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【カズレーザーと学ぶ。】男性更年期障害の改善に役立つ5つの方法とは?




2025年7月22日放送の日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」のテーマは「夏バテと見分けがつかない?30代から始まる更年期障害の正体!」です。

解説:平澤精一(東京医科大学 地域医療指導教授)

■男性の更年期障害

男性更年期障害は男性ホルモン(テストステロン)の低下が原因。

男性の場合、テストステロンの分泌量が加齢とともに早い場合には30台からゆっくり下がっていくことから長い間更年期症状に悩まされるケースがあります。

【補足】

【クロ現プラス】男性更年期障害の治療(血液検査・ホルモン補充療法・漢方薬)|がんや認知症も!?コワ~い“男の更年期障害”|テストステロンが減少するとどうなる?

テストステロンが低下し男性更年期症状が現れる男性更年期障害のことを、医学的には、「LOH(ロー)症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」といいます。

テストステロンが減少すると、筋力の低下や性機能の低下、発汗、不眠などの更年期症状が現れます。

また、やる気が出ない、イライラするといった症状も現れます。

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■テストステロンの減少を招く原因

男性更年期障害は6人に1人が患う危険性があるそうです。

年齢による男性ホルモンの推移を見てみると、20歳あたりをピークになだらかに減少していきます。

男性更年期障害は男性ホルモン(テストステロン)の急激な減少により症状が現れます。

男性ホルモンの急激な減少の原因の一つとして、仕事や家庭での極度のストレスが挙げられます。

→ 男性更年期障害の症状・原因 について詳しくはこちら

【補足】

名医が更年期障害を改善SP|女性ホルモン低下を救うエクオール|アボカド納豆の作り方|男性更年期障害の改善方法【#その原因Xにあり】

●男性力ドック

男性更年期障害を診断する方法として「男性力ドック」があるそうです。

  1. 血液検査
  2. 動脈硬化度検査
    血管年齢をチェックします。
    男性ホルモンが減少すると動脈硬化リスクが増大します。
  3. 骨密度検査
  4. 筋力検査
  5. 体組成計(体脂肪率検査など)
  6. ED検査
  7. 指の長さ検査
    指の長さで男性ホルモンを作る能力がわかります。
    右手の薬指が人差し指より長い人はもともと男性ホルモンを作る能力が高い人というのがわかっているそうです。
    胎児のころに母体から男性ホルモンと女性ホルモンのシャワーを浴びています。
    薬指に男性ホルモンの受容体があり、男性ホルモンが集まります。
    男性ホルモンは骨を成長させる働きもあるため、薬指が成長すると考えられます。
    薬指が人差し指より長い人は男性ホルモンの量が多く作る能力も高いそうです。

※男性力ドックの検査時間は約1時間で料金は32,400円(※初診料込み 保険適用外です)

薬指が長い人も男性ホルモンが急激に減少する可能性があるため、要注意。

薬指が長い人はキレやすいとの研究結果|アンドロゲンの量が多い人=薬指が長い人は、怒りっぽいによれば、アンドロゲンという男性ホルモンの量が多いと、人差し指よりも薬指のほうが長くなるそうなのです。

また、リバプール大学の研究によると、アントロゲンの量が多い種類のサルほど一頭のオスが大勢のメスを従えようとしたり、競争を好む習性があるため、アンドロゲンの量が多い人=薬指が長い人は、怒りっぽい可能性があるということのようです。

モテる男性ほど自己中心的なエリート主義で、他者に優しくない傾向にある!?によれば、モテる男性ほど自己中心的なエリート主義で、他者に優しくない傾向にあるそうです。

薬指の長さと男性ホルモンの関係とは?によれば、子宮内で高いレベルのテストステロンにさらされると、男性的で、強い警戒心または注意力と素早い反応、高い自信、リスクを好む行動、積極性または攻撃性、迅速な意思決定といった特性をもつ傾向があるといいます。

また、男性ホルモン「テストステロン」は自己中心性増す-英研究によれば、男性ホルモン「テストステロン」は自己中心性を増すという研究結果が出たそうです。

つまり、テストステロンの多い男性はイケメンが多い可能性があり、テストステロンに高レベルでさらされた男性の性格は、男性的で、強い警戒心または注意力と素早い反応、高い自信、リスクを好む行動、積極性または攻撃性、迅速な意思決定といった特性を持つ一方、自己中心的であるということです。

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■肝機能障害が起きると男性更年期障害になりやすい!?

アロマターゼがテストステロンをエストロゲンに変換し、中性化。

■男性更年期障害の根本的な治療法

●筋トレ(スクワット)

スクワットなど大きな筋肉を鍛えることでテストステロンの分泌を促す。

●2分間胸を張る

ストレスホルモンのコルチゾールが低下し、テストステロンの上昇が見込まれる

●亜鉛

亜鉛はテストステロンの合成にかかわるので亜鉛不足になると更年期障害になる危険性が上がります。

乳製品やレバー、ナッツ類から亜鉛を摂取しましょう。

→ 亜鉛を含む食べ物・食品|亜鉛不足チェック・摂取量

コレステロール

ちなみに、食事面での注意はコレステロール。

コレステロールには、筋肉を作るホルモンの原材料としての重要な役割があります。

コレステロールというと、コレステロール値が高いので食事を控えなければと考えている方も多いと思いますが、心配する必要がない人が過剰に減らしてしまうと更年期障害のリスクを高めることになるので、バランスよい食事を心がけましょう。

●好きなチームを応援する

【補足】

■男性ホルモンを増やすには「褒める」!魔法の褒め方とは?

男性ホルモン減少の原因は喜び不足にあるそうです。

男性ホルモン=テストステロンは喜びホルモンと呼ばれ、喜ぶことで分泌されることがわかっているそうです。

ユタ大学の実験によれば、スポーツ観戦したファンの試合後の男性ホルモン値を測定したところ、勝利チームは試合前よりも試合後のほうが男性ホルモン分泌量が増加し、敗北チームは減少しているという結果が出たそうです。

男性を喜ばせるには褒めること。

褒めることで優越欲求を満たすことができるそうです。

優越欲求とは他人より自分が上でありたいという気持ちで、褒められることで満たされ、喜びが大きくなるそうです。

魔法の褒め方のポイントは2つ。

1.比較褒め

心理学的には、誰かと比較して褒めると喜びが倍増するそうです。

例:「隣の旦那さんはゴミ出しなんてしていないのにあなたはいつもしてくれてエライわね!」

社会的比較効果(比較対象によって位置がはっきりし、優越欲求を簡単に満たせる)

2.第三者褒め

例:「『あなたはいつもゴミ出しをしていて優しい』って隣の奥さんが褒めてたわよ!」

ウィンザー効果(面と向かって褒めるとお世辞かもと疑いがちですが、第三者の誉め言葉を聞くと、信ぴょう性を感じます)

【補足2】

【クロ現プラス】男性更年期障害の治療(血液検査・ホルモン補充療法・漢方薬)|がんや認知症も!?コワ~い“男の更年期障害”|テストステロンが減少するとどうなる?

■テストステロンアップ術

  • 適度な運動(例:早歩き)
    消費と分泌の繰り返しでホルモンが出やすい体質に
  • キャッチボール
    ポジティブな刺激を脳に
  • 夫婦で腕を組んで歩く
    ワクワクやドキドキを脳に
  • 寝る前はリラックス(例:ホットミルク)
  • 褒めてもらったり認めてもらう
  • 飲み過ぎに注意!
  • 仲間とともに行動する
  • 学生時代の友達と会う
  • 海に入る
  • 好きな香りをかぐ
  • ゲームをする







遼河はるひさん(49歳)、更年期障害の症状に悩まされていることを告白【カズレーザーと学ぶ。】




2025年7月22日放送の日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」に出演した遼河はるひさん(49歳)は、更年期障害の症状があることを告白しました。

●ホルモンの乱れで1,2週間更年期の症状がある
●夜寝てても心臓を押さえてないと、スゴいバクバクを感じる
●寒がりなのに、15分に1回とてつもなく暑い

最近では芸能人の方が更年期障害に対してどんな対処法を行なったかを告白することが増えてきました。

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こうした告白をすることは、更年期について話すことは恥ずかしいことじゃないですよというメッセージを送っているんだと思います。

少しずつ理解が進んで、かかりつけの婦人科で年に一回見てもらい、花粉症対策のように事前に更年期に差し掛かる時期から適切な治療を行っていくというのが一般的になっていくといいですね。

→ 更年期障害の症状・原因・チェック|40代・50代の更年期の症状 について詳しくはこちら

更年期障害の食事・更年期を乗り切る方法

●食生活の見直しをする

●ビタミン・ミネラルなどバランスの取れた食事で栄養を十分に摂る。

亜鉛は、ホルモンバランスを整える働きがある。

女性の場合は、亜鉛が不足すると女性ホルモンの働きが悪くなったり、月経異常を引き起こしてしまう可能性がある。

特に更年期ともなれば、亜鉛不足がホルモンバランスをさらに乱れさせて症状を悪化させてしまうことにもありえる。

→ 亜鉛の多い食品 について詳しくはこちら

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●軽いウォーキングなどの適度な運動

寝る前に毎日10分間、ヨガを取り入れたストレッチを3週間行うことで、更年期女性の「更年期症状」と「抑うつ」を改善することがわかったそうです。

→ 寝る前のストレッチ&ヨガは、女性の「更年期症状」と「抑うつ」を改善する効果がある!おすすめのやり方 について詳しくはこちら

●ご自身にあったリラックス方法

更年期障害の症状を和らげたいと考えている方は、呼吸をゆっくりしたり、音楽を聴いてみてはいかがでしょうか?

→ 更年期障害の症状の顔のほてり(紅潮)は音楽を聴くと改善する! について詳しくはこちら

●家族との会話をする機会を増やす

●更年期障害のツボ

→ 更年期障害のツボ:三陰交(さんいんこう)の位置・押し方|たけしの本当は怖い家庭の医学 について詳しくはこちら

●相性の合う医師・病院を見つけておく

●エクオール

大豆イソフラボンは、更年期障害の原因といわれる「エストロゲン」と構造が似ているため、体内に入ると、エストロゲンと同じような働きをするといわれています。

大豆イソフラボンは大豆製品などから摂れます。

ただ、最近の研究によれば、大豆イソフラボンの健康効果の恩恵を受けやすい人とそうでない人がいることが明らかになったそうです。

その違いは、エクオールを作り出すためのエクオール産生菌という腸内細菌を持っているかどうかです。

腸内細菌によって大豆イソフラボンに含まれるダイゼインという成分をエクオールに変えることで、ダイゼインのままと比べ、よりエストロゲンに似た働きをすると言われています。

更年期症状の軽い人はエクオールの量が多いそうで、更年期症状の重い人のグループに、エクオールをつくれる人が少なかったそうです。

更年期のホットフラッシュ(ほてり)や首や肩のこりを改善する効果が確認されているそうです。

エクオールの産出能力をチェックするには、「尿中エクオール検査」や「ソイチェック」といった簡単な尿検査で調べることができるそうです。

→ エクオール(EQUOL サプリ)が更年期(更年期障害)症状の軽減に役立つ について詳しくはこちら

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■更年期障害の症状

■更年期障害関連ワード

更年期障害

男性更年期障害

女性更年期障害

更年期障害の治療法

更年期障害の食事

若年性更年期障害(プレ更年期)

DIR EN GREY・京さんがメニエール病を発症「突然めまいがし、耳鳴りがやまない」




DIR EN GREY・京がメニエール病を発症「耳鳴りがやまないので…」(2025年7月20日、テレ朝ニュース)によれば、DIR EN GREY・京さんは「実は14日から突然めまいがし、耳鳴りがやまないので病院に行ったところ、メニエール病との事でした」と告白しました。

■メニエール病とは?

今井翼さんの病気はメニエール病|メニエール病とは?によれば、メニエール病は何のきっかけもなく、突然おこる激しいぐるぐる回る(回転性)めまいが特徴で、回転性のめまいは、30分位から数時間続きます。

めまいに加えて、吐き気、嘔吐、冷や汗、顔面が蒼白くなる、脈が速くなるなどの症状を伴い、また、めまいと一緒に難聴や耳の塞がった感じ、あるいは耳鳴りなどの耳の症状が現れます。

メニエール病、「原因を解明」‐大阪市大グループによれば、メニエール病患者の内耳では、結合管の詰まりで蝸牛(かぎゅう)が内リンパ水腫になって聴覚障害を起こしたり、球形嚢の機能不全で平衡感覚が乱れると推定していました。

メニエール病に新治療法 有酸素運動が効果的によれば、病気の原因の一つにストレスがあげられています。

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【モーニングショー】脂質起動とは?/脂質を先に摂ることで血糖値の上昇を抑える/脂質をとる食事ほど、逆に血中中性脂肪が下がりやすくなる!?




2024年7月18日放送のテレビ朝日「モーニングショー」では「夏バテも防ぐ!糖尿病予防おすすめ食事法」で「脂質起動」(著:山田悟)について取り上げています。

そこで、今回はこの本に関連する論文について調べてみたいと思います。

■関連性の高い論文の候補

1)脂質をとる食事ほど、逆に血中中性脂肪が下がりやすくなる

山田医師が言及する「2009年に米医学雑誌に掲載された論文」は、具体的には特定できませんが、脂質摂取が血中中性脂肪(トリグリセリド)を下げる効果に関する研究である可能性が高いです。

Volek JS, Phinney SD, Forsythe CE, Quann EE, Wood RJ, Puglisi MJ, Kraemer WJ, Bibus DM, Fernandez ML, Feinman RD. Carbohydrate restriction has a more favorable impact on the metabolic syndrome than a low fat diet. Lipids. 2009 Apr;44(4):297-309. doi: 10.1007/s11745-008-3274-2. Epub 2008 Dec 12. PMID: 19082851.

この論文は、糖質制限食が低脂肪食と比較して、血中中性脂肪の低下やメタボリックシンドロームの改善に優れていることを示しています。

糖質制限により脂質をエネルギー源とする代謝(ケトーシス)が促進され、血中脂質プロファイルが改善されるという、山田医師の「脂質起動」の概念と一致します。

2)脂質と脳の健康に関する研究

Cunnane S, Nugent S, Roy M, Courchesne-Loyer A, Croteau E, Tremblay S, Castellano A, Pifferi F, Bocti C, Paquet N, Begdouri H, Bentourkia M, Turcotte E, Allard M, Barberger-Gateau P, Fulop T, Rapoport SI. Brain fuel metabolism, aging, and Alzheimer’s disease. Nutrition. 2011 Jan;27(1):3-20. doi: 10.1016/j.nut.2010.07.021. Epub 2010 Oct 29. PMID: 21035308; PMCID: PMC3478067.

「脂質は脳健康をかなえる」「超脂質食こそ脳にやさしい」という主張に関連する論文として、ケトジェニックダイエット(高脂質・低糖質食)が神経保護や認知機能に与える影響を調査した研究が考えられます。

この論文は、ケトン体(脂質代謝の副産物)が脳のエネルギー源として機能し、アルツハイマー病や認知症の予防に役立つ可能性を示唆しています。

特に、糖質過多がアミロイドβの蓄積を促進するのに対し、脂質を活用した代謝が脳の健康を支えるという点で、山田医師の主張と一致します。

3)脂質とがん予防に関する研究

Kaaks R, Lukanova A. Energy balance and cancer: the role of insulin and insulin-like growth factor-I. Proc Nutr Soc. 2001 Feb;60(1):91-106. doi: 10.1079/pns200070. PMID: 11310428.

「脂質はがん予防につながる」「果糖が発がんやがんの成長に関与する」という主張に関連する論文として、糖代謝とがんの関係を扱った研究が候補です。

この論文は、糖質過多によるインスリンやIGF-1(インスリン様成長因子)の増加ががんのリスクを高める可能性を示唆しています。

一方、脂質を主体とした食事(ケトジェニックダイエット)がインスリン感受性を改善し、がんの成長を抑制する可能性が議論されています。

関連性: 「果糖が発がんに関与する」という主張を間接的に支持し、脂質中心の食事ががん予防に寄与する可能性を示します。

4)脂質と生活習慣病・動脈硬化のリスク低下

Mensink RP, Zock PL, Kester AD, Katan MB. Effects of dietary fatty acids and carbohydrates on the ratio of serum total to HDL cholesterol and on serum lipids and apolipoproteins: a meta-analysis of 60 controlled trials. Am J Clin Nutr. 2003 May;77(5):1146-55. doi: 10.1093/ajcn/77.5.1146. PMID: 12716665.

このメタアナリシスは、飽和脂肪酸を含む脂質の摂取が、HDLコレステロールを増加させ、総コレステロール/HDL比を改善することで動脈硬化リスクを軽減する可能性を示しています。これは「コレステロールの古い常識を疑ってみる」という山田医師の主張と一致します。

関連性: 「脂質を摂ると脂質異常症や動脈硬化のリスクが下がる」という記述を裏付ける科学的根拠となり得ます。

5)脂質は肥満の直接原因ではない

Shai I, Schwarzfuchs D, Henkin Y, Shahar DR, Witkow S, Greenberg I, Golan R, Fraser D, Bolotin A, Vardi H, Tangi-Rozental O, Zuk-Ramot R, Sarusi B, Brickner D, Schwartz Z, Sheiner E, Marko R, Katorza E, Thiery J, Fiedler GM, Blüher M, Stumvoll M, Stampfer MJ; Dietary Intervention Randomized Controlled Trial (DIRECT) Group. Weight loss with a low-carbohydrate, Mediterranean, or low-fat diet. N Engl J Med. 2008 Jul 17;359(3):229-41. doi: 10.1056/NEJMoa0708681. Erratum in: N Engl J Med. 2009 Dec 31;361(27):2681. PMID: 18635428.

この研究で分かったポイントは3つ。

・低炭水化物食と地中海式食は、低脂肪食に比べて減量効果が高く、脂質プロファイルや血糖コントロールにも良い影響を与えた。
・特に低炭水化物食は、脂肪摂取量が多いにもかかわらず、脂質異常症のリスクを軽減し、減量に有効であることが示された。
・これにより、「脂質は肥満の直接原因ではない」ことが支持され、個人の代謝特性や嗜好に応じた食事選択の重要性が示唆された。

この研究は、従来の「脂質=肥満の原因」という考えを否定し、高脂肪の低炭水化物食が減量や代謝改善に有効であることを示しています。

脂質を積極的に摂取することで、脂質プロファイルが改善し、肥満リスクが低下する可能性があるため、脂質を敵視するのではなく、適切な食事戦略の中で活用することが推奨されます。

6)脂質を先に摂ることで血糖値の上昇を抑える

血糖値上昇を抑えるのは「野菜」ではなかった…「痩せ効果ホルモン」を分泌するために「一口目」に食べるべきもの(プレジデントオンライン)によれば、脂質を先にしっかり摂っておくことでGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)というインクレチンが分泌されインスリンが適切なタイミングで速やかに分泌され、その後から糖質を摂っても血糖値上昇を最小限に留めることができるそうです。

この記事でのポイントは、ベジファーストによる糖尿病の予防効果は実は「オイル」によるものなのではないかという点です。

ベジファーストの研究ではオリーブオイル入りのドレッシングをかけて野菜を先に食べてもらったそうで、他のグループで野菜だけで食後の血糖上昇を抑制できたという報告がないことから野菜と一緒に摂る脂の力によって食後の血糖値の上昇が抑えられたのではないかと考えられるそうです。

Imai S, Fukui M, Ozasa N, Ozeki T, Kurokawa M, Komatsu T, Kajiyama S. Eating vegetables before carbohydrates improves postprandial glucose excursions. Diabet Med. 2013 Mar;30(3):370-2. doi: 10.1111/dme.12073. PMID: 23167256; PMCID: PMC3674531.

調べた論文の中にはどのようにして野菜を食べたのかまでは調べることができませんでしたが、もし野菜にオリーブオイル入りのドレッシングをかけたのであれば、ベジファーストによる血糖値抑制効果は、野菜の食物繊維だけでなく、オリーブオイルなどの脂質の作用による可能性が高く、脂質は胃腸での食物の消化・吸収を遅らせ、血糖値の急上昇を抑える効果があり、この結果、インスリン濃度が低下し、減量や糖尿病予防につながる可能性があると考えられます。

今後は野菜単独とオイル入りのドレッシングをかけた野菜とで比較されると「オイルファースト」仮説が推奨されるようになるかもしれません。

■まとめ

「脂質」は悪者というイメージがあり、避けている人も多いのではないでしょうか?

例えば、肉料理が苦手だったり、以前は、家族のために栄養を考えて、肉や卵などを使って料理をしていた人が、一人暮らしになってから、自分が好きなものだけを食べることで食が偏るようになって、肉や卵を使った料理を食べなくなってしまったり、食事の量自体が減ってしまったり、中高年の頃からのメタボ対策のための粗食を継続してしまったりすることで、たんぱく質が不足してしまうということがあるようです。

また脂質=油といっても、良い油・悪い油という視点を加えるとさらに見え方が変わってきます。

ナッツは脂肪分が多くて避ける方もいますが、実はナッツの健康・美容効果|カシューナッツ・ピーナッツ・アーモンド・ピスタチオ・クルミ・マカダミアナッツ|#世界一受けたい授業によれば、ナッツ類を摂取すると、がんリスクの低下、骨の強化、血糖値の安定化による糖尿病リスクの低下、心血管リスクの低下といった効果があるそうです。

■がんリスクの低下

Bolling, B.W.; Aune, D.; Noh, H.; Petersen, K.S.; Freisling, H. Dried Fruits, Nuts, and Cancer Risk and Survival: A Review of the Evidence and Future Research Directions. Nutrients 2023, 15, 1443. https://doi.org/10.3390/nu15061443

■糖尿病リスクの低下

【参考リンク】
De Souza, R.G.M.; Schincaglia, R.M.; Pimentel, G.D.; Mota, J.F. Nuts and Human Health Outcomes: A Systematic Review. Nutrients 2017, 9, 1311. https://doi.org/10.3390/nu9121311

■心血管疾患のリスクの低下

Plant Foods, Antioxidant Biomarkers, and the Risk of Cardiovascular Disease, Cancer, and Mortality: A Review of the Evidence

■体重増加を抑える

Prospective study of nut consumption, long-term weight change, and obesity risk in women

ナッツはカロリーが高いイメージがありますが、ナッツの食事に取り入れても体重増加は促進されず、むしろ体重増加と肥満リスクが低下していることがわかりました。

ナッツに含まれる栄養成分が満腹感を与え、空腹を紛らしてくれて、また腸を健康にするからと考えられます。

Walnuts Consumed by Healthy Adults Provide Less Available Energy than Predicted by the Atwater Factors123

アーモンドやクルミは吸収されるカロリーが少ないことを示す研究もあります。

■血圧を下げる

Nut consumption and risk of hypertension in US male physicians

■認知機能の向上

Chauhan, A.; Chauhan, V. Beneficial Effects of Walnuts on Cognition and Brain Health. Nutrients 2020, 12, 550. https://doi.org/10.3390/nu12020550

■コレステロール値を下げる

Guasch-Ferré, M.; Tessier, A.-J.; Petersen, K.S.; Sapp, P.A.; Tapsell, L.C.; Salas-Salvadó, J.; Ros, E.; Kris-Etherton, P.M. Effects of Nut Consumption on Blood Lipids and Lipoproteins: A Comprehensive Literature Update. Nutrients 2023, 15, 596. https://doi.org/10.3390/nu15030596

■長寿

Association of Nut Consumption with Total and Cause-Specific Mortality

つまり大事なポイントは2つ。

(1)脂質は悪者じゃない!

(2)良い油を摂ろう!

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■背景

「脂質起動」(著:山田悟)も目次を参考にします。

アブラは体に悪い、はウソだった。

最新栄養学で糖尿病患者を救う北里大学糖尿病センター長・山田悟医師が「糖質疲労しない食べ方」を教えます。

『糖質疲労』でお伝えした、「糖質を減らす」ことで得られる疲れにくさとパフォーマンス向上。

でも、減らした糖質の分、もしかして「野菜やきのこ」ばかり食べていませんか?

じつは、それはとてももったいない食べ方です。

糖質を減らした分、増やさなくてはならないもの、それは「脂質」です。

脂質は、血糖値上昇にブレーキをかける働きがあり、さらに、脂質をきちんと摂ることで、からだについた脂肪を燃焼させやすくし、基礎代謝を上げる効果があります。

本書では、脂質をしっかり摂ることで得られる健康についてお伝えします。

◎脂質は、「脳健康」をかなえる
◎脂質は、「がん予防」につながる
◎脂質は、パフォーマンスを向上させる

山田医師によれば、脂質は「悪者」どころか、「もっとも安全な」栄養素。

日本人がまだ知らない、世界の最新医学を根拠に、「いいアブラ・よくないアブラ」の最新情報や、日常に無理なく採り入れていただける「脂質食」についてご紹介します。

脂質は、活力。脂質で「枯れない」毎日を!

【目次より】

●「からだが何をエネルギー源にするか」は「何を食べるか」で変わる
●糖質過多で「脂質起動」が妨げられていた
●「脂質を食べる」と「落とせなかったお腹の脂肪が減る」その仕組み
●ジムに行けない日こそ「脂質たっぷり」が正解のワケ
●「甘いものは別腹」は本当、「脂肪肝」を招く怖い「果糖」
●「脳に糖分を!」と甘いものを常に食べていませんか?
●糖質過多だと“脳のゴミ・アミロイドβ”が掃除されない?
●「脳の唯一の栄養は糖」はウソ、「超脂質食」こそ脳にやさしい
●「発がん」にも「がんの成長」にも関与する「果糖」!?
●脂質を摂ると「脂質異常症」「動脈硬化」のリスクが下がる
●「お肉」も安全な優秀脂質、がっつり食べよう
●食べる前の「手のひらナッツ」が肥満も疲れも防いでくれる 
●糖質は控えめ、脂質とたんぱく質は「満腹になるまで」食べなさい 

山田悟医師は、北里大学北里研究所病院の糖尿病センター長であり、糖質制限(ロカボ)と脂質の積極的な摂取を推奨する食事療法の第一人者です。

特に、「脂質起動」では、脂質をエネルギー源として活用することで、血糖値の安定、脂肪燃焼、基礎代謝の向上、脳の健康、がん予防、運動パフォーマンスの向上などを主張しています。

書籍の説明では、2009年に米医学雑誌に掲載された「脂質をとる食事ほど、逆に血中中性脂肪が下がりやすくなる」という論文が研究のきっかけとして挙げられています。

■脂質起動とは?

脂質は肥満の直接原因ではない…糖質を減らし、脂質を摂ると「健康」になるワケ(2025年6月26日、現代ビジネス)によれば、糖質が多くて脂質を控える食事をしていると、疲れやすく、太りやすく、病気になりやすくなりますが、糖質を控えて脂質摂取を増やし「脂質起動」ができれば、疲れにくく、太りにくく、病気になりにくくなるそうです。

アスリートの世界ではファット・アダプテーションが注目されているそうです。

簡単に言えば、運動のエネルギー源として脂肪を使う方が効率的で、ファットアダプトで脂質を効率的に使えるようになっていれば、バテることなく、長く運動を続けることができます。

■補足

●ファット・アダプテーション(脂質適応状態)

Carey AL, Staudacher HM, Cummings NK, Stepto NK, Nikolopoulos V, Burke LM, Hawley JA. Effects of fat adaptation and carbohydrate restoration on prolonged endurance exercise. J Appl Physiol (1985). 2001 Jul;91(1):115-22. doi: 10.1152/jappl.2001.91.1.115. PMID: 11408421.

【要約】

この研究は、7人の競技アスリートを対象に、ファットアダプテーション(高脂肪食による脂肪代謝の適応)が長時間持久力運動の代謝とパフォーマンスに与える影響を調査しました。

【方法】

アスリートは、最初に1日間の標準的な炭水化物食を摂取後、6日間、以下のいずれかの食事を摂取:

高炭水化物食(HCHO): 炭水化物11g/kg/日、脂肪1g/kg/日
高脂肪食(脂肪適応): 炭水化物2.6g/kg/日、脂肪4.6g/kg/日

8日目に高炭水化物食を摂取し休息。9日目に運動前食を摂取後、最大酸素摂取量(VO2ピーク)の65%で4時間サイクリングし、続けて1時間のタイムトライアル(TT)を実施。

【結果】

代謝変化:6日間の高脂肪食後、運動中の呼吸交換比(RER)が低下(0.78 vs. 0.85、P<0.05)、脂肪酸化が増加(171g vs. 119g、P<0.05)、炭水化物酸化が減少(597g vs. 719g、P<0.05)。 1日間の高炭水化物食と運動前食でRERは回復(0.88)し、炭水化物の利用が増加。 パフォーマンス:タイムトライアルのパワー出力は、脂肪適応後の方が高炭水化物食後より11%高い傾向(312W vs. 279W、P=0.11)がみられたが、統計的に有意な差はなし。 【結論】 ●ファットアダプテーションは運動中の脂肪酸化を増加させ、炭水化物酸化を減少させる。 ●1日間の高炭水化物食で炭水化物利用が回復しても、脂肪酸化はベースライン以上を維持。 ●ただし、4時間サイクリング後の1時間タイムトライアルのパフォーマンスに対する有意な向上は確認されなかった。 【ポイント】 ファットアダプテーションは、体内で脂肪をエネルギー源として効率的に利用する代謝状態を促進しますが、短期間(6日間)の介入では持久力パフォーマンスの有意な向上にはつながらない可能性があります。この研究は、糖質制限と脂質摂取を組み合わせた食事戦略が代謝に与える影響を明らかにしていますが、パフォーマンス向上にはさらなる研究が必要とされています。

●補足2

スポーツ栄養では魚の油に含まれるDHA・EPAを摂取することが世界的トレンドに!炎症を抑える・疲労回復・持久力に効果によれば、欧米の選手は「たんぱく質は肉で摂取する」というイメージもありましたが、実際には運動負荷で筋肉に生じる痛みや損傷を抑制したり、コンスタントに良いコンディションを維持するため、積極的に魚を食べるようになっているそうです。

●筋肉痛

●疲労回復

●持久力向上







ニンジンは大腸がん予防や糖尿病予防に役立つ食べ物!?




■ニンジンは大腸がん予防によい!

ニンジンには大腸がん予防にもよいそうです。

ニンジンが大腸がんに及ぼす影響に関する同様の研究の予備的調査結果によると、生のニンジンまたは軽く調理したニンジンを毎日30~40グラム摂取するだけで有益な効果がある可能性があると示唆されている。

がんリスクを下げる抗ガン食材とはどんな食べ物なの?によれば、βカロテンを多く含むにんじんも抗ガン食材として紹介しました。

長期追跡調査を行ったデンマークの人口 57,053 人を対象に、ニンジン摂取量から予測される 結腸直腸がん(CRC)診断リスクを調べたところ、毎週 2~4 本以上 (>32 g/日) の生ニンジンを自己申告で摂取していた人は、徹底的なモデル調整を行った後でも、生ニンジンを摂取しなかった人と比較して、平均 18 年を超える追跡調査で結腸直腸がん(CRC)リスクが 17% 低下したことがわかったそうです。

ニンジンが癌予防の役割を果たすのは、生理活性ポリアセチレンオキシリピンであるファルカリノール (FaOH) とファルカリンジオール (FaDOH) の主な食物源であるためです。

→ 大腸がんの症状(初期症状)チェック・原因・予防 について詳しくはこちら

■ニンジンは糖尿病予防に役立つ!

南デンマーク大学が行った2型糖尿病のマウスの実験によれば、ニンジンを摂取すると血糖値を調節する体の能力を高め、腸内細菌のバランスがより健康的な方向に変化することが分かったそうです。

今回の研究によれば、ニンジンが糖尿病に役立つ理由として「ニンジンには、細胞の糖吸収能力を高め、血糖値の調節を助ける生理活性化合物が含まれている」とあります。

【参考リンク】

メタボリックドミノを予防するカギは「腸と腎臓」!腸の炎症と慢性腎臓病を避けるにはどんな食事をするといいの?によれば、腸の炎症を起こすことが糖尿病につながると紹介しました。

肥満になっても腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい!?|慶大で紹介した慶應義塾大学医学部内科学教室の川野義長助教、中江淳特任准教授、伊藤裕教授らが行なったマウスの実験によれば、高脂肪食の過剰摂取による大腸の慢性炎症がインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症につながるという新たな糖尿病発症メカニズムを解明しました。

この研究のポイントは、「肥満になっても、腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい」ことを示すものです。

【関連記事】

肥満になったからと言って必ず糖尿病になるわけでではなく、腸管で炎症が起こらないと糖尿病にはなりにくい、つまり腸管での炎症がポイントになるんですね。

また、腸の炎症を抑制するとメタボの症状が引き起こされないこともわかったことにより、メタボリックドミノは腸の炎症から始まるということもわかりました。

そして、腸の炎症が起こりやすくなる食べ方も分かったそうです。

 脂肪と糖分を同時に摂取すると、腸の炎症が起こりやすくなることがわかりました。糖分の過剰摂取は腸内細菌の働きを抑制し、腸内の免疫細胞が持つ防御力を弱めます。その後、腸管の表面を覆う細胞によって作られる防御壁が壊れ、そこから脂肪が体内に入りやすくなるのです。体内に脂肪が入り込むと、炎症を引き起こす化学物質「炎症性サイトカイン」が大量に分泌され、腸炎を起点としたメタボリックドミノの最初の駒が倒れはじめます。脂肪と糖分は過剰に摂取すると体に悪いのはもちろん、一気にメタボリックドミノを進めてしまうのです。

糖分の過剰摂取
→腸内細菌の働きの抑制・腸内の免疫細胞の防御力が弱まる
→腸管の表面を覆う細胞によってつくられる防御壁が壊れる
→脂肪が体内に入りやすくなる
→炎症性サイトカインが大量に分泌
→腸の炎症
→メタボリックドミノの進行

つまり、一つの仮説として、ニンジンを食べることで、、腸内細菌のバランスがよくなり(腸内細菌叢がよくなり)、腸の炎症を起こさなくなって、糖尿病を予防することがd系るのではないでしょうか?

【関連記事】

ニンジンが糖尿病予防や大腸がん予防のためにも役立つようですので、食事の中に入っているか今一度見直してみてくださいね。

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック について詳しくはこちら