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【家庭料理の視点から】肝臓は70%切っても再生する!だけど脂肪肝になると再生できない!脂肪肝を予防する食事とは?




肝臓専門医の尾形医師のXの投稿によれば、「肝臓は70%切っても再生する。3割あれば3か月で8〜9割まで戻る。でも脂肪肝になると再生できない。」そうです。

■肝臓は70%切っても再生する!

これがその根拠となる論文ですね。

Higgins GM & Anderson RM (1931)
“Experimental pathology of the liver. I. Restoration of the liver of the white rat following partial surgical removal”

肝臓の70%切除モデルを初めて確立した超古典論文で、マウス/ラットで70%切除後1週間でほぼ回復することを示しました。

これがすべての現代研究のスタート地点です。

■脂肪肝になると肝臓の再生を阻害する

なぜ脂肪肝で再生ができなくなるのでしょうか?

●肝細胞内の脂質過剰 → 酸化ストレス↑、ミトコンドリア損傷 → エネルギー不足で増殖できない。
●細胞周期のブロック(特にS期以降)。
●炎症・線維化が進むとさらに悪化(NASH段階)。
●軽度の単純脂肪肝ならまだ再生可能だが、重度・炎症ありで明らかに「再生しにくい」。

つまり、軽度の脂肪肝ならまだ再生できるのですが、重度・炎症ありの脂肪肝の場合は明らかに「再生しにくい」ので、肝臓の再生能力を保つには、いかに肝臓を軽い脂肪肝の段階までで食い止めるかが大事なんですね。

■【家庭料理の視点から】

工藤公康さんの肝臓悪化を救ってくれたのは妻の食事によれば、工藤公康さんは、26歳の時、毎晩お酒を飲み歩くなどの不摂生により、肝臓を悪化させてしまったそうです。

そんな工藤さんを救ってくれたのは、奥様でした。

※過度のアルコール摂取によるアルコール性肝炎、カロリーオーバーの食事による脂肪肝、それと同時にほかの内臓にも脂肪がたまり内臓脂肪の炎症で肝炎を引き起こしていたと考えられる。

工藤さんの奥様が肝臓を回復させるため、たどりついた食事とは、出来る限り多くの食材を使うようにすることだったそうです。

さまざまな食材の組み合わせのキーワードは「まごわやさしい」。

  • 「ま」は豆類。
  • 「ご」はゴマ類。
  • 「わ」はわかめなど海藻類。
  • 「や」は野菜類。
  • 「さ」は魚(魚介類)。
  • 「し」はしいたけなどきのこ類。
  • 「い」は、いも類。

この食事は、肝臓にどのような影響をもたらすのでしょうか。

脂肪抑え目でミネラル・ビタミン・繊維質が多く、脂肪肝の治療になると考えられるそうです。

また、中性脂肪を抑えるために効果的なEPA・DHA等を含む良質なたんぱく源を多く摂っていることもよいそうです。

そして、継続しやすいように炭水化物をしっかり摂っていたこともポイントでした。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

■まとめ

肝臓は正常な状態(悪くても軽い脂肪肝)だと再生してくれるそうです。

そのためにも健康に良い食事を継続していきましょう。

大事なことは、おいしくて体に良い食事を続けることが大事ということなんですね。

それこそが無理なく続くコツだと思います。

それって家庭料理と同じなんですよね。

家庭料理の考え方については、こちらの記事でまとめています。

→ なぜ「ばあちゃんの料理」は体にやさしいの?─家庭の知恵から考える、食と健康

家庭料理と同じように、無理なく続けていくことが大切なんですね。







【補足1】

その後に出てきたのが、東京大学分子細胞生物学研究所の宮島篤教授らのチームによる2012年にCurrent Biologyに掲載された研究で、肝臓の再生能力についてこれまでの常識をひっくり返した面白い論文です。

肝臓は体の臓器の中でも一番再生能力が高い臓器で、マウスで肝臓の70%を切除しても約1週間で元の大きさと機能に戻り、人間でも手術で一部をとっても再生することがわかっています。

これまでの肝臓の再生に関する常識は、主に肝細胞が分裂して数を増やすことで起きると思っていました。

しかし、今回の研究によれば、これが間違いだったことがわかりました。

発見のポイントは2つ。

1)肝細胞の「肥大(大きくなる)」が重要であること

70%切除した場合:肝細胞は平均で約0.7回しか分裂しない(=数が増えるのは約1.6倍程度)。でも細胞自体が約1.5倍に大きくなる(肥大)。

→ 肝臓の70%を切除した後の肝臓の再生においては、分裂による細胞数の増加(約1.6倍)と細胞の肥大(約1.5倍)がほぼ同程度に貢献していることを意味しています。

しかも30%しか切除しない軽い場合 → 分裂ゼロで、肥大だけで完全に再生!

→ つまり、肝臓はまず「細胞を大きくする」ことで対応しようとし、それでも足りないときだけ「分裂して数を増やす」という順番だった!

2)肝臓の再生は肥大がメインで分裂は補助的

切除する肝重量を70%から30%にまで減らすと肝細胞は分裂せず、肥大のみによって肝臓が再生することも突き止めました。

つまり、肝臓はまず肝細胞の肥大によって再生し、肥大だけでは不十分である場合にのみ分裂してその数を増やすと考えられます。

【参考文献】

【補足2】

1. 脂肪肝が肝再生を明確に障害することを示した代表的な論文

Allaire M & Gilgenkrantz H (2018)
“The impact of steatosis on liver regeneration”
Horm Mol Biol Clin Investig
→ 脂肪肝(steatosis)は、肝移植後の初回機能不全や手術後の合併症・死亡率増加と関連。再生の初期段階(priming phase)でサイトカイン制御が乱れ、成長因子受容体活性化が弱まり、肝細胞増殖が抑制される。酸化ストレス、自食作用(autophagy)の異常、EGFR欠損などがメカニズムとして挙げられている。

Veteläinen R et al. (2007)
“Severe steatosis increases hepatocellular injury and impairs liver regeneration in a rat model of partial hepatectomy”
Ann Surg
→ 重度の脂肪肝ラットで70% PHx後、肝細胞傷害が増え、再生が明らかに遅れる。軽度脂肪肝ではまだ耐えられるが、重度になると再生能力が大幅に低下。

Shimizu Y et al. (2007)
“Mechanism of impaired regeneration of fatty liver in mouse partial hepatectomy model”
J Hepatobiliary Pancreat Surg
→ db/dbマウス(肥満・脂肪肝モデル)でPHx後、PCNA(増殖マーカー)は出るのに、mid-S期で細胞周期が止まる。Wee1/Myt1キナーゼの低下でCdc2が異常になり、分裂が進まない。

2. 脂肪肝の程度によって再生が異なる(軽度 vs 重度)

Tanoue et al. (various studies around 2010s)
高脂肪食 vs 高フルクトース食の比較で、高脂肪食による軽度脂肪肝では再生能力が正常に近いが、高フルクトースによる脂肪肝では明らかに障害される。遺伝子発現(特にTGF-β1)の違いが関与。
Some studies (e.g., 2002 J Hepatol)
“Steatosis is not sufficient to cause an impaired regenerative response after partial hepatectomy in rats”
→ 単純な脂肪蓄積(steatosis)だけなら再生は保たれるが、炎症を伴うNASHになると障害が顕著。

3. 臨床的・最近の関連レビュー

Michalopoulos GK & various reviews (2010s–2020s)
脂肪肝では肝再生が遅延し、肝不全リスクが高まる。特に生体肝移植のドナー/レシピエントで脂肪肝があると、再生が不十分になりやすい。
Recent papers (2020–2025頃)
MASLD(旧NAFLD)ではミトコンドリア機能障害や酸化ストレスが再生を阻害。ALR(Augmenter of Liver Regeneration)というタンパク質が保護的に働くが、脂肪肝ではこれが低下しやすい。

「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

【家庭料理の視点から】日本人が認知症リスクを下げるための3つのポイントを改善すれば認知症の4割は予防できる!/認知症の14のリスク要因とは?




日本人が認知症リスクを下げるための3つのポイントを改善すれば認知症の4割は予防できる!

東海大学とデンマークのコペンハーゲン大学の研究チームは、2024年のランセットの報告書で挙げられた14の「修正可能リスク要因」(生活や健康状態で変えられるもの)を基に、日本全国の代表的なデータを分析したところ、14のリスク要因をすべて改善した場合、日本で発症する認知症のうち、約38.9%(つまり約4割)が予防できることがわかりました。

主なリスク要因と寄与度(上位のものをピックアップ)

|リスク要因|寄与度(%)|簡単な説明|
|壮年期の難聴|6.7|耳が遠くなると脳の刺激が減り、認知症リスクアップ。日本では高齢化で目立つ。|
|運動不足|6.0|座りっぱなしの生活が脳の健康を害する。|
|高LDLコレステロール血症|4.5|悪玉コレステロールが高いと血管が詰まりやすい。|
|糖尿病|3.0|血糖コントロールが悪いと脳にダメージ。|
|高血圧|2.9|血圧が高いと脳の血管が傷つく。|
|うつ|2.6|精神的なストレスが長期的に脳に影響。|
|喫煙|2.2|タバコは血管を悪くして認知症を招く。|

これらを合計すると38.9%になります。

日本人が認知症リスクを下げるための3つのポイントは1)難聴、2)運動不足、3)高LDLです。

つまり、私たち自身や私たちの親・祖父母の認知症リスクを下げるためには、1)耳の聞こえが悪くなっていないか、2)運動する習慣を持っているか、3)LDLコレステロールの数値はチェックしているか、が認知症リスクを下げるために重視したいポイントということですね。

→ 悪玉コレステロールを下げる食事・食べ物|LDLコレステロールが高い原因 について詳しくはこちら

予防効果のシミュレーションによれば、すべてのリスクを10%減らせば、約20万8千人の認知症患者を防げ、20%減らせば、約40万7千人の減少が可能です。

2050年の推計認知症患者数(約587万人)に対して、20%低減で1割近く減らせるかもしれません。

→ 認知症対策|認知症に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら

■【家庭料理の視点から】

食生活を改善することで高LDLコレステロール血症糖尿病高血圧を予防することが、認知症の予防につながることが期待できます。

炎症を引き起こす食事をしている人は認知症のリスクが高い!によれば、地中海式ダイエット(野菜、果物、魚、オリーブオイルなどが中心)など健康的な食事をしている人は認知症のリスクが低く、反対に炎症を引き起こす食事をしている人は認知症のリスクが高いことがわかりました。

認知症予防のために毎日食べたい!抗炎症力や抗酸化力を持つ○○科の野菜とは何?によれば、認知症リスクを減らすために毎日食べたい食材としてアブラナ科の野菜を紹介しています。

その理由としては、アブラナ科の野菜には、認知症予防に欠かせない「抗炎症力」「解毒力」「抗酸化力」という3つの力が備わっているから。

ブルーベリーやイチゴなどフラボノイドを豊富に含むベリー類を摂取すると、高齢女性の記憶力低下を2.5年遅らせることができる!では、ブルーベリーやイチゴに含まれる**フラボノイド(特にアントシアニン)**が活性酸素(細胞を傷つける物質)を減らし、脳の神経細胞を老化やダメージから守る抗酸化作用があり、また、脳の炎症を抑え、認知症やアルツハイマー病のリスクを下げる抗炎症作用があると紹介されています。

つまり、認知症リスクを下げる方法の一つとして、抗炎症作用のある食品を選択するといいのではないでしょうか?

【関連記事】

■まとめ

認知症は生活習慣を改善することで日本の認知症の4割を予防することができます。

例えば、大音量の音楽を避けることで難聴予防をしたり、週に150分以上の散歩やジョギングといった運動する習慣をつけること、バランスの良い食事、禁煙など。

若いころからいい習慣をつけて認知症を予防しましょう!

【補足】

認知症の新たな2つのリスク要因(視力低下とLDLコレステロール値の高さ)が追加!認知症の45%は遅らせたり軽減できる可能性/ランセットによれば、医学誌『The Lancet』の新たな研究では、2020年の調査結果が修正され、視力の低下とLDLコレステロール値の上昇という2つの新たなリスク要因が特定され、リスク要因の総数は14となりました。

そして、認知症の45%は遅らせたり軽減したりできる可能性があることが明らかになり、これは2020年の調査結果から5%増加しています。

【子供・青年期】

1)子供たちに初等・中等教育を提供する 5%

【中年期】

2)難聴への対策(補聴器など) 7%
3)外傷性脳損傷を防ぐ(頭部のけがを防ぐ) 3%
4)高血圧対策 2%
5)過度のアルコール摂取を避ける 1%
6)肥満対策 1%

【晩年期】

7)禁煙 2%
8)うつ病予防 3%
9)社会的交流・社会的接触を増やして社会的孤立を防ぐ 5%
10)大気汚染を減らす 3%
11)運動不足を解消する 2%
12)糖尿病予防 2%

13)視力低下 2%
14)LDLコレステロール値の高さ 7%

→ 認知症対策|認知症に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら

【関連記事】

【参考文献】







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

座りすぎ生活の人は45分おきにスクワットをすると血糖値コントロールが30分ウォーキングよりも効果的!?




あるXの投稿が気になったので調べてみました。

簡単にまとめると、次の通り。

「8.5時間座りっぱなしの間に、45分ごとに10回のスクワットを行うことで、血糖値の調節が、30分のウォーキング1回よりも効果的に改善される。その秘密は、強力なシグナル分子である乳酸にある。それは、GLUT4トランスポーターを細胞表面に移動させるのを増加させ、血流からグルコースを筋肉に引き込むのを助ける。驚くべきことに、この効果は最大48時間持続する。」

このことに関連する論文はこちら。

【参考文献】

■研究内容

18人の過体重・肥満の若い男性(平均21歳、BMI約28.8)を対象に、長時間の座りっぱなし(座りがちな生活)が血糖値に与える悪影響を、スクワットやウォーキングのような短い運動で中断した場合、1回の長いウォーキングより血糖コントロールに優れているかを調べたという研究です。

■結果

SIT(8.5時間連続で座りっぱなし)で血糖値が最も高く変動しました(10.2 mmol/L/h)。

ONE(座りっぱなしを30分のウォーキング(時速4km)1回で中断。)で 9.2 mmol/L/hに低下。

WALK(頻繁ウォーキング)とSQUAT(頻繁スクワット)ではどちらも7.9 mmol/L/hに低下し、ONEよりさらに効果的だった(約21%の血糖スパイク低減)。

その中でも、筋肉活動の強度が高いほど(特に四頭筋と臀筋のEMG振幅増加)、血糖制御が良くなった。

つまり、スクワットは筋肉をより強く活性化するため、ウォーキングより優位だった可能性があります。

■まとめ

長時間座りすぎの人は45分ごとにスクワットで中断すると、血糖値の調整が大幅に改善し、それが1回30分ほどの長いウォーキングより効果的であることがわかりました。

Xの投稿と該当の論文で気になるポイントは3つ。

1)対象は主に過体重男性であるため、すべての人に当てはまるかどうかはわかっていないこと

2)Xの投稿にある「乳酸」や「GLUT4」についてはこの論文では直接触れていないこと

運動後のインスリン感受性向上(GLUT4増加による)は、回復期に続き、最大48時間(または72時間)持続する。これは他の研究(例: 2週間の高強度インターバルトレーニングで血糖13%低下、GLUT4 369%増加)で確認されていて、48時間持続はこの知見に基づくもの。

【補足】

グルット4(GLUT4)は糖の保管に関わっている。

グルット4は筋肉の中にあるたんぱく質で、筋肉内に血液中の糖を取り込むという作用を持つ。

有酸素運動や筋トレといった筋肉の収縮を伴う運動をすることによって、インスリンなしで直接グルット4が活性化される。

【関連記事】

3)運動の効果ではなく、立ち上がる自体に血糖値コントロールに役立つ効果があるのではないか?

【#ガッテン】1時間座り続けると22分寿命が縮む!?耳石が動かないと自律神経や筋肉の働きが衰えてしまう!30分ごとに立ち上がってアンチエイジング!

耳石は、全身の筋肉や内臓・血管をコントロールしている自律神経とつながっています。

耳石が動いている状態だと、全身の筋肉や自律神経の働きが良くなることによって、心臓などの働きが良くなって血流がよくなったり、コレステロールや糖の代謝も良くなるそうです。

しかし、耳石があまり動かないと状態だと、全身の筋肉や自律神経の働きが衰え、免疫力低下、筋力の低下、循環機能低下、代謝の異常などが起きてしまうそうです。

定期的に運動していれば、「座る」と「立つ」に健康リスクへの差はない!?で紹介したエクセター大スポーツ健康科学部のメルビン・ヒルズドン(Melvyn Hillsdon)さんによれば、「座っていようが立っていようが、同じ姿勢で動かないことは、エネルギー消費が低く、健康に有害である可能性がある」そうです。

つまり、座る姿勢に問題があるということではなく、同じ姿勢で動かないことが健康にとっては良くないということなのです。

長時間座り続けることがなぜ健康に良くないのかということについて、これまでは体を動かす時間が少なくなることでエネルギー消費が減ってしまうためとか、座ることによって代謝に必要な仕組みがストップしてしまうためなどと考えていましたが、今回の放送で「耳石があまり動かないこと」が全身の筋肉や自律神経の働きが衰え、筋力の低下、循環機能低下、代謝の異常などが起こしてしまうということがわかりました。

耳石を効率よく動かす方法は「立ち上がること」なのだそうです。

立ち上がるという動作は、頭が前後左右上下に動くため、耳石を効率よく動かすことができるそうです。

研究によれば、32回立ち上がる動作をするとよいそうで、それを一日の中で計算をすると、30分ごとに立ち上がるとよいそうです。

※(一日(24時間)-睡眠時間(8時間))÷32回=30分

今回番組では、座る時間が長い方に30分に1度立ち上がることを2週間続ける実験を行なったところ、中性脂肪が15%減少・悪玉コレステロールが5%減少、善玉コレステロールが11%増加するという結果が出たそうです。

このことを参考にすると、大事なことは座りすぎがよくなくて、定期的に立ち上がることが健康にとって欠かせないことなのではないかと考えられます。







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

久米宏さん、肺がんのため死去/【家庭料理の視点から】肺がんのリスクを減らす方法

「大好きなサイダーを一気に…」久米宏さん死去 「ニュースステーション」キャスター務める これまでの経歴(2026年1月13日、テレ朝ニュース)によれば、音楽番組「ザ・ベストテン」の司会やテレビ朝日「ニュースステーション」のキャスター、「ぴったしカンカン」の司会として活躍した久米宏さん(81歳)が肺がんのため亡くなりました。

■肺がんと有名人

肺がんのリスク要因

初経から閉経までの期間が長くなると、肺がんの発生率が2倍以上高い!で紹介した国立がん研究センターによれば、初経が16歳以上で閉経が50歳以下の初経から閉経までの期間が短い人と比較して、初経が15歳以下だったり、閉経が51歳以上だったりと、初経から閉経までの期間が長くなると、肺がんの発生率が2倍以上高くなっていることがわかりました。

受動喫煙による肺がんのリスク約1.3倍!|受動喫煙の肺がんリスク評価「確実」へ|国立がん研究センターによれば、国立がん研究センターは、日本人の受動喫煙と肺がんの関連を報告した426本の論文のうち、非喫煙者の女性の肺がん発症と夫の喫煙状況を調べた研究など1984~2013年に発表された9本を統合して解析したところ、たばこを吸わない日本人の受動喫煙による肺がんのリスクは、受動喫煙のない人に比べて約1.3倍高いという解析結果を発表し、肺がんに対する受動喫煙のリスク評価を「ほぼ確実」から「確実」に格上げしました。

■【家庭料理の視点から】肺がんのリスクを減らす方法

●黒糖

黒糖(黒砂糖)の摂取はがんリスク(胃がん・乳がん・肺がん)を低下させる!?で紹介した奄美群島の住民を対象としたコホート研究によれば、黒糖(黒砂糖)の摂取は、がん全体、胃がん、女性の乳がんの発症リスク低下と関連することが示されました。

また、非喫煙者と元喫煙者の間では、肺がん発生率の低下傾向が観察されています。

白砂糖の過剰摂取は健康にとって悪影響を及ぼすといわれていますが、ミネラル、ポリフェノールを含む黒糖をおやつに食べている、長寿者が多い奄美群島の住民はがん全体、胃がん、乳がん、肺がん(非喫煙者)のリスクが低いという研究結果が出ています。

今回の研究では黒糖にがんリスクを下げる何らかの栄養素があるのかわかりませんが、せっかく砂糖をとるなら白砂糖より黒糖(黒砂糖)を選ぶ方ががんリスクを下げてくれる可能性が高いということですね。

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●アブラナ科の野菜

喫煙しない男性ではアブラナ科野菜の摂取が多いほど肺がんになりにくい/国立がん研究センターによれば、アブラナ科野菜の摂取量が多い非喫煙者で肺がんリスクが51%低くなっており、また、過去喫煙者でも肺がんリスクが41%低くなることが明らかとなりました。

アブラナ科野菜には抗がん作用のあるイソチオシアネート、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、カロテンなどの物質があり、肺がんのリスクが低下したと考えられます。

国際がん研究機関(IARC)によれば、ブロッコリー・キャベツ・クレソンなどアブラナ科の野菜ががんリスクを減少させると発表されているそうです。

もう一つ気になるポイントは喫煙者の男性には関連がみられなかったこと。

その理由として、たばこの煙に含まれる発がん物質がアブラナ科野菜のがん抑制作用を上回っている可能性が考えられます。

つまり、男性が肺がんのリスクを下がるためには、まずは禁煙をすること、そして禁煙をしたうえでアブラナ科の野菜を摂ることが重要ですね。

●豆腐や納豆などの大豆食品

豆腐や納豆などの大豆食品に含まれる大豆イソフラボンで肺がんリスクが減る たばこ吸わない男性|厚労省調査で紹介した厚生労働省研究班の研究によれば、タバコを吸わない男性の場合、豆腐や納豆などに含まれる大豆イソフラボンの摂取量が多いと肺がんになるリスクが減るそうです。

肺がんを予防するにはどうしたらよいか?|肺がんは喫煙者だけにおこる病気ではないによれば、単にがん検診を受ければよいということではなく、手術が可能な早期の段階で見つけるためには、人間ドックで胸部CTを撮るなど、肺がん予防に対して自らが積極的な行動が必要になるようです。

デーモン閣下、早期のがん手術を公表「がん検診に行くべし!」でも紹介しましたが、デーモン閣下は、これまで『かかりつけ医を持つことの必要性』や『がん検診を定期的に受けて早期に発見すれば治る可能性が高い。』ということを訴えてきており、今回実際にかかりつけ医の勧めで検査を行い早期のがんを発見し完治できたことにより、これまで伝えてきたことの正しさが証明されました。

肺がんを予防するためにも、定期的に人間ドックで自分の体の状態をしっかり把握していきましょう!

→ 肺がんの症状・原因・予防するための検査 について詳しくはこちら

【関連記事】
続きを読む 久米宏さん、肺がんのため死去/【家庭料理の視点から】肺がんのリスクを減らす方法

【家庭料理の視点から】中年太りの原因は「代謝」じゃない!?中年太りの本当の原因について考えてみた!




「代謝からみた中年期の健康」|花王研究科学研究会で紹介されている山田 陽介さん(国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)によれば、1日当たりの総エネルギー消費量は20代中盤から60歳ごろまではほぼ変わらないそうです。

これまで「中年太り」について語る際には、若いころに比べて代謝量が少なくなるから太りやすくなるというものが通説でした。

加齢とエネルギー代謝‐e-ヘルスネット

出典:厚生労働省策定 日本人の食事摂取基準2005年度版,28-38,第1出版,(2005)

しかし、今回の調査を参考にすると、「中年太り」のメカニズムを説明できなくなりました。

ではなぜ中年期に太ってしまうのか?

1)「摂取カロリー<消費カロリーの法則」

摂取カロリーが消費カロリーよりも少ないと太らないという「摂取カロリー<消費カロリーの法則」がありますが、中年期には消費カロリーよりも摂取カロリーが多いからというのが考えられます。

中年太りは加齢で脳細胞が縮み飽食シグナルが受け取りにくくなることが原因|名古屋大学によれば、加齢性肥満(いわゆる中年太り)の原因の一つとして、アンテナ機能を持つ脳の神経細胞が縮むとシグナルをうまく受け取れなくなることによって太りやすくなることがわかったそうです。

2)睡眠不足

睡眠不足が太る原因?|睡眠と肥満のカギを握る2つのホルモンとは?によれば、睡眠も肥満と深く関係しています。

そのカギを握るのが、グレリンとレプチンの2つのホルモンなのだそうです。

グレリン:脳の食欲中枢を刺激して食欲を感じさせる作用をもつホルモン。

レプチン:脳の満腹中枢を刺激して食欲を抑える働きをもつホルモン。

つまり、グレリンとレプチンが、空腹と満腹のバランスをとっているということですね。

この食欲のバランスをとるグレリンとレプチンのバランスが、睡眠不足によって、影響を受けているようなのです。

睡眠不足になると、グレリンが増えて食欲が増し、レプチンが減って満腹を感じにくくなってしまうそうです。(データ:PLoSMed;1(3):e62,2004)

一晩寝不足しただけでも、グレリンの過剰とレプチンの低下は起こる、つまり、太りやすい体になるようです。

『潜在的睡眠不足』の解消が内分泌機能改善につながることを明らかに
『潜在的睡眠不足』の解消が内分泌機能改善につながることを明らかに

参考画像:『潜在的睡眠不足』の解消が内分泌機能改善につながることを明らかに(2016/10/26、国立精神・神経医療研究センター)|スクリーンショット

『潜在的睡眠不足』の解消が内分泌機能改善につながることを明らかに

(2016/10/26、国立精神・神経医療研究センター)

1. 健康成人の必要睡眠時間を精密に測定した結果、平均約1時間の自覚していない睡眠不足(潜在的睡眠不足)が存在することが明らかになりました。
2. 潜在的睡眠不足の解消により、眠気のみならず、糖代謝、細胞代謝、ストレス応答などに関わる内分泌機能の改善が認められました。

国立精神・神経医療研究センターによれば、現代人は平均約1時間の自覚していない睡眠不足(潜在的睡眠負債)があり、潜在的睡眠不足(potential sleep debt)が解消すると、眠気の解消、空腹時血糖値の低下、基礎インシュリン分泌能の増大、甲状腺刺激ホルモンや遊離サイロキシン濃度の上昇、副腎皮質刺激ホルモンやコルチゾール濃度の低下など、糖代謝、細胞代謝、ストレス応答などに関わる内分泌機能が改善するということがわかったそうです。

3)活動量の減少

基礎代謝よりも活動代謝を上げることがダイエットの近道!活動代謝を増やす方法|#ためしてガッテン(#NHK)では、基礎代謝を上げることを意識するよりも活動量を増やすことがダイエットの近道だと紹介しました。

ニートをしないから太る?!(森谷敏夫)|たけしのニッポンのミカタ 1月28日

今、世界各国の研究者から注目されている「ニート」とは、“ノン・エクササイズ・アクティビティ・サーモジェネシス”の頭文字を取った言葉で、日本では「非運動性熱産生」、つまり日常生活でエネルギーを消費する運動以外の身体運動のこと。実は“ニート”は、人間の1日のカロリー消費の約4割を占めるという。

家事をすると肥満予防につながる?

身体活動とエネルギー代謝 – e-ヘルスネット

近年、家事などの日常生活活動が該当する、非運動性身体活動によるエネルギー消費、別名NEAT(non-exercise activity thermogenesis)と肥満との関連が注目されています。

Levine et al., は、肥満者と非肥満者を比べると、非肥満者は歩行なども含めた立位による活動時間が、平均で1日約150分も少なかったと報告しました(図1)。

つまり、なるべく座位活動を減らして、家事などの日常生活活動を積極的に行なうことも、肥満予防のキーポイントといえます。

出典:Ravussin E. A NEAT Way to Control Weight- Science, 530-531, 307, 2005

このページによれば、肥満の人とそうでない人を比較すると、肥満の人は、立位または歩行活動が平均で1日約150分も少なかったそうです。

活動量の低下が顕著に表れた例が「コロナ太り」です。

「コロナ太り」の検索数が急上昇!自宅でできるコロナ太りを解消する方法とは?で紹介した自粛要請・緊急事態宣言後、1日3,000歩未満が約3割に急増!「新型コロナウイルス流行下での生活習慣の変化」第2弾調査を公開(2020/4/23、RPTIMES)で健康アプリのユーザーを対象に調査した結果によれば、自粛とともに歩数は減少し、緊急事態宣言前後では1日3,000歩未満が約3割となっています。

(図1)歩数の分布の変化(n= 27,018人)
(図1)歩数の分布の変化(n= 27,018人)
(図4)歩数カテゴリーごとの体脂肪率の変化 (n=11,959人)
(図4)歩数カテゴリーごとの体脂肪率の変化 (n=11,959人)

運動といえば、ウォーキングや筋トレなどを想像する人も多いでしょうが、休業・休学によって通勤・通学での歩行も減少しているんですよね。

4)更年期太り

閉経後、更年期以降は血中脂質が増えていく女性の更年期の悩み なぜ太りやすくなるのか?によれば、エストロゲンは、体の中でコレステロールを低く保ち、内臓脂肪をつけにくくする働きをしているのですが、更年期になると、女性ホルモンのエストロゲンの量が大きく減少するため、脂肪の代謝が悪くなり、太りやすくなってしまうのです。

また、女性の更年期の悩み なぜ太りやすくなるのか?によれば、基礎代謝は、呼吸や体温を調節するのに消費するエネルギー量のことですが、更年期に入ると、若いときに比べて基礎代謝が低くなってくるため、同じような食生活をしているとエネルギーの摂り過ぎとなってしまい、その結果、太りやすくなってしまいます。

【関連記事】

女性の更年期の悩み なぜ太りやすくなるのか?によれば、エストロゲンは、体の中でコレステロールを低く保ち、内臓脂肪をつけにくくする働きをしており、女性を心筋梗塞脳卒中などの心血管疾患から守っています。

しかし、エストロゲンが減少すると、それまで皮下脂肪として蓄えられてきた脂肪が内臓脂肪として蓄えられるようになるのです。

つまり、女性の場合更年期以降は太りやすくなり、やせようと主食とたんぱく質を減らし野菜中心の食事にシフトした結果、より筋肉量を減らしてしまう方向に進んでしまうということなんですね。

5)運動不足による筋肉量の減少と筋肉の質の変化

運動する機会が減ると筋肉に2つの変化が起きます。

それは筋肉量の減少と筋肉の質の変化です。

簡単たるみ対策には「スロトレ」|EMCLが増えると、なぜたるむのか?|#ためしてガッテン(#nhk)

  • BMIの数値が20-22の標準体型の人であっても、「たれ尻」・「お腹にうきわ」・「背中に三段腹」ということがある。
  • 体重は変わってないのに、乗っているお肉の量が違う。
  • 20代と40代のおしりのMRIをみてみると、皮下脂肪の厚みは変わっていないのですが、大殿筋に変化が起きていました。これは、筋肉の質の変化なのだそうです。
  • この変化を引き起こすのが、EMCL(例えて言えば、さし)です。
  • EMCLとは、正式に言うと、筋細胞外脂肪。

筋肉は常に新しい細胞と入れ替わっています。

新しい筋肉の元になる細胞が、筋衛星細胞(筋サテライト細胞)。

筋衛星細胞が大きくなるには、筋肉の収縮が必要です。

筋肉が収縮すると、成長因子が出て、筋肉が育ててくれます。

しかし、筋肉を使わない(筋肉が収縮しない)と、筋衛星細胞が脂肪細胞EMCLに変化してしまいます。

また、無理なダイエット(食事制限)によって、筋肉の材料となるたんぱく質が不足することも原因となります。

さらに、たんぱく質が不足すると、成長因子(成長因子もたんぱく質でできている)が減少し、筋肉が霜降り化してしまうそうです。

●日本人女性の変化(最近10年間)

痩せ型の割合はおよそ3%増加しているのですが、一日の平均歩数は800歩減少しているそうです。

本来であれば、歩いている歩数が減っているのであれば、太らなければいけないのに、やせているということは、日本人の女性は運動もしないし、食べ物も充分に食べていないので、たんぱく質が不足し、体のたるみを生んでいると考えるようです。

筋肉量の減少と霜降り化は、糖尿病・脳卒中・心筋梗塞の危険因子にもなり、転倒・骨折から寝たきりにもつながると考えられます。

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6)座りすぎ

こういう視点もあるのではないでしょうか?

若いうちはがむしゃらに足を使って、つまり歩いて体を動かして仕事をしていたのに、年を取るにつれてデスクワーク中心の生活になってきたため、太りやすくなった。

デスクワークが増える、つまり座りすぎは病気の原因になるという記事を何度も紹介してきました。

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座りすぎのポイントは、「下半身の筋肉がほとんど動かないこと」。

長時間座る

→下半身の筋肉が動かない

→血流速度が低下し、全身の血行が悪くなる

→代謝機能(筋肉が働くときに栄養を消費する)が低下

→血液中の糖や中性脂肪が消費されにくくなる

→(長く続くことで)糖尿病などの病気になる

長時間座ることはどのくらい健康に悪いのか?によれば、長時間座ることの健康への影響は次のようなものが挙げられています。

  • 脂肪を分解する酵素が90%減少
  • インスリン値は下がる
  • 善玉コレステロール減少
  • 血圧は上がる(高血圧
  • 脚の筋肉で支えていた体重は首と背骨にかかり、座ることで脳の血栓ができやすくなる
  • 肥満糖尿病、心循環系の病のリスクも高まり、心臓病のリスクも2倍になる
  • 乳がんにも悪影響を与える

座りすぎが病気の原因になる!?|1日11時間以上座っている人は死亡リスクが1.4倍|#あさイチ(NHK)によれば、1日11時間以上座る人は、3年以内に死亡するリスクが40%以上高まるそうです。

その理由としては、長時間座り続けることによって、血液の循環や代謝に影響があって、心筋梗塞糖尿病肥満などの生活習慣病のリスクが高まると考えられます。

7)褐色脂肪細胞の減少

加齢による褐色脂肪細胞の減少メカニズムの解明|KAKENによれば、熱を産生し、エネルギー消費量を増やすことで肥満や糖代謝を改善する褐色脂肪細胞は加齢と共に減少し、その減少は肥満と糖代謝異常に関連することが示唆されています。

なぜ加齢によって褐色脂肪細胞が減少するのか、そのメカニズムはわかっていません。

痩せる脂肪!褐色脂肪組織BAT(褐色脂肪細胞・ベージュ脂肪細胞)を活性化させる方法・食べ物【美と若さの新常識~カラダのヒミツ~】【たけしの家庭の医学】によれば、皮膚表面にある温度センサー「トリップチャネル(Transient Receptor Potential(TRP))」が温度に反応すると、その信号が脳に伝えられ、褐色脂肪(褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞を合わせた)を活性化させるのですが、このトリップチャネルは口の中や胃、腸管にも存在し、食べ物によってトリップチャネルを刺激することができるそうです。

■まとめ

なぜ20代中盤から60歳ごろまで代謝はほぼ変わらないのに、中年太りしてしまうのか?のはっきりした答えはわかっていません。

1)「摂取カロリー<消費カロリーの法則」
2)睡眠不足
3)活動量の減少
4)更年期太り
5)運動不足による筋肉量の減少と筋肉の質の変化
6)座りすぎ
7)褐色脂肪細胞の減少

しかし、中年期に太ってしまう理由についてはいくつも可能性が出ています。

ここから出てくる中年太り対策は、食事の見直し、運動不足の解消、睡眠、ホルモンバランスチェック、立ち仕事などちょこまか動きを増やすことです。

【追記(2026年1月11日)】

中年太りの仕組みを解明 ~肥満による生活習慣病の画期的な予防・治療法へ大きな 1 歩~

(2024年3月7日、名古屋大学)

名古屋大学などの研究チームが行ったラットの研究によれば、年を取ると太りやすくなる理由について、脳の中のやせるスイッチが壊れてくるために起きていることがわかりました。

■ポイントをわかりやすく

1)脳に「痩せスイッチ」がある
→ 脳の視床下部という場所にある神経細胞に、抗肥満機能を持つメラノコルチン4型受容体(MC4R)がある
→ このMC4Rは「食べ過ぎないで!代謝を上げて!」という命令を出す超重要な痩せスイッチ

2)そのスイッチは特別な場所にある
→ MC4Rは神経細胞の表面にある「一次繊毛(せんもう)」という、まるでアンテナみたいな突起の中にたくさん集まっている
→ このアンテナが長いほど、痩せシグナル(特にレプチンというホルモン)をキャッチしやすくて、太りにくい

3)加齢で何が起きるの?
→ 歳を取ると、このアンテナ(一次繊毛)がだんだん短くなる(退縮する)
→ アンテナが短くなるとMC4Rの数も減る → 痩せシグナルが効きにくくなる
→ 結果:
・お腹がすきやすくなる(食べる量が増える)
・代謝が落ちる(消費カロリーが減る)
→ 太りやすくなる(=中年太り)

4)すごい実験結果(ラットで証明!)
若いラットで人為的にアンテナを短くしたら → 食べる量が増えて代謝が落ちて、本当に太った!(しかも肥満の人に見られる「レプチン抵抗性」も出た)
逆に、年を取ったラットでアンテナが短くなるのを防いだら → 太りにくくなった!

5)さらに面白い発見
食べ過ぎ(過栄養)状態だとアンテナがもっと早く短くなる
食事制限するとアンテナの短くなるスピードが遅くなる
→ 「食べ過ぎ続けると中年太りが加速する」というのも科学的に裏付けられた

つまり、中年太りは食べすぎや運動不足のせいだけじゃなくて、そもそも脳のやせアンテナが加齢で短くなるために太りやすくなるということなんですね。

■まとめ

中年太りを防ぐには加齢によって脳のやせアンテナが短くなることを自覚しておき(「食べ過ぎ続けると中年太りが加速する」)、おいしくて体に良い食事を続けることが大事ということなんですね。

それこそが無理なく続くコツだと思います。

それって家庭料理と同じなんですよね。

家庭料理の考え方については、こちらの記事でまとめています。

→ なぜ「ばあちゃんの料理」は体にやさしいの?─家庭の知恵から考える、食と健康

家庭料理と同じように、無理なく続けていくことが大切なんですね。







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」