「脳の病気」カテゴリーアーカイブ

携帯電話の電磁波に発がんリスクの疑い=WHO専門組織

携帯の電磁波に発がんリスクの疑い=WHO専門組織

(2011/6/1、ロイター)

世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(IARC)は31日、携帯電話の頻繁な利用によって特定の脳腫瘍が引き起こされるリスクが高まる恐れがあるとの見解を示し、消費者に対し影響を最小限にとどめるための措置を講じるよう促した。

WHOの専門組織であるIARCは、携帯電話の利用によって脳腫瘍が引き起こされるリスクが高まるおそれがあると発表したそうです。

しかし、この記事にも書かれているとおり、WHOは以前、携帯電話の使用とがんの関係を示す明確な証拠はないとの見解を示しており、今回はその見解と反対の発表が行われたことになります。

【関連記事】

  • 携帯電話使用による発がん、研究で確認できず=WHO

携帯電話使用による発がん、研究で確認できず=WHO

(2010/5/17、ロイター)

世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は16日、携帯電話の使用が脳腫瘍(しゅよう)やがんを引き起こす可能性は確認できないとの研究結果を発表した。

WHOによれば、携帯電話の使用ががんを引き起こす可能性は確認できないとの研究結果を発表したそうです。

ただ、リスクがまったく無いと言い切るのは早すぎるようです。

IARCのクリストファー・ワイルド氏は、ロイターの取材に「(今回の研究の)結果は、携帯電話の使用に関連したリスクがあると結論づけることはできないと認められるものだ。

しかし、リスクがゼロだとするのは時期尚早でもある」と述べた。

同研究が、現在と比べて携帯電話の利用頻度が低かった2000年に開始されていることも留意しておくべき点として挙げている。

また、別の研究者からは、携帯電話使用者のがんリスクが上昇していることを示す事例もあるとし、携帯電話の使用率が大幅に上昇していることから、さらなる研究が必要だとの指摘も出ている。

この記事によれば、IARCは、携帯電話の使用が脳腫瘍やがんを引き起こす可能性は確認できないものの、リスクがゼロだとするには時期尚早であるとのことでした。

 

なぜ今回「携帯電話の利用によって脳腫瘍が引き起こされるリスクが高まるおそれがある」という結果を発表するに至ったのでしょうか。

IARCのチームを率いたジョナサン・サメット氏は電話会見で、原則的に関連する全ての証拠を調査した結果、携帯電話の電磁波について発がん性が疑われるとの判断を下したと説明。一部の証拠では、携帯電話の使用と神経膠腫(グリオーマ)と呼ばれる脳腫瘍のリスク増加との間に因果関係が示されたと述べた。

携帯電話の発がん性をめぐる調査では、これまで明確な因果関係が示されていなかったが、今年2月の米国の研究では、携帯電話の使用が脳細胞の活動に影響を与えると指摘している。

IARCのディレクターを務めるクリストファー・ワイルド氏は、特に長期間にわたる携帯電話の頻繁な利用について、一段の調査が行われることが重要と指摘。「さらなる調査結果が明らかになるまでの間は、携帯電話のハンズフリー機能やメール機能を用いて(脳への電磁波の)影響を軽減するなど、実際的な取り組みを行うことが大事だ」と述べた。

すべての証拠を調査した結果、携帯電話の電磁波について発がん性が疑われるという判断になったそうです。

以前取り上げた記事(携帯電話使用で脳腫瘍リスクが増える?)でも携帯電話と脳腫瘍リスクの関係について紹介しましたが、今回の判断をするにあたって、こうした研究結果を判断材料の一つにしたのかもしれません。

【関連記事】

  • 携帯電話使用で脳腫瘍リスクが増える?

Interphoneが携帯電話ががんの原因になるかどうかを調べる史上最大規模の研究を進めています。

13カ国の患者から6400もの腫瘍の症例を集めて検証中のもので、2009年初頭には最終結果が出るんですが、その中間報告が、なんとも最悪な結果なのです。

この調査でイスラエル人研究者たちが発見したのは、携帯電話を使う人は使わない人より脳腫瘍ができる確率が50%も高いこと。

  • 「携帯電話多用で血流中のタンパク質が変質」:スウェーデンの研究

 

一方、携帯電話の業界団体はIARCの報告に反発しているそうです。

米移動体通信産業協会のジョン・ウォールズ氏は「発がん性が疑われる」とのカテゴリーには日常摂取する野菜の漬物やコーヒーも含まれているとし、「(IARCの判断は)携帯電話ががんを引き起こすということを意味しない」と述べた。

ウォールズ氏は、IARCの調査チームは既存の研究結果を調査しただけで新たな研究を行っていないと指摘。米食品医薬品局(FDA)などの他の規制当局は、携帯電話の発がん性を示す十分な科学的証拠はないとしている、と述べた。

英国の携帯電話事業者協会(MOA)のエグゼクティブディレクター、ジョン・クック氏も声明で、IARCは危険性がある可能性を指摘したに過ぎないとの見方を示し、「一段の科学的な調査が必要」と述べた。

今回の発表にあたっては、これまでの研究結果を再度見直したに過ぎず、新たな研究を行ったわけではないと反発しています。

こうした意見をまとめると、携帯電話の電磁波が脳腫瘍を引き起こすおそれがある確率は0(ゼロ)ではないという方が正確と言えるのではないでしょうか。

 

【追記】

携帯電話は原発より危険だ - 池田信夫Blog

CNNの報道によれば、WHO(世界保健機関)は携帯電話を「発癌物質」に指定した。

携帯ユーザーが脳や聴神経の腫瘍にかかるリスクがあることが判明したためだ。

携帯電話から出る電波に発癌性があるという研究結果はこれまでにも出ていたが、国際機関が公式に認めたのは初めてである

<中略>

Gliomaというのは「神経膠腫」と訳し、脳腫瘍の一種らしいが、携帯利用者の発症率が2倍以上になるというのは大きい。

特に子供は頭蓋骨が薄いので注意が必要だ、と研究者は警告している。

この記事には書かれていないが、基地局の発する電波はもっと強いので、かねてから健康被害が懸念されている。

厚労省も、携帯電話の健康リスクを本格的に調査したほうがいいだろう。

WHOは、1年前は携帯電話使用による発がんは研究で確認できないとしており、今回の発表にあたっても新たな研究を行ったわけではなく、これまでのすべての証拠をもとに判断をしているとしています。

つまり、ほぼ同じ証拠で全く異なる判断をしたともいえるのです。

ただ、記事を参考にすると、2011年の2月の米国の研究では、携帯電話の使用が脳細胞の活動に影響を与えると指摘しており、この研究結果は前回発表したときには含まれておらず、今回の判断に当たっては、この研究結果を証拠として重視したのかもしれません。

 

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ソーシャルネットワークと「脳の扁桃体の大きさ」は関連:研究結果

3D Social Networking

by Chris Potter(画像:Creative Commons)




ソーシャルネットと「脳の大きさ」は関連:研究結果

(2011/1/7、WIRED VISION)

脳の扁桃体の大きさは、その人の社会的ネットワークの大きさや複雑さを示唆している可能性がある。

過去の研究から、扁桃体の体積は、社会的ネットワークや社会行動に関連していると考えられている。

ヒト以外の霊長類では、大きな社会集団を形成する種ほど、扁桃体のサイズが大きいことが明らかになったためだ。

Kevin Bickart氏らの研究チームは、そこから当然推測されることとして、ヒトの扁桃体の体積と社会的ネットワークの大きさがどの程度関連しているかを調べる研究を行なった。

研究結果は、『Nature Neuroscience』誌オンライン版に2010年12月26日付で発表された。

脳の扁桃体の大きさが社会的ネットワークに関連していることが考えられるそうです。

今回の研究は、ヒトにおける扁桃体の体積と社会的ネットワークとの相関関係を初めて証明した論文の1つだ。

因果関係が明らかになったらさらに興味深い――味方や敵を増やすにつれて、その人の扁桃体は大きくなっていくのだろうか。

それとも、大きな扁桃体を持って生まれた人は、それゆえに大きな社会的ネットワークを構築するのだろうか。

今回の記事にも書かれているとおり、

  • 先天的に、扁桃体が大きい人ほど、大きな社会的ネットワークを作るのか
  • 後天的に、社会的ネットワークを作り上げていく中で、扁桃体が大きくなるのか

今後の研究が気になります。







【ネットワーク 関連記事】

脳卒中を引き起こす難病「#モヤモヤ病」の発症遺伝子発見|東北大学大学院研究グループ

clouds

by Jenny Laird(画像:Creative Commons)




<モヤモヤ病>発症遺伝子を発見 東北大大学院研究グループ

(2010/11/4、毎日新聞)

脳内の血流が滞り、脳卒中を引き起こす難病「モヤモヤ病」を発症させる遺伝子を東北大大学院医学系研究科の呉(くれ)繁夫准教授らの研究グループが発見した。

東北大学大学院の呉繁夫准教授らの研究グループがモヤモヤ病を発症させる遺伝子を発見したそうです。

今回の発見により、新たな治療法の発見が期待されます。

■モヤモヤ病とは

モヤモヤ病は国が特定疾患に定めている難病で、厚生労働省の統計によると、全国で1万2885人(09年度末)が医療費助成を受けている。

発症すると脳動脈が狭まり、脳血流を維持しようとして周囲に毛細血管が多数できる。

撮影すると煙のように見えることからモヤモヤ病と名付けられた。

徳永英明さんが「モヤモヤ病」で一時休養され、それをきっかけに「モヤモヤ病」という難病があることを知った方も多いと思います。

【関連記事】

なお、記事によれば、

研究グループは、モヤモヤ病の患者と健康な人のDNAを比較。

患者の7割が「RNF213」という特定遺伝子に変異があることを突き止めた。

この変異により、モヤモヤ病の発症リスクは約190倍に上昇する。

日本や韓国に患者が多い理由は、この遺伝子変異を受け継いでいる家系が多いからと考えられるという。

ただ変異が見つからなかった患者もいるため、呉准教授は「複数の遺伝子が発症に関係していると考えられる」とみている。

ということで、すべての患者に当てはまる遺伝子の変異が見つかったわけではなく、モヤモヤ病には複数の遺伝子が関係していると考えられるようです。







女性の健康におすすめの10の食べ物(スーパーフード)!




海外で注目される、女性必見の”Superfood”たち

(2010/3/9、マイコミジャーナル)

記事の中では、

女性をより頭脳明晰にし、より健康でありながらスリムに保ち、そして体力的にもより強くしてくれる

10の食品が紹介されています。

記事の中から、大事なポイントを抜き出してみました。

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Wild salmon(天然の(養殖でない)シャケ)

オメガ3・ビタミンDが豊富。

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Oats(オーツ麦)

コレステロールが低く、満腹感を与える手助けをする。

 

Wild blueberries(野生(自然栽培)のブルーベリー)

抗酸化作用があり、アンチエイジングに。

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Walnuts(クルミ)

ビタミン、ミネラル、オメガ3が豊富で、毎日10個程度の摂取でコレステロールを下げ、脳の働きを上げ、よりよい睡眠が得られるそうです。

さらにストレスにも効果的なのだとか。

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Broccoli(ブロッコリー)

余分なエストロゲンを除去し、乳がん予防に。

ビタミンA・ビタミンCが豊富。

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Greek yogurt(グリーク(ギリシャ) ヨーグルト)

カルシウムが豊富。

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Olive oil(オリーブ オイル)

心臓に優しく、長寿につながる。

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Dark chocolate(ダーク チョコレート)

16th January 2011 - Dark Chocolate

抗酸化作用が高い。

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Avocado(アボカド)

avocado

不飽和脂肪酸が豊富。

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Red beans(小豆)

抗酸化物質・葉酸・ミネラル・食物繊維が豊富。

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【2015/7/2】

2010年6月18日 @ 03:34にアップしたものを加筆・修正しました。

飲酒は60以上の病気やケガの原因になりうる-WHO

Beer Keg BW

by Jenn Durfey(画像:Creative Commons)




「飲酒の健康影響」-(2)60以上の疾患に関係 肝臓病、がん、依存症

(2010/5/18、47ニュース)

世界保健機関 (WHO)は60以上の病気やけがの原因になり得ると指摘する。

世界保健機関によれば、酒(アルコール)は、60以上の病気や怪我の原因になりうるそうです。

 

■飲酒(アルコール)と肝臓の病気

その中でも特に多いのが、肝臓の病気(肝臓病)なのだそうです。

特に多いのが肝臓病だ。

アルコールは胃や小腸から吸収され、大部分がまず肝臓で分解される。

飲みすぎて負担が大きくなると脂肪肝になる。

さらに多量の飲酒が続くと、アルコール性肝炎や肝硬変の危険がある。

日本酒7合を毎日、15年以上飲み続けると、半数の人が肝硬変になるといわれる。

すべての肝臓病に占めるアルコール性疾患の比率は1961年に3%だったが、2002年には23%に上昇した。

肝臓に負担がかかってしまうと、脂肪肝になる恐れが高くなります。

脂肪肝 についてはコチラ。

さらには、アルコール性肝炎肝硬変になるリスクも高くなります。

記事によれば、肝臓病に占めるアルコール疾患の比率は、2002年には23%に上昇しているそうです。

【関連記事】




■飲酒(アルコール)とすい臓

消化やホルモン機能を担う膵臓にも影響が出る。

男性では急性膵炎の30%、慢性膵炎の65%が飲みすぎが原因で起きる。

急性膵炎になっても酒をやめられず、慢性膵炎に進む人も少なくない。

 

■飲酒(アルコール)と依存症

飲酒を続けると脳がアルコールに慣れて、以前ほど酔わなくなる。酒量が増え、やめようと思っても飲酒がコントロールできなくなると、アルコール依存症の疑いがある。

酔いがさめる際に手や体が震えたり不快な気分になる離脱症状が特徴。

国立病院機構久里浜アルコール症センターの樋口進・副院長らが08年に行った調査では、日本人男性の5・1%、女性の1・3%に依存症の疑いがあった。

 

■飲酒(アルコール)とがん

飲酒はがんとの関係も深い。

アルコールが肝臓で分解されてできるアセトアルデヒドは発がん性のある物質。

さらに酢酸に分解されるが、その過程で唾液中にも高濃度で分泌される。

アルコール依存症の患者に食道がんや口腔がんが多いことが知られ、WHOは大腸がん乳がんにも関係すると指摘している。

大腸がん予防方法・大腸がんの危険度チェック|たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学では、飲酒が最もガン(大腸がん)になるリスクを高める習慣として紹介していました。

最もリスクが高いのは飲酒。

飲酒による大腸がんのリスク

一日に日本酒を

1合⇒1.4倍

2合⇒2.0倍

3合⇒2.2倍

4合⇒約3倍

【関連記事】

  • 1日1杯のアルコール、がんになるリスク高める可能性=研究
  • 飲酒はがんの原因なのか

 

■飲酒(アルコール)と急性アルコール中毒

短時間に大量の酒を飲んで起きるのが急性アルコール中毒。

代謝できないアルコールが脳に回って中枢神経をまひさせる。

■飲酒(アルコール)とケガ

飲酒が原因で起きる外傷も多い。

酒酔い運転による死亡事故は後を絶たず、職場や家庭での暴力も起きている。

 

■飲酒(アルコール)の健康効果

一方、適量の飲酒(1日に日本酒1合未満程度)をする中高年は、全く飲まない人に比べて心筋梗塞や脳梗塞が起きにくく、死亡リスクが低いことが知られている。

血液の凝固を抑える作用がアルコールにあるためらしい。

アルコールも適量であれば、健康にとっても問題ないと思いますが、飲みすぎると健康に影響を与えます。

ただ酒量が多いと高血圧や脳出血を招き、逆に死亡リスクが高まる。







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