「脳の病気」カテゴリーアーカイブ

軽い運動でも脳の認知機能は向上する|筑波大




■軽い運動でも脳の認知機能は向上する|筑波大

12/9/2009

by Eduardo M.(画像:Creative Commons)

筑波大学体育系の征矢英昭教授らの研究で、ジョギングに相当する運動を短時間行うと脳の中の判断力や注意力を支配する部分の活動が活発になることがわかっていましたが、今回のプレスリリースによれば、ウォーキング程度の軽い運動を短時間行なっても脳の前頭前野が担う実行機能(注意・集中、判断、計画・行動を調節する高次認知機能)が高まることがわかったそうです。




■短時間の中強度運動が高齢者の認知機能を高める

運動は脳の代償機能を高める!

(2012/2/10、筑波大学)

10分間という短時間の中強度運動が高齢者の認知機能を向上させること、しかも、その認知機能向上に関わるのは、課題遂行に典型的に関わる脳部位(左前頭前野背外側部)ではなく、代償的に働く脳部位(右前頭前野前頭極)であることが初めて明らかになりました。

短時間の中強度運動が高齢者の認知症予防につながることが期待されます。

■まとめ

ヨガや太極拳といった軽い運動をすることで脳の認知機能は高まることがわかりましたので、運動を継続していきたいですね。







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中年期の運動によって脳の萎縮や認知機能の低下を予防できる!?

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■中年期の運動によって脳の萎縮や認知機能の低下を予防できる!?

Jogging_Vancouver

by Claude Robillard(画像:Creative Commons)

脳の萎縮予防、中年期の運動が決め手に 米調査

(2016/2/16、CNN.co.jp)

中年期の運動能力の低さと、年を取ってからの脳の萎縮には関係があるという調査結果が、このほど神経学会誌のオンライン版に発表された。

米ボストン大学などの研究チームによるランニングマシンで運動してもらうテストによれば、運動成績が悪かった人は脳が萎縮していることがわかったそうです。

軽い運動でも脳の認知機能は向上する!?によれば、筑波大学体育系の征矢英昭教授らの研究で、ジョギングに相当する運動を短時間行うと脳の中の判断力や注意力を支配する部分の活動が活発になることがわかっており、またウォーキング程度の軽い運動を短時間行なっても脳の認知機能が高まることがわかったそうです。

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また、有酸素運動をすると頭も体もスマートになる?によれば、運動の結果、脳の最大酸素摂取量が上がり、被験者たちの認知能力に大幅な改善が見られたそうです。

■まとめ

運動をすることによって、脳の認知機能が高まるという結果がいくつか出ていますので、認知機能低下を予防するためにも運動する習慣を持つようにしてはいかがでしょうか。

→ 認知症の症状|認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら

仕事の合間に運動をするとモチベーションや生産性がアップするという研究結果

エロン大学で行なわれた調査結果によると、運動後は運動前よりも元気になるだけでなく、認知能力の向上も見られたそうです

「身体を鍛えることは脳も鍛えること」という研究結果

運動すること(体を鍛えること)によって、脳内に新しいミトコンドリアが生まれ、脳に関連する神経変性の病気への緩衝材になる可能性があるそうです。







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なぜ心房細動による脳梗塞が増えているのか?2つの理由

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【目次】




■高血圧による脳梗塞はかなり減っている

old town quarter

by Thomas8047(画像:Creative Commons)

高齢化で急増、脳梗塞を引き起こす「心房細動」

(2015/2/2、日本経済新聞)

これまで脳梗塞といえば、高血圧から起こるものが有名で、そのことが認知されたからでしょうか、血圧の高い人は、血圧をコントロールすることによって、高血圧による脳梗塞はかなり減っているそうです。

しかし、脳梗塞自体は減っていないそうです。

その代わりとして、脳梗塞の原因として増えているのが、不整脈の一種である『心房細動』による脳梗塞です。

通常心臓は一定のリズムで一分間に60から100回拍動しますが、心房細動になると、心臓は不規則に300回以上拍動します。

心房細動が起きると、心臓の中の血がよどんで血のかたまり(血栓)ができやすくなり、それが血流にのって、脳の血管に詰まると脳梗塞を引き起こします。

それでは、なぜ心房細動による脳梗塞が増えているのでしょうか?




■なぜ心房細動による脳梗塞が増えているのか?

高齢化で急増、脳梗塞を引き起こす「心房細動」

(2015/2/2、日本経済新聞)

心房細動による脳梗塞が増えている理由は2つ。

1.高齢化

2.生活習慣病

高齢化に加えて、高血圧糖尿病などの生活習慣病の人が増加傾向にあるため、心房細動になる人が増えていると考えられるそうです。

つまり、脳梗塞を予防するためにも、心房細動のチェックと生活習慣の見直しをすることが重要になります。

→ 脳梗塞とは|脳梗塞の症状・原因・予防 について詳しくはこちら







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サッカーにおける脳振盪に対する指針とは?|サッカー日本代表長友佑都選手やGK中村航輔のケース




■サッカー日本代表 #長友佑都 選手が脳しんとうで離脱

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by University of the Fraser Valley(画像:Creative Commons)

長友、脳しんとうで離脱!ハリル日本、サイドバック人材難

(2016/10/8、スポーツ報知)

練習で頭部を強打し、埼玉県内の病院で精密検査を受けた結果「脳しんとう」と診断された。ナショナルチームダイレクターの霜田正浩氏によると、意識ははっきりとしており、痛みもない状態だが、2次的な被害を防ぐ目的で日本サッカー協会が示した「脳しんとうに対する指針」に基づき、「帯同をあきらめた」(同氏)という。

長友佑都選手が練習中に頭部を強打し脳震盪で日本サッカー協会が示した「脳しんとうに対する指針」に基づきサッカー日本代表チームを離脱したそうです。

また、日本代表GK中村航輔がまたも脳震盪…他競技は「1年に2度目」を危険視(2018/7/19、ゲキサカ)によれば、1年以内に2度脳振盪と診断されていますが、IRB(国際ラグビー評議会)脳振盪ガイドラインによれば、

1度または2度目の衝撃によって、死に至る場合も含めた、稀ではあるが危険な神経学的な合併症を、より起こしやすい。

1年以内に2回以上の脳振盪の既往のあるアスリートは、さらなる脳の外傷や回復が遅れるリスクがより高まるため、プレーへ復帰する前には、脳振盪の治療経験のある医師の診察を受けるべきである。

とあり、ラグビーにおける基準に当てはめると復帰に当たっては段階を踏みながらの経過観察が求められます。

現在スポーツ界においては脳しんとうに対して慎重な対応が求められています。

それは、サッカー界も同様です。

サッカーにおける脳振盪に対する指針|日本サッカー協会

サッカーにおける脳振盪は、決して珍しいスポーツ外傷ではありません。選手が脳振盪になったときに、意識が戻ったら試合に復帰させていませんか?今、脳振盪に対して慎重な対応が世界中で求められています。それは、脳振盪を複数回生じると記名力障害や集中力の低下など、社会生活にも支障をきたすような慢性期症状が生じる可能性があるからです。

アメリカサッカー協会では、10歳以下の子供はヘディングを禁止、11歳~13歳の子供にはヘディング回数を制限する規定を設けたそうです。

脳震盪には脳にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

米NFLでは「CONCUSSION(脳震とう)」問題が起きている!?|脳震盪によって起こる脳損傷・脳しんとう対策とはによれば、米フロリダ州立大のチームがNFL選手の脳について調べたところ、40人の元選手のうち43%にあたる17人が「外傷性脳損傷」と診断されたそうです。

「外傷性脳損傷(がいしょうせいのうそんしょう)」とは、交通事故や転落事故などで脳に強い衝撃を受ける場合と同じで、脳が傷ついて出血し、半身まひ、感覚・記憶・注意力障害などの症状が起こるそうです。

さらに、30%にあたる12人にはさらに深刻な軸索損傷がみられたそうです。

「軸索損傷(じくさくそんしょう)」とは、脳深部にある軸索がねじれて断裂する症状で、半身まひや記憶障害の後遺症から回復することが非常に難しくなるそうです。




■サッカーにおける脳震盪に対する指針

Concussion study-Gaetz-GW Graham 24

by University of the Fraser Valley(画像:Creative Commons)

サッカーにおける脳震盪に対する指針とはどういうものなのでしょうか?

サッカーにおける脳振盪に対する指針|日本サッカー協会

脳振盪が疑われた場合、短時間で症状が回復した場合も含めて、以下のような手順で選手を扱うのが望ましい。
●タッチライン沿い、ベンチあるいは控室などで休息をとる。この間はチームドクターあるいはATなどが頻回に選手の状態をチェックする。可能であれば、SCAT2(付図2)を用いて、脳振盪の状況を客観的に評価する。
●受傷時に数秒単位以上の意識消失や健忘があった場合には、たとえ意識が正常に復したと思われても病院へ搬送をする事が望ましい。
●頭痛、吐き気、嘔吐などが新たに出現してきたり、一向に改善しない、あるいは悪化するようであれば、専門施設へ搬送する。これは脳振盪に併発し得る外傷性頭蓋内出血の可能性を考慮してのことである。
●経過が良好のときは帰宅を許可するが、24時間以内は単独での生活は避け、のちに頭痛、吐き気などが生じた場合には即座に病院を受診するように指導する。

脳震盪が起きた場合には、症状が回復した状態であっても、すぐに練習に復帰せず、段階的を踏んで復帰するようにしているそうです。

脳振盪からの段階的な復帰(ステージ1~ステージ6)
脳振盪からの段階的な復帰(ステージ1~ステージ6)

参考画像:サッカーにおける脳振盪に対する指針|日本サッカー協会|スクリーンショット

■まとめ

脳震盪の後遺症はサッカー人生だけでなく、その後の人生にも影響を与えてしまうかもしれないので、多くのスポーツ関係者が脳震盪に対する対応について知ってほしいですね。







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脈をとって脳梗塞の原因となる心房細動を見つけよう!

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■脈をとって脳梗塞の原因となる心房細動を見つけよう!

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by Johnny Vasquez(画像:Creative Commons)

脈の打ち方で病気がわかる? 自分で測って体調管理

(2015/3/26、日本経済新聞プラスワン)

心房細動自体は命にかかわるようなことはありませんが、動悸・息切れ・疲れやすいなどの症状が現れ、場合によっては、脳梗塞の原因ともなるそうです。

■心房細動とは

心房細動|日本不整脈心電学会

心房細動になると心房の拍動数は1分間で300回以上になり、心臓は速く不規則に拍動します。

通常心臓は規則的に一分間に60から100回拍動しますが、心房細動になると、心臓は不規則に300回以上拍動します。

<不整脈>飲酒量の増加で危険性高まるによれば、心房細動が起きると、心臓内の血がよどんで血のかたまり(血栓)ができやすくなり、それが脳の血管に詰まると重症の脳梗塞につながるそうです。

血栓の原因は心房細動や動脈硬化でフィブリンが固まってしまうことにあった!?|ためしてガッテン 8月24日によれば、血栓ができる時の心臓の動きをよく観察すると、動きが悪くて鼓動が不規則の状態(「心房細動」という不整脈の一種)になっており、心臓の中で血液がよどんで固まりやすくなっているそうです。

脈をとって脳梗塞の原因となる心房細動を見つけましょう!

そして、脈が不規則に乱れていたら循環器科を受診するようにしましょう。

→ 脳梗塞とは|脳梗塞の症状・原因・予防 について詳しくはこちら

→ 脈拍|脈拍数(心拍数)の正常値・脈の変化でわかる病気・脈拍の簡単な測り方 について詳しくはこちら







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