大阪大学の研究によれば、緑茶をたくさん飲む人ほど、肝臓がんになりにくい傾向があることがわかりました。
■どんな研究?
●日本人の大人約4万2千人(40~79歳、男性約1万8千人・女性約2万4千人)を対象にした大規模な追跡調査です。
●1988~1990年に「普段どれくらい緑茶を飲むか」などを聞いたあと、2009年まで約20年間にわたって肝臓がんが発症したかどうかを調べました。
●すでに肝臓がんの人は除外し、年齢や性別、喫煙・飲酒、糖尿病や肝疾患の既往、コーヒーの摂取量など、結果に影響しそうな要因を調整して分析しています
■主な結果
緑茶を飲む量が多い人ほど、肝臓がんになるリスクが低い傾向が見られました。
・1日1杯未満の人を基準にすると 1日2~4杯:リスクが約13%低い(ただし統計的に確実とは言えない)
・1日5~6杯:同じく約13%低い
・1日7杯以上:リスクが約39%低い(統計的に有意)
特に「1日7杯以上飲む人」でリスク低下がはっきりしていました。
この傾向は、男性や、肝臓の病気(がん以外)の既往がない人、お酒を飲んでいる人でより強く見られました。
もしみんなが1日7杯以上飲むようになった場合、肝臓がんの発生が約7%減る可能性がある、という推計も出ています。
■まとめ
日本人成人では、緑茶を多く飲むほど肝臓がんのリスクが下がる傾向があり、特に1日7杯以上で効果が目立つ「量が多いほどリスクが下がる関係」が見られました。
今回の研究では緑茶に含まれる何が肝臓がんのリスクを下げることに役立つ可能性があるのかはわかりませんが、たくさん飲む習慣の人にとっては朗報ですね。
ただし、これは観察研究なので「緑茶が直接がんを防いだ」と断定はできませんし、生活習慣や体質など他の要因が関係している可能性もあります。
また、緑茶を極端にたくさん飲むことによる影響(カフェインなど)も個人差があるので、医師に相談しながら適量を心がけるのが良いでしょう。
→ 肝臓がんの症状(初期症状) について詳しくはこちら
【参考文献】
- Funabashi O, Sakaniwa R, Kawasaki R, Tamakoshi A, Iso H. Association of Green Tea Consumption and the Risk of Liver Cancer Incidence among Japanese Adults. Asian Pac J Cancer Prev. 2026 Apr 1;27(4):1313-1321. doi: 10.31557/APJCP.2026.27.4.1313. PMID: 41945949.
■補足
カテキンは肝臓で重要な働きをすることがわかってきており、花王と久留米大学医学部との共同研究によれば、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:non-alcoholic fatty liver disease)の患者が高濃度のお茶カテキン飲料を飲んだところ、脂肪が減り肝機能が改善したそうです。
久留米大学医学部消化器内科の坂田隆一郎医師によれば、「非アルコール性」の肝疾患が起こるのは、体内で過剰に発生した活性酸素が原因と考えられ、改善にはカテキンの抗酸化力が作用したのではないかと考えられるそうです。
非アルコール性脂肪肝が起きる原因としては、活性酸素が原因なのだそうで、その改善には、抗酸化作用の高いものがよいようです。
非アルコール性脂肪性肝疾患への、高濃度茶カテキン飲料の効果を検証|花王プレスリリースによれば、NAFLDの発症は、体内に活性酸素が過剰に発生した状態である「酸化ストレス」が発症原因の一つなのだそうですが、高濃度茶カテキン飲料の継続的摂取により、「酸化ストレス」の指標である尿中イソプラスタン値が低減することが認められたそうです。
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