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木下医師がエビデンスにない糖尿病治療を紹介する番組には出られないと途中退席。改めて糖尿病の食事療法について考えてみました!




人気YouTube番組でまさかのトラブル ジャガー横田夫が出演者一喝、途中退席…「医師としてやめてほしい」によれば、ジャガー横田さんの夫で医師の木下博勝さんが基本カロリー制限が糖尿病の治療原則であり、医師の立場として、エビデンスにない治療(今回で言うと糖質制限による糖尿病治療)を紹介する番組には出られないと発言したことが話題になっています。

糖質制限食を糖尿病の食事療法としては薦めない-日本糖尿病学会提言(2013/3/19)で紹介した日本糖尿病学会の提言によれば、炭水化物のみを極端に制限した糖質制限食は現時点では十分なエビデンスがそろっていないため薦められず、総エネルギー摂取量の制限を糖尿病治療の食事療法として薦めるということになっています。

食事療法の見直しへ日本糖尿病学会が動き出す(2018/12/25、ケアネット)によれば、日本糖尿病学会が主催する「食事療法に関するシンポジウム」において、糖質制限の流行、高齢者の低栄養が問題となる中、糖尿病の食事療法について検討すべき問題が出ていました。

1)総エネルギー摂取量設定法をめぐる課題

エネルギー必要量には個人差が著しく、個々のさまざまなデータ(脂質、血圧など)の改善度を評価しながら設定をするのが必要ではないか?

2)糖尿病患者のフレイル・サルコペニアのリスク

高齢者の糖尿病患者の食事療法では、一律にエネルギー量のコントロールだけでなく、認知症やサルコペニア、フレイルなどを総合的に考えた栄養の摂取もあわせて考えないといけない。

荒木 厚氏(東京都健康長寿医療センター/日本老年医学会)によれば、「ビタミンD低下はサルコペニア、ビタミンB2やカロチン摂取低下は認知機能低下、タンパク質摂取低下は筋肉量および下肢機能低下などのフレイルに関連する」と述べ、「タンパク質1.0g~1.5g/kg体重の摂取がサルコペニアの予防に大切である」と解説し、ロイシンを考慮した食事療法も推奨しています。また、「後期高齢者はタンパク質摂取が低い群で死亡リスクが高くなる。さらに、「緑黄色野菜の摂取量がHbA1cや中性脂肪値にも影響する」としています。

つまり、糖尿病だけで考えると総エネルギー量をどうコントロールすればいいかだけを考えればよかったのですが、高齢者の食事のとり方やQOLを考えると、例えばたんぱく質多めの食事にすることでフレイル対策・サルコペニア予防につながるというように、単純な食事療法ではなく、個々の状況に合わせたものを考えていく必要があるというように変わってきています。

3)糖尿病の食事療法で肥満患者以外へのカロリー制限を中止

山田 悟(北里大学北里研究所病院糖尿病センター)さんによれば、2016年にカロリー食によるサルコペニアリスクを示す論文報告を機に肥満患者以外へのカロリー制限を中止したそうです。

簡単に言えば、欧米の糖尿病患者は太っている人が多いことからカロリー制限による肥満の治療が推奨されるが、日本人の糖尿病患者はBMI 24前後の患者が多いため、肥満治療をしても治療にならないのではないか、糖質制限食を含めたエビデンスをベースとした日本人のための2型糖尿病の食事療法を導入していく必要があるのではないかといっています。

■まとめ

このように糖尿病ガイドラインをベースとしたエビデンスによる糖尿病の食事療法といっても、少しずつ考え方が変わっているのがわかります。

総エネルギー量に個人差があるけどその治療法でいいのかな?

エネルギー量をコントロールするという糖尿病の食事療法は正しいのかもしれないけど、それをするとフレイルやサルコペニアリスクが高くなるけど大丈夫かな?

カロリー制限による肥満の治療で糖尿病治療をするのは肥満の糖尿病患者には当てはまるけど、やせ形の糖尿病患者に当てはまるのかな?

といった一つ一つの疑問を改めて考えて頂いて、個人個人に合った糖尿病の食事療法が提供されるようになるといいですね。

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【更年期太り】なぜ女性は更年期になると激太り(太りやすくなる)するのか?2つの理由

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【目次】

■女性ホルモンの減少で太りやすくなる

tiredwaiting

by Alp Erturul(画像:Creative Commons)

女性の更年期の悩み 増える内臓脂肪 メタボに注意

(2010/2/26、産経新聞)

更年期は、思春期、出産と並んで女性にとって太りやすい時期。

その一番の原因は女性ホルモン(エストロゲン)の減少にある。

エストロゲンは、体の中でコレステロールを低く保ち、内臓脂肪をつけにくくする働きをしており、女性を心筋梗塞(こうそく)や脳卒中などの心血管疾患から守っている。

更年期にはこの大事なホルモンが急激に減り、閉経を過ぎるとほとんどなくなってしまう。

このため、それまでと同じ食生活で運動量も変わらなければ、どうしてもおなか周りに脂肪がたまってくることになる。

更年期になると、太りやすくなってしまう原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの減少にあります。

そのため、これまでと同じような生活習慣だと、太りやすくなってしまうわけです。

順天堂大学大学院医学研究科の白沢卓二教授(加齢制御医学)によれば、

「日本人の場合、体重が適正の範囲内でも体脂肪率が高い『隠れ肥満』や『隠れ糖尿病』が少なくない。

女性の場合、更年期の50歳ごろから太り始めた人は動脈硬化や糖尿病となる危険性が高いので、今すぐ手を打つ必要がある」

そうです。

体重が適正範囲とはいえ、体脂肪が多くなってしまい、動脈硬化や糖尿病になる危険性があるようです。

■筋肉量や基礎代謝の減少で太りやすくなる

また、更年期に太りやすくなる原因としては、筋肉量や基礎代謝の減少も関係があるそうです。

更年期に太りやすくなるのは、筋肉量や基礎代謝が減ることも関係している。

基礎代謝は、呼吸や体温を調節するのに消費するエネルギー量。

若いときはだまっていても消費されるエネルギーが、年をとると使い切れず残ってしまうため、若いときと同じように食べているとエネルギーのとりすぎとなってしまう。

更年期に入ると、若いときに比べて基礎代謝が低くなってくるため、同じような食生活をしているとエネルギーの摂り過ぎとなってしまいます。

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■更年期に太らないようにするための食事方法

では、どのような食生活に変えていく必要があるのでしょうか。

太らないためには、食事の量・カロリーをコントロールするとともに、栄養成分を偏らないようにすること。

食事全体のうち、タンパク質20%未満、脂肪20~25%未満、炭水化物50~70%未満のバランスであれば問題ない。

また、肥満からくる糖尿病を防ぐために、血糖値を急激に上げないよう食事のとり方を工夫する必要がある。

白沢教授は「食事のときはまず最初に野菜を食べ、ご飯やパンなど炭水化物は最後にするというように食べる順番も大事。

また、やせたいからと食事を抜く人がいるが、欠食は逆に肥満の原因になる。

健康長寿のためにも、1日3食、腹七分目を心がけてほしい」と話している。

以下のような内容に気を付けた方がよいようです。

  • 食事の量・カロリーを制限すること
  • 栄養をバランスよくすること
  • 食事の摂り方に気を付けること
    (食事の回数は減らさない)

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最後に、食生活の基本ルール10か条が紹介されていましたので、ご紹介します。

【白沢卓二教授が提唱する元気に生きるための食生活の基本ルール10カ条】
(1)食事を抜かない
(2)腹八分目でなく「腹七分目」
(3)ご飯やパンは食事の最後に
(4)朝食に「ネバネバ・メニュー」を
(5)薬の働きが期待できる野菜を
(6)魚はサケやサバ、イワシを中心に
(7)肉と魚は1日おきに
(8)油は高くても良質なものを
(9)乳製品を毎日とる
(10)香辛料やハーブを活用し減塩
(白沢教授著『50歳すぎたら絶対にやせなさい!』より抜粋)

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現在の体重から4%痩せるだけで血糖値が改善する!|なぜわずかな減量で血糖値が下がるのか?|#ためしてガッテン(NHK)

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■現在の体重から4%やせるだけで血糖値が改善する!?|なぜわずかな減量で血糖値が下がるのか?|ためしてガッテン(NHK)

Diabetes

by Jill Brown(画像:Creative Commons)

【追記】

血糖値を下げるダイエットの秘けつ

糖尿病は予備軍・患者合わせておよそ2200万人もいます。

そして、その半数は肥満が原因と言われています。

<中略>

しかし最新の研究結果では、なんと
「現在の体重から4%やせるだけで、多くの場合、血糖値が改善する」
ということがわかりました。

<中略>

なぜ、わずかな減量で血糖値が下がるのでしょうか?

理由は肝臓にあります。

肝臓は血液中の余分な糖をためておくいわば「糖の貯蔵タンク」。

肥満の人は多くの場合肝臓に脂肪がたまった「脂肪肝」の状態になっていて、糖を取り込む能力が落ち、血糖値が上がるのです。

しかし、肝臓につく脂肪は「つきやすいけど落ちやすい」のが特徴。

減量をし始めたらまず初めに落ちてしまうので肝臓の貯蔵タンクが復活。

だから、わずかな減量でも効果が現れたのです!

肥満の人の多くは脂肪肝(肝臓に脂肪がたまっている状態)になっているため、糖を取り込む能力が落ち、血糖値が上がっているそうです。

しかし、肝臓につく脂肪は「つきやすく落ちやすい」という性質があり、わずかな減量をするだけでも肝臓につく脂肪が落ちてしまうそうです。

肝臓につく脂肪が落ちることで、肝臓の貯蔵タンクが回復し、糖を取り込む能力が戻り、血糖値が下がるそうです。







【予告編】
続きを読む 現在の体重から4%痩せるだけで血糖値が改善する!|なぜわずかな減量で血糖値が下がるのか?|#ためしてガッテン(NHK)

全身がだるく、疲れやすい(倦怠感)|なぜ糖尿病になると体が疲れやすくなるのか?その原因

> 健康・美容チェック > 糖尿病の症状 > 全身がだるく、疲れやすい(倦怠感)|なぜ糖尿病になると体が疲れやすくなるのか?その原因|糖尿病の症状

糖尿病とは血糖値が高くなる病気で、わかりやすくいうと、上手くブドウ糖を取り入れられない病気です。

糖尿病は自分には関係ないと考えている方もいると思いますが、糖尿病一歩前の状態である「糖尿病予備群」は多く、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によれば、糖尿病と予備群含めると、約2000万人いると推計されています。




【目次】

■糖尿病の症状

糖尿病の症状としては、以下のような特徴的な症状がみられることがあります。

糖尿病の症状・初期症状の一つに、「全身がだるく、疲れやすい」があります。

なぜ糖尿病になると、全身がだるく、疲れやすくなるのでしょうか?

■全身がだるく、疲れやすい|糖尿病の症状

全身がだるく、疲れやすい(倦怠感)|なぜ糖尿病になると体が疲れやすくなるのか?その原因
全身がだるく、疲れやすい(倦怠感)|なぜ糖尿病になると体が疲れやすくなるのか?その原因

unsplash-logoBen White

インスリンは、体の中で唯一血糖を下げるホルモンで、食後に血糖が上がらないように、調節する働きがあります。

また、血液中のブドウ糖を体の細胞に送り込んで、エネルギーに変えたり、脂肪やグリコーゲンに変えて、エネルギーとして蓄えておくようにする働きがあります。

ブドウ糖をコントロールしているインスリンが不足したりうまく作用しないと、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、血液中のブドウ糖が使えなくなってしまいます。

そのため、血糖値が上がってしまい、そして、筋肉や内臓にエネルギーが運ばれないため、全身のエネルギーが足りなくなってしまいます。

つまり、全身がだるく、疲れやすくなるのは、インスリンの作用不足でブドウ糖を利用できず、活動エネルギーが足りないためです。




■糖尿病の予防

亜鉛

糖尿病の人はインスリンの作用が十分でないため、細胞が十分な量のブドウ糖を血液中から取り込むことができません。

その結果、体のエネルギーが不足し、疲れやすくなります。

すい臓でインスリンを作る際には、亜鉛が欠かせません。

亜鉛にはインスリンの働きを持続させる働きもあります。

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タウリン

タウリンには、すい臓機能を高め、インスリンの分泌を良くする働きがあると言われ、糖尿病の予防に良いとされています。

マグネシウムとタウリンを多く摂取している人は、高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満が少ないそうです。

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■まとめ

「全身がだるく、疲れやすい」という方は、糖尿病のサインかもしれません。

糖尿病のその他の症状に当てはまるかどうかをチェックし、気になる人は病院で診てもらいましょう。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら

気になる方は一度病院で診てもらうことをおすすめします。







【糖尿病の症状】
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筋トレで死亡・疾病リスクが減少 週30~60分を目安に|東北大学




ムキムキを目指すだけが筋トレではない。 筋トレで死亡・疾病リスクが減少 週30~60分を目安に(2022/3/1、東北大学)によれば、これまで公表されている研究結果を網羅的に収集して分析した結果、筋トレを実施すると、総死亡・心血管疾患・がん・糖尿病のリスクは10〜17%低い値を示し、総死亡・心血管疾患・がんについては週30〜60分の範囲で最もリスクが低く、糖尿病は実施時間が長ければ長いほどリスクが低くなることが明らかとなりました。

そうなると、筋トレをすればするほど健康にいいと思ってしまいますが、筋トレの実施時間が週130~140分を超えると、総死亡・心血管疾患・がんに対する筋トレの好影響は認められなくなり、やりすぎるとかえって健康効果が得られなくなってしまう可能性があることがわかりました。

筋トレと疾病及び死亡リスクとの関連
筋トレと疾病及び死亡リスクとの関連







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