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【世界一受けたい授業】MCI(軽度認知障害)|認知症予防にカマンベールチーズ

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2015年8月29日放送の世界一受けたい授業では「MCI(軽度認知障害・軽度認知機能障害)」について取り上げました。

解説:東京医科歯科大学 特任教授 朝田隆 先生




■MCI(軽度認知障害)とは?

Camembert

by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)

軽度認知障害、運動で防ぐ 暗算しながらで効果増

(2015/8/23、日本経済新聞)

MCI(軽度認知障害)とは、わかりやすく言えば物忘れが出ることで、日常生活を送るのが困難なほどの支障がないものだそうです。

厚生労働省研究班によれば、MCIに該当するに人は2012年の段階で約400万人で、65歳以上の高齢者の約13%に上るそうです。

MCIが注目されるようになったのは、MCIの段階で発症が抑えられるケースも多く、認知症になる人を減らすことができると考えられるようになってきたからです。

オーストラリアの研究によれば、認知症の発症時期を平均2年遅らせることができれば、2050年時点の同国内の認知症の有病率を20%下げることができ、さらに、5年間遅らせると有病率は43~49%下がるそうです。

認知症の高齢者は2025年には730万人と推計|認知症に役立つ食べ物と生活習慣によれば、2025年には認知症の高齢者は多い場合で730万人に達すると推計されるというニュースを以前お伝えいたしました。

また、世界の認知症患者、2050年に1億3200万人によれば、国際アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Disease International、ADI)による「世界アルツハイマー報告書2015」によれば、認知症の数は世界の高齢化につれて増えていき、2050年には今の3倍の1億3200万人になるという予測が発表されています。

今後も認知症患者は急増することが予想されますので、MCIの段階で抑えられれば、認知症になる人を減らせるようになるかもしれないことから、注目が集まっているそうです。

■認知症予防にカマンベール

認知症(アルツハイマー病)予防にカマンベールチーズがよい!?−東大などによれば、カマンベールチーズに含まれる成分に認知症の一種であるアルツハイマー病の発症を抑える可能性があることがわかったそうです。

チーズの発酵工程で生成する物質が、アルツハイマー病の原因物質「アミロイドβ(Aβ)」の脳内での沈着を抑えることをマウスによる実験で特定したそうです。

軽度認知障害、運動で防ぐ 暗算しながらで効果増

(2015/8/23、日本経済新聞)

アミロイドβが蓄積したことでMCIになると考えられており、カマンベールに含まれる成分がアミロイドβの沈着を抑える可能性があることから、認知症予防につながることが期待されています。

→ 認知症の症状|認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら







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認知症テストアプリ「Moffワスレナグサ」|「長谷川式認知症スケール(HDS-R)」を用いて認知機能のテストが無料でできる

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■認知症テストアプリ「Moffワスレナグサ」|「長谷川式認知症スケール(HDS-R)」を用いて認知機能のテストが無料でできる

認知症テストアプリ「Moffワスレナグサ」|「長谷川式認知症スケール(HDS-R)」を用いて認知機能のテストが無料でできる
認知症テストアプリ「Moffワスレナグサ」|「長谷川式認知症スケール(HDS-R)」を用いて認知機能のテストが無料でできる

参考画像:無料の認知症テストアプリ『Moffワスレナグサ』を公開 認知症の早期発見に個人・法人問わず無料で使える、認知症の診断アプリ(2017/10/27、Moff PR Times)|スクリーンショット

無料の認知症テストアプリ『Moffワスレナグサ』を公開 認知症の早期発見に個人・法人問わず無料で使える、認知症の診断アプリ

(2017/10/27、Moff PR Times)

厚生労働省によると2025年に患者数は65歳以上の5人に1人、実に700万人超といわれている認知症。

先日、株式会社Moffでは、高齢者の自立支援サービス『モフトレ』を利用することで、認知機能が大きく向上したという検証結果を発表しております。
※認知機能が116%と向上
※可動域が115%と向上
検証結果URL)https://jp.moff.mobi/?p=4144

ウェアラブルデバイスを使った、IoTによる介護施設向けの高齢者自立支援サービス「モフトレ」や、病院向けの身体機能計測サービス「モフ測」を展開しているMoffは、医療機関や介護施設で認知症の診断に利用されている「長谷川式認知症スケール(HDS-R)」を用い、認知機能診断に必要な筆記用具や記録用紙、5つのアイテム(ハサミ、腕時計、鉛筆、くし、スプーン等)などを用意する必要がなく、誰でも簡単に「認知機能のテスト」が可能なスマホ『Moffワスレナグサ』をリリースしたそうです。

Moffワスレナグサ|iPhone

https://itunes.apple.com/jp/app/moff/id1279113631?mt=8




■まとめ

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!によれば、高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

つまり、今回紹介したような、認知症を早期発見できるアプリのように、要介護状態になる前段階である「フレイル(フレイルティ)」の段階で、MCIの予防につながることを行なうことによって、認知症を防ぐことができれば、それだけ要介護状態になる高齢者を減らすことにつながることが期待されます。

→ 認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら







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脳震盪を繰り返し起こした人は、アルツハイマー病やパーキンソン病、ALSなどの神経変異疾患のリスクが高くなる!?




■脳震盪を繰り返し起こした人は、アルツハイマー病やパーキンソン病、ALSなどの神経変異疾患のリスクが高くなる!?

Concussion study-Gaetz-GW Graham 17

by University of the Fraser Valley(画像:Creative Commons)

外傷性脳損傷とその保険への影響

(Summer 2013、RGA) 

また、外傷性脳損傷を繰り返し発生した患者は、後年、アルツハイマー病やパーキンソン病、および筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの、神経変性疾患を発症する可能性が高くなります。引退したサッカー選手を対象に行った研究によると、神経変性疾患の罹患率がアルツハイマー病とALSで4倍、パーキンソン病では3倍高くなることが報告されています。

Neurodegenerative causes of death among retired National Football Players. Everett J. Lehman, MS, Misty J. Hein, PhD, Sherry L. Baron, MD and Christine M. Gersic. 2012,Neurology.

脳震盪を繰り返し起こした人は、アルツハイマー病やパーキンソン病、ALSなどの神経変異疾患のリスクが高くなるそうです。

センサー付きのヘルメットを用いて運動選手が競技中に受ける衝撃の度合を測定する研究が行われてきましたが、脳震盪が1度の衝撃ではなく、小さな衝撃の蓄積によって生じる場合があることが明らかになっています。

Medical News Today. Football Findings Suggest Concussions Caused By Series Of Hits. February 6, 2012.

また、脳震とうは小さな衝撃の蓄積でも生じる場合があることもわかっているそうです。

つまり、脳震とうを甘く見てはいけないということです。

アルツハイマー病やパーキンソン病、ALSなどの神経変異疾患になる人を減らすためにも、脳震とう対策はみんなで考えなくてはいけない問題なのです。







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脳卒中患者の手指のまひを改善するリハビリ用ロボ「SMOVE」の開発|九大研究グループ

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■脳卒中患者の手指のまひを改善するリハビリ用ロボ「SMOVE」の開発|九大研究グループ

Kyushu University, Department of Mechanical Engineering, Faculty of Engineering System Engineering Lab
Kyushu University, Department of Mechanical Engineering, Faculty of Engineering System Engineering Lab

参考画像:Kyushu University, Department of Mechanical Engineering, Faculty of Engineering System Engineering Lab|スクリーンショット

脳血流連動で手指リハビリ、九大研究グループがロボ開発

(2017/1/5、読売新聞)

研究グループは、体を動かす命令を出した際に脳に生じる血流の変化が、まひで体を動かせない患者でも起きることに着目。頭に装着するだけで脳内のヘモグロビン量を測定できる簡便な検査装置を用い、独自に開発した手指のリハビリ機器をコンピューターで連動して動かすシステムを考案した。

無線で「力」を伝える「フォーストランシーバー」を開発 医療介護提供者の負担軽減に役立つ期待|慶応大によれば、慶應大学の研究チームは、無線によって2台の装置間で「力」を瞬時に伝える通信機「フォーストランシーバー(無線による携帯型力触覚通信機)」を開発したそうで、脳梗塞などで手を思うように動かせなくなった患者のリハビリに使えば、理学療法士が離れた場所から手や腕の動きを助けることにも活用できる可能性があることを紹介しましたが、九州大学医学部、工学部などの共同研究グループは、体を動かす命令を出した時に脳に生じる血流の変化が脳卒中によるまひで体を動かせない患者でも起きることに着目し、手指のまひを改善するリハビリ用ロボット「SMOVE」の開発を進めているそうです。

<リハビリ・ロボットの仕組み>

手を握ると想像する

→ヘモグロビンの量を測定する

→コンピュータを介して信号を送る

→手指のリハビリ機器が動く

→ 脳卒中の前兆・原因・予防 について詳しくはこちら

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■まとめ

今回の研究は脳卒中患者の手指のまひを改善するリハビリを目的としていますが、この仕組みを用いれば、遠くに離れたロボを動かすことできることで様々な用途で活用できるようになるかもしれません。

舌で車いすやパソコン操作する方法を開発|米ジョージア工科大では、舌でパソコンや車いすを操作する方法や声を出したり、顎を動かしたりして車いすを操作する技術や息でパソコンが操作できる技術を紹介して、これらの技術がユーザーインターフェース(UI)として活用されるのではないかと書きましたが、今回紹介した仕組みもその可能性があるのではないでしょうか。

A hand exoskeleton robot for rehabilitation using a three-layered sliding spring mechanism

Body image transferable microsurgical robot

→ 脳卒中の前兆・原因・予防 について詳しくはこちら







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【認知症予防】ホップ由来の苦み成分「イソα酸」に脳内の免疫細胞である「ミクログリア」を活性化させ、アミロイドβを除去する作用|キリンと東京大、学習院大

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【目次】

■【認知症予防】ホップ由来の苦み成分「イソα酸」に脳内の免疫細胞である「ミクログリア」を活性化させ、アミロイドβを除去する作用|キリンと東京大、学習院大

Hops

by Paul Miller(画像:Creative Commons)

ビールの苦味、認知症予防…蓄積たんぱく質除去

(2016/11/28、読売新聞)

キリンや東京大の中山裕之教授らの実験で、ホップ由来の苦み成分である「イソα酸」に、脳内の免疫細胞である「ミクログリア」を活性化させ、アミロイドβを除去する作用がみられた。イソα酸を含むえさを食べたマウスは、そうでないマウスに比べ、アミロイドβが約5割減少し、認知機能も向上したという。

キリンと東京大、学習院大の共同研究チームが行なった実験によれば、ホップ由来の苦み成分「イソα酸」に脳内の免疫細胞である「ミクログリア」を活性化させ、アミロイドβを除去する作用がみられ、認知症のひとつであるアルツハイマー病の予防効果があることが分かったそうです。

京都大学でもホップの抽出物がアルツハイマー病の発症を抑える効果をもつことを明らかにする研究を行っています。




■イソα酸とは

ビール好きの基礎知識ホップの正体をあなたは知っていますか?

(2015/3/2、YES!MAGAZINE)

ビールに苦みを与えるのは、ホップの樹脂に含まれるアルファ酸です。このアルファ酸が麦汁煮沸過程でイソアルファ酸に変化し、味わい深い苦みをビールに付与します。さらに、このイソアルファ酸は泡持ちをよくし、雑菌の繁殖も抑えるなど、様々な効果を発揮する、ビールの中の、なくてはならない万能薬でもあるのです。

α酸が麦汁煮沸過程でイソアルファ酸に変化し、このイソアルファ酸には泡持ちをよくし、雑菌の繁殖も抑えるなどの効果があるそうです。

■ミクログリアとは

認知症モデルマウスの神経炎症を可視化-COX1を標的とした認知症の解明・診断・治療への応用に期待-

(2016/2/26、理化学研究所)

脳や脊髄など、中枢神経系に存在する神経細胞以外の部分(グリア)を構成する細胞の1種。中枢神経系における免疫担当細胞であると考えられ、神経細胞の損傷、細菌や毒素などの外部刺激を素早く探知して活性化されることが知られている。

ミクログリアとは、神経免疫細胞です。

■まとめ

ホップの抽出物からアルツハイマー病の発症を抑制する効果があることが期待されることから、今後、各社からホップエキスを含有する健康食品、サプリメント等の商品が出てくるのではないでしょうか。

→ 認知症の症状|認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 【認知症予防】ホップ由来の苦み成分「イソα酸」に脳内の免疫細胞である「ミクログリア」を活性化させ、アミロイドβを除去する作用|キリンと東京大、学習院大