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ビタミンDサプリを摂取するとガンの死亡率は 12%減少する!|東京慈恵会医科大学




ビタミン D サプリメントを摂取すると癌の死亡率は 12%減少する

(2023/5/9、東京慈恵会医科大学)

● ビタミン D サプリメントの連日内服により癌種に関係なく癌死亡率が 12%減少した
● 70 歳以上の場合は癌死亡率が 17%減少し、高齢者で特に有効だった
● 癌の発症前から連日で内服していた場合は 13%、発症後でも 11%の癌死を予防した
● 連日の内服は有効だったが、月 1 回の大量内服では無効だった

東京慈恵会医科大学の研究によれば、ビタミンDサプリメントを摂取すると、がん死亡率が12%減少することがわかったそうです。

■ビタミンDと健康の関係

ビタミンDはどんな栄養素?必要摂取量は?によれば、ビタミンDが不足すると、骨粗しょう症だけでなく、高血圧、結核、癌、歯周病、多発性硬化症、冬季うつ病、末梢動脈疾患、自己免疫疾患などの疾病への罹患率が上昇する可能性が指摘されています。

また、厚生労働省によれば、ビタミンD欠乏は転倒や骨折などから身体活動が低下し、筋肉量を減少させ、サルコペニア(加齢に伴う筋力の減少、または老化に伴う筋肉量の減少)及びフレイルティのリスクを高める恐れがあると書かれています。

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高齢者を対象にした研究によれば、血中25─ヒドロキシビタミン (体内のビタミンD量の指標となるビタミンDの代謝物)濃度が50nmol/L未満であると身体機能の低下、筋力の減少、血中パラトルモン(副甲状腺ホルモン)濃度の増加、転倒及び骨折のリスクが高いことが報告されています。

■まとめ

ビタミンDが健康に欠かせない栄養素とわかっているものの日本人の多くが摂っていない栄養素でもあります。

98%の日本人が「ビタミンD不足」!?

ぜひビタミンDを含む食べ物を積極的に摂っていきましょう!

→ ビタミンDを含む食べ物 はこちら







オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸の血中濃度が高い人はがんの発症リスクが低い!




英国の研究によれば、オメガ3およびオメガ6脂肪酸の血中濃度とがん全体、および19種類のがん(頭頸部がん、食道がん、胃がん、結腸がん、直腸がん、肝胆道がん、膵臓がん、肺がん、悪性黒色腫、軟部組織がん、乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん、腎臓がん、膀胱がん、脳腫瘍、甲状腺がん、リンパ系と造血組織のがん)の発症との関係を検討したところ、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸の血中濃度が高い人はがんの発症リスクが低いことがわかりました。

【参考リンク】

■オメガ3とオメガ6

【NHKスペシャル】体にいい油「オメガ3」!|オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスがカギ!【食の起源】

〇オメガ3

オメガ3脂肪酸は細胞膜の材料に使われています。

細胞膜は、棒状の物質がくっつき合って膜を形成しているのですが、ここに曲がった形のオメガ3脂肪酸が入り込むと、接触部分が少なくなるため、摩擦が減って動きやすくなり、細胞膜が柔軟に変形しやすくなるそうです。

EPAを摂ると、赤血球がしなやかになり、顔色が良くなり、目の下のクマがなくなる!摂取量の目安【美と若さの新常識】によれば、体の中に入ったEPAは、血中から赤血球の細胞膜に取り込まれるのですが、EPAは柔らかい構造をしているため、EPAが増えると細胞膜が柔らかくなるそうです。

ちなみに、九州大学の丸山徹教授によれば、EPAを豊富にとっていると、4か月後ぐらいにはしなやかな赤血球ができてくるそうです。微少循環というか、血の巡りが良くなるため、スタミナがアップし、顔色が良くなったり、目の下のくまが少しなくなったりするそうです。

つまり、オメガ3を摂ることで細胞が柔軟になり、動脈硬化や心臓病になりにくいと考えられるわけです。

→ オメガ3の効果・効能・食べ物 について詳しくはこちら

〇オメガ6

最近の研究によれば、オメガ6脂肪酸は、体の中でウイルスや病原菌などから体を守る役割をしていることが明らかになってきたそうです。

病原体が血液中に侵入すると、オメガ6脂肪酸が白血球に「攻撃指令」を出す働きをし、病原菌への攻撃を促す仕組みがあることがわかってきたそうです。

ただ、オメガ6脂肪酸が増えすぎると、白血球への攻撃指令が過剰になり、自分の体の細胞まで痛めつけてしまうことがあります。

オメガ3にはそのオメガ6の攻撃にブレーキをかける役割があります。

この2つのバランスがとられていることが重要で、理想の油の割合はオメガ3:オメガ6=1:2なのですが、多くの日本人の比率は「1:10」以上の割合になってしまっています。

宮城大学の石川伸一教授によれば、オメガ6脂肪酸は人の体の健康にとって欠かせない成分ではあるが、オメガ6を多く含む揚げ物や炒め物は美味しいので、過剰なほど摂りすぎているのが現状だと警鐘を鳴らしています。

→ オメガ6の効果・効能・食べ物 について詳しくはこちら

■まとめ

オメガ3とオメガ6は2つのバランスをとることが大事ということでメディアで紹介されていることが多いのですが、今回の研究結果のポイントは、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸の血中濃度が高い人はがんの発症リスクが低いということです。

がん予防という視点だけでいえば、オメガ3とオメガ6を含む食べ物を積極的に摂ればいいということですが、オメガ6は過剰なほど摂りすぎているので、オメガ3を積極的に摂った方がいいということになりそうです。

→ オメガ3の効果・効能・食べ物 について詳しくはこちら







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舌のチェックで胃腸や肝臓の状態がわかる?|舌が白っぽい人と白っぽくない人の差|舌苔がたくさんつくと健康に問題アリ!?|#この差

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【目次】

■舌のチェックで健康状態がわかる!?

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by _zhang(画像:Creative Commons)

舌は、血液の質の変化で色や形が変わりやすいため、舌をチェックすることで健康状態がわかります。

舌につく『白っぽいもの』は『舌苔(ぜったい)』といい、舌の表面に細菌や食べカスがついたもので、舌苔は口臭の原因になることもあります。

→ 口臭の原因・対策・予防 について詳しくはこちら

食生活が乱れると舌苔の色や量が変化しやすいそうです。

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■舌の色・状態でわかるチェックポイント

●正常な舌

ピンク色で表面に白いツブツブがあります。

●舌苔が黄色

胃の消化不良や慢性胃炎の可能性があります。

●舌に亀裂

ストレス過多

●舌の周りがガタガタ

水分の代謝が悪くむくんでいたり、胃腸が弱っていることが考えられます。

■舌が白っぽい人と白っぽくない人の差

【追記(2017/12/19)】

2017年12月19日放送の「この差って何ですか」では「舌が白っぽい人と白っぽくない人の差」について取り上げました。

解説してくれたのは、北里東洋医学総合研究所の伊藤剛先生です。

舌につく白いものは舌苔(ぜったい)といわれ、舌の表面の細胞が死んで蓄積したものであり、通常は食べ物などで削られていきますが、体に何らかの異常があると舌の表面の「乳頭(にゅうとう)」が凸凹して、白いものがたまってしまい白くなってしまうそうです。

なぜ舌が白くなってしまうのでしょうか?

胃や腸は炎症を起こすと、それを治そうとして新しい細胞が作られます。

胃腸と舌は粘膜でつながっているので、舌でも新しい細胞が次々作られ乳頭が伸びた結果、凸凹してしまうのです。

以前放送された「駆け込みドクター」では舌苔は口臭の原因となると紹介されていましたが、伊藤先生によれば、舌苔が下のバリアとなっており、また舌苔からは臭いがあまり出ないため、舌磨きはおすすめしていませんでした。

また、2017年1月24日放送の「この差って何ですか」では「インフルエンザになりやすい人となりにくい人の差」を取り上げており、その原因は「口の中を清潔にしているかどうか」がポイントでした。

インフルエンザが感染する流れとしては、感染した人の咳やくしゃみで飛散したウイルスが鼻や口から入り込み、粘膜に付着することで感染します。

口の中に細菌がいるとインフルエンザにかかりやすくなるため、舌磨きをすることをおすすめしていました。

つまり、口臭予防の観点とインフルエンザ予防の観点から見るのとでは意見が異なるということですね。

●歯型が付いている人

水やお酒など水分を摂りすぎていたり、水分の代謝ができていないなどの理由で、体内の水分が多く、舌もむくんでしまっていると、舌に歯型の跡がついてしまうことがあります。

汗が出づらいという人は、全身浴をすると水圧で水分が出やすくなるそうですので、試してみてください。

●舌の色が薄い

舌の色が薄い場合は栄養・鉄分不足が考えられ、貧血の可能性があるそうです。

●舌の色が濃い

舌の色は体内の血液の色を表わしているそうで、舌の色が濃い人は心筋梗塞、脳梗塞を起こす可能性があるそうです。




舌の汚れを清掃をすることがガン予防につながる!?

岡山大大学院の森田学教授らの研究グループによれば、舌の上に付く白い汚れ「舌苔(ぜったい)」の面積が大きいほど、呼気に含まれる発がん性物質アセトアルデヒドの濃度が高いことがわかったそうです。

アセトアルデヒドには、発がん性があることがわかっており、食道や口の中のがんの原因になると考えられています。

今回の研究によれば、飲酒の頻度や喫煙の有無とは関連性がなく、舌苔を取り除くと呼気に含まれるアセトアルデヒドの濃度が減少することが確認されたことから、舌の清掃をすることががん予防につながる可能性がありそうです。

→ がん最新ニュースまとめ について詳しくはこちら

■舌の清掃のやり方

歯ブラシなどで舌の清掃を行なうと舌の粘膜を傷つけてしまうこともあるので、「舌クリーナー(ゼツクリーナー)」を使うとよいそうです。

1.口の中が乾燥しているときは、専用の保湿剤で舌を湿らせておきます。

2.舌クリーナーは、軽い力でなでるように奥から手前へ数回動かします。

3.口をよくゆすいで舌の清掃は終了

ただ、舌の清掃は粘膜を傷つけやすいので専門家の指導を受けましょう。

→ 舌の汚れを清掃をすることがガン予防につながる!? について詳しくはこちら







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飲酒はがんの原因なのか?|肝臓がん・大腸がん・食道がん・乳癌(閉経後)・口腔がんのリスクが高くなる

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■飲酒はがんの原因なのか?|肝臓がん・大腸がん・食道がん・乳癌(閉経後)・口腔がんのリスクが高くなる

Whisky

by Phil Long(画像:Creative Commons)

がんのリスク・マネジメント:(11)飲酒はがんの原因なのか

(2008/9/2、毎日新聞)

飲酒はがんの原因なのでしょうか。

大勢の人を飲酒習慣や量で分けて、がんの発生や死亡のリスクを比較する研究は、欧米を中心に数多く行われています。前回紹介した最近の国際的な評価では、アルコールが直接触れる消化管(口腔・咽頭・喉頭・食道)、アルコールを代謝する肝臓、そして女性ホルモンの影響が大きい乳房のがん、大腸がんのリスクが確実に高くなるとされています。

これらのがんについて、日本国内のがん予防法開発に関する研究班で、2008年7月現在、肝臓、食道、大腸については確実と判定しています。

最近の国際的な評価では、アルコールが直接触れる消化管(口腔・咽頭・喉頭・食道)、アルコールを代謝する肝臓、そして女性ホルモンの影響が大きい乳房のがん、大腸がんのリスクが確実に高くなるとされています。

また、日本におけるアルコールによるがんのリスクは、2008年7月現在、肝臓、食道、大腸については「確実」と判定されています。

アルコールのがんのリスクに対する国際的な評価と日本の評価では分かれる点もあるようですが、肝臓、食道、大腸については共通した意見のようです。

がん最新ニュースまとめによれば、大量飲酒は肝臓がん・大腸がん・食道がん・乳癌(閉経後)・口腔がんなどのガンのリスクを上げる条件となっています。

→ 大腸がんの症状・初期症状・原因 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 飲酒はがんの原因なのか?|肝臓がん・大腸がん・食道がん・乳癌(閉経後)・口腔がんのリスクが高くなる

糖尿病の診断基準であるヘモグロビンA1cの数値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる!|国立がん研究センターと東京女子医大

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【目次】

■糖尿病の診断基準であるヘモグロビンA1cの数値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる|国立がん研究センターと東京女子医大

Needle

by Melissa Wiese(画像:Creative Commons)

<がん発症リスク>糖尿病の診断指標の数値とリンクしアップ

(2015/12/22、毎日新聞)

「ヘモグロビンA1c」と呼ばれる糖尿病の診断指標の数値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる傾向があるとの研究結果を国立がん研究センターと東京女子医大のチームが21日、発表した。

国立がん研究センターと東京女子医大のチームによれば、糖尿病の診断基準の数値であるヘモグロビンA1cの値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる傾向があるそうです。

糖尿病ほど高くない「予備軍」の人でもがん発症のリスクが高まることが示されたのは初めて。

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いで紹介した日本糖尿病学会と日本癌学会の合同委員会の報告によれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて1.2倍がんになりやすく、特に、大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓ガンは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いそうです。

糖尿病の人がなぜがんになりやすいのかについてのメカニズムははっきりとわかっていないそうですが、インスリンは細胞を成長させ増殖させるホルモンなので、インスリンが増えると細胞のがん化につながるのではないか、また高血糖による炎症ががんを招いているのではないか、などが考えられるようです。

しかし、今回取り上げたニュースによれば、糖尿病予備軍の人でもがん発症のリスクが高まるということですので、糖尿病予防をすることが、がん予防につながると考えられるので、しっかりと対策を行いましょう。

→ 糖尿病の診断基準|血糖値・HbA1c(ヘモグロビンA1c) について詳しくはこちら

→ がん最新ニュースまとめ について詳しくはこちら




■ヘモグロビンA1cとは?

HbA1cは、赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結びついたもので、赤血球の寿命が長いため、過去1~2カ月の血糖状態を把握できます。

HbA1cを診断基準として導入すると、短期間の血糖の状態ではなく、長期的に見た血糖状態が把握できます。

→ 糖尿病の診断基準 について詳しくはこちら

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら







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