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NFL(アメフト)では「Concussion(脳震とう)」問題が起きている!?|脳震盪によって起こる脳損傷・脳しんとう対策とは




【目次】

■NFL(アメフト)では「Concussion(脳震とう)」問題が起きている!?

Texans practice '10

by Christopher Brown(画像:Creative Commons)

スポーツにおける「脳震盪(のうしんとう)」問題について興味を持ったのはこちらの記事が最初です。 

NFL有望株が現役1年で引退。深刻な脳しんとう問題

(2016/6/5、NewsPicks)

その将来を嘱望された彼が、引退を表明した理由は、【concussion (コンカッション) = 脳しんとう】である。

24歳のアメフト選手、脳疾患を恐れて現役引退を決意(2015/3/17、AFPBB)によれば、米NFLのSan Francisco 49ersのクリス・ボーランド(Chris Borland)が24歳の若さで現役引退を決意したその理由は度重なる衝撃で頭部に悪影響が及ぶこと、「concussion(脳震とう)」でした。

選手としてプレーし始めたときからカウントして、3回、もしくは4回目のコンカッションがあった時点で、医師から引退の勧告、もしくは引退の勧めを受ける

現在アメリカのフットボール界においては「Concussion(コンカッション)」を3、4回あった時点で医師から引退勧告を受けるのだという事実を知って驚きました。

日本では脳震とうのニュースをたまに目にする機会はありますが、脳震盪に対してそれほど厳しく考えられているというのはこの記事を目にするまで知りませんでした。

日本選手でいえば、米MLBの青木宣親選手が試合中に死球を受け、長期間にわたって脳震盪の影響に苦しんでいたことを知っている方も多いのではないでしょうか。

アメリカにおける「Concussion(脳震とう)」への関心の高さは映画がつくられていることからもわかります。

【参考リンク】

■脳震盪のメカニズムとは?

What Is A Concussion?|Centers for Disease Control and Prevention (CDC)

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が提供している脳震盪における脳の動きを説明している動画をみると、脳が遅れて動くことで頭蓋骨に衝突し、衝突した場所である脳の表層がダメージを受けているように感じます。

しかし、元アメフト選手であり生物工学者のデイビッド・カマリロさんによれば、この動画には正しい点と間違っている点があるそうです。

デイビッド・カマリロ: なぜヘルメットでは脳震盪を防げないのか―何で防げばよいのか|TED

脳は頭がい骨の動きから遅れをとり 頭がい骨の動きに追いついた後 前後に動き そして振動もする この動きは本当だと思います しかし この動画で見られる 脳の動きの程度は おそらく 全く正しくありません 頭蓋内には ほとんど余分な空間はありません たった数ミリの空間に 満たされている脳髄液が 外傷から守る役割を果たしています そして 脳は恐らく 頭蓋骨の中で ほんの少ししか動いていません

脳がこのような動きをするのは正しくても、その脳の動きの程度には間違いがあり、頭蓋内には脳髄液が満たされていてほとんど余分な空間がないため、脳はほんの少ししか動いていないと考えられるそうです。

では、脳震盪はどのようなメカニズムで起きていると考えられるのでしょうか?

お伝えしたいのは 私達や他の研究者が見つけたのは 頭がこの方向で回転する時に 脳震盪が起きる可能性が高いということです この動きはアメフトのようなスポーツで よく起こり― この動きはそれより危険に見えますが いったい何が起きているのでしょうか 一つ気づくことは 人間の脳は― 他の動物と異なり このように大きな半球が二つあります 右脳と左脳です この図で見て頂きたいポイントは 右脳と左脳の間に 脳の深部にまで達する 大きな溝があります この溝の中に この図では見えないのですが 信じて想像してください 線維性のシート状組織があります 鎌(かま)と呼ばれるものです これが前頭から後頭まで 続いています 大変強固なものです こんな構造であるので 衝突で 頭が左右に動いた時 その力が すぐに 脳の中心まで届きます

さて 溝の底はどうなっているのでしょうか これは脳の接続部であり― 実は 溝の底にあるこの赤い神経線維束は 最大の神経線維束で― 右脳と左脳のつながりなのです これを脳梁(のうりょう)といいます 私達は これが 脳震盪のメカニズムで 起こりうる可能性が最も高く 力は下の方に伝わって 脳梁に達し 右脳と左脳間での解離が起こると 考えられます これで いくつかの脳震盪の症状が説明できます

脳震盪は衝突によって頭が左右に動いたときに起こる可能性が高く、脳震盪が起きた時に右脳と左脳をつなぐ脳梁に力が伝わって、右脳と左脳間でのかい離が起こることにより、脳震盪の症状が現れると考えられるそうです。




■米アメフト選手の4割以上が脳に障害を抱えている!?

米アメフット選手の4割以上が脳に障害 最大人気スポーツを揺るがす「危険な証拠」

(2016/5/17、J-castニュース)

その結果、17人(43%)が「外傷性脳損傷」と診断された。これは、交通事故や転落事故などで脳に強い衝撃を受ける場合と同じだ。脳が傷ついて出血し、半身まひ、感覚・記憶・注意力障害などが起こる。さらに、12人(30%)にはもっと深刻な軸索損傷がみられた。これは、脳深部にある軸索がねじれて断裂する症状で、半身まひや記憶障害の後遺症から回復することが非常に難しくなる。

また、記憶力や思考力のテストでは、遂行機能障害が50%、学習・記憶障害が45%、注意力低下が42%に認められた。

米フロリダ州立大のチームがNFL選手の脳について調べたところ、40人の元選手のうち43%にあたる17人が「外傷性脳損傷」と診断されたそうです。

「外傷性脳損傷(がいしょうせいのうそんしょう)」とは、交通事故や転落事故などで脳に強い衝撃を受ける場合と同じで、脳が傷ついて出血し、半身まひ、感覚・記憶・注意力障害などの症状が起こるそうです。

さらに、30%にあたる12人にはさらに深刻な軸索損傷がみられたそうです。

「軸索損傷(じくさくそんしょう)」とは、脳深部にある軸索がねじれて断裂する症状で、半身まひや記憶障害の後遺症から回復することが非常に難しくなるそうです。

今回調査を受けた元選手のデータがこちら。

NFLでの在籍期間は2~17年(平均7年)で、現役中の脳しんとうの発症回数は平均で8.1回だった。

今回調査を受けた元選手たちは脳震盪を平均して約8回ほど受けており、43%が脳に損傷を受けています。

現在では、その状態を改善するためにも、3,4回の脳震とうで医師から引退をすすめるようにしたのだと考えられます。

亡くなった米NFL元選手、99%に脳疾患CTEの徴候 研究

(2017/7/26、時事通信)

CTEは、記憶障害、めまい、うつ病、認知症などの症状を引き起こす。こうした症状は、選手が引退してから何年も経った後に現れる可能性がある。

米ボストン大学(Boston University)の研究チームが米国医師会雑誌(JAMA)に発表した論文によれば、研究のために元NFL選手111人から死後提供された脳のうち、110人の脳、パーセンテージで表すと99%に慢性外傷性脳症(CTE)の徴候が認められたそうです。

【参考リンク】

■脳震とう対策にどのような対策が行なわれているのか?

■ヘルメットへの追加機能

ヘルメット追加機能、脳震盪予防効果少【米国神経学会】

(2015/3/12、m3.com)

米国神経学会(AAN)は2月25日、外側のソフトシェル層やスプレー処理、ヘルメットパッド、ファイバーシートなどのフットボール用ヘルメットの追加機能は、選手の脳震盪リスクをそれほど軽減しないという研究結果を紹介した。

米国神経学会(AAN)によれば、アメフト用ヘルメットに追加された機能は選手の脳震とうリスクを軽減しないという研究結果が出たそうです。

今回の改善(追加機能)では脳震とうリスクの軽減はできなかったそうですが、今後新しいテクノロジーによって、脳震とうリスクを軽減できるヘルメットができるかもしれません。

 

■ヘルメットやマウスピースにセンサーを取り付ける

アメフト界の難題「脳震盪」予防へ、データ解析の挑戦

(2016/5/20、スポーツイノベイターズオンライン)

NFLは2013年3月、米GeneralElectric(GE)と共同で脳震盪問題の解決を目指すオープンイノベーション型のプロジェクト「Head Health Challenge」を立ち上げた。

<中略>

例えば、ヘルメットやマウスピースに重力加速度を測定するセンサーを取り付けるなどして頭部への衝撃を計測し、脳震盪に対するリスクが高まったと判断した時には選手を強制的にフィールド外に出すような運用がなされ始めている。

ヘルメットやマウスピースにセンサーを装着し、頭部への衝撃を計測したうえで、脳震とうリスクが高まったと判断された場合には、選手をフィールド外に出すようにするそうです。

 

■リモコンで動くロボットタックルダミーを用いてトレーニング

アメフト界の難題「脳震盪」予防へ、データ解析の挑戦

(2016/5/20、スポーツイノベイターズオンライン)

米国東海岸の名門8校からなるアイビーリーグでは、ダートマス大学フットボール部が2010年ごろに「練習における対人フルコンタクトを全面禁止」とし、その代わりに「リモコンで動くロボットタックルダミーを用いてトレーニングする」という衝撃的な方針転換を図った。

トレーニング方法の変更が行われると、テクニックの低下が心配されるところですが、「練習における対人フルコンタクトを全面禁止」とし、「リモコンで動くロボットタックルダミーを用いてトレーニングする」という方針に変更したダートマス大学は2015年シーズンにアイビーリーグで優勝したそうで、技術力の低下に関しては問題ないといえるのではないでしょうか。

 

■キツツキにヒントを得たカラー(えり)

キツツキにヒントを得たカラー(えり)|Preventing Brain Injuries | Cincinnati Children’s
キツツキにヒントを得たカラー(えり)|Preventing Brain Injuries | Cincinnati Children’s

参考画像:Preventing Brain Injuries | Cincinnati Children’s|YouTubeスクリーンショット

キツツキがヒントの「えり」、アメフト選手を脳損傷から守れるかも

(2016/7/3、Gizmode)

Q Collarは頸静脈を柔らかく包み、いわば「ホースをつまむ」ことで、脳の中の血液量を増加させます。それによって脳がグラつくゆとりがなくなり、脳損傷のリスクが減るというわけです。

Q30 InnovationsのDavid Smithさんらが開発したカラー「Q Collar」は、頸静脈を柔らかく包むことで、脳の中の血液量を増加させるによって脳を守る緩衝材のような役割を果たすそうですが、そのアイデアのきっかけがユニークです。

●ヘルメットは頭蓋骨の損傷から守る働きはあっても、脳損傷を予防する効果はわずかしかない

ヘルメットによって頭蓋骨の損傷は防げるものの、脳しんとうやそれに関連する脳損傷を予防する効果はわずかです。というのは、上記2つの論文を書いたシンシナティ小児病院のGreg Myerさんによると、かさばるヘルメットによって慣性が増すからです。つまり脳が頭蓋骨の中でより大きく揺れて、脳組織や神経を損傷する可能性がかえって高まるんです。

ヘルメットによって、脳が頭蓋骨の中でより大きく揺れることにより、脳損傷する可能性がかえって高まるそうです。

●キツツキの頭には衝撃を吸収する仕組みが内蔵されている

キツツキは繁殖期になると1日1万2000回、1秒あたり18〜22回も木をつつきます。頭を激しく前後させることで、1200Gもの力が頭にかかっています。

それでもキツツキが脳しんとうで倒れないのは、頭に衝撃を吸収する仕組みが内蔵されているからです。CTスキャンを使った過去の研究では、キツツキの筋肉は厚く、骨はスポンジ状で、第3の内まぶたがあり、それらが脳脊髄液とともに、木をつつく衝撃を吸収していることがわかっています。

またキツツキの舌はとても長く、それによって自分の頭を巻き、頸静脈をつまむこともできます。これによって頭蓋骨内の血液量を増やしてクッションにし、頭蓋骨の中を保護しているんです。

キツツキの頭には衝撃を吸収する仕組みが内蔵されているそうです。

1.キツツキの筋肉は厚く、骨はスポンジ状で、第3の内まぶたがあり、それらが脳脊髄液とともに、木をつつく衝撃を吸収している

2.キツツキは舌で自分の頭を巻き、頸静脈をつまむことによって頭蓋骨内の血液量を増やしてクッションにし、頭蓋骨の中を保護している

キツツキの「つつき行動」、脳に損傷与えている可能性=研究

(2018/2/6、ロイター)

キツツキは、昆虫や樹液の餌を得たり、つがい相手を呼び寄せたりするためにつつき行動をしており、その際、最大1400Gという大きな重力加速度を受けている。人間は、60─100Gで脳震盪を起こす可能性があるが、キツツキには、くちばしや頭蓋骨、舌、脳と頭蓋骨の間にある隙間など、つつき行動による影響を緩和する機能が備わっている。

論文誌「PLoS ONE」に掲載されたボストン大学医学部の研究によれば、キツツキの木の幹をつつく「つつき行動」によって脳が損傷を受けている可能性があるそうです。

これまでキツツキの頭には進化の過程で衝撃を吸収する仕組みが内蔵されているという仮定を基に、安全なアメフト用ヘルメットの開発にキツツキがモデルとして選ばれていましたが、この仮定が崩れる可能性があるかもしれません。

【参考リンク】

●高地では脳震とうが少ない

高地の試合では、高校生で30%、プロで32%、脳しんとうが少なかったんです。

【参考リンク】

この研究はスポーツだけでなく、自動車の安全面も解決するアイデアとなるかもしれません。

Preventing Brain Injuries | Cincinnati Children’s|YouTube

■脳震とう問題はサッカー界にも

アメフト界の難題「脳震盪」予防へ、データ解析の挑戦

(2016/5/20、スポーツイノベイターズオンライン)

例えば、サッカーでは2015年、米サッカー協会が医事委員会の勧告に基づき、10歳以下の子供はヘディングを禁止、11歳~13歳の子供にはヘディング回数を制限する規定を発表している。

アメリカサッカー協会では、10歳以下の子供はヘディングを禁止、11歳~13歳の子供にはヘディング回数を制限する規定を設けたそうです。

日本でも最近話題になった「コリジョンルール」ですが、あらゆる「コリジョン(衝突型)スポーツ」で脳震とう問題は取り上げられていくのではないでしょうか。

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■まとめ

「Concussion(脳震とう)」問題は日本でも話題になっていくことと思います。

ぜひこの問題を医学やテクノロジー、デザインといった力で解決できるといいですね。







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青魚の脂 EPA摂取で脂質改善 動脈硬化を防ぎ、血液サラサラ

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■青魚の脂 EPA摂取で脂質改善 動脈硬化を防ぎ、血液サラサラ

ヘルシーリポート:青魚の脂 EPA摂取で脂質改善 動脈硬化を防ぎ、血液サラサラ

(2009/4/29、毎日新聞)

日本人の食生活は戦後、大きく変わった。

最も大きな変化は動物性たんぱく質と脂肪の摂取量の増加だ。

食の欧米化に伴い、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞など動脈硬化性疾患が増えた。

どうすれば防げるのか。

イワシやサバなど魚をもっと食べ、脂肪の取り方を変えてみるのも方法のひとつだ。

今回のキーワードは「魚の脂」。

食生活が欧米化したことにより、魚から肉へと食べるものが変化しています。

そのことによって、動物性たんぱく質と脂肪の摂取量が増加しています。

記事によれば、

過去約40年間で、日本人の肉類や脂肪の消費量は約2~3倍も増えた。

そうです。

そして、動物性たんぱく質と脂肪の多い食事に変化したことによって、動脈硬化が増加しているといわれています。

健康に対する魚の良さを再認識する必要があるのかもしれません。

北極園に暮らす先住民のイヌイットは肉食の生活ながら心臓病での死亡率が極めて低いことが1960年代に分かり、注目された。

イヌイットは主にアザラシやクジラなどを食べ、野菜や果物をほとんど取らないのに、なぜなのか。

デンマークの研究者らが調べた結果、イヌイットの人たちの血中にはEPAという多価不飽和脂肪酸が多いことが分かった。

EPAはエイコサペンタエン酸の略で、イワシやサンマ、サバ、アジなど青魚に多く含まれる脂肪酸だ。

牛肉や豚肉、鶏肉の脂肪は温度が低いと固まりやすいのに対し、冷たい海に生息するアザラシやクジラ、魚の脂はEPAが多く、水温が低くても固まりにくい。

この固まりにくさが、いわゆる血液のサラサラ状態を保つ。

同じ肉食でも、牛肉や豚肉を食べるのと魚肉を食べるのとでは、血液の脂質や血栓のもとになる血小板への影響が異なるわけだ。

EPAは健康に欠かせないが、人間が体内で作り出せず食事で摂取しなければならない必須脂肪酸。

日本の食事は、動脈硬化を予防するEPA(青魚の脂に含まれる脂肪酸)を摂らない食事にわざわざ変化してきたことになります。

動脈硬化を予防するためにも、魚を積極的に食べるように変えていく必要があるようです。

記事によれば、EPAはメタボリックシンドローム改善にも役に立ちそうです。

肥満を特徴とするメタボリックシンドロームに含まれる高脂血症、高血糖、高血圧といった異常が多い人ほど、血液中に含まれるEPAの濃度が低いという研究も報告されている。

また、EPAは他の健康効果もあるそうです。

EPAは摂取し続けると体内の細胞に少しずつ取り込まれ、徐々に体質を変えてゆく。

マラソン選手での試験では、赤血球の膜に取り込まれると血球の変形能力が高くなり、酸素供給能力が高まるという結果が出ている。

また、糖尿病で皮膚に壊疽(えそ)ができた場合、EPAの摂取で症状が改善されたとの報告もある。

EPAを積極的にとって、健康になりましょう。

◆EPA

多価不飽和脂肪酸の一種で、元は海の藻類や一部の植物に含まれている。

イワシやサンマに多いのは藻類を食べるため。

血小板の凝固を抑えることから、血液の抗凝固(血栓防止)作用がある。

中性脂肪を低下させる特定保健用食品(トクホ)としても市販されている。

しその葉に似た植物のエゴマにも不飽和脂肪酸のα(アルファ)-リノレン酸が多く、人の体内でEPAやDHA(ドコサヘキサエン酸)に変わる。

EPAやDHAはアトピー性皮膚炎花粉症にも効果的という報告もある。

→ DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら







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ヘルメットでは自転車事故での転倒による脳震盪は守れない!?エアバッグで防ぐアイデアとは?




■ヘルメットでは自転車事故での転倒による脳震盪は守れない!?

Hövding(ホーブディング)
ヘルメットの代わりにセンサーが付いたネックカラー(首輪のようなもの)をつけて、転倒しそうになるとそれをセンサーが察知してエアバッグが開き、頭部を守って脳震盪を防ぐ

参考画像:Curbs with Hövding – Will it pop?|YouTubeスクリーンショット

サッカーやアメリカンフットボールなどのスポーツでの接触による「脳震盪(のうしんとう)問題」が注目されています。

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【参考リンク】

接触する可能性が高いスポーツはほとんど当てはまるため、対策は様々な競技が横断的に行ってほしいのですが、私たちの身近なところでも「脳震盪」になるリスクを抱えているものがあります。

それが、自転車での転倒です。

【参考リンク】

外傷性脳損傷とその保険への影響

(Summer 2013、RGA)

軽度外傷性脳損傷(MTBI)は、一般に脳震盪と呼ばれるもので、外傷性脳損傷全体の約75%を占めています。

19歳未満の子供では、外傷性脳損傷による救急受診に関連する活動の中で最も多かったのは、自転車事故でした。子供達は、バイク、自転車、スケートボード、スノーモービル、スクーター、スケート、その他すべての全地形対応車に乗る場合、それぞれの用途に適したヘルメットを常に着用するべきです。

19歳未満の子供において、外傷性脳損傷による救急受診に関連する活動の中で最も多かったのは自転車事故だったそうで、このレポートではヘルメットの着用をするようにアドバイスしていましたが、脳震とうのメカニズムから考えると、サイクリングでの転倒事故でいま私たちが使っているようなヘルメットでは頭蓋骨の損傷からは守られても、脳震とうからは後遺症からは守られないことがわかってきています。

→ 脳震盪のメカニズムとは? について詳しくはこちら




■自転車事故での転倒による脳震盪を防ぐアイデア

Curbs with Hövding – Will it pop?

スウェーデンのHövding(ホーブディング)社が開発したのは、ヘルメットの代わりにセンサーが付いたネックカラー(首輪のようなもの)をつけて、転倒しそうになるとそれをセンサーが察知してエアバッグが開き、頭部を守って脳震盪を防ぐというものです。

頭の動きを減速するというアイデアで自転車事故での転倒による脳震盪が少しでも少なくなるといいですね。







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糖尿病の30代男性の心疾患リスクは約20倍高くなる!?|新潟大学

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■糖尿病の30代男性の心疾患リスクは約20倍高くなる!?|新潟大学

Business Casual

by Sonny Abesamis(画像:Creative Commons)

糖尿病 30歳代男性、心疾患リスクは約20倍高く

(2016/11/23、毎日新聞)

チームは診療報酬明細書(レセプト)のデータベースから、2008~12年に健康診断を受け、心臓病になったことがない31~60歳の男性11万1621人を抽出。高血圧や肥満など他の要因に配慮し、糖尿病の人と血糖値が正常な人の心臓疾患の発症率を比べた。

その結果、30代では最大18.2倍の差があり、40代は2.7倍、50代は2.5倍に縮まった。血糖値がやや高めな「糖尿病予備群」でも30代の発症率は2.9倍で、40~50代の0.9~1.6倍を上回った。

新潟大の藤原和哉准教授らの研究チームが行なった分析によれば、糖尿病の30歳代男性が心筋梗塞や狭心症などの心臓病を発症する確率は、糖尿病ではない同年代の男性の20倍近く高くなることがわかったそうです。

血糖値が高い(HBA1Cの値が高い)と心血管疾患の発症リスクが高くなるというニュースは何度か紹介しました。

糖尿病患者は心血管疾患の発症リスクがそうでない人の約4倍高い!によれば、糖尿病患者の場合、そうでない人に比べて心血管疾患発症率は約4倍なのだそうです。

なぜHBA1Cの値が高いと心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるのか?|国立がん研究センターと東京女子医大などで紹介した国立がん研究センターと東京女子医大などのチームによれば、HbA1cの値が高いと、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるそうです。

低血糖でも脳梗塞リスクがある?|ヘモグロビンA1cが低くても脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がる|国立がん研究センターによれば、HbA1cが6・5%以上の人は、5・0~5・4%の人に比べ、心血管疾患になるリスクが1・8倍だったそうです。

なぜ、HbA1cの値が高いと、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるのでしょうか?

HbA1cが高いと動脈硬化が進み、心筋梗塞などの危険を高めると考えられます。

動脈硬化の危険因子には、高血圧脂質異常症高脂血症)、糖尿病肥満、喫煙、運動不足、偏った栄養バランスの食事、アルコール、加齢、ストレスの有無などがあり、動脈硬化が進行すると、日本人の死因の主な原因である心疾患(狭心症、心筋梗塞など)や脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)を引き起こす恐れがあります。

糖尿病にならないような生活習慣をすることで、動脈硬化の進行を食い止め、心筋梗塞や脳卒中の予防ができるということですが、今回の分析によれば、若いからこそリスクが高いといえる結果になっていますので、糖尿病と診断されたり、血糖値が高いという健康診断の結果が出ている人は、生活習慣を見直すようにしてほしいですね。







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アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」の実証|「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善|東北大

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【目次】

■アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」の実証|「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善

アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」の実証|「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善
アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」の実証|「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善

参考画像:メマンチンは脳インスリンシグナルを改善する-アルツハイマー病の糖尿病仮説の実証-(2016/11/4、東北大学)|スクリーンショット

<東北大>アルツハイマー 脳の糖尿病説実証

(2016/11/22、河北新報)

研究グループは、マウスの脳に電気刺激を与える実験で、細胞からカリウムの排出を抑制する働きがメマンチンにあることを突き止めた。

 脳神経細胞でカリウムの排出が滞ると、その作用で細胞がカルシウムを取り入れ始める。流入したカルシウムが細胞内の記憶分子を活性化させ、記憶を改善させるという。

<中略>

また、糖尿病のマウスにメマンチンを投与した結果、高血糖状態が改善した。膵臓(すいぞう)の細胞でもカリウムの排出を抑制、カルシウムが流入してインスリンの分泌が活性化したとみられる。

メマンチンは脳インスリンシグナルを改善する-アルツハイマー病の糖尿病仮説の実証-

(2016/11/4、東北大学)

私達はメマンチンが脳内インスリンシグナルに関わる ATP 感受性カリウムチャネル(Kir6.1/Kir6.2 チャネル)を阻害することを発見しました。ATP 感受性カリウムチャネルは糖尿病治療薬であるスルホニル尿素系薬剤(グリベンクラミドなど)が作用するカリウムチャネルです。本研究では、アルツハイマー病治療薬メマンチンが脳のインスリンシグナルを改善することを示しています。本研究成果はアルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」を実証した初めての成果であり、脳の Kir6.2 チャネルが新しいアルツハイマー病治療薬の創薬ターゲットであることを示しました。

東北大学大学院薬学研究科の森口茂樹講師、福永浩司教授らの研究グループはアルツハイマー病治療薬である「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善することを発見しました。

今回の研究は、アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説(アルツハイマー病は脳で起こる糖尿病なのではないか)」とする仮説を実証した初めての成果であるというのがポイントです。




■糖尿病とアルツハイマーとの関係

糖尿病とアルツハイマーとの関係については様々な研究が行われています。

アルツハイマー患者の脳内、糖尿病と同じ状態に 九大の解剖で判明

(2013/5/7、日本経済新聞)

九州大の生体防御医学研究所によれば、アルツハイマー病患者は、脳内の遺伝子が糖尿病と同じ状態に変化することがわかったそうです。

【参考リンク】

糖尿病患者の半数でアルツハイマーの初期症状を確認で紹介した加古川市内の病院に勤務する医師らの臨床研究によれば、糖尿病の通院患者の半数以上に、「海馬傍回(かいばぼうかい)」と呼ばれる脳の部位が萎縮(いしゅく)するアルツハイマー病の初期症状がみられることがわかったそうです。

インスリンには記憶、学習機能を高める作用もあり、糖尿病でインスリン反応性が低下することが、アルツハイマー病発症につながっている可能性があるようです。

インスリン抵抗性を伴った2 型糖尿病にアルツハイマーのリスク|九大研究によれば、インスリン抵抗性を伴った2型糖尿病の場合、アルツハイマーの発症に関係があるとされるプラークが形成されるリスクが高くなるという研究結果が発表されたそうです。

九州大学の研究によれば、血糖値の異常が認められた患者にはプラークが形成されるリスクが高いという結果がでたそうです。

九州大学(Kyushu University)の研究チームは福岡県久山(Hisayama)町の135人(平均年齢67歳)を対象に研究を行った。

対象者に血糖値の検査を行い、その後10~15年間にわたってアルツハイマーの兆候がないか観察した。

研究期間中に対象者の約16%がアルツハイマーを発症した。

対象者の死後に研究チームが脳を調べたところ、65%にプラークが見られたという。

研究チームは、血糖値の異常が認められた患者には、プラークが形成されるリスクが高いとの結果をまとめた。

論文を執筆した九州大学の佐々木健介さんによれば、インスリン抵抗性がプラーク形成の原因と結論するにはさらに研究を進める必要があるものの、糖尿病をコントロールすることによってアルツハイマーを予防できる可能性があるとしています。

糖尿病になると、認知症の発症リスクが2倍高くなる!?で紹介した東京大の植木浩二郎特任教授によれば、糖尿病になると認知症の発症リスクが2倍高くなるそうです。

駆け込みドクター 5月17日|認知症|認知症チェック・認知症予防にアマニ油・デジタル認知症によれば、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病のリスクの高さと認知症(アルツハイマー病)には関係があり、アルツハイマー病の発症リスクは、糖尿病だと2倍、高血圧だと2倍、脂質異常症だと3倍になると紹介していました。

糖尿病がアルツハイマーのリスク高める?

(2015/5/26、WSJ)

ワシントン大学の研究者らは、マウスの実験で血糖値を異常に高い値に引き上げたところ、脳内のアミロイドベータの生産も増加し、双方に何らかの相関性があることを突き止めた。

ピッツバーグ大学で実施された約180人の中年の成人を対象とした試験では インスリン依存型(1型)糖尿病の患者は、この疾患を持たない被験者と比べ、はるかに多くの脳内病変が認められ、認知機能は低下していた。

血糖値の高さが脳に影響を及ぼす可能性があることが、2つの研究で示されています。

なぜ血糖値が高いとアミロイドβが生産されアルツハイマーのリスクが高まるのでしょうか。

インスリンはアミロイドから脳を守り、ニューロン(神経単位)と記憶の形成のつながりを改善するとされる。

<中略>

セントルイスのワシントン大学のマウスの実験で医師のデビッド・ホルツマン氏は、糖が脳内のニューロンに刺激を与え、さらにアミロイドが作られると示唆している。

インスリンには血液中のブドウ糖(血糖)の濃度を調節する働きがありますが、今回の記事によれば、インスリンはアミロイドから脳を守る働きもあるそうです。

アルツハイマー病は、アミロイドβタンパクが脳にたまることで、神経細胞が死滅し、萎縮し、認知機能が低下することから起きると考えられています。

つまり、インスリンの分泌が低下したり、生成されなくなるということは、アミロイドから脳を守ることができなくなり、認知機能が低下してしまうと考えられます。

■まとめ

アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説(アルツハイマー病は脳で起こる糖尿病なのではないか)」が実証されたことで新しい治療薬が出てくることが期待されます。

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