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認知症の予防につながる9つのリスク要因|中年期の聴力低下・中等教育の未修了・喫煙・うつ・運動不足・社会的孤立・高血圧・肥満・2型糖尿病

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英医学誌The Lancet(ランセット)に掲載された論文によれば、認知症のうち3件に1件は脳の健康によい生活習慣・行動をすることにより予防できる可能性があるそうです。




【目次】

■認知症の予防につながる9つのリスク要因|中年期の聴力低下・中等教育の未修了・喫煙・うつ・運動不足・社会的孤立・高血圧・肥満・2型糖尿病

Fernanda Lopes

by Lidyanne Aquino(画像:Creative Commons)

BBCの記事が翻訳されている記事もありましたので、具体的に認知症を予防することができるリスク要因の度合いをチェックしてみたいと思います。

予防できる認知症、9つの要因=英論文

(2017/7/20、BBC JAPAN)

認知症の予防可能な要因のリスクの度合い

・中年期の聴力低下 9%
・中等教育の未修了 8%
・喫煙 5%
・うつ 4%
・運動不足 3%
・社会的孤立 2%
・高血圧 2%
・肥満 1%
・2型糖尿病 1%

予防が可能とされる上記要因のリスク度を合計すると35%になる。残りの65%は個人の努力では変えられないリスク。

(認知症予防・介入・治療のためのランセット委員会の資料から)

●中年期の聴力低下

中年期に聴力が低下すると、周囲から通常受け取るたくさんの情報が得られなくなり、社会的にも孤立し、うつになる可能性が高まる。

聴力が低下すると、社会的に孤立することにより、認知症になるリスクが高まるそうです。

認知症の発症リスクが高いのは、脳卒中の経験がある人、糖尿病や心臓病の持病がある人、握力が弱い人、うつ傾向がある人で紹介した国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、難聴の人はない人に比べて1・4倍認知症を発症するリスクが高いそうです。

加齢性難聴は動脈硬化が原因で引き起こされる|たけしの家庭の医学によれば、40代、50代の人にも加齢性難聴の症状が出ることがあるそうです。

食べ過ぎ・飲み過ぎといった生活習慣の乱れから動脈硬化になると、血管が硬くなり、血液の流れが悪くなり、その動脈硬化こそが加齢性難聴を進行させる大きな原因の一つなのだそうです。

最近様々な研究によって、動脈硬化と難聴との関連性が明らかになってきているそうです。

【参考リンク】

動脈硬化によって血流が悪化→末端にある耳の毛細血管

音を感知する有毛細胞のある蝸牛には、たくさんの毛細血管があります。

有毛細胞はこの毛細血管から酸素や栄養素を摂取しています。

しかし、動脈硬化になると、有毛細胞は酸素不足に陥り、機能が低下し、難聴を引き起こすそうです。

高い音を感知する有毛細胞は、大量のエネルギーを必要とするため、少しでも血流が滞ると、すぐに機能が低下してしまうそうです。

加齢性難聴を進行させる危険因子として、

  • 糖尿病
  • 虚血性心疾患
  • 腎疾患など

が疫学調査などからわかっているそうです。

【参考リンク】

●中等教育の未修了

認知症の発症リスクが高いのは、脳卒中の経験がある人、糖尿病や心臓病の持病がある人、握力が弱い人、うつ傾向がある人で紹介した国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、学校教育の年数が9年以下の人のリスクは、9年を超える人の2倍だったそうです。

中等教育を修了しないのは大きなリスクで、論文の著者たちは、大人になっても学び続ければ脳の「予備力」を増やせる可能性が高いと述べている。

中等教育の未修了だからといって即、認知症になりやすいというのではなく、大人になって学習意欲がある人は「認知的予備力」(人生の過程で頭を使うことによって蓄えられる)を増やせる可能性が高いそうです。

●喫煙

●運動不足

●高血圧

●肥満

●2型糖尿病

5つに共通するのは、心臓に良い生活習慣は脳にも良いということです。

国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、脳卒中の経験がある人は、ない人に比べ、認知症のリスクが2・6倍高かったそうですが、脳卒中予防のためのガイドラインと認知症のリスク要因とマッチしている部分が多いです。

高血圧:定期的に血圧を測り、高血圧の人は治療をしましょう。
糖尿病:血糖値を測り、糖尿病または糖尿病予備軍の人は治療を受けましょう。
●不整脈:不整脈が見つかったら、病院に行きましょう。
●タバコ:禁煙しましょう。
●アルコール:飲酒は控えめにしましょう。
コレステロール脂質異常症高脂血症)と診断された人は治療を受けましょう。
●運動:運動することが脳卒中予防につながります。
●塩分・脂肪分:食事の塩分を控えめに、低脂肪の食事をしましょう。
肥満:太りすぎは糖尿病や脂肪肝などの生活習慣病のリスク要因です。
●脳卒中の症状があればすぐに受診。

より具体的に見ていくと、糖尿病と認知症には何らかの関係があるという研究は何度も取り上げてきました。

アルツハイマー患者の脳内、糖尿病と同じ状態に 九大の解剖で判明

(2013/5/7、日本経済新聞)

九州大の生体防御医学研究所によれば、アルツハイマー病患者は、脳内の遺伝子が糖尿病と同じ状態に変化することがわかったそうです。

【参考リンク】

糖尿病患者の半数でアルツハイマーの初期症状を確認で紹介した加古川市内の病院に勤務する医師らの臨床研究によれば、糖尿病の通院患者の半数以上に、「海馬傍回(かいばぼうかい)」と呼ばれる脳の部位が萎縮(いしゅく)するアルツハイマー病の初期症状がみられることがわかったそうです。

インスリンには記憶、学習機能を高める作用もあり、糖尿病でインスリン反応性が低下することが、アルツハイマー病発症につながっている可能性があるようです。

インスリン抵抗性を伴った2 型糖尿病にアルツハイマーのリスク|九大研究によれば、インスリン抵抗性を伴った2型糖尿病の場合、アルツハイマーの発症に関係があるとされるプラークが形成されるリスクが高くなるという研究結果が発表されたそうです。

九州大学の研究によれば、血糖値の異常が認められた患者にはプラークが形成されるリスクが高いという結果がでたそうです。

九州大学(Kyushu University)の研究チームは福岡県久山(Hisayama)町の135人(平均年齢67歳)を対象に研究を行った。

対象者に血糖値の検査を行い、その後10~15年間にわたってアルツハイマーの兆候がないか観察した。

研究期間中に対象者の約16%がアルツハイマーを発症した。

対象者の死後に研究チームが脳を調べたところ、65%にプラークが見られたという。

研究チームは、血糖値の異常が認められた患者には、プラークが形成されるリスクが高いとの結果をまとめた。

論文を執筆した九州大学の佐々木健介さんによれば、インスリン抵抗性がプラーク形成の原因と結論するにはさらに研究を進める必要があるものの、糖尿病をコントロールすることによってアルツハイマーを予防できる可能性があるとしています。

糖尿病になると、認知症の発症リスクが2倍高くなる!?で紹介した東京大の植木浩二郎特任教授によれば、糖尿病になると認知症の発症リスクが2倍高くなるそうです。

駆け込みドクター 5月17日|認知症|認知症チェック・認知症予防にアマニ油・デジタル認知症によれば、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病のリスクの高さと認知症(アルツハイマー病)には関係があり、アルツハイマー病の発症リスクは、糖尿病だと2倍、高血圧だと2倍、脂質異常症だと3倍になると紹介していました。

糖尿病がアルツハイマーのリスク高める?

(2015/5/26、WSJ)

ワシントン大学の研究者らは、マウスの実験で血糖値を異常に高い値に引き上げたところ、脳内のアミロイドベータの生産も増加し、双方に何らかの相関性があることを突き止めた。

ピッツバーグ大学で実施された約180人の中年の成人を対象とした試験では インスリン依存型(1型)糖尿病の患者は、この疾患を持たない被験者と比べ、はるかに多くの脳内病変が認められ、認知機能は低下していた。

血糖値の高さが脳に影響を及ぼす可能性があることが、2つの研究で示されています。

なぜ血糖値が高いとアミロイドβが生産されアルツハイマーのリスクが高まるのでしょうか。

インスリンはアミロイドから脳を守り、ニューロン(神経単位)と記憶の形成のつながりを改善するとされる。

<中略>

セントルイスのワシントン大学のマウスの実験で医師のデビッド・ホルツマン氏は、糖が脳内のニューロンに刺激を与え、さらにアミロイドが作られると示唆している。

インスリンには血液中のブドウ糖(血糖)の濃度を調節する働きがありますが、今回の記事によれば、インスリンはアミロイドから脳を守る働きもあるそうです。

アルツハイマー病は、アミロイドβタンパクが脳にたまることで、神経細胞が死滅し、萎縮し、認知機能が低下することから起きると考えられています。

つまり、インスリンの分泌が低下したり、生成されなくなるということは、アミロイドから脳を守ることができなくなり、認知機能が低下してしまうと考えられます。

→ 認知症対策|認知症に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら

【関連記事】

●うつ

●社会的孤立

認知症の発症リスクが高いのは、脳卒中の経験がある人、糖尿病や心臓病の持病がある人、握力が弱い人、うつ傾向がある人で紹介した国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、うつ傾向のある人は、ない人の1・6倍認知症を発症するリスクが高いそうです。

社交的な生活が認知症のリスクを減らす可能性=研究によれば、社会的に活発な人はストレスにさらされにくく、孤独で悩みがちな人に比べて、認知症になるリスクは50%低いそうです。

意外に多い高齢者のうつ病|なぜ高齢者のうつ病が多いのか?によれば、高齢者のうつ病が多い理由として次のようなことが挙げられています。

  • 日本人の傾向として、物事を悲観的にとらえる傾向が強いこと
  • 加齢による心身の衰え
  • 重い病気
  • 脳血管障害の後遺症
  • 経済力低下
  • 社会的役割の喪失感
  • 一人暮らしの孤独感

また、一人暮らしの高齢男性、孤食でうつ発症が2・7倍出やすい!?で紹介した千葉大や東京大などのグループによれば、一人暮らしの高齢男性で食事をひとりでとる「孤食」が多い人は、誰かと一緒に食事をすることが多い人に比べて約2・7倍うつ症状が出やすいという研究結果が出ているそうです。

■まとめ

簡単に言うと、好奇心をもって、社会とつながりを持ち、健康的なライフスタイルを送ることが認知症を予防する方法だということですね。

より具体的に言うと、わからないことがあったら調べる、誰かに尋ねるようにしたりして、日々学習し、自分が関心があるグループと交流を持ち、心臓に良い生活習慣に変えていくと、自然と認知症予防につながるということです。

エピジェネティクスとは?人生は「生まれ」か「育ち」かだけで決まるわけではない!|WHAT IS EPIGENETICS? LIFE IS NOT DETERMINED ONLY BY ‘NATURE’ OR ‘NURTURE’!で紹介した「エピジェネティクス」の考え方によれば、遺伝子の影響は大きいから変えられないという考えは間違いであり、自分自身のライフスタイルによって人生を変えられるということを示すものです。

また、どのような健康的なライフスタイルを選択するかが、自分自身だけでなく、子孫にまで影響を及ぼすのですから、これからどんなライフスタイルをしていくのがよいのか一緒に考えていきましょう。







【参考リンク】
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えごま油で認知症対策&うつ病予防|#林修の今でしょ講座

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2015年2月24日放送の「林修の今でしょ!講座」のテーマは「『油を食べ分けて病気を改善!体にいい油はどれだ?』 です。

最近ではエゴマ油やココナッツオイルなどいろいろな油が健康・ダイエット」に良い油として注目されています。

→ エゴマ油の健康効果 についてさらに詳しくはこちら

井上浩義先生(慶應義塾大学)が解説




【目次】

■認知症対策に「エゴマ油」

Chile Olive Oil

by catalina woken(画像:Creative Commons)

認知症対策には、えごま油。

えごま油は、脳の神経細胞に良い働き

認知症→脳の「神経細胞」が老化やストレスなどで死んでしまっている状態

認知症対策→神経細胞を減らさないことが大事

えごま油には、α-リノレン酸(体内では作ることができない必須の脂肪酸)が含まれていて、体内に入ると脳に大切な栄養素であるEPA・DHAに変化し、弱った「神経細胞」に刺激が与えて活発になるそうです。

番組による実験によれば、油は吸収が早いため、えごま油摂取後、30分で脳への効果が現れていました。

■うつ病に「えごま油」

また、えごま油はうつ病のリスクも軽減してくれるそうです。

うつ病は、認知症と同じ脳の病でもあります。

認知症の場合には進行を遅らせることは可能ですが、治すことは難しいです。

しかし、認知症と違い、うつ病の場合は神経細胞が弱っている状態なので、もう一回神経細胞を元気にすれば、病気になってしまった後でもえごま油は良い効果をもたらしてくれるそうです。

アメリカのハーバード大学公衆衛生大学院の発表によると、10年間にわたって5万人以上の女性を対象にした研究によれば、リノール酸の摂取を控え、α-リノレン酸を与えたところ、うつ病の発生が減少したそうです。

→ エゴマ油 についてさらに詳しくはこちら

【関連記事】




●えごま油の効果的な摂り方

EPA・DHAの1日の目標摂取量2gがえごま油は大さじ一杯で摂取できるので、1日大さじ1杯摂ると良い。

ただ、えごま油には熱に弱いという特徴があり、またタンパク質(脳の神経細胞同士のつながりを助ける)と一緒に摂るといいため、おすすめの食べ方としては、卵かけご飯にかけて食べることをおすすめしていました。

また、味噌汁に大さじ一杯のえごま油をかけたり、茹でた鶏の胸肉に大さじ一杯のえごま油をかけるのもオススメなのだそうです。

→ エゴマ油 についてさらに詳しくはこちら

→ 認知症対策|認知症に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら

●認知症予防に効果が期待!えごま油×にんにく

2017年4月18日放送の「林修の今でしょ!講座」によれば、えごま油とにんにく両方をとると認知症予防の効果がさらに期待できるそうです。

細胞膜を柔らかくし、脳に必要な栄養成分を入りやすくするそうです。

ビタミンB6・B12、葉酸を合わせてとるとよいそうです。

ビタミンB12:鮭、しじみ

葉酸:枝豆、モロヘイヤ

●えごま油&脳トレで認知機能アップ

エゴマ油摂取+脳トレ=認知症予防効果がある!?で紹介した公益財団法人しまね産業振興財団、しちだ・教育研究所、島根えごま振興会、島根大、島根県立大の研究チームが行なった実験によれば、毎日スプーン1杯分のエゴマ油を摂取し、週に1回、計算や読み書きなどの脳トレを実施したグループは何もしないグループよりも記憶力や論理的思考力などの知的柔軟性の評価項目が高くなったという結果が出たそうです。

●オメガ3の油は脂肪燃焼を助けてくれる効果がある

亜麻仁油(オメガ3)を摂取して運動すると脂肪燃焼を早める|#林修の今でしょ講座によれば、オメガ3系脂肪酸を摂取して運動をすると、脂肪燃焼を早めるという結果が出ているそうです。

運動する4時間前に飲むのが理想的なのだそうです。

●オメガ3を日常的にとっている人は体温が高い!冷え性対策にも

麻布大学の守口徹教授によれば、オメガ3を日常的にとっている人は体温が高いそうです。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効果・効能・食べ物(オイル)・ダイエット について詳しくはこちら

冷え性にはエゴマ油が効果的|エゴマ油は手足の末梢血管を拡張させてくれる|駆け込みドクターで解説した井上浩義先生(慶應義塾大学)によれば、エゴマ油は手足の末梢血管を拡張させてくれるので冷え性に効果的なのだそうです。

番組に出演していた天海祐希さんは、冷え性対策で運動や酵素風呂、オメガ3油を始めて、手足の寒さはなくなっていますとコメントしました。

島根県産えごま油|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう!
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【新物】島根県産えごま油(50g)|低温圧搾生搾り|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう! 1,944円(税込)







続きを読む えごま油で認知症対策&うつ病予防|#林修の今でしょ講座

高齢の農家の方が気になる健康の3つの話題とは?




この前農家の方といろんな話題について話したのですが、その中で健康の話題が3つ出ました。1)認知症が心配、、2)うつ病が心配、3)足腰が弱っているかも?という話題でした。

このブログでも特に注意して追いかけているニュースが高齢者のフレイルの問題であり、その中でも気にかけているのが、認知症、うつ病、足腰が弱ることです。

今全然大丈夫と思っている人もひとたび自分自身やご家族が健康じゃなくなる(病気になる)とその生活はどんどん悪くなっていきます。

働けなくなるし、旅行にも行けなくなるし、ふさぎ込みがちになります。

その結果、認知症・うつ病・足腰が弱る(骨粗しょう症を含む)リスクが高まります。

大事なことはいかに健康を維持するのかです。

健康の基本は、良い食事と運動と休息をとること。

良い食事と定期的な運動と休息をとって、認知症・うつ病を予防し、足腰を鍛えて(骨粗しょう症予防)、元気にやっていきましょう!

→ 認知症対策|認知症に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら

→ 骨粗しょう症の症状・原因・予防する方法(食べ物・運動) について詳しくはこちら







良質な油(オメガ3)を摂る|おすすめの健康的ライフスタイル10箇条

ハクライドウがこれまで培ってきた約20年の健康情報をまとめた10箇条を紹介します。

あなたの健康的なライフスタイルにこの10箇条を取り入れていきましょう。




【目次】

■オメガ3の健康効果

良質な油をバランスよく摂取することが重要ですが、オメガ3の割合が少ないのが現状です。

青魚などに含まれるDHA・EPAやえごまなどに含まれるαリノレン酸は、オメガ3に分類される脂肪酸で、この脂肪酸は細胞が正しく機能するためには不可欠なものであることがわかってきました。

ダイエット

キレイにダイエットするには、良質な油(オメガ3)が欠かせない!|1ヵ月間毎日スプーン1杯のオメガ3(エゴマ油)を摂取するダイエット実験

オメガ3は胃や腸にある温度センサーのスイッチをオンにします。

すると、脳から体温を上げるためのホルモンが分泌されます。

このホルモンが体の各部にある体温調整細胞を活性化させることにより、体が温まる=エネルギーを燃やすことになるそうです。

つまり、オメガ3は体重や体脂肪の増加を抑えるダイエット効果があると考えられます。

河田照雄(京都大学教授)によれば、体温が高めのほうが酵素がより働きやすくなることにより、新陳代謝が活発になると考えられるそうです。

【関連記事】

●美肌

オメガ3の美肌効果|オメガ3を摂取するとなぜ美肌になるのか?

オメガ3が十分にあると、オメガ3は血管にも作用し、血管を拡張する力を持っているため、血流を改善することにより、血液の循環はとてもスムーズです。

その結果、肌には栄養分が運ばれていくことにより、皮膚の細胞の新陳代謝を活発にして、肌を美しくしてくれると考えられます。

しかし、血液中にオメガ3が不足すると、栄養分の運搬が滞ってしまいがちになり、新陳代謝が活発ではないため、肌が荒れてしまうと考えられます。

麻布大学の守口徹教授によれば、オメガ3が細胞にあると本来の細胞の機能が維持でき、皮脂の供給などすべてがバランスよくいくそうです。

また、分泌を促してくれる下の方の細胞にオメガ3がないと指令が来なくなるそうです。

●母性の発動

オメガ3で心も変わる|オメガ3を摂っていないと母性の発動が遅れたり、産後うつになりやすい

瀬藤光利(浜松医科大学教授)によれば、オメガ3が不足すると、脳の障害が起きやすくなる、精神発達遅滞・精神障害を引き起こす可能性があるそうです。

麻布大学が行なった実験によれば、オメガ3を摂ったマウスと摂っていないマウスとでは、育児の積極性に差があり、オメガ3を摂っていないマウスは母性が発動しにくいという結果が出たそうです。

守口徹(麻布大学教授)によれば、子供に対して授乳しなきゃ、温めなきゃと母性が発動してくるはずなのですが、オメガ3を摂っていないと母性の発動が遅れ、子供にあまり興味を示さない、興味を示すまでに時間がかかると考えられるそうです。

妊娠中のママが摂取したオメガ3はおなかの子供に優先的に使われるため、母親にはオメガ3が不足しがちです。

そのことが産後うつに苦しむ人がいることに関係していると考えられます。

青魚などオメガ3を多く含む食事をする機会が減っているため、うつになりやすいと考えられるそうです。

脳に蓄積されるのはすごく時間がかかるため、日ごろからオメガ3を摂取したいところですが、毎日魚を食べるのは大変なので、オメガ3を摂取しない日にはエゴマ油やアマニ油を摂取するようにしたほうが良いようです。

●LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を下げる

クルミ(オメガ3脂肪酸)を食べると、LDLコレステロール・総コレステロールが低下し、HDLコレステロールが増加|おもいっきりDON!(日テレ)

【実験】1日7個のクルミ1週間食べ続けるとどうなる?

実験結果によると、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が、98mg/dl⇒82mg/dlで、約16.2%低下し、また、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が90mg/dl⇒94mg/dlで、約4.4%増加しました。

つまり、この結果によれば、生活習慣病の予防になるそうです。

また、九州大学(2002年)の研究によれば、1日42gのクルミを4週間食べると、

総コレステロールは、男性3.8%低下、 女性4.9%低下

悪玉コレステロールは、男性8.9%低下 女性10.6%低下

という結果が出たそうです。

認知症予防

オメガ3(アマニ油)で認知症予防|MCI(軽度認知障害)|#サタプラ

脳の65%は油。油が脳に影響を与える。

オメガ3は代謝するとDHAに変わる。

DHAが脳細胞を柔らかくし、情報伝達をスムーズにするそうです。

えごま油摂取+脳トレ=認知症予防効果がある!?

公益財団法人しまね産業振興財団、しちだ・教育研究所、島根えごま振興会、島根大、島根県立大の研究チームが行なった実験によれば、毎日スプーン1杯分のエゴマ油を摂取し、週に1回、計算や読み書きなどの脳トレを実施したグループは何もしないグループよりも記憶力や論理的思考力などの知的柔軟性の評価項目が高くなったという結果が出たそうです。

動脈硬化予防

【ソレダメ】Αリノレン酸が豊富なえごま油や亜麻仁油は血流を改善して動脈硬化予防に役立つ|4月11日

“畑の青魚”えごま(Αリノレン酸)で血管若返り|#たけしの家庭の医学

冷え性

冷え性にはエゴマ油が効果的|エゴマ油は手足の末梢血管を拡張させてくれる|駆け込みドクター

井上浩義先生(慶應義塾大学)によれば、エゴマ油は手足の末梢血管を拡張させてくれるので冷え性に効果的なのだそうです。

●うつ病

エゴマに含まれるαリノレン酸はうつ病のリスクを軽減―ハーバード大|#あさイチ(NHK)

エゴマ油に含まれるαリノレン酸はうつ病のリスクを軽減してくれるそうです。

アメリカのハーバード大学公衆衛生大学院の発表によると、10年間にわたって5万人以上の女性を対象にした研究によれば、リノール酸の摂取を控え、α-リノレン酸を与えたところ、うつ病の発生が減少したそうです。

えごま油で認知症対策|林修の今でしょ!講座 2月24日によれば、えごま油はうつ病のリスクも軽減してくれるそうです。

うつ病は、認知症と同じ脳の病でもあります。

認知症の場合には進行を遅らせることは可能ですが、治すことは難しいです。

しかし、認知症と違い、うつ病の場合は神経細胞が弱っている状態なので、もう一回神経細胞を元気にすれば、病気になってしまった後でもえごま油は良い効果をもたらしてくれるそうです。

●血管若返り

【林修の今でしょ講座】亜麻仁油(Αリノレン酸)で血管若返り(血圧を下げる)・脳卒中リスクの軽減|亜鉛を含む牡蠣で効果アップ!|5月29日

日清オイリオグループが行なったαリノレン酸を12週間とり血圧変化を調べた実験によれば、摂取期間では血圧が下がっており、摂取が終わると血圧が高くなっていることが分かりました。

アマニ油摂取による血圧低下作用
アマニ油摂取による血圧低下作用

参考画像:栄養豊富なアマニ(亜麻仁)の紹介|日本製粉

亜麻仁油の健康効果・効能とは?|コレステロール低減・抗アレルギー作用・血圧の低下効果ではデータによれば、アマニを摂取することで血圧が下がる効果を紹介しました。

血管が老化につれて硬くなると血圧が上がってしまいますが、血管が若いと血圧も下がります。

亜麻仁油に含まれるαリノレン酸には血管が老けるのを抑える働きがあり、血圧を下げてくれると考えられます。

→ 血圧を下げる方法(食べ物・サプリメント・運動)|高血圧改善・対策・予防 について詳しくはこちら

→ 高血圧|高血圧の症状・食事・数値・予防・原因・対策 について詳しくはこちら

●脳卒中

【林修の今でしょ講座】亜麻仁油(Αリノレン酸)で血管若返り(血圧を下げる)・脳卒中リスクの軽減|亜鉛を含む牡蠣で効果アップ!|5月29日

アメリカのサンフランシスコの医療センターでの調査によれば、αリノレン酸の摂取量が0.06%増えると脳卒中のリスクが28%減るということが分かったそうです。

αリノレン酸の働きで血管が若々しくなり、脳卒中のリスクが減ると考えられます。

→ 脳卒中とは|脳卒中の前兆・原因・予防 について詳しくはこちら

【参考リンク】

●胎児の神経系の器官形成

-からだづくりの基礎となる「主菜」は適量を-|厚生労働省

妊娠中は、胎児の神経系の器官形成のために、必須脂肪酸*8のひとつである n-3 系脂肪酸(EPAや DHA など)のより多い摂取が必要とされる 4)。魚由来の n-3 系脂肪酸摂取が少ない場合には、早産や低体重児出産のリスクが高いという報告もみられる 5)ことから、いわし、さば、ぶりなどの青身魚も取り入れるようにする。

厚生労働省は、オメガ3脂肪酸は胎児の神経系の器官形成のために多くの摂取が必要とされ、また、オメガ3脂肪酸の摂取が少ない場合には早産や低体重児出産のリスクが高いという報告があることから、オメガ3を含む青魚などの食べ物を多く食べたほうが良いというアドバイスがされています。

●加齢黄斑変性

加齢黄斑変性(AMD)を予防するための5つのポイント|米国眼科学会(AAO)

AMD進行リスクが中等度の患者を対象にした研究では、オメガ3脂肪酸をサプリメントではない形で摂取することが多い人は、12年後に進行性AMDとなる可能性が30%低かった。

オメガ3脂肪酸を食品として摂取していることが多い人は加齢黄斑変性となる可能性が低かったそうです。

オメガ3脂肪酸DHA・EPAは、加齢黄斑変性症の引き金となるとも考えられる脂質異常症高脂血症)や動脈硬化の予防に役立つと考えられます。

●炎症を抑える

サッカー選手はオメガ3を摂ってケガしにくい体質を作ろう!

関節リウマチ患者に良い食べ物のポイントは、食事の量を適切に、痛みや炎症を抑えるオメガ3脂肪酸を摂取!

●中性脂肪を下げる

ニッチェ近藤さん、小さじスプーン1杯のオメガ3(えごま油)の摂取でダイエット・中性脂肪低下効果|オメガ3で中性脂肪値が下がるメカニズム|美と若さの新常識(#NHK)

余った栄養分は血液で肝臓に運ばれ、中性脂肪が作られます。

オメガ3があると、この中性脂肪の合成を抑えてくれます。

また、オメガ3は血管にも作用し、血管を拡張する力を持っているため、血流を改善し、血液中の中性脂肪の値も下がります。

【関連記事】

便秘解消

ざわちん、1か月夜寝る前にえごま油を飲むだけで便秘解消&-5キロのダイエット&肌荒れ改善に成功!

えごま油に含まれるオメガ3が腸の活性化に役立つそうです。

夜に飲むのは、夜に腸が活発に動くためで、その時間に飲むのが効果的なのだそうです。




【関連記事】

■オメガ3が摂れる食品

さんま Mackerel(Sanma)

by Hajime NAKANO(画像:Creative Commons)

国民一人一日当たり魚介類と肉類の摂取量の推移|水産庁
国民一人一日当たり魚介類と肉類の摂取量の推移|水産庁

参考画像:水産物の消費動向|水産庁(スクリーンショット)

オメガ3の美肌効果|オメガ3を摂取するとなぜ美肌になるのか?で紹介した麻布大学の守口徹教授によれば、オメガ3は青魚などの魚から摂るのが一番効率よいそうですが、水産庁による国民一人当たりの魚介類と肉類の摂取量推移によれば、平成18年には初めて肉類の摂取量が魚介類を上回り、21年には肉類と魚介類の摂取量が上回り、その差が拡大しているそうです。

【関連記事】

オメガ3脂肪酸は青魚の他にも、えごま油、亜麻仁油(アマニ油)、シソ油、くるみ、緑黄色野菜、豆類などの食品から摂取できますので、積極的に選んでいきましょう!

島根県産えごま油|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう!
島根県産えごま油|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう!

【新物】島根県産えごま油(50g)|低温圧搾生搾り|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう! 1,944円(税込)







*良い情報が入るたびに今後アップデートしていきます。

【おすすめの健康的ライフスタイル10箇条】
続きを読む 良質な油(オメガ3)を摂る|おすすめの健康的ライフスタイル10箇条

超加工食品を多く含む食事をすると、うつ病や認知症のリスクが高まる!?

健康・美容チェック > 認知症 > 超加工食品を多く含む食事をすると、うつ病や認知症のリスクが高まる!?




「超加工食品」の多い食事、うつや認知症の割合が高かった、研究(2023/11/27、ナショナルジオグラフィック)で紹介されている研究によれば、超加工食品を多く含む食事をすると、うつ病や認知症のリスクが高まる恐れがあるのではないかと考えられるそうです。

→ 認知症の症状・改善・予防に良い食べ物 について詳しくはこちら

●うつ病と超加工食品

医学誌「Nutrients」に2022年6月に掲載されたレビュー論文によると、超加工食品を多く含む食事では、うつ病のリスクが44%、不安障害のリスクが48%高かった

●認知症と超加工食品

2022年12月に医学誌「JAMA Neurology」に発表された別の研究では、1万775人のブラジルでの追跡調査により、総カロリーの20%超を超加工食品から摂取する人は、それ以下の人に比べて全般的な認知機能が28%速く低下したことが明らかになった。

英国に住む7万2083人の追跡調査から、超加工食品の摂取量が10%増えるごとに認知症のリスクが25%上昇していたという、医学誌「Neurology」に2022年9月に発表された報告だ。

超加工食品とは、ブラジル・サンパウロ大学の研究チームによれば、「塩、砂糖、油脂に加え、料理には使用されない物質を含み、工業的に形成されたもの」と定義しています。

アメリカ人は摂取するカロリーの約6割、砂糖の9割を「超加工食品」から摂取している!?によれば、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)の調査結果によれば、アメリカ人は摂取するカロリーの約6割、砂糖に至っては9割を「超加工食品」から摂取していることがわかったそうです。

なぜ超加工食品をたくさん食べる人はうつ病や認知症の発症リスクが高まると考えられるのでしょうか?

 塩分、糖分、飽和脂肪酸のとりすぎが、慢性の炎症、高血圧、高血糖、心臓病、2型糖尿病などにつながることは、一般の人々にも広く知られている。しかし、これらの疾患が脳への血流を低下させ、血管性認知症のリスクを高めることはあまり知られていない。

 また、ある種の人工甘味料やグルタミン酸ナトリウムなどの添加物も、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの脳内物質の邪魔をして、精神的・感情的な満足度を低下させるおそれがある。

【仮説】血糖値との関係

糖尿病になると、認知症の発症リスクが2倍高くなる!?で紹介した東京大の植木浩二郎特任教授によれば、糖尿病になると認知症の発症リスクが2倍高くなるそうです。

駆け込みドクター 5月17日|認知症|認知症チェック・認知症予防にアマニ油・デジタル認知症によれば、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病のリスクの高さと認知症(アルツハイマー病)には関係があり、アルツハイマー病の発症リスクは、糖尿病だと2倍、高血圧だと2倍、脂質異常症だと3倍になると紹介していました。

また、ワシントン大学の研究者らは、マウスの実験で血糖値を異常に高い値に引き上げたところ、脳内のアミロイドベータの生産も増加し、双方に何らかの相関性があることを突き止めたり、ピッツバーグ大学で実施された約180人の中年の成人を対象とした試験では1型糖尿病の患者は、この疾患を持たない被験者と比べ、はるかに多くの脳内病変が認められ、認知機能は低下していたそうで、血糖値の高さが脳に影響を及ぼす可能性があることが、2つの研究で示されています。

なぜ血糖値が高いとアミロイドβが生産されアルツハイマーのリスクが高まるのでしょうか。

インスリンには血液中のブドウ糖(血糖)の濃度を調節する働きがありますが、今回の記事によれば、インスリンはアミロイドから脳を守る働きもあるそうです。

アルツハイマー病は、アミロイドβタンパクが脳にたまることで、神経細胞が死滅し、萎縮し、認知機能が低下することから起きると考えられています。

つまり、インスリンの分泌が低下したり、生成されなくなるということは、アミロイドから脳を守ることができなくなり、認知機能が低下してしまうと考えられます。

『副腎疲労症候群(アドレナルファティーグ)』とは?副腎を助けるためにどんな食べ物を摂るといいの?によれば、神経の働きを正常に保つ働きのあるビタミンBを消費すると、エネルギー不足が起こり強い疲労感や抑うつ感を引き起こし、うつ病ではなくうつ状態に陥ることがあるそうです。

食事を簡単に済ませてしまう人ほど炭水化物だけの食事をとってしまいがちですが、炭水化物=糖質を過剰に摂取すると、その代謝に大量のビタミンB群が消費されてしまい、ストレスでビタミンBを消費しているところへ、さらに消費→欠乏という悪循環に陥ってしまうそうです。

もしかすると、超加工食品をたくさん食べる人はバランスの良い食事ができずにビタミンBが欠乏してしまい、うつ状態に陥っている可能性があるのではないでしょうか?

【仮説】オメガ3不足

えごま油で認知症対策&うつ病予防|#林修の今でしょ講座

認知症対策には、えごま油。

えごま油は、脳の神経細胞に良い働き

認知症→脳の「神経細胞」が老化やストレスなどで死んでしまっている状態

認知症対策→神経細胞を減らさないことが大事

えごま油には、α-リノレン酸(体内では作ることができない必須の脂肪酸)が含まれていて、体内に入ると脳に大切な栄養素であるEPA・DHAに変化し、弱った「神経細胞」に刺激が与えて活発になるそうです。

番組による実験によれば、油は吸収が早いため、えごま油摂取後、30分で脳への効果が現れていました。

また、えごま油はうつ病のリスクも軽減してくれるそうです。

うつ病は、認知症と同じ脳の病でもあります。

認知症の場合には進行を遅らせることは可能ですが、治すことは難しいです。

しかし、認知症と違い、うつ病の場合は神経細胞が弱っている状態なので、もう一回神経細胞を元気にすれば、病気になってしまった後でもえごま油は良い効果をもたらしてくれるそうです。

アメリカのハーバード大学公衆衛生大学院の発表によると、10年間にわたって5万人以上の女性を対象にした研究によれば、リノール酸の摂取を控え、α-リノレン酸を与えたところ、うつ病の発生が減少したそうです。

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■まとめ

この問題の背景にあるのは経済格差(貧困)です。

肥満と生活保護・貧困との関係-米によれば、肥満率が高い州は南部に多く、またフードスタンプ(日本で言えば生活保護のようなもの)の受給者も南部に偏っているということから肥満と貧困には相関関係があるのではないかと考えられます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査によれば、厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないという記事によれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

アメリカ人の食生活が1日3食からスナック(軽食)を頻繁に食べる食習慣に移行している!?によれば、単身世帯、子供が独立したベビーブーマー世代、それに慌ただしい生活の共働き世帯が増えていることによって、食事の計画や買い物、料理の時間はもとより、食事をする時間さえ確保することが困難になり、アメリカ人の食生活が1日3食という食習慣からスナック(軽食)を頻繁に食べる食習慣へと移行しつつあるそうです。

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だからといって、アメリカ全体が食に対していい加減というわけではなく、アメリカは健康に対する個人の意識・関心の高さの差が大きいによれば、ベジタリアンやヴィーガン、グルテンフリーという食事があるように個人間での食に対する意識・関心の差が大きいようです。

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるものー厚生労働省調査でも、年収が高い人ほどよい生活習慣を持っている(よい生活習慣を持っている人ほど年収が高い)傾向にあります。

健康格差とは健康格差は、収入・学歴などが要因?でも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

超加工食品の摂取を減らすことが砂糖やカロリーを減らすことにつながるというのは実にシンプルな対策です。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、アメリカ人に健康的な生活をさせる方法として次のような提案をしていました。

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「もっと健康的に行動しよう」と訴えるのではなく、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というべきなのだ。

飲食行動を変える必要でなく、購入行動を変える。

「もっと健康的に行動しよう」と伝えても、具体的な行動が示されていないと、人は行動に移れないものです。

ですから、超加工食品ではなくて、別の食品を手に取ろうとうながすことによって、飲食行動を変えるのではなく、購入行動に変化を与え、結果的に健康的な行動につながるのです。

人々がそのような行動をとると、自然と会社側もそうした食品を販売するようになるはずなので、より健康的な食品を選択するようになるのではないでしょうか?