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糖尿病の運動療法に「筋膜リリース」 身体活動量の増加、体重の減少、HbA1c値の改善

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■糖尿病の運動療法に「筋膜リリース」 身体活動量の増加、体重の減少、HbA1c値の改善

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by Stiller Beobachter(画像:Creative Commons)

いま話題の「筋膜リリース」が糖尿病にも効果~1日10分で半年後に10kg減量!

(2016/2/26、ヘルスプレス)

天川氏によると、膝から下に合併症の症状があり運動療法ができない糖尿病患者に下腿筋膜リリース(Myofascial Release:MR)を施行した結果、身体活動量が平均17%増加したほか、体重の減少、HbA1c値の改善などが見られたという。

天川淑宏さん(東京医科大学八王子医療センター糖尿病・内分泌・代謝内科)は「第50回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会」で下肢筋膜リリースは糖尿病の運動療法に活かせるのではないかという発表を行なったそうです。

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■筋膜とは?

筋膜とは、筋肉の束を包んでいる膜のことです。

筋肉が長時間同じ姿勢でいると、筋肉の表面にある「筋膜」にシワが寄り、筋肉が硬くなって、筋肉の動きが制限されて、痛みやコリができてしまいます。

筋肉のコリはすぐにほぐれますが、コリとほぐしを繰り返す間に、筋肉の表面にある「筋膜」にシワができ、そのシワに引っ張られるように筋肉がコリ固まってしまうそうです。

筋膜にしわができると、筋肉が硬くなり、体のズレや歪みができてしまいます。

■なぜ筋膜リリースによって、糖尿病患者の身体活動量が増加し、体重が減少し、HbA1c値が改善するのか?

この効果は、筋膜リリースを行ったことで、糖尿病患者の基礎代謝量や活動量が向上したことよる。糖尿病患者は、筋膜が糖化されてしまい、関節や筋肉が動きづらくなってしまっている。それによりストレッチや運動をしても効果が半減。筋膜リリースによってこの筋膜の機能が改善されたと推測できる。

筋膜リリースによって、筋膜のシワがのばされたことにより、筋肉の動きが解放されて、筋肉が動きやすくなり、活動量が増えたと考えられます。

■まとめ

今回は糖尿病患者の運動療法に筋膜リリースが役立つというものでしたが、今後は筋膜リリース+ストレッチ・運動という形に変わっていくのではないでしょうか。

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糖尿病の診断基準であるヘモグロビンA1cの数値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる!|国立がん研究センターと東京女子医大

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■糖尿病の診断基準であるヘモグロビンA1cの数値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる|国立がん研究センターと東京女子医大

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by Melissa Wiese(画像:Creative Commons)

<がん発症リスク>糖尿病の診断指標の数値とリンクしアップ

(2015/12/22、毎日新聞)

「ヘモグロビンA1c」と呼ばれる糖尿病の診断指標の数値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる傾向があるとの研究結果を国立がん研究センターと東京女子医大のチームが21日、発表した。

国立がん研究センターと東京女子医大のチームによれば、糖尿病の診断基準の数値であるヘモグロビンA1cの値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる傾向があるそうです。

糖尿病ほど高くない「予備軍」の人でもがん発症のリスクが高まることが示されたのは初めて。

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いで紹介した日本糖尿病学会と日本癌学会の合同委員会の報告によれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて1.2倍がんになりやすく、特に、大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓ガンは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いそうです。

糖尿病の人がなぜがんになりやすいのかについてのメカニズムははっきりとわかっていないそうですが、インスリンは細胞を成長させ増殖させるホルモンなので、インスリンが増えると細胞のがん化につながるのではないか、また高血糖による炎症ががんを招いているのではないか、などが考えられるようです。

しかし、今回取り上げたニュースによれば、糖尿病予備軍の人でもがん発症のリスクが高まるということですので、糖尿病予防をすることが、がん予防につながると考えられるので、しっかりと対策を行いましょう。

→ 糖尿病の診断基準|血糖値・HbA1c(ヘモグロビンA1c) について詳しくはこちら

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■ヘモグロビンA1cとは?

HbA1cは、赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結びついたもので、赤血球の寿命が長いため、過去1~2カ月の血糖状態を把握できます。

HbA1cを診断基準として導入すると、短期間の血糖の状態ではなく、長期的に見た血糖状態が把握できます。

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プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制|腸管バリア機能強化による慢性炎症抑制の可能性|順天堂大学

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■プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制|腸管バリア機能強化による慢性炎症抑制の可能性|順天堂大学

プロバイオティクス投与後の血液中への細菌の移行
プロバイオティクス飲料の摂取16週後において、摂取群では血液中の腸内細菌数は減少した。

参考画像:プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者にもたらす効果~ 腸管バリア機能強化による慢性炎症の抑制の可能性 ~(2017/10/20、順天堂大学プレスリリース)|スクリーンショット

プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者にもたらす効果~ 腸管バリア機能強化による慢性炎症の抑制の可能性 ~

(2017/10/20、順天堂大学プレスリリース)

日本人2型糖尿病患者におけるプロバイオティクス飲料の継続摂取により、
・摂取群では便中の総ラクトバチルス属菌が増加し、腸内の善玉菌も増加した。
・摂取群では血中の細菌数が減り、血中への腸内細菌の移行を抑制することができた。
・腸管バリア機能を強化することで慢性炎症を抑制する可能性を提示した。

順天堂大学大学院医学研究科・代謝内分泌内科学の金澤昭雄 准教授、佐藤淳子 准教授、綿田裕孝 教授、プロバイオティクス研究講座の山城雄一郎 特任教授らの研究グループは、ヤクルトとの共同研究の成果として、プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制することを明らかにしたそうです。

以前取り上げた、肥満になっても腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい!?|慶大によれば、高脂肪食の過剰摂取による大腸の慢性炎症がインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症につながるという新たな糖尿病発症メカニズムを解明し、「肥満になっても、腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい」ことを示すものであり、将来的には腸の炎症を抑えることによって糖尿病の発症を防ぐ薬の開発が期待されると紹介しました。

今回の研究によれば、2型糖尿病患者がプロバイオティクス飲料を継続摂取をすることによって、慢性炎症の原因となる腸内細菌の移行を抑制し、腸管バリア機能(腸管上皮細胞がもつ腸内細菌の侵入を防ぐバリア機能)を強化することで慢性炎症を抑制する可能性を示しました。

■背景

日本人2型糖尿病患者では、腸内フローラのバランスが乱れていること、さらに腸内フローラの乱れから腸管バリア機能*2が低下することにより腸内細菌が血流中へ移行しやすいバクテリアルトランスロケーション(BT: Bacterial Translocation)*3が起こっていることを研究グループは明らかにしてきました(注1)。
2型糖尿病では、病態の一つであるインスリンが作用する臓器の慢性炎症が問題となっており、これには腸内フローラの乱れや腸内から血液中に移行した腸内細菌がリスクとなります。そのため、腸内フローラを適切に維持し、血液中への細菌の移行を抑えることが慢性炎症の予防には必要です。

ポイントをまとめてみたいと思います。

●日本人の2型糖尿病患者では、腸内フローラのバランスが乱れている

●腸内フローラの乱れから腸管バリア機能が低下することによって、腸内細菌が血流中へ移行しやすいバクテリアルトランスロケーション(BT: Bacterial Translocation)が起こっている

バクテリアルトランスロケーション(BT: Bacterial Translocation)とはどういうものなのでしょうか?

バクテリアルトランスロケーション(BT:Bacterial Translocation)

腸管粘膜を介して生きた腸内細菌が腸管内から粘膜固有層、さらには腸管リンパ節や他の臓器に移行し感染を引き起こすことをバクテリアルトランスロケーション(BT)と呼んでいます。BTを引き起こす主な原因としては、1) 腸管内における細菌の異常増殖、2) 腸管バリア機能の障害、 3) 侵襲してくる細菌に対する生体防御機構の破綻と考えられています。

●2型糖尿病ではインスリンが作用する臓器の慢性炎症が問題となっている

こうした背景から、腸内フローラのバランスを整えることがわかっているプロバイオティクス飲料を摂取することによって、2型糖尿病患者の腸内フローラのバランスがどうなるか、そして腸内細菌の血液中への移行にどのように及ぼすのか、について研究したのが今回の研究です。

■まとめ

2型糖尿病患者がプロバイオティクス飲料を継続摂取をすることによって、慢性炎症の原因となる腸内細菌の移行を抑制し、腸管バリア機能を強化することで慢性炎症を抑制する可能性が示されました。

今後、腸管バリア機能の強化による慢性炎症抑制をターゲットにした糖尿病の新薬開発が期待されます。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら







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魚介類を多く食べる男性は糖尿病になるリスクが低い!最大でリスク3割減|国立がん研究センター

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■魚介類を多く食べる男性は糖尿病になるリスクが低い 最大でリスク3割減|国立がん研究センター

男性の糖尿病、魚で防ぐ…最大でリスク3割減

(2011/8/17、読売新聞)

魚介類を多く食べる男性は糖尿病になるリスクが低いことが17日、国立がん研究センターなどによる全国約5万人の追跡調査でわかった。

魚の脂に含まれる不飽和脂肪酸などが、血糖値を下げるインスリンの分泌を促すとみられる。

<中略>

また、アジやイワシなどの小・中型魚や、サケやサンマなど脂の多い魚を多く食べた方が糖尿病になりにくかった。

女性では摂取量と病気との間に明確な関連はなかった。

国立がん研究センターなどによる追跡調査によれば、魚を多く食べる男性は糖尿病になるリスクが低いという調査結果が出たそうです。

魚介類摂取と糖尿病との関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

今回の研究では、男性において、魚介類、特に小・中型魚および脂の多い魚の摂取により糖尿病発症のリスクが低下するという結果が得られました。その理由として、魚に多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸やビタミンDのインスリン感受性やインスリン分泌に対する好ましい効果が考えられます。

今回の研究によれば、男性は小・中型魚(あじ・いわし、さんま・さば、うなぎ)の魚および脂の多い魚の摂取により糖尿病の発症リスクが低下するという結果が出ました。

魚の脂に含まれるオメガ3などの不飽和脂肪酸やビタミンDのインスリンの分泌を促すと考えられるようです。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら

魚をあまり食べない人は、ぜひ食事に魚を取り入れるようにしてくださいね。

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック について詳しくはこちら







P.S.
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第三の脂肪である「異所性脂肪」を減らす方法|#たけしの家庭の医学 #あさイチ

2012年4月24日放送のたけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学では、「第三の脂肪」を取り上げました。




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■第三の脂肪である「異所性脂肪」を減らす方法|#たけしの家庭の医学

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by martin.mutch(画像:Creative Commons)

  • 血糖値を上げる!危険な“第三の脂肪”の正体とは?
    40~50代の人たちの身体をチェック。すると半数以上に危険な量の「第三の脂肪」があることが発覚!田村好史先生(順天堂大学大学院)が徹底解説!!
  • 第三の脂肪が溜まりやすい身体とは?
    原因は“運動不足”“筋肉の質の低下”。運動不足を解消し、どれほどカロリーを消費すれば溜まらなくなるのか?自分にピッタリの目標消費カロリーを導き出す公式を公開!
  • 第三の脂肪を減らす夢の裏技!
    普段の生活を変えず、筋肉を効果的に使い、消費カロリーを増やす簡単なテクニックを佐藤祐造先生(愛知学院大学)が考案!日常の通勤と家事に少し変化を加えるだけで脂肪燃焼!

第三の脂肪といえば、思い出すのは、「異所性脂肪」です。

■皮下脂肪と内臓脂肪と異所性脂肪

痩せていても危ない!日本人を蝕む異所性脂肪を取り除く方法|#世界一受けたい授業

皮下脂肪は、腹筋/筋肉の外側にある脂肪で、比較的女性の方に皮下脂肪というのは貯まりやすい。皮膚と筋肉の間に貯まる。

内臓脂肪は、見た目では分かりにくいが、お腹がプクっと出ている場合は、内臓脂肪が多い。大腸や小腸の周りにつく。

食べ物を食べると、脂肪として体内に蓄積される。

その蓄積場所が脂肪の容量によって違ってくる。

第1段階 皮下脂肪:皮膚と筋肉の間に貯まる。

第2段階 大腸や小腸の周りにつく。

さらに食べ過ぎると、内臓脂肪がもうこれ以上増えなくなると、蓄積できなくなってしまう。

内臓脂肪の容量を超えてしまったときには、脳以外の肝臓・筋肉・血管などに蓄積。

内臓脂肪でも皮下脂肪でも内部分に貯まってしまうのが異所性脂肪。=第3の脂肪

異所性脂肪というのは、臓器の中に蓄積しているので、本来の脂肪の毒性が直接伝わってしまう非常に恐ろしい脂肪。

異所性脂肪は、恐ろしい毒性を持ち、心臓など脳以外の全身の臓器や筋肉に蓄積し、動脈硬化脂肪肝糖尿病高血圧高脂血症心筋梗塞などの生活習慣病を引き起こすことが分かったそうで、また、やせていても貯まることがあるそうです。

肝臓に異所性脂肪が貯まってしまった場合、ひどくなると脂肪肝になって、さらにはNASH になるおそれも。

※NASH:高脂肪・高カロリー食が原因でなる、日本で約150万人いる病気。

これがそのまま悪化すると、組織の中に線維ができて、肝硬変肝臓がんのような取り返しの付かない病気になってしまうことが考えられる。

■なぜ異所性脂肪がつくのか?

皮下脂肪や内臓脂肪の場合、脂肪細胞といういわばカプセルに包まれた状態でくっつき、大きくなってもカプセルに包まれているので、毒性は強くないそうです。

脂肪細胞の限界量を超えたときに、行き場のないエネルギーは、本来蓄積すべきでない場所についてしまいます。

それが、異所性脂肪と呼ばれる理由です。

異所性脂肪は、脂肪細胞というカプセルに包まれていないため、毒性が強いのだそうです。

脂肪細胞が多い人は、太ってしまいますが、反面安全に脂肪を溜め込むことができることを証明しています。

しかし、なかなか太れない人の場合は、食べても全然太らない代わりに、脂肪細胞がいっぱいになり、異所性脂肪がたまってしまいます。

日本人とアメリカ人を比較すると、アメリカ人は、日本人に比べると皮下脂肪が付きやすい反面、異所性脂肪は少ないそうです。

※日本人には、“やせ形糖尿病”が多いと言われており、その理由としては、欧米人に比べて遺伝的にインスリンの分泌が少なく、太り過ぎる前に発症してしまうと言われていましたが、異所性脂肪が原因で病気になっているのかしれませんね。

「太れる(太ることができる」ということは、脂肪を安全に貯めこむということから考えると、体にとってはいいことということが言えそうです。




【補足】異所性脂肪がつきやすい生活習慣

2018年5月7日放送の「あさイチ」(NHK)では、異所性脂肪がつきやすい生活習慣について取り上げました。

●炭水化物や甘いものが好き

●油ものが好き

●1日8,000歩未満

●息が弾むような運動をしていない

2018年7月4日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」でも「第三の脂肪」が取り上げられました。

■異所性脂肪を減らす方法

●食事

脂物を控える(肉を赤身肉・魚に変えるなど)

●運動

一日一万歩(徒歩・階段を使うなど)

こうした方法を3日やるだけで異所性脂肪は減るのだそうです。

異所性脂肪の特徴としては、簡単にたまりやすいけれども、簡単に減らせるという特徴があるそうです。

異所性脂肪はごく短期間の運動をするだけで、量が劇的に減ることが分かっている。

メッツ(METs metabolic equivalents)

厚生労働省が定めた体内の脂肪を減らす運動量を示した数値)

異所性脂肪を取り除くには、1週間に23メッツ・hが必要。

※身体活動の強度×身体活動実施時間(h)=身体活動の量(メッツ・h)

一時間行ったときのメッツの量

  • ボウリング 3メッツ・h
    洗車 4.5メッツ・h
    山登り 7.5メッツ・h
    自転車 8メッツ・h
    平泳ぎ 10メッツ・h
    掃除2時間 8メッツ・h
    筋トレ2時間 8メッツ・h(筋トレは激しく体が動くのはごく一瞬なので)
    散歩 3.5メッツ・h
    ギター演奏 2メッツ・h
    釣り 2.5メッツ・h
    ヨガ 2.5メッツ・h
    荷物の積み込み 3メッツ・h
    階段の昇り降り 3.5メッツ・h
    卓球 4メッツ・h
    バドミントン 4.5メッツ・h
    草むしり 4.5メッツ・h
    バレエ 4.8メッツ・h
    ドッジボール 5メッツ・h
    エアロビクス 6.5メッツ・h
    テニス 7メッツ・h
    サッカー 7メッツ・h
    ラグビー 10メッツ・h

ゆっくり自転車をこぐというような有酸素運動をするほうが効率よくメッツを獲得できることが分かっています。

医学の進歩でこれまでよくわかっていなかった脂肪で生活習慣病が発症するという仕組みが明らかになってきています。

もうひとつ気になるとすれば、「EMCL」です。

■たるみ物質「EMCL」

たるみ解消・EMCL・スロトレ|ためしてガッテン 10月19日

  • BMIの数値が20-22の標準体型の人であっても、「たれ尻」・「お腹にうきわ」・「背中に三段腹」ということがある。
  • 体重は変わってないのに、乗っているお肉の量が違う。
  • 20代と40代のおしりのMRIをみてみると、皮下脂肪の厚みは変わっていないのですが、大殿筋に変化が起きていました。これは、筋肉の質の変化なのだそうです。
  • この変化を引き起こすのが、EMCL(例えて言えば、さし)です。
  • EMCLとは、正式に言うと、筋細胞外脂肪。

■EMCLが増えると、なぜたるむのか?

筋肉は常にバネのように収縮しており、皮下脂肪や皮ふをつり上げています。

しかし、EMCLが筋肉の隙間に入り込むと、EMCLは筋繊維の収縮を妨げてしまいます。

その結果、たるんでしまうそうです。

■なぜ筋肉が霜降りになるのか?

筋肉は常に新しい細胞と入れ替わっています。

新しい筋肉の元になる細胞が、筋衛星細胞。

筋衛星細胞が大きくなるには、筋肉の収縮が必要です。

筋肉が収縮すると、成長因子が出て、筋肉が育ててくれます。

しかし、筋肉を使わない(筋肉が収縮しない)と、筋衛星細胞が脂肪細胞EMCLに変化してしまいます。

また、無理なダイエット(食事制限)によって、筋肉の材料となるたんぱく質が不足することも原因となります。

さらに、たんぱく質が不足すると、成長因子(成長因子もたんぱく質でできている)が減少し、筋肉が霜降り化してしまうそうです。

●日本人女性の変化(最近10年間)

痩せ型の割合はおよそ3%増加しているのですが、一日の平均歩数は800歩減少しているそうです。

本来であれば、歩いている歩数が減っているのであれば、太らなければいけないのに、やせているということは、日本人の女性は運動もしないし、食べ物も充分に食べていないので、たんぱく質が不足し、体のたるみを生んでいると考えるようです。

筋肉量の減少と霜降り化は、糖尿病・脳卒中・心筋梗塞の危険因子にもなり、転倒・骨折から寝たきりにもつながると考えられます。

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