「脳の病気」カテゴリーアーカイブ

高カカオチョコレートの継続摂取による脳の若返りや認知症予防の可能性がある|内閣府ImPACT山川プログラムと明治による共同研究

Chocolate

by bigbirdz(画像:Creative Commons)

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参考画像:内閣府ImPACT山川プログラムと明治による共同研究 日本初の試み!高カカオチョコレートの継続摂取による脳の若返り効果の可能性に道筋(2017/1/18、明治)|スクリーンショット

内閣府ImPACT山川プログラムと明治による共同研究 日本初の試み!高カカオチョコレートの継続摂取による脳の若返り効果の可能性に道筋

(2017/1/18、明治)

1.高カカオチョコレートの摂取前後で、GM-BHQ(大脳皮質の量)が有意に増加しました

2.大脳皮質の灰白質(Gray Matter)には神経細胞が多く存在し、情報処理の可塑性(学習効果)に関与していることが知られており、大脳皮質の量が増加したことで、学習機能を高める(脳の若返り)可能性が確認出来ました。

3.大脳皮質の量と年齢には負の相関関係があることが分かっており、BHQ指標を用いたことで、高カカオチョコレートの継続摂取による「脳の若返り効果」の可能性が見えてきました。

カカオ分70%以上の高カカオチョコレートを4週間摂取する実証トライアルの結果、高カカオチョコレートにGM-BHQ(Gray Matter-BHQ;大脳皮質の量)を増やし、学習機能を高める(脳の若返り)可能性があることがわかったそうです。

また、過去の研究から認知症によって大脳皮質の量が減少することなどもいくつか報告されていることから、今後これらの関係も調べることができると考えられます。

高カカオチョコレートの継続摂取によって、大脳皮質の量を増やすことによる認知症の予防や学習能力の向上が期待できるかもしれません。

【追記(2017/5/12)】

「チョコで脳若返り」裏づけ不十分で発表

(2017/5/12、FNN)

しかし、「チョコレートを食べなかったグループ」の比較対象を設定した実験が行われていないなど、裏づけが不十分との指摘が相次いでいて、研究の統括責任者は、「表記に行き過ぎた内容があった」などと話しているという。

実証実験では、比較対象となる「チョコレートを食べなかったグループ」による実験が行われていないなど、チョコレートによる脳の若返り効果を裏付けるには不十分な実験だということです。







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【#知育】絵本はたくさんの絵本ではなく少数の絵本の「繰り返し読み聞かせ」が効果的!?|英サセックス大学

Bedtime Book

by Kevin Utting(画像:Creative Commons)




たくさんの絵本は逆効果!? 知育には「繰り返し読み聞かせ」が効果的と判明

(2013/3/21、Book wave)

英サセックス大学のホルスト博士が興味深い実験結果を発表しました。彼女によれば、子どもが単語を覚えるのに効果的なのは、たくさんの絵本ではなく、少数の絵本を繰り返し読み聞かせることだというのです。

<中略>

その結果、同じ絵本を繰り返し読んだグループが3.6単語だったのに対し、様々な絵本を読んだグループは2.6単語でした。繰り返しグループは覚える速度も早く、結果として繰り返し読んだほうがしっかりと、早く単語を覚えられるという結果になったのです。

英サセックス大学のホルスト博士の実験によれば、絵本の読み聞かせには、数を沢山読み聞かせするよりも同じ本を繰り返し本を読んだほうが単語を覚えるという点から言えば効果的ということがわかったそうです。

一つ気になったことがあるのですが、間違いだらけの育児法|ホンマでっかTV 5月2日によれば、刺激が豊富な環境で育てた方が子どもの脳は発達するそうです。

同じ本を繰り返し読み聞かせすることと沢山の本を読み聞かせするのでは子どもにとって刺激が豊富なのはどちらなのでしょうか。

今回の記事にはこのように書かれています。

子どもが嬉しいのは様々な絵本を読んでもらうことではなく、ママやパパに「長い時間」読んでもらうことなのかもしれません

両親が子どもとの時間を多く作ることが大事なのかもしれませんね。

【関連記事】

文字のない絵本の読み聞かせが子供の語彙力を育む!?

間違いだらけの育児法|ホンマでっかTV 5月2日

●動く物&話しかけ&音楽が子どもを賢くする!?

2歳までの間にどう育てるかが一番肝心。

生まれた時が一番脳細胞が多い→減る代わりに脳のネットワークが形成

脳のネットワークの形成には動く物&話しかけ&音楽の刺激が必要

刺激が豊富な環境で育てた方が子どもの脳は発達する







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言葉を習得するには「聞く」・「繰り返す」・「会話」が不可欠

iPad_children_hands

by Lotte Ch(画像:Creative Commons)




iPad世代の今の子どもたちの語彙は減る一方との懸念:英大学研究

(2013/7/24、IRORIO)

新しい言葉を学習する際、他人から聞いて覚えるよう脳内の回路ができており、デジタル機器と睨めっこしていても語彙は増えないそうだ。

「2歳未満の子供にはテレビを見せないで」、米国小児科学会が指針によれば、親が喋らないと、子供は親の言葉を聞くことができないために、言語の発達が遅れてしまうそうです。

視覚からは文字を含めた多くの情報をキャッチしていても、言葉を聞くことが少なければ、語彙は増えていかないそうです。

同氏が27人の被験者に新しい造語を覚えてもらい、脳をスキャンしながらその様子を観察したところ、人は耳で聞いた言葉を真似ることで、新しい言葉を学習していることがわかった。その際脳内の弓状束という神経経路が重要で、音で聞き解読した内容を口に出すというプロセスを司っている。

中流階級の家庭の子どもは貧しい家の子どもより2300万語多く言葉を聞いている?によれば、生まれてから3歳までの間、裕福で安定した家庭で育つ子どもは貧しく不安定な家庭で育つ子供よりも、両親の口から肯定的な言葉を44万個以上も聞くのだそうですが、このことが語彙を増やすうえで大きな役割を果たしていたんですね。

言葉を習得するには聞くことと繰り返すこと、会話が不可欠

親子でのコミュニケーションをとる時間をたっぷりとってくださいね。







恋は感情ではなく、動物的な衝動|恋愛の脳領域

Dari & Dương

by Khánh Hmoong(画像:Creative Commons)




先日テレビで紹介された一つのテーマに興味を持ちました。

そのテーマはこちらの記事。

社交的な人気者は早死にする・友達の数は150人が限界・Facebookで友達が多いと脳が発達・男女の友情は成立しない|ホンマでっか 11月30日

■脳科学的に男女の友情は成立しない!?

友情の脳領域と恋愛の脳領域は離れている

特に男性は女友達と思っていても恋愛の脳領域が活性化

※生殖可能年齢までの話。

何もなかった場合は男性の恋愛の脳領域が未発達・理性が強い

それは、恋愛に関する脳領域があるという点です。

そこで、今回は恋愛の脳領域について調べてみました。

愛を司る脳の部位が特定される

(2011/11/21、スラッシュドットジャパン)

米国ラトガース大学の人類学者 Helen Fisher 氏が、脳機能マッピングを使って、恋愛を司る脳の部位を特定しました (Science News Blogの記事) 。

現在熱愛中のボランティア (17 人の米国人と 17 人の中国人) を対象に、恋人の写真と知らない人の写真を見たときの脳活動の違いを半年間に渡って観察したところ、恋人の写真を見たときは中脳の腹側被蓋野にある特定領域が活性化することがわかったそうです。

米国人と中国人で活性化する部位に違いは見られなかったとのこと。

また、自分の伴侶を現在も愛しているという結婚 20 年以上の男女 17 人 (40 ~ 65歳) を同様の手法で観察したところ、同じ部位が活発化したものの、こちらの場合は脳幹のセロトニンバソプレシンを多く含む部位も活性化したそうです。

「だから、男と女はすれ違う―最新科学が解き明かす「性」の謎」(NHKスペシャル取材班)にも同様の研究について紹介されています。

男も女も激しく恋に落ちているとき、脳の同じ場所が活発に活動する。

その場所は、腹側被蓋野、そして尾状核と呼ばれる場所の先端部分。

どちらも動物的な本能を担う部分で、脳の奥深くに位置している。

恋に落ちているときには、脳の腹側被蓋野という部分と尾状核という部分が活性化するそうです。

腹側被蓋野と尾状核とはどういう部分なのでしょうか。

腹側被蓋野は、脳の中心に位置する脳幹にあり、脳幹は呼吸、心臓活動、体温調節などの基本的な生命活動を担っている。

尾状核は、脳幹のすぐ外側に位置する大脳基底核と呼ばれる、動作や運動に関わる場所にある。

そして、脳幹と大脳基底核は、全ての脊椎動物が共通して持っている極めて原始的な脳で、別名爬虫類の脳と呼ばれている。

腹側被蓋野は人間の基本的な生命活動を担っている部分であり、尾状核は全ての脊椎動物が共通して持っている極めて原始的な脳にあるそうです。

恋の中枢はここにあるのだ。

調査結果によって、恋は感情ではなく、動物的な衝動だということがわかった。

「恋は、考えるとか、感じるといったこととは次元が全く違うものなのです。ましてや、理性でコントロールできるものでもありません。もっと原始的な抑え切れない衝動なのです。」(ラトガーズ大学 ヘレン・フィッシャー)

つまり、恋というのは、理性でコントロールできるものではなく、抑え切れない動物的な衝動だったのです。







P.S.

「恋は盲目」を科学するでも紹介しましたが、恋をしていると、恋人に対する否定的な気持ちを生み出す部分と判断力を司る部分の活動が抑制されるそうです。

つまり、人は恋をすると、恋人に対する冷静な判断力を失ってしまいます。

恋というのは、不思議なメカニズムでできているものですね。

 

P.P.S.

もう一つ気になっているのが、恋愛の脳領域が未発達の場合があるということです。

恋愛について興味がないという人は、もしかすると、恋愛の脳領域が未発達ということなのかもしれません。

 

【関連記事】

落書きは、集中力の維持、ひらめき、情報の記憶に役立つ!?

2008-01-26 (Editing a paper) - 19

by Nic McPhee(画像:Creative Commons)




「落書き」は脳に効く、集中・記憶・ひらめきも

(2014/7/31、WSJ)

神経科学と心理学、それにデザイン分野にまたがる最近の研究で、落書きは人が集中力を維持したり、新たなひらめきを得たり、情報を記憶したりするための一助になることが分かってきた。

落書きが集中力を維持したり、ひらめきを得たり、記憶に役立つことがわかってきたそうです。

■実験

2009年に実施された応用心理学の研究によると、人の名前のリストが読み上げられている間、落書きをするよう促されたグループは、その後実施された抜き打ちのクイズで、そうでないグループより29%多く情報を思い出すことができた。

落書きをしたグループのほうが、そうでないグループよりも約30%多く記憶を保持したという結果が出たそうです。

■なぜ、落書きをすると、脳が活発になるのか?

ランセットに掲載された研究によると、一部の研究者は「デフォルト・ネットワーク」――外部からの刺激がない場合に大脳皮質の基本的な活動を維持する領域――を連動させておくことによって、落書きが脳の活発な働きを維持する助けとなっている可能性があると考えている。

デフォルト・ネットワークを連動させておくことによって、落書きが脳の働きを維持する可能性があるそうです。

Kinfork(japan edition volume eight)で紹介されている科学者ジャッキー・アンドレードは、落書きの効果について次のように語っています。

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「落書きによって、注意散漫になりがちな脳の性質を抑えるため集中力が高まり、脳の機能を最高レベルまで上げることができる」

初めてのことをやるときには脳は刺激があるため集中するのですが、慣れてくると、余裕ができていると同時に集中力が散漫になるということを聞いたことがあります。

そのため、慣れたことをするときには、音楽をかけることで、適度に脳の余裕ができた部分を埋めることで、集中力が増すといわれていますが、この考え方を参考にすれば、落書きにも同様の働きがあるのではないでしょうか。

Kinfork(japan edition volume eight)の中で紹介されているサニー・ブラウンは次のように語っています。

視覚的学習者にとって「落書きをすることは、私たちの情報処理能力と問題解決能力に大きな影響を与える」

【参考動画】

描きながら考える力 ~The Doodle Revolution~

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■落書きをして初めて、全体像を考える。自分が何を理解し、何を理解していないかがわかる

カナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学で医学部に通うマルヤマ・ミチコさんは、授業を受けている最中にキーワードを書きとめ、その後「その日の落書き」を描いて学習した内容をまとめる。胃液分泌やヘルニアなど授業で学習した内容の絵を描きながら、理解していないところの不足を補うのだという。

言葉にできている部分と言葉にまでは落とし込めていない部分があることが落書きによって明確になるということではないでしょうか。

つまり、落書きは全体像を把握する有効なツールともいえるのです。

Health Prototype Candidates

by Juhan Sonin(画像:Creative Commons)

これを発想方法としてまとめられたのが、マインドマップなのでしょう。

マインドマップとは、テーマを紙の中央に絵や言葉で描き、そこから放射状に枝を伸ばして、キーワードやイメージをつなげながら、発想を広げていくというものです。

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■まとめ

会議や勉強をする際には、ペンを手に取って、落書きをしながらやることによって、集中力が高まり、創造性も高まるのではないでしょうか。







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