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花粉症のある人の特徴と花粉症症状の強さと関連する特徴とは?




花粉症のある人の特徴と花粉症症状の強さと関連する特徴を解明―スマートフォンアプリ「アレルサーチ®」を用いた医療ビッグデータ解析―(令和4年3月31日、日本医療研究開発機構)によれば、花粉症のある人の特徴と花粉症症状の強さと関連する特徴が明らかになっています。

【花粉症のある人の特徴】

【花粉症症状の強さと関連する特徴】

  • 若年齢
  • 女性
  • 呼吸器疾患
  • ドライアイ
  • トマトアレルギー
  • 花粉症シーズン中のコンタクトレンズ装用の中断
  • 喫煙習慣
  • ペット飼育

【参考リンク】

花粉症環境保健マニュアル2022によれば、花粉症患者が増加している要因、飛散する花粉数の増加、食生活の変化、腸内細菌の変化や感染症の減少が挙げられており、また花粉症の症状を悪化させる可能性があるものとして空気中の汚染物質や喫煙、ストレスの影響、都市部における空気の乾燥が考えられています。

また、花粉症の症状と関連性の強いものの一つとして喫煙を指摘する報告がある他、春先の黄砂が花粉症の症状を悪化させる可能性が指摘さ
れています。

そして、シラカンバ花粉症を発症した人の中でリンゴやモモなどを食べると口の中がかゆくなる口腔アレルギーを併発するケースが多く、スギ花粉症でもトマト、ブタクサ花粉症ではスイカなどで同じ症状を起こす人もいます。

花粉症のある人の特徴と花粉症症状の強さと関連する特徴で挙げられている内容と花粉症環境保健マニュアルで挙げられている花粉症患者が増回している要因と花粉症の症状を悪化させる要因には関連しているものが多いようです。

反対に考えれば、アトピー性皮膚炎の人、ドライアイの人(空気の乾燥に弱い)、腸内環境が悪い人、睡眠時間が短い人、呼吸器疾患を持っている人、トマトアレルギーの人、喫煙習慣がある人、ペットを飼っている人、若い女性は花粉症になりやすいまたは花粉症の症状が悪化しやすいので一つ一つ対策をしていくことが重要なのではないでしょうか?

→ 花粉症の症状(目・鼻・のど)チェック について詳しくはこちら

→ 花粉症対策 について詳しくはこちら

【追記】

今回気になったのは花粉症のある人の特徴に排便回数の多さがあることです。

例えば、これが過敏性腸症候群であったり、腸内環境の悪化であれば、関連する論文があったりするのですが、排便回数の多さと花粉症を直接リンクするような研究はなされていなかったので、何かヒントがあるのではないかとおもいます。

明治薬科大学によれば、最近の研究によって、花粉症などのアレルギー疾患と腸内環境との関連性が分かってきていて、腸内環境を整えることで、花粉症が改善したという研究報告があります。

【参考リンク】

■直接関係しているわけではないが関連しそうな論文を集めました

1. 腸内細菌叢と花粉症の関連を扱った論文

Watanabe, S.; Fukushima, T.; Matsuo, Y.; Morimoto, T.; Deguchi, T.; Fukumuro, K.; Sawai, Y. The Baseline Gut Microbiota Enterotype Directs Lifestyle-Induced Amelioration of Pollen Allergy Severity: A Self Controlled Case-Series Study. Appl. Microbiol. 2022, 2, 905-920. https://doi.org/10.3390/applmicrobiol2040069

概要: この研究では、腸内細菌叢のエンテロタイプ(菌構成のパターン)が花粉症の重症度に影響を与え、生活習慣の介入がその症状を改善することを示しました。排便回数そのものへの言及はありませんが、腸内環境の変化が免疫反応に影響を与えるメカニズムが示唆されており、排便頻度が腸内細菌の代謝や排出に関連する可能性を間接的に支持します。

関連メカニズム: 腸内細菌叢の多様性や特定の菌株が免疫調整に寄与し、アレルギー症状を緩和する可能性。

Xiao JZ, Kondo S, Yanagisawa N, Takahashi N, Odamaki T, Iwabuchi N, Iwatsuki K, Kokubo S, Togashi H, Enomoto K, Enomoto T. Effect of probiotic Bifidobacterium longum BB536 [corrected] in relieving clinical symptoms and modulating plasma cytokine levels of Japanese cedar pollinosis during the pollen season. A randomized double-blind, placebo-controlled trial. J Investig Allergol Clin Immunol. 2006;16(2):86-93. Erratum in: J Investig Allergol Clin Immunol. 2006;16(4):273. PMID: 16689181.

概要: ビフィズス菌BB536の摂取がスギ花粉症の症状を軽減し、血中のサイトカイン濃度を調整することを実証したランダム化二重盲検試験。腸内環境の改善が免疫系のバランスを整えることが示されており、排便回数の多さが腸内細菌の活性や代謝産物の排出に関与する可能性を推測する根拠となり得ます。

関連メカニズム: 善玉菌の増加が短鎖脂肪酸(酪酸など)の産生を促し、免疫系の過剰反応を抑制。

2. 腸内環境と免疫系の関連を扱った論文

Lynch SV. Gut Microbiota and Allergic Disease. New Insights. Ann Am Thorac Soc. 2016 Mar;13 Suppl 1(Suppl 1):S51-4. doi: 10.1513/AnnalsATS.201507-451MG. PMID: 27027953; PMCID: PMC5015732.

概要: 腸内細菌叢がアレルギー疾患の発症にどのように関与するかについてレビューした論文。アレルギー患者では腸内細菌の多様性が低下していることが多く、これが免疫系のTh2優位な状態(アレルギーを引き起こす状態)を助長するとされています。排便回数の多さが腸内細菌叢のターンオーバーや代謝活動の指標である場合、これがアレルギー症状に影響を与える可能性が考えられます。

関連メカニズム: 腸内細菌の乱れ(ディスバイオシス)が免疫調整機能を弱め、花粉症の症状を増悪させる。

Sasaki M, Suaini NHA, Afghani J, Heye KN, O’Mahony L, Venter C, Lauener R, Frei R, Roduit C. Systematic review of the association between short-chain fatty acids and allergic diseases. Allergy. 2024 Jul;79(7):1789-1811. doi: 10.1111/all.16065. Epub 2024 Feb 23. PMID: 38391245.

概要: 腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸(SCFAs、特に酪酸)がアレルギー性気道疾患の症状を緩和するメカニズムを解説。SCFAsは制御性T細胞(Treg)を活性化し、過剰な免疫反応を抑えることが知られています。排便回数の多さがSCFAsの産生や排出に関連する場合、花粉症とのリンクが推測されます。

関連メカニズム: 腸内細菌由来の代謝産物が全身の炎症やアレルギー反応を調節。

3. 排便回数と腸内環境の関連性

Ma W, Li Y, Heianza Y, Staller KD, Chan AT, Rimm EB, Rexrode KM, Qi L. Associations of Bowel Movement Frequency with Risk of Cardiovascular Disease and Mortality among US Women. Sci Rep. 2016 Sep 6;6:33005. doi: 10.1038/srep33005. PMID: 27596972; PMCID: PMC5011651.

概要: 異常な排便は、脂質異常症、高血圧、糖尿病、胆汁酸および腸内細菌叢の代謝変化など、さまざまな心血管リスク要因に関連しています。便頻度の増加が早期死亡の潜在的なリスク要因であることを示唆している。

つまり、花粉症のある人の特徴に排便回数の多いというものがあるのですが、検索する限り、直接結びつけた論文は見つからないため、排便頻度が花粉症の研究において主要な変数として扱われていないと思われます。

なぜこれまで指標の一つになっていないのかはわかりませんが、今後、腸内環境が花粉症の症状に影響を与えるという視点から、排便頻度がその一要素として注目される日が来るかもしれませんね。

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2025年は早めの花粉症対策が必要なりそうです。

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食事前に子供の口の周りにワセリン(保湿剤)を塗ることで食物アレルギーを予防!なぜワセリン(保湿剤)を塗るとアレルギーが予防できるの?




「食事前に子供の顔にワセリンを塗るたびに、アレルギーの発症を予防するこの方法を検証した研究の凄さに感動している。」というXの投稿を見て、調べてみました。

この投稿に関する研究は探せなかったのですが、乳幼児はかぶれたら食事前にワセリンなどで保護するという方法がぜん息予防のためのよくわかる食物アレルギー対応ガイドブックなどでも紹介されています。

大事なポイントをまとめます。

1.乳幼児の皮膚はとても薄く、新生児の場合、大人の半分しかありません。また、皮脂分泌量が圧倒的に少ないため、乾燥しやすい、かぶれやすい、炎症を起こしやすい、という特徴がある。

【参考リンク】

2.特に、口まわりは、外からの刺激を受けやすく、特に炎症を起こしやすい場所である。

3.口周りがただれていると、つまり、口周りのバリア機能が低下していると、そこに付着した食べ物のアレルゲンが侵入し、食物アレルギーを発症してしまうことがある。

4.そこで、食事前に口の周りを清潔にしたうえで白色ワセリンなどの保湿剤を口周りに塗っておくことで食物アレルギーの発症を予防する。







村上佳菜子さん、アトピー性皮膚炎に悩まされた過去を告白!どんな方法で改善していったの?




アトピー改善法、あなたはどうしてる?村上佳菜子「かいちゃダメ!の言葉はトラウマ」

(2024/9/5、Yahoo)

村上佳菜子さんのアトピーの症状についてまとめてみます。

●一年中かゆみに悩まされる

・夏は湿気がありベタベタするのでかゆくなりやすい
・寒暖差で血行が良くなるとかゆくなる
・季節の変わり目の春や秋は温度差と花粉アレルギーでかゆみが増す
・冬は乾燥でかゆくなる

●子供のころからアトピーの症状に悩まされる

生後3~4か月の頃から症状が出始めた

●「かくこと」はストレス発散になっていた

●ドーピング対策のためステロイドが使えず、保湿クリームを塗っていたが、肌に残る脂分で逆にかゆくなり、治療ができなかった

●引退後は食事にもオーガニックのものを使う、サプリを飲むなど気を遣い、また皮膚科で処方されたステロイドや保湿の薬を使用することで肌が良くなった

●自分に合う皮膚科の先生に出会ったことも大きい

■食事のポイント

村上さんの場合はオリンピックアスリートでもあり、練習練習に必死になりすぎて心身ともに余裕がなく、美容のために食事や肌のケアができなかったようです。

アトピー性皮膚炎は、保湿剤で乳児の発症率3割減少するによれば、アトピー性皮膚炎のある乳児は、食物アレルギーを持っていることが多く、また、国内では未就学児の10~30%がアトピー性皮膚炎を患っているそうです。

皮膚のバリアーを高めてアトピー予防|アレルギーマーチを防ぐには?によれば、子どもの場合、成長とともに、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、ぜんそく、鼻炎と進む傾向があるため、「アレルギーマーチ」と呼ばれているそうです。

国立成育医療研究センターの松本健治・免疫アレルギー研究部長は「乳児期に湿疹があると、さまざまな抗原が入りやすくなって、アレルギーマーチを引き起こすと考えている。湿疹を放置せずに早く治療することが食物アレルギーやぜんそく、花粉症などの発症予防につながる可能性がある」と推測しています。

子供(乳児)の時に湿疹があるとアレルギーマーチを引き起こす恐れがあるので、子供の時にしっかりと治療することがアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、ぜんそく、鼻炎の発症を抑えることにつながりそうです。

【関連記事】

●運動後の肌のケア

汗そのものがアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではない!汗をかいて洗い流すことで症状改善では汗自体がアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではないと紹介しました。

また、大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学講座(皮膚科学)室田浩之講師、松井佐起医員らの研究グループによれば、アトピー性皮膚炎において汗は悪化因子とされていますが、実際にはアトピー性皮膚炎ではヒスタミンによって発汗が抑制されていて、たとえかいていると感じていても体温調節に必要な量が出ていないことが確認されており、その結果、皮膚は熱をもち、病原体への抵抗性を失い、乾燥することでアトピー性皮膚炎が悪化すると考えられると紹介しました。

しかし、汗アレルギーによるアトピー性皮膚炎がある!によれば、、汗自体に含まれるたんぱく質がアトピー性皮膚炎患者にアレルギー反応を起こすことがわかりました。

汗は悪化因子でもあり、汗自体に含まれるたんぱく質もアレルギー反応を起こすことがわかったことから、アトピー性皮膚炎もシャワー浴をするなど汗をかいたらきちんと取り除くことが重要なので、お肌が弱い方はしっかりとケアをしていきましょう!

■アトピー性皮膚炎から脱出するために心のケアも大事

アトピー性皮膚炎「脱出」には心のケアも大切|かゆくなくても無意識にかいてしまう動作(嗜癖的掻破)がある人が多い!によれば、不安だったり、ほっとしたりするときに、かゆくなくても無意識にかいてしまう動作(嗜癖的掻破(しへきてきそうは))をしてしまう人が多いそうです。

村上さんもオリンピックのプレッシャーに耐えるためにもかくことでストレス解消をしていたそうです。

ストレスなどによる嗜癖的掻破がアトピーを悪化させ、治りにくくしている面があるのですが、一番つらいと感じている話題に触れるときに無意識にかこうとするということに気づくだけでも、かくという動作を減らすことができるそうです。

●ステロイドの使用について

アトピー性皮膚炎の症状がひどい時にはステロイド外用薬が有効!【アトピー患者の感想】でも書きましたが、個人的なアトピー性皮膚炎の治療法としては、アトピー性皮膚炎の状態がひどい場合は、まずはステロイド外用薬で腫れ・赤み・かゆみをひかせることが大事。

ある程度治まってきたら保湿剤でカバーしていく。

とにかく肌を健康に保つことが重要なんです。

村上さんの場合は、オリンピックアスリートという立場のため、ドーピング対策でステロイドの使用ができなかったこともアトピーの治療がなかなかできなかった大きな要因ですね。

→ アトピー性皮膚炎とは|アトピーの症状・原因・改善方法・予防 について詳しくはこちら







【関連記事】

汗アレルギーによるアトピー性皮膚炎がある!




あせもやニキビと間違えやすい「マラセチア毛包炎」や「癜風」の患者が増加中!?その理由とは?でマラセチア毛包炎や癜風について学んでいたところ、アトピー性皮膚炎について気になったことが一つ見つかりました。

アトピー性皮膚炎患者における汗アレルギーの原因物質を同定(平成25年6月6日、広島大学)によれば、汗がアトピー性皮膚炎の悪化因子であることはこれまでも知られていましたが、マラセチアという、ヒトの皮膚の表面に常在するカビの一種が分泌する蛋白質がアトピー性皮膚炎患者にアレルギー反応を起こすことがわかったそうです。

アトピー性皮膚炎における汗アレルギーによれば、汗はアトピー性皮膚炎の悪化因子であるものの、汗がどのようにして皮膚炎を悪化させるのかはわかっていなかったのですが、アトピー性皮膚炎の汗による悪化の背景に、ヒト皮表に分布するM.glo-bosaの分泌蛋白に対するⅠ型アレルギーが存在することが明らかになったそうです。

以前皮膚科の医師に「汗をかくとかゆみが出てくるんですが?」と相談したところ、「アレルギーというのはたんぱく質がなければならないので汗はアレルギー・アトピーの原因ではない」と言われたことがあります。

また、汗そのものがアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではない!汗をかいて洗い流すことで症状改善でも汗自体がアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではないと紹介しました。

また、大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学講座(皮膚科学)室田浩之講師、松井佐起医員らの研究グループによれば、アトピー性皮膚炎において汗は悪化因子とされていますが、実際にはアトピー性皮膚炎ではヒスタミンによって発汗が抑制されていて、たとえかいていると感じていても体温調節に必要な量が出ていないことが確認されており、その結果、皮膚は熱をもち、病原体への抵抗性を失い、乾燥することでアトピー性皮膚炎が悪化すると考えられると紹介しました。

しかし、今回のニュースと関連して、汗自体に含まれるたんぱく質がアトピー性皮膚炎患者にアレルギー反応を起こすことがわかりました。

メカニズムは違うものの、マラセチア毛包炎や癜風、アトピー性皮膚炎もシャワー浴をするなど汗をかいたらきちんと取り除くことが重要なので、お肌が弱い方はしっかりとケアをしていきましょう!

→ アトピー性皮膚炎とは|アトピーの症状・原因・改善方法・予防 について詳しくはこちら







あせもやニキビと間違えやすいカビによる皮膚疾患「マラセチア毛包炎」や「癜風」の患者が増加中!?その原因・対策とは?




“カビ”による皮膚疾患が増加中…あせもやニキビと間違えやすい背中や胸の赤い発疹「マラセチア毛包炎」を医師が解説(2024/8/4、FNNオンライン)によれば、ニキビに似た発疹(胸や背中といった汗をかきやすい場所にプツプツとした、白や赤、または少し光沢を持った発疹)で、湿気の多い時期に元々人間の皮膚に常在しているカビが増えてしまう「マラセチア毛包炎」や「癜風(でんぷう):胸や背中などの油の多い部分にもともと常在している「癜風菌」といわれる真菌(カビ)が増えてしまい、茶色っぽいまだら模様の発疹ができる」の患者が増えます。

今回のニュースのポイントは「マラセチア毛包炎」や「癜風」は10代後半から40代半ばの身体から出てくる脂が多い世代に多いものの、マラセチア毛包炎は誰の皮膚にもいることから誰でもなるリスクがある皮膚の病気ということです。

日本は気温が高く湿気が多いので、マラセチア毛包炎や癜風の患者も増えていくことが予想されます。

汗をかいたらすぐに拭いて着替えるといった予防対策を行なっていきましょう!

そして、もう一つこのニュースから気になったことが一つ。

アトピー性皮膚炎患者における汗アレルギーの原因物質を同定(平成25年6月6日、広島大学)によれば、汗がアトピー性皮膚炎の悪化因子であることはこれまでも知られていましたが、マラセチアという、ヒトの皮膚の表面に常在するカビの一種が分泌する蛋白質がアトピー性皮膚炎患者にアレルギー反応を起こすことがわかったそうです。

アトピー性皮膚炎における汗アレルギーによれば、汗はアトピー性皮膚炎の悪化因子であるものの、汗がどのようにして皮膚炎を悪化させるのかはわかっていなかったのですが、アトピー性皮膚炎の汗による悪化の背景に、ヒト皮表に分布するM.glo-bosaの分泌蛋白に対するⅠ型アレルギーが存在することが明らかになったそうです。

以前皮膚科の医師に「汗をかくとかゆみが出てくるんですが?」と相談したところ、「アレルギーというのはたんぱく質がなければならないので汗はアレルギー・アトピーの原因ではない」と言われたことがあります。

また、汗そのものがアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではない!汗をかいて洗い流すことで症状改善でも汗自体がアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではないと紹介しました。

また、大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学講座(皮膚科学)室田浩之講師、松井佐起医員らの研究グループによれば、アトピー性皮膚炎において汗は悪化因子とされていますが、実際にはアトピー性皮膚炎ではヒスタミンによって発汗が抑制されていて、たとえかいていると感じていても体温調節に必要な量が出ていないことが確認されており、その結果、皮膚は熱をもち、病原体への抵抗性を失い、乾燥することでアトピー性皮膚炎が悪化すると考えられると紹介しました。

しかし、今回のニュースと関連して、汗自体に含まれるたんぱく質がアトピー性皮膚炎患者にアレルギー反応を起こすことがわかりました。

メカニズムは違うものの、マラセチア毛包炎や癜風、アトピー性皮膚炎もシャワー浴をするなど汗をかいたらきちんと取り除くことが重要なので、お肌が弱い方はしっかりとケアをしていきましょう!

→ アトピー性皮膚炎とは|アトピーの症状・原因・改善方法・予防 について詳しくはこちら