株式会社パートナーエージェントが行なった「アラフォー未婚男性(こじらせ男子)の結婚観」に関するアンケート調査結果について考えてみました。
■こじらせ男子とは?「こじらせ」とはどんな意味?
by in transition(画像:Creative Commons)
その前に、こじらせ男子の「こじらせ」とはどんな言葉の意味で使っているのかを確認します。
こじらせ女子|はてなキーワード
流行のファッションや恋愛に疎く、自らの女子力に満足しきれていない女子のこと。
雨宮まみの著書『女子をこじらせて』から話題になった。
アラフォー未婚男性の5人に1人は“こじらせ”気味!?
(2016/7/6、PRTIMES)
「こじらせ(る)」とはもともと、物事をもつれさせて面倒にすることを指します。
最近になって、未婚で交際相手がおらず、必ずしもモテる素養がないわけではないのに自己評価が低く、
それでいて「認められたい」と望んでいる女性のことを”こじらせ女子”と呼ぶようになってきています。
一部では、“こじらせ女子”の男性版として、“こじらせ男子”という呼び方も使われるようになってきました。
はてなキーワードで紹介されている意味とプレスリリースで使われている意味とでは、言葉のニュアンスが違うようで、今回の記事はプレスリリースを元に作られているので、今回における「こじらせ男子」とは、未婚で交際相手がおらず、必ずしもモテる素養がないわけではないのに自己評価が低く、それでいて「認められたい」と望んでいる男子のこととして読んでいきたいと思います。
■アラフォー未婚男子、結婚「したくない」は2割未満。しかし、交際「していない」が7割、婚活「していない」が9割
結婚したいと考えている人は38.4%いるのですが、約7割が交際していないという結果になっています。
また、婚活に関しては約9割の人がしていないそうです。
■「こじらせ」たのは理想の出会いに恵まれないから?未婚でいる理由1位は「理想的な相手に出会えていない」
●現在未婚である理由
現在未婚である理由として最も多く挙げられたのは「理想的な相手に出会えていないから」(55.9%)、
次に「経済的な事情があるから」(45.2%)でした。
結婚したいと思えるほどの理想的な相手に出会っていないことと経済的に養うことができないと考えているからというのが主な理由なようです。
●どんな条件を満たせば「結婚しよう」と考えるようになるのか?
尋ねてみたところ、「心の底から好きになれる相手と出会えたら」(57.4%)、「自分と価値観・金銭観がまったく同じでストレスなく同じ時間を過ごせる相手と出会えたら」(50.0%)、「自分と結婚観・家庭観がまったく同じで安心して結婚できそうな相手と出会えたら」(39.3%)と、上位3位までを理想的な相手との出会いを条件とする回答が占めました。
先ほどの結果と違うのは、経済的な理由が満たされれば結婚したいと思うのではなく、理想的な相手に出会えれば結婚すると考えている点です。
つまり、経済的な理由というのは結婚できない理由としてのいいわけであって、やはり理想の相手にいつかであるかもしれないという願望こそが本当の理由ということではないでしょうか。
■結婚するなら「妥協はしたくない」(61.5%)のに、「自分に自信が持てない」(58.5%)
理想の相手にこだわる傾向はここでも強く表れ、「結婚に妥協はしたくない/理想の相手と結婚したい」という考え方に関して、「当てはまる」という回答が6割を超えました。
<中略>
その一方で「恋愛や結婚をしたいが自分に自信が持てない」に「当てはまる」との回答も58.5%と6割近くに。
結婚相手に妥協はしたくないと6割の人が答えた一方で、自分に自信が持てないと回答した人も約6割いたそうです。
これは、自信が持てない自分を受け入れてくれる理想の相手を求めているのかもしれません。
ただ自信というのは他人が付けてくれるものではなくて、自分でつけていくものです。
つまり、大事なことは、自信がない自分を受け入れることであったり、自信を自分自身でつけていくことなのではないでしょうか。
■自信がない、弱い自分さえも受け入れる
「自信がない、弱い自分さえも受け入れてくれる理想の相手がいてくれたら結婚するのに」というのが心の奥底にある本音なのではないかというのが一つの仮説です。
失敗の許されない、常に正解を出し続けなければならない生き方を選んできてしまうと、恋愛や結婚においてもそういう選択の仕方をしてしまうのではないでしょうか。
時に恋愛をすると、嫉妬や妬みといった自分の一番嫌いな自分や醜い部分が現れることがあります。
そういう経験を若いうちに経験してくると、自分の弱いところを知り、それを治していったり、また「恋愛するとバカになることもあるよね」と人に対して理解できるようになったりするものだと思います。
しかし、それを経験してこなかったり、経験してもそんな自分を受け入れてこなかった人は、そんな弱い自分は相手に受け入れられないんじゃないかと自信がなくなってしまうのではないでしょうか。
完璧な人なんていないはずです。
誰もが何かしらの失敗をして、そこに立っているのです。
「心の思春期は生きてる限り続く。他人の間違いを許せる大人になろう」|ゆとりですがなにか
体と違って心の思春期は生きてる限り続きます。
だから大人も間違える。
怠ける。
逃げる。
道に迷う。
言い訳する。
泣く。
他人のせいにする。
好きになっちゃいけない人を好きになる。
それは全て思春期のせい。
大人も間違える、間違えちゃうんだよ。
だから、他人の間違いを許せる大人になってください。
失敗したって、間違えたっていいのです。
またやり直したらいいのですから。
自分の失敗を受け入れられると、他人の間違えも許せるようになるはずです。
自信のない人はコミュニケーションよりも尊敬を求める
コミュニケーションではなく尊敬を求める人、つまり自分に自信がない人の尊敬は、相手や自分に弱点があることを許さない。弱点は尊敬の障害になる。
<中略>
つまり、コミュニケーションを求める人同士の尊敬とは人間に対する尊敬なのである。自分に自信がない人は弱点を拒否する。
自分に自信がない人は、相手や自分に弱点があることを許さず、コミュニケーションを取ろうとせずに、尊敬を求めてしまうのです。
■好きな人にしてあげたいと思うことと同じくらい自分自身を大事にする
自分に自信のある人にとって、尊敬は自分を偽るという犠牲を払ってまで得る価値のあるものではない。自分に自信のある人は、相手がどんなに素晴らしい異性でも、ありのままの自分で付き合えないのなら付きあおうとしない。
それは自己実現の喜びを体験しているからである。自己実現の喜びに比べれば、尊敬の喜びは大きいものではない。
自分に自信のある人とは自己実現の喜びを知っている人のことである。
『自信と劣等感の心理学』(著:加藤諦三)より
相手の異性がどんなに素晴らしい人であっても、自分を偽ってまでその素晴らしい異性と付き合う価値はないのです。
それほど自分自身というのは大事なのです。
幸せな恋愛をするために大事なことは、好きな人にしてあげたいと思うことと同じくらい自分自身を大事にすることなのだと思います。
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