WHOが砂糖新指針…炭酸飲料1缶でも超える
(2015/3/5、読売新聞)
世界保健機関(WHO)は4日、成人が1日に取る砂糖をティースプーン6杯分の25グラム程度に抑えることを奨励する砂糖摂取の新指針を発表した。
WHOは、2014年3月に示されていた「一日の糖類25グラムまで」とする新指針を正式決定したそうです。
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2011年に、炭酸飲料は肥満のもと? NYソーダ戦争、市長VS業界という記事でニューヨークのブルームバーグ市長が「肥満の原因とされる砂糖入り炭酸飲料などの消費量を抑えて、医療費を抑制しよう」という試みを打ち出しましたが、今回は、WHOが砂糖摂取量の上限目標の指針案を正式決定しました。
これまでは「塩」の過剰摂取に関して、特に取り上げられてきた印象があります。
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今回こうした指針案が正式決定されることとなったのは、体重の増加による肥満の数が増加傾向にあることや虫歯など健康上のリスクを防ぐためなのだそうです。
世界全体で肥満の数は増加しており、また肥満は、糖尿病、脂肪肝、高血圧などの生活習慣病だけでなく、脳卒中、心疾患、そして腰痛などのケガの原因になっています。
そして、医療費もそれに合わせて増加しています。
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こうした流れの中で、砂糖の摂取量の上限目標を決めたのでしょう。
■砂糖の摂取を気をつけるべきもう一つの理由
糖化・AGEsを知ってアンチエイジング・病気予防でも紹介しましたが、糖化は、私たちの体内にある大切なたんぱく質と、食事によって摂取した「糖」とが結びつくことで、糖化したたんぱく質が生成され、体内に蓄積してしまうことにより、老化を促進するだけでなく、肌のシミ、シワ、たるみだけでなく、骨、血管、脳にも影響を与えるそうです。