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オキシトシンで内臓脂肪の減少と高血糖、脂肪肝の改善、メタボの治療にも期待|自治医大




■オキシトシンで内臓脂肪の減少と高血糖、脂肪肝の改善、メタボの治療にも期待|自治医大

オキシトシン注射によって肥満症が改善
オキシトシン注射によって肥満症が改善

参考画像:オキシトシン注射によって肥満症が改善(2011/12/28、自治医科大学)|スクリーンショット

脳内ホルモンで体重減少 体に注射で効果メタボ治療に活用期待

(2011/12/26、読売新聞)

脳内で分泌されるホルモンを体内に投与すると、食欲低下と脂肪燃焼を促して体重を減少させる効果があることが、自治医大(栃木県下野市薬師寺)のグループの研究で明らかになった。

米学術誌「エイジング」(電子版)に今月、掲載された。内臓脂肪の減少と高血糖、脂肪肝の改善がみられたことから、メタボリック・シンドローム(代謝症候群)の治療にも効果があると期待されている。

ホルモン「オキシトシン」は、性別や年齢に関係なく脳内で分泌されるが、特に女性は分娩ぶんべんや授乳の際に多く分泌されることがわかっている。

また、近年の研究で、人間の信頼関係の形成に影響することも明らかになっている。

自治医大の研究グループによれば、脳内ホルモン「オキシトシン」を体内に投与すると、食欲低下と脂肪燃焼を促して体重を減少させる効果があることがわかったそうです。

研究を行ったのは、同大生理学講座の矢田俊彦教授と前島裕子助教らのグループ。

矢田教授らは2年前、オキシトシンが摂食中枢にはたらくことを解明。

以来、身体に投与したオキシトシンの脂肪燃焼などへの効果を研究してきた。

研究では、高カロリーのエサを8週間与えて体重と内臓脂肪を増やして血糖値を上昇させた雄のマウスに対し、体内に自然分泌されるものより高い濃度のオキシトシンを
〈1〉皮下か腹部に1日1回注射
〈2〉継続的に分泌するポンプを背中に埋め込む
――の二つの方法で2週間投与した。

その結果、投与の約1時間後からマウスの食事量が減り、3日後から体重も減少。

一方で、運動量に変化はなく、脂肪が燃焼されて内臓脂肪が小さくなっているのが確認できた。

実験後のマウスの体重は、実験前の13%にあたる4・5グラムも減少していた。

血圧への影響など副作用もなかったという。

今回の研究によれば、オキシトシンが内臓脂肪の減少と高血糖にも効果があることから、メタボリックシンドロームの解消に有効であるようです。

矢田教授は、「今後は、高血圧高脂血症にも影響するかを調べたい。改善が図れれば、メタボ解消の有効な手段になる」と話している。




【感想】

UACM San Lorenzo

by ismael villafranco(画像:Creative Commons)

オキシトシンといえば、恋をすると出てくるホルモンですよね。

【関連記事】

今回の研究は、オキシトシンを投与することによって、食欲低下と脂肪燃焼を促して体重を減少させるというものでしたが、脳から分泌されたオキシトシンは同様の効果を生み出すのかどうか気になるところです。

女性が恋をしたり、ほめられたりするとキレイになるのは、エストロゲンが関係しているそうですが、もしかすると、オキシトシンもキレイになることに関連しているのかもしれませんよね。







生薬甘草に含まれる成分「イソリクイリチゲニン」が、メタボや内臓脂肪の炎症、線維化を抑える|富山大などグループ

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【目次】

■生薬甘草に含まれる成分が、メタボや内臓脂肪の炎症、線維化を抑える

Licorice Ferns

by J Brew(画像:Creative Commons)

メタボに生薬甘草…内臓脂肪の炎症・線維化抑える効能 富山大などグループ

(2016/3/16、産経新聞)

研究グループによると、肥満が進むと、内臓脂肪の中の脂肪細胞と白血球の一種「マクロファージ」の働きで、内臓脂肪が炎症を起こし線維化する。炎症が起きるとインスリンの働きが悪くなり糖尿病の要因となる。また線維化により内臓に脂肪が蓄積し、メタボリック症候群や脂肪肝の原因となるという。

研究グループは20週にわたり、高脂肪食のみ、高脂肪食と甘草に含まれるイソリクイリチゲニン(ILG)を与えるマウスに分けて実験。高脂肪食だけでは内臓脂肪の線維化がみられたが、ILGを与えたマウスは線維化が抑えられた。

富山大などの研究グループが行なったマウスによる実験によれば、漢方薬に用いられる生薬甘草に含まれる成分イソリクイリチゲニン(ILG)が、メタボリックシンドローム糖尿病の原因となる内臓脂肪の炎症、線維化を抑えることがわかったそうです。




■イソリクイリチゲニン(ILG)が内臓脂肪の炎症および線維化を抑制するメカニズム

●イソリクイリチゲニン(ILG)は脂肪細胞に働き、抗炎症作用を示す

生薬甘草の成分が内臓脂肪の炎症・線維化を抑制する機序を解明

(2016/3/14、富山大学)

そこで本培養実験法において、ILG の効果を検討したところ、ILG はマクロファージから産生される炎症性サイトカイン注6)TNF-αや脂肪細胞から産生されるケモカイン注7)MCP-1 の発現を抑制することが明らかになりました(図2)。さらに詳細に検討したところ、ILG は TNF-αによる脂肪細胞の活性化を抑制すると共に、飽和脂肪酸によるマクロファージの活性化も抑制することが明らかになりました(図3)。このように、ILG は脂肪細胞に作用し、抗炎症作用を示すことが初めて見いだされました。

飽和脂肪酸はマクロファージに発現する TLR4 注8)参照を活性化し、TNF-αや IL-6 などの炎症性サイトカイン産生を誘導することが知られている。

イソリクイリチゲニン(ILG)は炎症性サイトカイン(生理活性物質)のTNF-αによる脂肪細胞の活性化を抑制し、飽和脂肪酸によるマクロファージの活性化も抑制することがわかったことから、ILG は脂肪細胞に働き、抗炎症作用を示すことがわかったそうです。

●ILG は内臓脂肪の線維化を抑制する

生薬甘草の成分が内臓脂肪の炎症・線維化を抑制する機序を解明

(2016/3/14、富山大学)

ILGを混ぜた高脂肪食を与えたマウスでは、高脂肪食による線維化が顕著に抑制されていました(図4)。さらに詳細に検討したところ、ILG はマクロファージに作用し、自然免疫センサーであるMincle や TLR4 注8)による線維化関連遺伝子の発現を抑制することを明らかにしました。したがって、ILG は内臓脂肪のマクロファージに作用し、線維化を抑制すると想定されました。

イソリクイリチゲニン(ILG)は内臓脂肪のマクロファージに作用し、自然免疫センサーであるMincleやTLR4による線維化関連遺伝子の発現を抑制することで、線維化を抑制すると考えられます。

■まとめ

以前、リコリス(甘草)で内臓脂肪を減らしてメタボ改善(2008/11/27)によれば、リコリス(甘草)に含まれる「グラブラポリフェノール」が内臓脂肪を減らすため、メタボ改善に役立つと紹介していましたが、今回の研究によれば、甘草に含まれる成分イソリクイリチゲニン(ILG)が、脂肪細胞やマクロファージに作用し、内臓脂肪の炎症、線維化を抑えることがわかりました。

今後、イソリクイリチゲニン(ILG)を活用したメタボリックシンドローム治療薬が開発されるかもしれません。

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら







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睡眠時無呼吸症候群(SAS)はメタボリックシンドロームと関係がある!?

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■睡眠時無呼吸症候群(SAS)はメタボリックシンドロームと関係がある!?

Man sleeping

by Timothy Krause(画像:Creative Commons)

健康常識のウソ・ホント:睡眠時無呼吸症候群はメタボリックシンドロームとも関係?

(2008/10/23、毎日新聞)

いびきをかいて、急に呼吸が止まる--。そんな睡眠時無呼吸症候群(SAS)とメタボリックシンドロームが密接に関係することが分かってきました。メタボリックシンドロームといえば、心筋梗塞など心血管病の危険因子。SASの人も心血管病での死亡率が高いことが判明しているので注意が必要です。

睡眠時無呼吸症候群メタボリックの合併率は高いそうです。

睡眠時無呼吸症候群とメタボリックシンドロームの合併率は高く、睡眠時無呼吸症候群が重症になるほどメタボリックシンドロームの合併頻度も上がります。重症者では約半数もが合併しているのです。

では、なぜ睡眠時無呼吸症候群とメタボの合併率は高いのでしょうか。

記事によると、メタボリックの原因は、肥満であり、特におなかにたまる内臓脂肪が危険因子であり、また睡眠時無呼吸症候群の原因も、肥満によって上気道に脂肪がたまることで気道が狭くなり、無呼吸を起こしています。

つまり、肥満によって脂肪がたまっているということが、睡眠時無呼吸症候群とメタボの共通点であり、それが合併率を高くしている要因だと考えられます。

睡眠時無呼吸症候群とメタボの合併率は高いことはさらに恐ろしい病気の引き金となりかねません。

メタボリックシンドロームは動脈硬化の原因となり、心筋梗塞などの心血管病の危険因子となることが知られています。困ったことに、両者が合併することでメタボリックシンドロームのリスクは増強され、さらに心筋梗塞などのリスクが高くなってしまうのだそうです。

しかし、睡眠時無呼吸症候群は太っている人がなりやすいのは確かなのですが、太っていなくても起こるそうです。

それほど太っていなくても、あごの小さな人も危険です。あごが小さい人や後退している人などは骨格の影響から、気道が狭くなりやすいのです。日本人の骨格の特徴として、短く平らな顔やあごが小さい人はけっこう多いものです。実際、調査によると、日本人の睡眠時無呼吸症候群患者の約30%は非肥満者です。

睡眠時無呼吸症候群を治療・予防するためには、食生活など生活習慣の改善が重要となります。ただし、生活習慣を改善しても、睡眠時無呼吸症候群が改善しない場合には、CPAP療法が有効だそうです。

CPAP(Continuous Positive Airway Pressure=シーパップ)は、睡眠中に装着した鼻マスクから圧力をかけた空気を送り込み、上気道を開いた状態に保って無呼吸をなくす方法です。

<中略>

CPAP療法で治療すると無呼吸やいびき、日中の眠気が消失するだけでなく、高血圧や、メタボリックシンドロームのひとつの病態であるインスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性も改善します。つまり、一番怖い心筋梗塞などのリスクも低下するのです。

■睡眠時無呼吸症候群の症状の例

  • 夜いびきをかく
  • 朝起きたときに頭が重い
  • 昼間の居眠りが多い

上記の症状に当てはまる人は、ぜひ一度睡眠時無呼吸症候群の検査を受けてみてください。

メタボの人は睡眠時無呼吸症候群を合併している可能性が高く、心筋梗塞などになるリスクがありますので、ぜひ生活習慣を改善しましょう。

→ 睡眠時無呼吸症候群 について詳しくはこちら







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体脂肪とは|脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンと悪玉ホルモン




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■体脂肪とは|脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンと悪玉ホルモン

Feeling Fat.

by Caitlin Regan(画像:Creative Commons)

体脂肪ってこうやってつくのか!

(2010/4/19、日経ウーマンオンライン)

まず、ぜい肉の正体は「体脂肪」。これは「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の二つを総称したもの。

全部合わせると体重の約20%を占める、大きな組織だ。

ちなみにこの脂肪の割合がおなじみの「体脂肪率」で、肥満の人は30%を超える。

いわゆるぜい肉と呼ばれるものは、体脂肪であり、体脂肪は皮下脂肪と内臓脂肪の2つの総称。

■皮下脂肪とは?

皮下脂肪は、文字通り皮膚の下にある脂肪の層。

つく場所によって厚さに違いはあるが、体表面全体を覆っており、体の熱を維持したり、外からの刺激を受け止め、和らげるクッションの役割も果たす。

皮下脂肪は比較的イメージもしやすく、わかりやすいですよね。

ただ、皮下脂肪にもしっかりと役割があり、体の熱を維持し、クッションの役割があるということは忘れてはいけません。

■内臓脂肪とは?

皮下脂肪のわかりやすさに比べ、間違って理解されやすいのが内臓脂肪だ。

そのネーミングから、個々の臓器のまわりにびっちり付着した脂肪の塊をイメージする人も多いが、実際の内臓脂肪は、お腹の中の、内臓が納まっている空間部分(腹腔(ふくくう))の前面に主に存在し、カーテンのように垂れ下がっている。

「大きさからいっても形状からしてみても、ちょうどエプロンのようなもの」と、脂肪組織に詳しい東京農業大学の田中越郎教授は説明する。

記事にも書かれている通り、内臓脂肪は間違ってイメージしている人もいるのではないでしょうか。

実際私も内臓の周りに脂肪がついているというイメージを持っていました。

しかし、実際は、胃のすぐ下あたりからエプロンのように垂れ下がっているそうです。

さらに細かく見ていくと、皮下脂肪も内臓脂肪も、脂肪細胞が無数に集まってできている。

脂肪細胞は、中性脂肪を大量に抱えこんで、ぼわっと膨張した状態の細胞。

普通の細胞に比べて、容積がなんと数百倍!

細胞としては極めて異質で、おばけみたいな存在だ。

普通の細胞に比べて、脂肪細胞は容積が数百倍もあるそうです。

これは、脂肪細胞には、飢餓に備えてエネルギーを貯蔵するという役割があったからであり、ある意味人類の飢餓との歴史を示すものでもあります。




■脂肪細胞から分泌されるホルモン

飢餓(きが)に備えて、余ったエネルギーを貯蔵するというのが脂肪細胞の大きな役割だが、実は、単なる中性脂肪の貯蔵庫ではなく、様々なホルモンを分泌して体の機能を調整する働きがあることもわかっている。

脂肪細胞から分泌される大切なホルモンの中で代表的なのは、レプチンやアディポネクチン。レプチンは食欲を抑えて食べすぎを防ぐ働きがあり、アディポネクチンは、傷付いた血管の修復に働く。「脂肪憎し」といえど、適量の脂肪は、こうした“善玉ホルモン”の分泌のためには不可欠なのだ。

ところが、脂肪細胞が中性脂肪をためこみ過ぎて肥大化すると、本来のホルモン分泌のメカニズムが狂い、異常事態が起こる。血栓を溶けにくくするPAI-1(パイワン)、糖尿病を引き起こすTNF-αといった悪い作用をもたらす“悪玉ホルモン”が分泌され始めるのだ。

ちなみに、内臓脂肪は皮下脂肪に比べて、こうした悪玉ホルモンを分泌しやすい。皮下脂肪が多くてぽっちゃりしている人より、スリムだけどお腹だけが出ているメタボ体形の人の方が生活習慣病になりやすいと言われるのはこのためだ。

●脂肪細胞から分泌されるホルモン

<善玉ホルモン>

レプチン:食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐ働き

アディポネクチン:傷付いた血管の修復に役立つ

<悪玉ホルモン>

PAI-1:血栓を溶けにくくし、動脈硬化を引き起こす

TNF-α:インスリンの効きを悪くし、血糖値を下がりにくくして、糖尿病を引き起こす

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赤ワインに含まれる「ε(イプシロン)-ビニフェリン」には内臓脂肪の蓄積抑制・減少効果がある

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red wintery wine at Osteria Marco

by Jing(画像:Creative Commons)

赤ワインに含まれる「ε-ビニフェリン」に肥満抑制効果があることを実証

(2016/1/20、マイナビニュース)

メルシャンはこのほど、キリンのワイン技術研究所、健康技術研究所と共同で、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「レスベラトロール」の二量体である「ε(イプシロン)-ビニフェリン」の肥満抑制効果を世界で初めて明らかにしたと発表した。

メルシャン、キリンのワイン技術研究所、健康技術研究所の研究によれば、赤ワインに含まれるε(イプシロン)-ビニフェリンを高脂肪食に含ませて与えたマウスでは、内臓脂肪の蓄積量が有意に減少することが分かり、肥満により生じる炎症も抑えられていることがわかったそうです。

赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「ε-ビニフェリン」が高脂肪食による肥満を抑制する効果を発見
赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「ε-ビニフェリン」が高脂肪食による肥満を抑制する効果を発見

参考画像:<参考資料>赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「ε-ビニフェリン」が高脂肪食による肥満を抑制する効果を発見(2016/1/18、キリン)|スクリーンショット

<参考資料>赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「ε-ビニフェリン」が高脂肪食による肥満を抑制する効果を発見

(2016/1/18、キリン)

●「ε-ビニフェリン」を脂肪細胞のモデルである3T3-L1細胞に添加したところ、脂肪細胞のマーカー遺伝子であるPPARγの発現が抑制され、脂肪の蓄積を低減させることが分かりました。

●高脂肪食に「ε-ビニフェリン」を含ませて与えたマウスでは、内臓脂肪の蓄積量が有意に減少することが分かり、肥満により生じる炎症も抑えられていました。

「ε-ビニフェリン」は脂肪細胞のマーカー遺伝子であるPPARγの発現を抑制することで脂肪蓄積を抑制することが分かり、高脂肪食による肥満を抑制する効果があることがわかりました。

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら







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