、筋細胞外脂肪。

■EMCLが増えると、なぜたるむのか?

筋肉は常にバネのように収縮しており、皮下脂肪や皮ふをつり上げています。

しかし、EMCLが筋肉の隙間に入り込むと、EMCLは筋繊維の収縮を妨げてしまいます。

その結果、たるんでしまうそうです。

■なぜ筋肉が霜降りになるのか?

筋肉は常に新しい細胞と入れ替わっています。

新しい筋肉の元になる細胞が、筋衛星細胞。

筋衛星細胞が大きくなるには、筋肉の収縮が必要です。

筋肉が収縮すると、成長因子が出て、筋肉が育ててくれます。

しかし、筋肉を使わない(筋肉が収縮しない)と、筋衛星細胞が脂肪細胞EMCLに変化してしまいます。

また、無理なダイエット(食事制限)によって、筋肉の材料となるたんぱく質が不足することも原因となります。

さらに、たんぱく質が不足すると、成長因子(成長因子もたんぱく質でできている)が減少し、筋肉が霜降り化してしまうそうです。

●日本人女性の変化(最近10年間)

痩せ型の割合はおよそ3%増加しているのですが、一日の平均歩数は800歩減少しているそうです。

本来であれば、歩いている歩数が減っているのであれば、太らなければいけないのに、やせているということは、日本人の女性は運動もしないし、食べ物も充分に食べていないので、たんぱく質が不足し、体のたるみを生んでいると考えるようです。

筋肉量の減少と霜降り化は、糖尿病・脳卒中・心筋梗塞の危険因子にもなり、転倒・骨折から寝たきりにもつながると考えられます。

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野菜(ビタミン・食物繊維・葉酸・ポリフェノールなど)を摂る|おすすめの健康的ライフスタイル10箇条

ハクライドウがこれまで培ってきた約20年の健康情報をまとめた10箇条を紹介します。

あなたの健康的なライフスタイルにこの10箇条を取り入れていきましょう。

【目次】




■野菜(ビタミン・食物繊維・葉酸・ポリフェノールなど)の健康効果

●食道がん

食道がん、野菜と果物で危険半減|アブラナ科のイソチオシアネートで食道がんのリスクが低下|厚労省研究班で紹介した厚生労働省研究班によれば、野菜と果物を多く食べる男性は、あまり食べない男性に比べ、食道がんになる危険性がほぼ半減するということが分かったそうです。

食道がんの再発リスクを禁酒で抑制できる|食道がんの予防には禁酒・禁煙・緑黄色野菜の摂取|京都大学で紹介した京都大学の武藤学 医学研究科教授らの研究によれば、飲酒、喫煙をして、緑黄色野菜を食べないと、食道扁平上皮がんの発生する予兆(前がん病変)とされる異型上皮の発生リスクが上昇することが分かったそうです。

つまり、食道がんの予防には禁酒・禁煙、緑黄色野菜を食べることが効果的であることが分かったということです。

●脳卒中や心臓病などの循環器疾患

野菜や果物を多く摂取する人は死亡リスクが低下する|人間総合科学大で紹介した人間総合科学大の研究グループによれば、野菜や果物を多く摂る人は、脳卒中や心臓病などの循環器疾患で死亡するリスクが低下するそうです。

●加齢黄斑変性

ルテインとゼアキサンチンを含む野菜を摂取すると加齢黄斑変性の発症リスクが低くなる!?によれば、102,046人のデータから加齢黄斑変性とカロテノイド摂取量の関連性を分析したところ、ルテインとゼアキサンチンを最も多く摂取しているグループは最も少ない摂取量のグループの比べて、加齢黄斑変性の発症リスクが約40%低かったそうです。

加齢黄斑変性症には緑黄色野菜(カロテノイド)がよい!?|ためしてガッテン(NHK)によれば、黄斑色素の少ない人がカロテノイドを毎日一定量摂取し続けたところ、半年で約45%も増加することがわかったそうです。

→ 加齢黄斑変性 についてくわしくはこちら

●糖尿病・血糖値上昇の抑制

2型糖尿病予防には緑色の葉もの野菜が有効|英研究によれば、緑色の葉物野菜の摂取量が増えると、糖尿病のリスクを減らすことができるそうです。

緑色の葉物野菜にはβカロチンやビタミンCなどの抗酸化成分があり、それが全身の酸化ストレスの軽減に寄与することが考えられます。

また、最近のメタ分析ではマグネシウム摂取量が2型糖尿病の発生率と逆相関することが判明しており、緑色の葉物野菜にはマグネシウムが含まれていることで2型糖尿病のリスクを低下している可能性があります。

そして、緑色の葉物野菜にはオメガ3脂肪酸のαリノレン酸が含まれていて、脂肪酸のプロファイルはリン脂質二十層の脂肪酸組成を決定する上で重要であると考えられていて、この二重奏の組成は骨格筋内のインスリン感受性に関連します。

食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑える効果-カゴメがヒト試験で確認によれば、食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑えることができることがヒト試験で確認されたそうです。

また、食前に野菜ジュースを飲むことによる食後高血糖抑制効果はベジタブルファーストと同等の効果がある!によれば、食前に野菜ジュースを飲むことは、食前に野菜サラダを摂取した場合と同等の食後血糖値上昇抑制効果があり、また、食後30分前に摂取したほうが最も効果が高いことが分かったそうです。

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック についてくわしくはこちら

→ 空腹時血糖値を下げる食べ物・食事|血糖値が高い原因 についてくわしくはこちら

【関連記事】

●LDLコレステロール

ブロッコリーやキャベツに含まれる「SMCS」はLDLコレステロールを下げる効果があるによれば、アブラナ科のブロッコリーとキャベツに含まれる天然アミノ酸の「SMCS(S-メチルシステインスルホキシド)」が、コレステロールから胆汁酸への変換を促進して血中LDLコレステロールを低下させる効果があることが分かったそうです。

コレステロールは肝臓で酵素によって胆汁酸に変化し排出されますが、SMCSはその酵素の働きを活性化させる働きがあり、肝臓における胆汁酸の合成を促進し、胆汁酸に変化し排出されるコレステロールの量を増やします。

→ 悪玉コレステロールを下げる食事・食べ物|LDLコレステロールが高い原因 についてくわしくはこちら

●メタボリックシンドローム

野菜ジュースにメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)予防・改善効果を確認|カゴメで紹介したカゴメと財団法人兵庫県健康財団との共同研究によれば、野菜飲料を一定期間飲み続けると、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群) を予防・改善する効果があるそうです。

●アディポネクチンを増やして動脈硬化を予防

大豆や野菜で「アディポネクチン」を増やしてメタボリック対策をしよう!によれば、食物繊維の多い緑黄色野菜を食べると、糖尿病高脂血症高血圧を抑制し、動脈硬化を予防・改善することで注目を集めているホルモン「アディポネクチン」を増やすそうです。

●便秘

【#たけしの家庭の医学】腸内フローラを改善する方法|善玉菌のエサ・助っ人食材・食べ物・食品によれば、腸内フローラを美しく保つには、善玉菌のエサと善玉菌の助っ人の両方を摂る必要があります。

●善玉菌のエサ(食物繊維・オリゴ糖)

善玉菌のエサとは、善玉菌を育て、増やす働きを持つ栄養素で、食物繊維、オリゴ糖など。

食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら

便秘とは|即効性のある便秘解消方法(ツボ・運動・マッサージ・食べ物)・便秘の原因 について詳しくはこちら




■低収入ほど野菜の摂取量が不足している!?

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないという記事によれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?#健康格差 は収入・学歴などが要因?|WHO、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるでも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

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■野菜の摂取量を増やすには?

野菜の摂取量を増やした方が健康に良いことはわかっていても、低所得であるために野菜を購入しないという選択をしてしまいがちです。

ミシェル・オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット・プロジェクト」とは?で紹介した元アメリカ大統領夫人のミシェル・オバマ夫人のシカゴ時代のエピソードが興味深いです。

疲れた夜にドライブスルーの誘惑

ミシェル・オバマ夫人が、記者団に語るシカゴ時代の自分自身のエピソードにこんなものがあります。

「弁護士の仕事を持つ母親として、会議と子供たちのサッカーやバレー教室と駆け回った日の夜には、簡単で安いファーストフードのドライブスルーや、電子レンジで温めるだけの栄養バランスのとれていない食事を子供たちに出していた」--。

自分がそうだったからこそ、多くのアメリカ人が、栄養バランスのとれた食事の大切さは知ってはいるものの、新鮮な野菜や魚などを買うための支出と、手に入れた素材を調理する手間と時間を考えるとき、それよりも数百円で手に入れることができる完成したファーストフードの魅力が大きいと感じてしまう。

これは実感としてとてもよく理解できることだ、というのです。

健康について関心がある人は、新鮮な魚や野菜を買って、料理を作った方が良いということはわかっていると思います。

しかし、仕事・家事をして疲れてしまうという生活をしていると、調理する時間や家計のことを考えてしまい、ファストフードの魅力を感じてしまう人も多いと思います。

そこで、手軽で安いファストフードや冷凍食品に頼りがちの生活になってしまいがちです。

また、貧乏な人ほど生活習慣は不健康!?|人は(時間・お金・食べ物など)不足を認識したとき行動が変わる!で紹介した歴史家のルトガー・ブレグマンさんの動画で紹介されているプリンストン大学のエルダー・シャフィア教授によれば、人は不足(時間・お金・食べ物を含む)を認識したとき行動が変わるそうです。

貧困は「人格の欠如」ではなく「金銭の欠乏」である|TED

その人が愚かだから 愚かな選択をしているのではなく どんな人であっても 愚かな選択をしてしまうような 状況に置かれているからです

つまり、低所得者の人たちはわざわざ野菜を摂取しないライフスタイルを選択しているわけではなく、低所得だからこそ野菜を摂取しないライフスタイルを選択してしまうような状況に置かれているということです。

そのように考えると、野菜の摂取不足というのは個人の問題ではなく、社会の問題ということが分かります。

それではどのような対策をしたらよいのでしょうか?

東京との足立区の取り組みが興味深いです。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|#NHKスペシャルによれば、東京都足立区の平均年収は23区で最も低い300万円台前半(港区の3分の1程度)で、健康寿命は23区の平均よりも2歳短く、糖尿病の治療件数が最も多いそうです。

そこで足立区は区民が「自然と」健康になるようにする対策として行なったのが、飲食店にはお客のお通しに野菜を提供すること、肉のメニューと野菜のメニューを同時に頼まれても、必ず野菜から出してもらうようにお願いをし、また、区立のすべての保育園で野菜を食べる日を設け、調理は子ども自身が担当することで、楽しみながら野菜を摂取してもらうようにしたそうです。

この取り組みによって、足立区の1人当たりの野菜消費量は年間で5kg増えたそうです。

このように、個人の選択に任せるのではなく、社会全体として自然と野菜を摂ってしまうような社会に変えていくのです。

■野菜嫌いの子供に野菜を食べてもらう方法

もう一つ考えていくことは、野菜嫌いの子供にはどのようにして野菜を食べさせたらよいかという問題です。

よく考えられるのが「アメとムチ」戦略を使い、野菜を食べるとご褒美をあげて、食べないとペナルティを与えるというもの。

しかし、信賞必罰に基づく与えられた動機づけによって子供に野菜を食べさせようとする「アメとムチ」戦略は、内発的な動機づけを失わせてしまうという致命的な欠陥があります。

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人は、他人の意欲をかきたてて行動を促し、そこから利益を得ようとして報酬を用いるが、かえって活動に対する内発的動機づけを失わせるという、意図せぬ隠された代償を払う場合が多い。

野菜が食べたいという気持ちから野菜を食べるのではなく、アメをもらうために行動するというのでは、野菜を食べるという結果は同じであっても、野菜を好きにするということにはつながらなくなってしまいます。

それではどのようにすればよいのでしょうか?

【あさチャン】野菜嫌いの子供が自ら進んで野菜を食べたくなってしまう方法(モチベーション3.0)とは?|子どもたちの好き嫌いをなくす栄養士松丸奨さんの取り組み|8月30日で紹介した2018年8月30日放送の「あさちゃん」のコーナー「あさトク」では子供たちの好き嫌いをなくす方法として、2013年の「全国学校給食甲子園」で優勝した東京都文京区立金富小学校の栄養士 松丸奨さんは、子供たちと一緒に学校で江戸東京野菜を作るという食育を通して、野菜づくりの大変さを知るという取り組みをしていました。

また、子供たちは見た目が重要なので、美味しそうに見える切り方にもこだわりが必要なのだそうです。

このやり方は、「モチベーション3.0」という、自分の内面から湧き出る「やる気」に基づくOSという考えを基に子供に野菜を食べさせる方法の例と同じでした。

  • 野菜を一緒に育てる
    自分が育てることによって野菜に対して愛情がわきますよね。
    野菜に対する関心が高まると、さらに好きになると考えられます。
  • 料理を作る
    自分で手間をかけて作ったものはおいしく感じるものですよね。

大事なことは、野菜のことを自分事として考えるという点です。

野菜嫌いの子供で悩んでいるご両親はぜひいっしょに野菜作りを行なったり、その育てた野菜で料理を作ってみてはいかがでしょうか?







*良い情報が入るたびに今後アップデートしていきます。

【おすすめの健康的ライフスタイル10箇条】
続きを読む 野菜(ビタミン・食物繊維・葉酸・ポリフェノールなど)を摂る|おすすめの健康的ライフスタイル10箇条

糖尿病は「過食(食べ過ぎ)」「運動不足」が原因で加速する!

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【目次】

■糖尿病とは?

Steak

by Taryn(画像:Creative Commons)

糖尿病加速は「過食」「運動不足」が原因

(2012/6/24、産経新聞)

高血圧、脂質異常症とともに虚血性心疾患の原因となり、網膜症、腎症、神経障害の3大合併症をもたらす糖尿病。疑いも入れると患者は全国で2200万人を超すといわれ、日本の代表的な生活習慣病となっている。

糖尿病は、高血圧脂質異常症高脂血症と呼ばれていた病気です)などの病気と同様に、虚血性心疾患の原因となります。

虚血性心疾患とは、糖尿病や高血圧、脂質異常症などから動脈硬化を起こし、栄養分や酸素を運ぶ冠動脈の内側が狭くなったり、血液の流れが悪くなっている病気のことです。

そのため、この記事の中では丁寧に、

糖尿病は尿の病気ではありません。血液でもなく、血管の病気です。

と紹介されています。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら

【関連記事】

■糖尿病の3大合併症

糖尿病は治療をせずに放っておくと、糖尿病網膜症糖尿病性腎症糖尿病性神経障害といった3大合併症を引き起こします。

記事によれば、糖尿病予備軍(糖尿病の疑いのある人)も含めると患者は全国で2200万人を超すそうで、国民病といえるのではないでしょうか。

血管が悪くなると神経や目、腎臓などの細小血管がやられ、しびれや失明などの合併症につながり、心臓や脳、足などの大血管がやられると心筋梗塞、脳梗塞、足壊疽(えそ)といった命や生活にかかわる重大な病気をもたらします。

さらに、糖尿病の状態が進行してしまうと、心筋梗塞脳梗塞、足が壊疽してしまうといった重大な病気になってしまいます。

→ 糖尿病の合併症  について詳しくはこちら

【糖尿病の合併症関連記事】

糖尿病の診断基準として使われる血糖値について

血液中のブドウ糖の濃度のことで、ブドウ糖は体や脳を動かすエネルギーです。健常な若い人の血糖変動は、食べたり食べなかったりに関係なくほとんど一定で、1デシリットル当たり80~120ミリグラム程度に保たれています。

血糖値が常時、1デシリットル当たり200ミリグラム以上になると糖尿病です。

血糖値は通常1dl当たり80~120mg程度に保たれているのですが、常時、1dl当たり200mg以上になると糖尿病が疑われます。

血糖値が高くなると、身体の中ではどのようなことが起こるのでしょうか?

血糖が高くなると、血管の内皮が障害を受け壊れてきます。血糖の変動幅が大きいほど血管の障害が進み、心筋梗塞が増加することが分かってきました。高血糖が続き、目や腎臓が悪くなる糖尿病に先行して、心筋梗塞を発症することも多いのです。

血糖値が高くなると、血管の内皮が壊れてきて、血糖の変動幅が大きいほど血管の障害が進むそうです。

→ 糖尿病の診断基準 について詳しくはこちら




■血糖が変化するメカニズム

血糖は食事をすれば上がります。しかし血糖は食物と膵臓(すいぞう)のβ細胞から分泌されるインスリンだけでコントロールされているのではなく、筋肉へ取り込んで消費したり、脂肪細胞へ取り込み蓄積したり、肝臓で糖の取り込みと放出をするなど、複雑に微調整しています。断食しても、血糖が下がりすぎて倒れないのはそのためです。

食事をすると血糖が上がります。

血糖はインスリンだけでコントロールされるのではなく、筋肉に取り込んで消費したり、脂肪細胞へ取り込み蓄積したり、肝臓で糖の取り込み・放出をするなど身体の中で微調整されているそうです。

人間の体のメカニズムというのはよくできているというのがわかります。

しかし、食べ過ぎや運動不足をするとこの体の中の血糖コントロールするメカニズムが崩れてしまうようです。

一方、過食や運動不足で大きくなった脂肪細胞は、血糖コントロールを悪くさせるホルモンを放出することも分かってきています。

■血糖値を下げるには?

筋肉を使うことです。特に大きい筋肉、最大のものは大腿筋です。つまり歩けばいいということになります。実際には30分で3キロ歩く速さ、やや速く歩くのがいいでしょう。1日の摂取カロリーの10~15%を消費できれば十分と考えます。

一つは、食べ過ぎをやめて、適量の食事に切り替えること(=食事制限)。

そして、もうひとつは、運動をして筋肉を使うこと。

記事によれば、やや速く歩く(30分で3キロ歩く速さ)のがいいそうです。

しかし、それでも血糖値が下がらない場合には、病院で指導を受けて、投薬治療などが必要となってきます。

そうならないためにも、食事の見直しと運動不足を解消することで糖尿病を予防していきましょう。

→ 糖尿病の食事(食事療法)|血糖値を抑える食べ方 について詳しくはこちら

→ 糖尿病の運動(運動療法)|筋トレ・有酸素運動 について詳しくはこちら

→ 糖尿病改善・予防する方法(食べ物・運動) について詳しくはこちら







【血糖値・糖尿病の診断基準関連記事】
続きを読む 糖尿病は「過食(食べ過ぎ)」「運動不足」が原因で加速する!

青魚の脂 EPA摂取で脂質改善 動脈硬化を防ぎ、血液サラサラ

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■青魚の脂 EPA摂取で脂質改善 動脈硬化を防ぎ、血液サラサラ

ヘルシーリポート:青魚の脂 EPA摂取で脂質改善 動脈硬化を防ぎ、血液サラサラ

(2009/4/29、毎日新聞)

日本人の食生活は戦後、大きく変わった。

最も大きな変化は動物性たんぱく質と脂肪の摂取量の増加だ。

食の欧米化に伴い、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞など動脈硬化性疾患が増えた。

どうすれば防げるのか。

イワシやサバなど魚をもっと食べ、脂肪の取り方を変えてみるのも方法のひとつだ。

今回のキーワードは「魚の脂」。

食生活が欧米化したことにより、魚から肉へと食べるものが変化しています。

そのことによって、動物性たんぱく質と脂肪の摂取量が増加しています。

記事によれば、

過去約40年間で、日本人の肉類や脂肪の消費量は約2~3倍も増えた。

そうです。

そして、動物性たんぱく質と脂肪の多い食事に変化したことによって、動脈硬化が増加しているといわれています。

健康に対する魚の良さを再認識する必要があるのかもしれません。

北極園に暮らす先住民のイヌイットは肉食の生活ながら心臓病での死亡率が極めて低いことが1960年代に分かり、注目された。

イヌイットは主にアザラシやクジラなどを食べ、野菜や果物をほとんど取らないのに、なぜなのか。

デンマークの研究者らが調べた結果、イヌイットの人たちの血中にはEPAという多価不飽和脂肪酸が多いことが分かった。

EPAはエイコサペンタエン酸の略で、イワシやサンマ、サバ、アジなど青魚に多く含まれる脂肪酸だ。

牛肉や豚肉、鶏肉の脂肪は温度が低いと固まりやすいのに対し、冷たい海に生息するアザラシやクジラ、魚の脂はEPAが多く、水温が低くても固まりにくい。

この固まりにくさが、いわゆる血液のサラサラ状態を保つ。

同じ肉食でも、牛肉や豚肉を食べるのと魚肉を食べるのとでは、血液の脂質や血栓のもとになる血小板への影響が異なるわけだ。

EPAは健康に欠かせないが、人間が体内で作り出せず食事で摂取しなければならない必須脂肪酸。

日本の食事は、動脈硬化を予防するEPA(青魚の脂に含まれる脂肪酸)を摂らない食事にわざわざ変化してきたことになります。

動脈硬化を予防するためにも、魚を積極的に食べるように変えていく必要があるようです。

記事によれば、EPAはメタボリックシンドローム改善にも役に立ちそうです。

肥満を特徴とするメタボリックシンドロームに含まれる高脂血症、高血糖、高血圧といった異常が多い人ほど、血液中に含まれるEPAの濃度が低いという研究も報告されている。

また、EPAは他の健康効果もあるそうです。

EPAは摂取し続けると体内の細胞に少しずつ取り込まれ、徐々に体質を変えてゆく。

マラソン選手での試験では、赤血球の膜に取り込まれると血球の変形能力が高くなり、酸素供給能力が高まるという結果が出ている。

また、糖尿病で皮膚に壊疽(えそ)ができた場合、EPAの摂取で症状が改善されたとの報告もある。

EPAを積極的にとって、健康になりましょう。

◆EPA

多価不飽和脂肪酸の一種で、元は海の藻類や一部の植物に含まれている。

イワシやサンマに多いのは藻類を食べるため。

血小板の凝固を抑えることから、血液の抗凝固(血栓防止)作用がある。

中性脂肪を低下させる特定保健用食品(トクホ)としても市販されている。

しその葉に似た植物のエゴマにも不飽和脂肪酸のα(アルファ)-リノレン酸が多く、人の体内でEPAやDHA(ドコサヘキサエン酸)に変わる。

EPAやDHAはアトピー性皮膚炎花粉症にも効果的という報告もある。

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