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■日本人は欧米人より内臓脂肪がたまりやすい?
(2010/8/30、日経ウーマンオンライン)
Q 体格指数BMI【体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)】30以上の肥満者が国民の35%近い米国人と、約4%の日本人。生活習慣病の原因となる内臓脂肪がたまりやすいのは、米国人のほうでしょうか。○? ×?
脂肪が付いているイメージは欧米人の方があるので、答えは欧米人かと思ったのですが・・・
2012年4月24日放送のたけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学では、「第三の脂肪」を取り上げました。
【目次】
■第三の脂肪である「異所性脂肪」を減らす方法|#たけしの家庭の医学
by martin.mutch(画像:Creative Commons)
- 血糖値を上げる!危険な“第三の脂肪”の正体とは?
40~50代の人たちの身体をチェック。すると半数以上に危険な量の「第三の脂肪」があることが発覚!田村好史先生(順天堂大学大学院)が徹底解説!!- 第三の脂肪が溜まりやすい身体とは?
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普段の生活を変えず、筋肉を効果的に使い、消費カロリーを増やす簡単なテクニックを佐藤祐造先生(愛知学院大学)が考案!日常の通勤と家事に少し変化を加えるだけで脂肪燃焼!
第三の脂肪といえば、思い出すのは、「異所性脂肪」です。
■皮下脂肪と内臓脂肪と異所性脂肪
痩せていても危ない!日本人を蝕む異所性脂肪を取り除く方法|#世界一受けたい授業
皮下脂肪は、腹筋/筋肉の外側にある脂肪で、比較的女性の方に皮下脂肪というのは貯まりやすい。皮膚と筋肉の間に貯まる。
内臓脂肪は、見た目では分かりにくいが、お腹がプクっと出ている場合は、内臓脂肪が多い。大腸や小腸の周りにつく。
食べ物を食べると、脂肪として体内に蓄積される。
その蓄積場所が脂肪の容量によって違ってくる。
第1段階 皮下脂肪:皮膚と筋肉の間に貯まる。
第2段階 大腸や小腸の周りにつく。
さらに食べ過ぎると、内臓脂肪がもうこれ以上増えなくなると、蓄積できなくなってしまう。
内臓脂肪の容量を超えてしまったときには、脳以外の肝臓・筋肉・血管などに蓄積。
内臓脂肪でも皮下脂肪でも内部分に貯まってしまうのが異所性脂肪。=第3の脂肪
異所性脂肪というのは、臓器の中に蓄積しているので、本来の脂肪の毒性が直接伝わってしまう非常に恐ろしい脂肪。
異所性脂肪は、恐ろしい毒性を持ち、心臓など脳以外の全身の臓器や筋肉に蓄積し、動脈硬化や脂肪肝・糖尿病・高血圧・高脂血症・心筋梗塞などの生活習慣病を引き起こすことが分かったそうで、また、やせていても貯まることがあるそうです。
肝臓に異所性脂肪が貯まってしまった場合、ひどくなると脂肪肝になって、さらにはNASH になるおそれも。
※NASH:高脂肪・高カロリー食が原因でなる、日本で約150万人いる病気。
これがそのまま悪化すると、組織の中に線維ができて、肝硬変や肝臓がんのような取り返しの付かない病気になってしまうことが考えられる。
■なぜ異所性脂肪がつくのか?
皮下脂肪や内臓脂肪の場合、脂肪細胞といういわばカプセルに包まれた状態でくっつき、大きくなってもカプセルに包まれているので、毒性は強くないそうです。
脂肪細胞の限界量を超えたときに、行き場のないエネルギーは、本来蓄積すべきでない場所についてしまいます。
それが、異所性脂肪と呼ばれる理由です。
異所性脂肪は、脂肪細胞というカプセルに包まれていないため、毒性が強いのだそうです。
脂肪細胞が多い人は、太ってしまいますが、反面安全に脂肪を溜め込むことができることを証明しています。
しかし、なかなか太れない人の場合は、食べても全然太らない代わりに、脂肪細胞がいっぱいになり、異所性脂肪がたまってしまいます。
日本人とアメリカ人を比較すると、アメリカ人は、日本人に比べると皮下脂肪が付きやすい反面、異所性脂肪は少ないそうです。
※日本人には、“やせ形糖尿病”が多いと言われており、その理由としては、欧米人に比べて遺伝的にインスリンの分泌が少なく、太り過ぎる前に発症してしまうと言われていましたが、異所性脂肪が原因で病気になっているのかしれませんね。
「太れる(太ることができる」ということは、脂肪を安全に貯めこむということから考えると、体にとってはいいことということが言えそうです。
【補足】異所性脂肪がつきやすい生活習慣
2018年5月7日放送の「あさイチ」(NHK)では、異所性脂肪がつきやすい生活習慣について取り上げました。
●炭水化物や甘いものが好き
●油ものが好き
●1日8,000歩未満
●息が弾むような運動をしていない
2018年7月4日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」でも「第三の脂肪」が取り上げられました。
■異所性脂肪を減らす方法
●食事
脂物を控える(肉を赤身肉・魚に変えるなど)
●運動
一日一万歩(徒歩・階段を使うなど)
こうした方法を3日やるだけで異所性脂肪は減るのだそうです。
異所性脂肪の特徴としては、簡単にたまりやすいけれども、簡単に減らせるという特徴があるそうです。
異所性脂肪はごく短期間の運動をするだけで、量が劇的に減ることが分かっている。
メッツ(METs metabolic equivalents)
厚生労働省が定めた体内の脂肪を減らす運動量を示した数値)
異所性脂肪を取り除くには、1週間に23メッツ・hが必要。
※身体活動の強度×身体活動実施時間(h)=身体活動の量(メッツ・h)
一時間行ったときのメッツの量
ゆっくり自転車をこぐというような有酸素運動をするほうが効率よくメッツを獲得できることが分かっています。
医学の進歩でこれまでよくわかっていなかった脂肪で生活習慣病が発症するという仕組みが明らかになってきています。
もうひとつ気になるとすれば、「EMCL」です。
■たるみ物質「EMCL」
たるみ解消・EMCL・スロトレ|ためしてガッテン 10月19日
■EMCLが増えると、なぜたるむのか?
筋肉は常にバネのように収縮しており、皮下脂肪や皮ふをつり上げています。
しかし、EMCLが筋肉の隙間に入り込むと、EMCLは筋繊維の収縮を妨げてしまいます。
その結果、たるんでしまうそうです。
■なぜ筋肉が霜降りになるのか?
筋肉は常に新しい細胞と入れ替わっています。
新しい筋肉の元になる細胞が、筋衛星細胞。
筋衛星細胞が大きくなるには、筋肉の収縮が必要です。
筋肉が収縮すると、成長因子が出て、筋肉が育ててくれます。
しかし、筋肉を使わない(筋肉が収縮しない)と、筋衛星細胞が脂肪細胞EMCLに変化してしまいます。
また、無理なダイエット(食事制限)によって、筋肉の材料となるたんぱく質が不足することも原因となります。
さらに、たんぱく質が不足すると、成長因子(成長因子もたんぱく質でできている)が減少し、筋肉が霜降り化してしまうそうです。
●日本人女性の変化(最近10年間)
痩せ型の割合はおよそ3%増加しているのですが、一日の平均歩数は800歩減少しているそうです。
本来であれば、歩いている歩数が減っているのであれば、太らなければいけないのに、やせているということは、日本人の女性は運動もしないし、食べ物も充分に食べていないので、たんぱく質が不足し、体のたるみを生んでいると考えるようです。
筋肉量の減少と霜降り化は、糖尿病・脳卒中・心筋梗塞の危険因子にもなり、転倒・骨折から寝たきりにもつながると考えられます。
【関連記事】
> 健康・美容チェック > 肝臓 > 肝臓の病気 > 脂肪肝 > 脂肪肝の改善・NASH|お酒を飲まないのに、なぜ肝臓が悪くなってしまうのか?|たけしのみんなの家庭の医学
2010年12月14日放送のたけしのみんなの家庭の医学では、「脂肪肝・NASH」を取り上げました。
今回のケースで出てきた肝臓の病気は、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)。
NASHは、非アルコール性とあるように、アルコールなしで発症する肝炎のことをいいます。
NASHは、実は肝硬変や肝臓がんにもなる恐れのある怖い病気です。
推定患者は200万人なのだそうです。
■お酒を飲まないのにもかかわらず、なぜ肝臓が悪くなってしまうのか?
by Eric Ward(画像:Creative Commons)
NASHの原因は、カロリーオーバーな食事。
通常、体内に取り入れられた脂肪は、肝臓の中で身体が利用できるエネルギー源として変化。
全身に送り出されます。
しかし、カロリーオーバーの食生活で内臓脂肪が溜まると、そこから常に、大量の脂肪が肝臓へと供給されることに…。
すると、余った脂肪が肝細胞の中に溜まってしまいます。
これが、「脂肪肝」。
こうなった肝臓は、溜り続ける脂肪を燃やそうと奮闘するのですが、その過程で、不完全燃焼から有害な活性酸素が発生。
肝臓の細胞を攻撃し、炎症を引き起こしてしまうのです。
カロリーオーバーの食事が原因で内臓脂肪がたまると、肝臓に溜まってしまい、脂肪肝になってしまうのです。
また、NASHは、閉経による内臓脂肪の増加によって、40代以降の女性に増えているそうです。
→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら
閉経前の女性は、卵巣からエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンを分泌。
その働きの1つが、出産に備え、脂肪を皮下脂肪の形で貯蔵しておくというもの。
そのため閉経を迎え、エストロゲンの分泌が減少すると、皮下脂肪として蓄えられていた脂肪が、血液中に放出され、内臓脂肪に移行すると考えられているのです。
アルコールを飲んでいないからといって脂肪肝にならないというわけではありませんので、ぜひ食生活に気をつけてくださいね。
⇒ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはコチラ
⇒ 脂肪肝の改善方法 について詳しくはコチラ
続きを読む 脂肪肝の改善・NASH(ナッシュ)|お酒を飲まないのに、なぜ肝臓が悪くなってしまうのか?|#たけしの家庭の医学
2011年7月9日放送の世界一受けたい授業では、「緊急解明!痩せていても危ない!日本人を蝕む 第3の脂肪」を取り上げました。
by seier+seier(画像:Creative Commons)
→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら
> 健康・美容チェック > 肝臓 > 女性のダイエットは肝臓を大切に|女性ホルモンが過剰になると、皮下脂肪がつきやすくなる
ダイエットと肝臓は一見すると、関係がないように思えますが、記事によれば、実は深い関係があるそうです。
■女性のダイエットは肝臓を大切に|女性ホルモンが過剰になると、皮下脂肪がつきやすくなる
by Patrick Pielarski(画像:Creative Commons)
(2009/12/15、日経ウーマンオンライン)
女性ホルモンが過剰になると、皮下脂肪がつきやすくなるそうです。
その女性ホルモンを分解してくれるのが、肝臓。
肝臓の機能を高めるために、必須アミノ酸などが必要になるので、バランス良く栄養たっぷりの食事をすることはダイエットする上で理にかなっていると言えそうです。
■肝臓はどのようにして、過剰になった女性ホルモンを分解しているの?
肝臓には、解毒作用をする機能があり、解毒処理をするところでは化学反応が起こっていて、有害物質やお薬、アルコールを分解処理されています。
この化学反応を起こすには、栄養やエネルギーが必要であり、特にビタミン・ミネラルなどの補酵素が欠かせません。
肝臓を良く働かせるためには、ビタミンやミネラルなどを豊富に含む緑黄色野菜を摂る必要があります。
積極的に摂る必要があります。
また、肝臓そのものを維持するために必要なたんぱく質(アミノ酸)も必要です。
例えば、アミノ酸の効果・効能・種類・アミノ酸を含む食べ物によれば、バリン・ロイシン・イソロイシンには、肝機能強化作用、アルギニンやアスパラギンには、肝機能強化作用、アラニンにはアルコール代謝促進作用があります。
【関連記事】
単純にカロリーを減らすダイエットでは、一時的に体重が減少するかもしれません。
しかし、栄養バランスが崩れてしまうと、肝臓がうまく働かなくなり、健康に影響を危険性が高まります。
栄養バランスよく、しっかり食べることが、きれいにかつ健康的なダイエット成功のカギと言えそうですね。