by Scott Swigart(画像:Creative Commons)
(2015/3/13、日経デジタルヘルス)
「電話型か時計型か、形はともかくスマートデバイスが人とシステムの間のインタフェースとなり、生体情報が取得できるようになっている。個人にプライベートヘルスコンシェルジュがつくようになり、生体情報をもとに食事や運動を指導するようになっている」。
FiNC 代表取締役の溝口勇児さんが考える10年後のヘルスケア産業の未来はそれほど進んでいないようです。
10年ほどではあまり進まないということでしょうか。
先日Fitbit、フィットネスアプリのFitstarを買収について取り上げましたが、すでに運動量、睡眠、カロリー消費などのデータを収集し、そのデータを元にユーザー分析を行ない、トレーニングプログラムを提供するという企業が出てきています。
10年後というよりも、ここ2、3年のうちに健康に関心が高い層の人たちのトレンドになり、5年後には、一般的なサービスの一つになっていくことが予想されます。
10年後となると、もっとヘルスケア産業は進歩しているはずです。
ヘルスケアの進化の先を考える|スマホやアプリを活用した健康管理・遺伝子情報解析サービスでは、遺伝子分析をすることによって、難病といわれる特定の疾病の発症リスクを早期に発見できたり、かかりやすい生活習慣病についてアドバイスをしてくれるということを考えました。
すでに、GOOGLEが支援する遺伝子解析サービス「23ANDME」が遺伝子情報を元に新薬の開発へという話題も出ていますので、遺伝子情報を元に健康管理するというのも一つのトレンドになるでしょう。
ただ、私が想像する未来よりも、本当の未来はもっと先に進んでいるのではないでしょうか。
10年前にAppleやGoogleがヘルスケア産業に参入することなんて予想できたでしょうか。
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すでに、こうした企業がヘルスケア産業に参入したことによって、変化の兆しが現れています。
Appleが提供した医学・医療研究用のiPhoneアプリを開発するためのオープンソースのソフトウェアフレームワークResearchKitは50位上の医療機関が協力しても1年以上かかることを24時間で達成したそうです。(RESEARCHKIT、50以上の医療機関が協力しても1年以上はかかることを24時間で達成)
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また、決して巨大IT企業だけが変化を起こすわけではありません。
一人の少年はインターネット上の情報を調べてすい臓がんを早期発見する方法を開発しました。(すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?)
個人であっても、ヘルスケア産業に変化を与えられるのです。
テクノロジーもますますヘルスケア産業に影響を与えるでしょう。
生体工学で健康管理|緑内障を調べるスマ―ト・コンタクトレンズで取り上げた未来というのは、皮膚温度を送信するデジタル・タトゥー、緑内障のテストをするコンタクトレンズ上の透明なセンサー、心臓の周りの柔軟なペースメーカー、術後の痛みをコントロールし、不必要になれば害を及ぼさずに消滅するインプラントというものでした。
「ゲーム」×「ヘルスケア」という組み合わせも面白いでしょう。
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人間が想像できるものは必ず未来になれば作ることができるので、ここまでは未来に実現します。
もっと未来はワクワクしたものになるでしょう。
あなたが想像する10年後のヘルスケア産業はどういうものになるか、ぜひ考えてみてください。