「医療」タグアーカイブ

保険とIoTを融合した健康増進サービスの開発に注目!|ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?




【目次】

■医療費削減は健康保険料の多くを負担する企業にとっては重要な問題

Nike Pro runner

by Simon Thalmann(画像:Creative Commons)

2015年度の医療費は41.5兆円|高齢化や抗がん剤などの高額な新薬が増えているによれば、高齢化や抗がん剤などの高額な新薬が増えていることによって、2015年度の医療費は昨年度に比べて3.8%増えて、41.5兆円となったそうで、今後も医療費は増えていく予想がされています。

日本では、国が医療費を削減するために、健診の数値が改善した人には健康保険料を安くする仕組みを検討していて、医療費を減らすことは企業だけではなく国の財政を守るためにも重要な問題となっています。

【関連記事】

アメリカでも同様の問題があり、特にアメリカでは雇用主が従業員の健康保険料を負担することが多く、肥満など健康が悪化することによる医療費の増大は問題となっています。

以前紹介したホールフーズ・マーケットを例にあげると、米流通大手ホールフーズ・マーケットでは、医療費の削減のために、従業員へのダイエット支援を行い、ダイエットや健康の改善を行うと報酬が得られるような制度を設けているそうです。

社員割引でダイエット応援|従業員が健康を改善することで企業の医療費の削減につながる|米WHOLE FOODS MARKET(2009/12/9)

同社は従業員を対象とした自社運営の健康保険に2008年で1億5000万ドル(約130億円)を費やしている。今回の計画は医療費の給付節減を狙ったものだ。

<中略>

すでに同社は、肥満や2型糖尿病など危険度の高い健康問題を抱えている従業員に対し、療養所での治療制度を提供している。

具体的な数字は挙げられなかったが、マッケイ氏によると5~10日間の治療で1人当たり数千ドルの経費がかかっているという。

多額の医療費(医療保険料)を企業が負担しているそうで、今回の取り組みにより、従業員が健康を改善してくれることで、企業の医療費の削減するのが目的だということです。

医療費削減は健康保険料の多くを負担する企業にとっては重要な問題になっており、米保険会社はスマホで健康管理する契約者の保険料を優遇するサービスを開発している!?(2015/2/21)では、米国の保険会社はスマホで健康管理する契約者の保険料などを優遇するサービスを開発しているとお伝えしましたが、健康に関するデータをウェアラブルデバイスで集め、それを保険契約に盛り込むというのは、今後いろいろな企業で行われるようになるかもしれません。

【関連記事】




■保険とIoTを融合した健康増進サービスの開発に注目!

実際、日本でも同様の取り組みが行なわれているようです。

健康増進に向けた共同ビジネス展開の開始について~日本における健康増進への取組み~

(2016/2/8、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社ニュースリリース)

●約 3,000 人の社員の健康増進を後押しするために、2016 年 4 月より、フィットビット・ウェルネス※1 を導入し、心拍数計測が可能なフィットビット社製ウェアラブル端末“Charge HR”※2等を配布する取組み。

●健康保険組合との連携のもと、社員の健康情報とフィットビット社製ウェアラブル端末を通じて収集できる活動データをもとに、疾病と活動データの因果関係を分析する取組み。

●お客さまの健康増進を後押しするため、一部の保険契約者さまにフィットビット社製ウェアラブル端末を貸与し、お客さまの同意のもと、革新的な保険商品の開発検討に資する活動データを収集する取組み。

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社はFitbitを導入し、健康と運動データとの関係を分析する取り組みを行い、今後の新しい保険商品の開発を検討しているそうです。

■ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?

202×年 空想保険

また、ライフネット生命が考える、2020年代の近未来の生命保険のサービスを映像にしてみた動画によれば、運動をした特典として保険料の割引が行なわれていたり、病気の治療に密接に関わるようになることを予想しています。

フィットネストラッカーのデータから心房細動は脳卒中によるものと判断され救われたケースがあるによれば、すでにフィットネストラッカーをつけている人の心拍数のベースラインと異常値のデータを参考に病気を判断したケースがありました。

Fitbitのおかげ。世界初、フィットネストラッカーが人命救助

(2016/4/20、ギズモード)

患者の検査の際に、腕に付けるアクティビティトラッカー(Fitbit Charge HR)を着用していることが確認されました。それは患者のスマートフォン上のアプリケーションと同期されており、フィットネス・プログラムの一環として彼の心拍数が記録されていました。このアプリケーションを患者のスマートフォンを通じて閲覧したところ、彼の心拍数のベースラインが毎分70から80回であり、脳卒中が発生した大体の時間において突如、持続して毎分140から160回の幅へと上昇していたことが分かりました。心拍数はジルチアゼムを投与するまで上昇した状態が続きました。

Fitbitのデータのおかげで、心房細動は脳卒中によって引き起こされたものであり、電気的除細動を行って良いことが確認されたということです。

フィットネストラッカー「Fitbit Charge HR」に記録されている心拍数のデータを参考に、医師は心房細動は脳卒中によって引き起こされたと判断し、電気的除細動を行なったそうです。

これまでにもウェアラブルデバイスを付けた人の命が救われたケースがいくつかニュースで取り上げられていますし、大学や企業も積極的に研究を行っています。

今後は、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社のように、ウェアラブルデバイスを配布し、運動量などの生体データを収集し、病気との関係を分析する取り組みにますます注目が集まっていくのではないでしょうか。

例えば、ウェアラブルデバイスから得られるデータにより、運動をする機会が多い人が病気になるリスクが低いということがわかったとするならば、それに対応した新しい保険商品(例:ウェアラブルデバイスをつけて、毎日運動をしている人は保険料が安くなる)の開発が検討されるかもしれません。

これには、ユーザーにもメリットがあり、運動をすることによって保険料が安くなるのであれば、もっと運動する機会を増やすことにもつながるでしょう。

積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

また、可能性としては、PHYSIO HEALTH|従業員向けの健康コーチをするモバイルヘルスプラットフォームのような、雇用主の健康保険料に対するコストを減らし、健康奨励プログラムに励む従業員に報酬を与えるシステムを企業と保険会社が組み合わせるということもあるのではないでしょうか。

【関連記事】

そのほかにも、様々な予防医療に取り組んだ人には保険料が安くなるといった保険商品も考えられそうです。

医療費削減は健康保険料の多くを負担する企業にとっては重要な問題になっており、健康に関するデータをウェアラブルデバイスで集め、それを保険契約に盛り込むというような、保険とIT(IoT/ウェアラブルデバイス/AI)を融合した健康増進サービスの開発は今後ますます活発になるのではないでしょうか。







【関連記事】
続きを読む 保険とIoTを融合した健康増進サービスの開発に注目!|ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?

超高齢社会の医療課題への準備状況を示した評価指数において日本は13か国中最下位|患者と医療従事者における認識のギャップや新しい医療技術に関する認知不足|#Philips




■超高齢社会の医療課題への準備状況を示した評価指数において日本は13か国中最下位|患者と医療従事者における認識のギャップや新しい医療技術に関する認知不足|#Philips

超高齢社会での医療課題が浮き彫りに 13か国意識調査で日本が最下位
超高齢社会での医療課題が浮き彫りに 13か国意識調査で日本が最下位

参考画像:超高齢社会での、日本が抱える医療課題が浮き彫りに~フィリップスの13か国意識調査で最下位~(2016/6/9、フィリップス・ジャパン)|スクリーンショット

超高齢社会での、日本が抱える医療課題が浮き彫りに~フィリップスの13か国意識調査で最下位~

(2016/6/9、フィリップス・ジャパン)

世界13か国(オーストラリア、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、日本、オランダ、シンガポール、南アフリカ、スウェーデン、アラブ首長国連邦、イギリス、米国)において、各国の医療環境に対する患者、医療従事者の意識調査「The Future Health Index:How can connected care help answer the Global health challenge?」(未来の医療環境指数:コネクテッド ケアは医療課題にどう対応できるか?)の調査結果によれば、13か国の評価指数の平均が56.5ポイントでしたが、日本の評価指数は13か国中最も低い数値で49.0ポイントでした。




1.医療アクセス

健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアへのアクセスについて、患者と医療従事者の間で意識の乖離が存在
健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアへのアクセスについて、患者と医療従事者の間で意識の乖離が存在

参考画像:超高齢社会での、日本が抱える医療課題が浮き彫りに~フィリップスの13か国意識調査で最下位~(2016/6/9、フィリップス・ジャパン)|スクリーンショット

・「一連のヘルスケアプロセス」(健康な生活、予防、診断、治療、ホームケア)において、医療に関する情報やリソースへアクセスできると考えている患者の割合はいずれの項目も4割を下回り、医療従事者との間にかい離が存在

「一連のヘルスケアプロセス」(健康な生活、予防、診断、治療、ホームケア)において、「家族/自らの病気に必要な医療リソース」(アクセスできると考える割合:患者18%、医療従事者38%)、「健康的に生活する為の情報/リソース」(患者27%、医療従事者52%)、「病気の予防を助ける薬や治療」(患者34%、医療従事者67%)、「診断の為の検査」(患者37%、医療従事者76%)、「現在/将来の病状に必要な治療」(患者30%、医療従事者68%)となり、医療に関する情報やリソースへアクセスできる(入手・利用ができる)と考えている患者の割合は、医療従事者を大きく下回り、また医療従事者と患者との間には意識に顕著な差が見られました。

・医療従事者は在宅医療へのリソースとアクセスの改善、患者は医療費のコスト削減を求める割合が高い

患者の71%、医療従事者の90%は高齢化を日本の医療が抱える最大の課題と認識しており、高齢化問題への対応について、医療従事者では「在宅医療へのアクセスの改善」を求める意見が最も多く、32%に上ったのに対し、患者では「医療コストの削減」が55%で最多という結果になりました。

・提供されている医療の水準に対するコストについて、医療従事者と患者の意識が異なっている。

患者と医療従事者の意識差は、医療費の自己負担においても顕著に表れており、患者の57%が、提供される医療の水準に比べて、コストが高すぎると回答する一方で、医療従事者の半数に当たる51%は提供する医療の内容とコストのバランスは「適正」と考えており、医療コストについて医療従事者と患者の意識が異なっています。

2.医療の統合

医療の統合の現状について、患者、医療従事者の半数前後が「まったく統合されていない/あまり統合されていない」と回答
医療の統合の現状について、患者、医療従事者の半数前後が「まったく統合されていない/あまり統合されていない」と回答

参考画像:超高齢社会での、日本が抱える医療課題が浮き彫りに~フィリップスの13か国意識調査で最下位~(2016/6/9、フィリップス・ジャパン)|スクリーンショット

・患者、医療従事者の半数前後が、医療の統合が進んでいないとの認識

「医療の統合」(医療界の関係者がそれぞれ独立して患者に対応するのではなく、効果的なコミュニケーションを行いながら、連携して患者の治療に当たる)について、現状については「まったく統合されていない/あまり統合されていない」(患者:46%、医療従事者:59%)と回答しています。

・医療の統合効果として、患者の医療費負担への影響については意見が割れているものの、質の改善については、患者、医療従事者の過半数が有効と考えている

統合がコストに与える影響について、患者では、統合によりコストが「上昇する」と考える人の割合が39%で、「低下する」(32%)、「影響はない」(29%)を上回り、医療従事者では「低下する」(46%)が最も多く、「上昇する」(29%)、「影響はない」(25%)となっています。

【関連記事】

3.「コネクテッドケア技術」の導入

コネクテッドケア技術の導入について、患者、医療従事者ともに半数が賛成
コネクテッドケア技術の導入について、患者、医療従事者ともに半数が賛成

参考画像:超高齢社会での、日本が抱える医療課題が浮き彫りに~フィリップスの13か国意識調査で最下位~(2016/6/9、フィリップス・ジャパン)|スクリーンショット

医療ICTなどを活用し、医療システムの関係者間(医師や患者、病院、保険会社、政府など)における医療情報の共有を可能にする医療技術である「コネクテッドケア」については、在宅医療の推進や、医療の質の向上などに寄与すると考えられているそうです。

・コネクテッド ケアは、患者、医療従事者ともに現状ではほとんど認知がないものの、将来的な技術の導入については半数以上が賛成

日本はコネクテッドケア技術の導入に関する指数が38.4ポイントにとどまり、13か国の平均指数(47.8ポイント)を大きく下回っています。

コネクテッド ケア技術の認知度については、患者の84%、医療従事者の80%が「よく知らない」と回答し、認知度の低さが浮き彫りとなっています。

ただ、コネクテッド ケア技術の導入については、半数の患者(56%)、医療従事者(50%)が賛成しています。

・海外においてはオンラインビデオ診断などのサービスが始まりつつある一方、日本においては患者、医療従事者の半数以上が対面診療を重視

・オンラインの活用については、対面診療に代わるサービスではなく、補完するものとして関心が寄せられている。

コネクテッド ケアに関連して、オンラインを活用した患者と医療従事者のコミュニケーションのニーズについても質問したところ、患者(54%)、医療従事者(59%)が対面診療によるコミュニケーションを希望しました。

また、対面診療をサポートするオンラインサービスの活用法については、「診察予約」(患者:69%、医療従事者55%)、「検査結果の受け取り」(患者:56%、医療従事者48%)、「医学的な質問」(患者:56%、医療従事者44%)に関心があることが分かりました。




■まとめ

今回の意識調査では、将来の医療課題に対する各国の準備状況として、医療アクセス、「医療の統合」に向けた現状、および「コネクテッド ケア技術」の導入状況に対する患者、医療従事者の意識を検証し、「評価指数」として算出したところ、日本は調査対象となった13か国で最も指数が低いことがわかりました。

調査結果からは、患者と医療従事者における認識のギャップや、新しい医療技術に関する認知不足といった、超高齢社会を支えるための医療環境の整備における課題が明らかになりました。

私たちは高齢化に伴う健康や金融リスクを低く見積もりがち!?|英エコノミスト「リアリティ・チェック:健康・経済プラン・QOLが映し出す未来像と現実のギャップ」で紹介した英国の国際経済誌「The Economist」グループの調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が、メットライフ生命の協力の下で、8カ国・地域(オーストラリア・中国・香港・インド・日本・マレーシア・韓国・米国)の計1600人を対象としたアンケート調査を実施し、回答者が考える平均余命や、最も不安に感じている疾患、また退職後の所得に関する自国・地域の相対的なランクなど健康管理や金融資産などに関してまとめた国際調査報告書「リアリティ・チェック:健康・経済プラン・QOLが映し出す未来像と現実のギャップ」によれば、人びとは高齢化に伴う健康や金融リスクを低く見積もっているようです。

国民皆保険制度により、多くの国民が比較的低負担で医療にアクセスできることは、日本の医療制度の大きな特徴なのですが、国民皆保険による医療、医師の半数「持続不能」|「#健康格差」を広げないために私たちができることで紹介した日本経済新聞社などが実施したアンケート調査によれば、医師の半数が国民皆保険による医療が「持続不能」と答えているそうです。

【関連記事】

日本はもっと現状を知り、患者と医療従事者のあいだの認識のギャップを埋め、新しい医療技術に関して知る努力をし、高齢化社会を迎えるための医療システム改革が必要なのではないでしょうか?

Why Artificial Intelligence is the Future of Growth
Why Artificial Intelligence is the Future of Growth

参考画像:Why Artificial Intelligence is the Future of Growth – Accenture|スクリーンショット

AIで日本の経済成長率が3倍に?–2035年の成長予測をアクセンチュアが発表

(2016/11/18、cnet japan)

日本では、AIシナリオにおけるGVA成長率が、ベースラインシナリオの場合に比べて3倍以上になる可能性

アクセンチュアが発表した「Why Artificial Intelligence is the Future of Growth」によれば、2035年の各国の経済規模について2つのシナリオで予測を行っており、日本では「AIシナリオ(AIの影響力が市場に浸透した場合に期待される経済成長を示す)」における粗付加価値(GVA)成長率は、「ベースラインシナリオ(従来予想の経済成長を示す)」と比べると3倍以上になる可能性があるそうです。

ほかの国と比べても日本はAIを活用することによる恩恵が得られるという予測が立てられているのですが、反対に考えると、日本はそれだけ労働生産性が低いとも考えられます。

このことが全て医療システムに当てはまるわけではないでしょうが、高齢化社会を迎えるにあたって、医療システム改革は必須であるので、これまで以上に医療アクセスや医療統合、コネクテッドケアについて関心をもつ必要があるのではないでしょうか?







【遠隔医療 関連記事】
続きを読む 超高齢社会の医療課題への準備状況を示した評価指数において日本は13か国中最下位|患者と医療従事者における認識のギャップや新しい医療技術に関する認知不足|#Philips

#5G によって産業はどう変わる?|#スマートシティ #自動車 #建設 #VR #スポーツ中継 #ショッピング #金融 #決済 #医療 #農業|5Gになるとスマホからデバイスが変わる?




■5Gの特徴を生かしたサービスとは?

Ericssonの「The 5G business potential」より大和証券が作成|間近に迫る5G通信の世界
Ericssonの「The 5G business potential」より大和証券が作成|間近に迫る5G通信の世界

参考画像:Ericssonの「The 5G business potential」より大和証券が作成|間近に迫る5G通信の世界|大和証券スクリーンショット

大和証券がEricssonの「The 5G business potential」より作成し、間近に迫る5G通信の世界で紹介している2026年に5Gが生み出す市場は約130兆円の規模になると予想されるそうです。

【初心者向け!5G入門編】5Gで世界はどう変わる?|5Gとは?特徴は超高速・多数同時接続・超低遅延|#5G についてコレだけおさえよう!に続けて、ここから、ようやく5Gを使ってどのように世界が変わっていくのかを事業領域別に取り上げてみたいと思います。




■スマートシティ

Tilt shift Spoonbridge and Cherry at dawn by Claes Oldenburg Coosje van Bruggen, Walker Art Center, Minneapolis MN

by Lorie Shaull(画像:Creative Commons)

  • 安心・安全(防災、インフラ管理、見守り)分野
    防犯カメラ・マイク・センサー活用
  • ごみの収集
  • 水道インフラ管理
  • スマートエネルギー(水力、風力、太陽光発電のような新たな電力との連携)
  • スマートパーキング
  • スマートバス(公共交通機関)
  • デジタルサイネージ
  • スマートヘルス
  • スマート教育

●スマートホーム・ホームセキュリティ分野

ICTに係る商品・サービスやビジネス|第2節 経済成長へのICTの貢献~その具体的経路と事例分析等~|第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~|平成28年版 情報通信白書|総務省

スマートホームとは、住宅とICTが融合して、エネルギーの需給量を調整し、省エネルギー・節電を実現したり、センサー等による宅内の見守りや防犯、宅内の家電等の遠隔制御などを可能とした快適な暮らしを実現できる住まいである

スマートホームは、HEMS(Home Energy Management System)という電気やガスなどの使用量をモニターで可視化したり、自動制御することによって、家庭の省エネルギーのための管理ができたり、また、センサーなどによって家族の見守りや防犯ができる住まいのことです。

5Gに関する間違った通説とその真実|NOKIA

温度センサー、窓自動開閉制御、暖房管理、侵入警報、家電製品等、全てが無線でつながり、住人がいつでもどこにいても自宅の情報を管理することができます。こうしたセンサー情報の多くは、データレートや電力量が小さくコストも低いですが、監視装置等ではリアルタイムのHD動画を扱うことになります。よって、5Gでは消費電力の効率化や不要な信号の抑制だけでなく、多様な接続デバイスの一元管理が必須となります。

IoT(モノのインターネット化)時代になり、スマートホームが注目されていますが、家庭内でも様々なセンサー、例えば室内の温度を管理する温度センサーや暖房管理、ホームセキュリティーとしての窓自動開閉制御や侵入警報、その他家電製品がインターネットにつながり、いつでもどこでも家に関する情報を管理することができる時代になってきています。

そうしたセンサーの一つ一つのコストや消費電力は小さいものであっても、自宅部屋内の約100個の端末・センサーがネットに接続するようになれば大きいものになってくるでしょう。

そういう時代を考えると、5Gは、多様なデバイスを同時接続して、低消費電力なIoTを実現するためにも欠かせないものになるのではないでしょうか。

●スマートグリッド分野

スマートグリッドとは、送電網内のあらゆるものを接続し、監視・制御できる状況に置いて、電力の流れを最適化するというものです。

身近なところでいえば、スマートメーター(消費電力や発電量をリアルタイムに把握できる、電力の「見える化」のためのシステム)やHEMS(Home Energy Management System:家庭内のエネルギー管理を行うシステムで、電気やガスなどのエネルギーの使用量を見える化したり、家電を自動制御することで省エネができるというもの)で役立てられることが期待されています。

Meet the 3rd generation Nest Learning Thermostat

スマートホームのデバイスの一つとしてスマートサーモスタット「Nest」というさまざまなセンサーと人工知能が搭載された温度を調節する装置で、Nestと電化製品との連携によって、室温を快適に保ちながら、節電&省エネもできるそうです。

■自動車分野

交通事故のない社会を目指した今後の車両の安全対策のあり方について

(2016/6/24、国土交通省)

交通死亡事故の 96%は、ヒューマンエラーなど「人」に起因するものである(平成26 年)。p51

高齢化が急速に進み、高齢ドライバーによる事故が多発していることを含めて考えると、モノのインターネット「Internet of Things」(IoT)を自動車分野に特化したIoV(Internet of Vehicle)によって、交通事故が減少することが期待されます。

ADAS|renesas

従来、安全運転支援のために、カメラ画像や赤外線、ミリ波を用いたレーダが用いられてきましたが、広範囲で交通状況を把握したり、見通しの悪い交差点で接近車両の情報を得ることができないことが課題でした。

そこで、見えない場所でも広範に接近車両情報を取得できるようにするため、各国でV2Xの通信規格の策定が進められており、将来は自動運転につながる重要な技術として、各社で開発が加速しています。 近年、日米欧のV2X分野では日本が先行し実用化をいち早く進めていますが、今後欧米でのV2X法制化、推進等で投入計画も着実に進められています。

V2X(Vehicle to Everything:車車間通信および路車間通信)はクラウドを通すことなく、自動車同士(車車間通信(V2V))または自動車とインフラ同士(路車間通信(V2I))が直接相互通信することによって、自動車事故や渋滞を減らすこと、エネルギーの節約、環境汚染を減らすことなどを目的とした無線通信システムです。

【参考リンク】

2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)を参考に紹介します。

(1)車車間通信(V2V:Vehicle to Vehicle)・路車間通信(V2I:Vehicle-to-roadside-Infrastructure)技術の開発

(2)歩車間通信(V2P:Vehicle-to-Pedestrian)技術の開発(自動走行車による適切な周辺状況把握と事故低減に向け、歩行者・自転車等の位置情報の通信による共有方式や注意喚起方法の検討)

(3)インフラレーダーシステム技術の開発(荒天時でも自動走行車両の死角を補完する動的情報を提供するレーダー技術)

【自律型モビリティシステムの実現】

電気自動車・電動車いす、自立ロボット

情報の伝送遅延を最小化した革新的ネットワーク

リアルタイムに更新される高度地図データベース(ダイナミックマップ)の更新・配信技術

緊急時の自動停止・再起動等のセキュリティ技術

車の事故防止/ナビゲーションが変わる|2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について
車の事故防止/ナビゲーションが変わる|2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

例:荷物の落下を荷台の重力センサーが異常を察知

→後続車へ自動で情報伝達

→前走車から落下物の情報が伝わる

→後続車はモニターに落下物が表示される

走る車からConnected Car(つながるクルマ)へ
走る車からConnected Car(つながるクルマ)へ

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

【Connected Car】

  • ドライバーの運転特性に応じた保険料を行う自動車保険
  • 車載センサーを活用したメンテナンスサポート(故障診断情報を基にディーラーメンテナンスを提案・予約)
  • ガソリンスタンドで通信により認証し、ガソリン代を自動決済など

ロビン・チェイスによるZipcarと更なるビッグアイデア

(2007/3、TED)

渋滞課金制度は世界の主要都市で検討されていますが 実現にはワイヤレス技術が必要です ロンドン一帯に料金所を設置して ゲートを開け閉めしたりはしないのです 渋滞課金制度は 道路課金制度を支える技術と それに対する人々の心理を試すものです いずれ道路課金しか手がなくなります というのも 今は 道路の維持や補修を ガソリン税でまかなっていますが 燃費が良くなれば ガソリン税の税収が減ってしまうからです だから 走行距離に応じて課金する必要があるのです 渋滞課金で試して 同じテクノロジーを道路課金でも利用することになります

世界的なカーシェアリング会社「Zipcar」の設立者であるロビン・チェイス(Robin Chase)のTEDトークによれば、イギリス・ロンドンで導入された渋滞区域を走る車に課金する渋滞課金制度によって、導入された翌日には 渋滞が25パーセント軽減され、その効果は4年間続いたそうです。

渋滞課金制度の実現には、全土に料金所を設置して、ゲートの開け閉めをするというのは現実的ではないため、ワイヤレス技術が必要になると紹介しましたが、5Gがそのアイデアを実現するテクノロジーの一つになってくれるのではないでしょうか。

【関連記事】

■建設・土木分野

ドローン測量・無人の建機で遠隔操作・チェック
ドローン測量・無人の建機で遠隔操作・チェック

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

  • ドローン測量
  • 無人の建機で遠隔操作・チェック

■デジタルコンテンツ(VR)分野

■エンターテインメント・スポーツ中継・ゲーム・フィットネス

360度パブリックビューイング(ワンタッチで視点切り替えリクエストが可能) ・カメラで撮って情報取得(選手データチェック)・ リアルタイムマルチ中継
360度パブリックビューイング(ワンタッチで視点切り替えリクエストが可能) ・カメラで撮って情報取得(選手データチェック)・ リアルタイムマルチ中継

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

  • 360度パブリックビューイング(ワンタッチで視点切り替えリクエストが可能)
  • カメラで撮って情報取得(選手データチェック)
  • リアルタイムマルチ中継

●ゲーム

■ショッピング(買い物)・金融・決済

アンテナ+センサー+IDチップ+商品管理通信+自動追尾カート→商品の補充を指示・店内放送・オールチェックアウト(明細が通信されてからユーザーの口座から引き落とされる。カードレス・キャッシュレス)
アンテナ+センサー+IDチップ+商品管理通信+自動追尾カート→商品の補充を指示・店内放送・オールチェックアウト(明細が通信されてからユーザーの口座から引き落とされる。カードレス・キャッシュレス)

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

アンテナ+センサー+IDチップ+商品管理通信+自動追尾カート

→商品の補充を指示・店内放送・オールチェックアウト

(明細が通信されてからユーザーの口座から引き落とされる。カードレス・キャッシュレス)

■Amazon Go の例

アマゾンの「レジなしでの買い物」は実現間近!Amazon Goの仕組みをYouTube動画から考える|#Bloomberg

Introducing Amazon Go and the world’s most advanced shopping technology

■スマホアプリでチェックイン

●Amazonアカウント(クレカ情報や個人情報をあらかじめ登録)

●Beacon(店舗内でのユーザーの滞在証明)

PayPal、iBeacon、Hands Free、Origami Payもすでに利用

■棚から商品をとる

●カメラとセンサーで商品位置と顧客の動きを読み取る

●一度とったものを戻すというような動作もディープラーニングで学習

●リアルタイムでオンライン上の仮想ショッピングカートに加える

●電子タグ(RFID)は使わない

■レジを通らずに決済→Just walk out

●入り口付近のセンサーでアプリを認識し、顧客を識別

●データを転送してAmazonアカウントで決済

●#uber のように降りるときに支払う作業がいらない

【Amazon Goの先の未来】

●アプリを起動する必要もない

ライブや万引き防止用の顔認識システムや生体認証、歩く姿で個人がわかる「歩容認証」を活用する

http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/22_letter/data/news_2014_vol2/p12.pdf

但し、それではBeaconが使えないので滞在証明を別の方法でする必要がある。

●「これからの世界をつくる仲間たちへ」(著:落合陽一)には、テラヘルツ電波と画像認識技術を組み合わせて一人ひとりをスキャニングして検札を済ませ「どこからでも出入りできるシステム」というアイデアがありました。

■「CUBIC」|”ゲートなしの改札機”というコンセプト

facial recognition to be your future ticket on the london underground

ロンドンの地下鉄が顔認証でチケットやカードいらずに?

(2017/10/6、Fashionsnap.com)

「CUBIC」がデザインしたそんな画期的なシステムは、現在ユーザーテスト中ではあるが、”ゲートなしの改札機”というコンセプトを掲げ、物理的な改札ゲートの代わりに、毎分およそ65〜75人が通ることができる長めのコースを設計。そこを通過すると顔がスキャンされ、支払いはスマートフォンに同期されるという時間と手間を省く効率的な仕組みになっている。

■ゲートの無いフラットな駅の改札|三菱電機

ゲートの無いフラットな駅の改札|三菱電機
ゲートの無いフラットな駅の改札|三菱電機

参考画像:「将来の駅・車両の円滑で快適な交通システム」コンセプトを提案(2017/11/20、三菱電機ニュースリリース)

「将来の駅・車両の円滑で快適な交通システム」コンセプトを提案

(2017/11/20、三菱電機ニュースリリース)

・認証内容により、通過可否(通過できる場合は青く表示)や通過する方向をわかり易くLEDで床面に表示

ユーザーの持つ交通系ICカードの残高に応じて、通れる場合には床が青く、残高不足の場合には赤く光るそうです。

■医療(遠隔医療・モニタリング)

5Gに関する間違った通説とその真実|NOKIA

さらに、5Gを利用した「タクタイル(触覚)インターネット」も可能になります。低遅延の通信により、人間にとって危険な場所での建設作業や保守作業はロボットを遠隔操作して行うことができます。このような場合、視覚や触覚フィードバックを瞬時に同期するため、応答時間は数ミリ秒未満であることが求められます。

5Gになると、センサーを活用し、リモート環境での心拍数や血圧値のモニタリングによって健康を管理したり、映像を活用して遠隔診断をするといった遠隔医療が可能になるだけでなく、映像配信やロボティクス、AR/VRを使用して、外科医が離れた場所から手術を行う遠隔手術に活用される可能性が期待されます。

時間と空間を超える驚異の概念「テレイグジスタンス」に5Gの未来を見た

(2017/6/27、KDDI)

「TELE=遠隔」と「EXISTENCE=存在」を組み合わせた概念。ある対象と遠く離れていながら、あたかもそこにいるかのような感覚が得られるという新しい技術である。

東大名誉教授の舘暲(たち すすむ)先生によると、テレイグジスタンスとは「ロボットとVRと通信があってこそ成り立つ技術」であり、「テレオペレーション=遠隔操作」とテレイグジスタンスとの違いは、あたかもそこにいるかのような感覚で操ることができるという点にあります。

ロボット手術のメリットと今後どのようなことが課題となるのか?によれば、先ほど紹介した手術支援ロボットのダヴィンチのようなロボット手術のメリットは、次の通りです。

  • 一般の内視鏡手術では、1つのカメラによる平面の画像で、画面は鏡像(左右逆)になるのに対して、ロボット手術では、人間の視覚と同じ正対での3D画像で、最大15倍にズームアップすることが可能。
  • アームは、人間の手首以上の稼働域があるため、臓器の裏側や狭い隙間にも自在に入り込みことができる。

ただ、触覚がないということがデメリットになっています。

「神戸医療イノベーションフォーラム2015 #KMIF」から学ぶ未来の医療・健康のヒントでは、手術支援ロボットシステムのダヴィンチには触った感触がないという課題があり、それを空気圧駆動で感触を操作者の手に伝える空気圧駆動を用いた手術支援ロボットシステムが開発されていると紹介しました。

触覚がないため、医師には「ダヴィンチをコントロールする」という新たなスキルが必要になる。厳密にいうと、それは「実際にメスを手にして行う手術」とは別だ。

それをさらに進化させ、触覚をも伝えて、特別なスキルを新たに学ぶことなく、「普段メスを手にして行う手術」のスキルさえあれば、遠隔地からでも実践できるのが「テレイグジスタンス」なのだ。

テレイグジスタンスであれば、操縦者とロボットの動きの感覚を同期させることができるため、遠隔地からでも、またロボット手術に関する特別なスキルを学ぶことがなくても、実際にメスを手にして行う手術のスキルがあれば遠隔地手術が可能になるのです。

ところで、なぜ遠隔手術と5Gと関係があるのでしょうか?

職人技や医療技術などを人とロボットが共有しようとなると、まずは両者の間の感覚を伝達する精度が非常に重要になってくる。そこで俄然、重要度が増してくるのが「通信」である。

テレイグジスタンスで重要なのは触覚のような感覚を伝達する精度であり、そこで5Gが重要なキーワードになってくるのです。

超高速・大容量という要素もさることながら、5Gでもっとも期待しているのは、“低遅延”だということですね。通信の遅延が1ミリセカンドにまでなりますから、さまざまな細かい作業の感覚を伝達するうえで非常に重要だと思います。テレイグジスタンスは、ロボットとVRと通信技術があってこそだと思っています。

5Gでは「触覚」も重要な分野であり、先ほどのようなテクノロジーと5Gのの特徴である超低遅延化が組み合わされることで、触った感触がフィードバックされるようになれば、リアルタイムに遠隔制御した手術ロボットによる手術ができるようになるのではないでしょうか。

【5Gの未来】テレイグジスタンスを体験①

Telexistence Inc.

■農林水産業

5Gの利活用分野の考え方|総務省によれば、以下のような提案がされています。

●生育状態、気候、市場状況まで全ての情報を統合して高効率な農業を実現

●ドローンや無人農機を5Gで制御し、人手要らずの農業に

■5Gになるとスマホからデバイスが変わる?

“現代の魔法使い”が読み解く「5Gが拓く未来」【動画】(2017/7/12、ホウドウキョク)で解説されていたピクシーダストテクノロジーズの落合陽一さんによれば、5Gになるとスマホから新たなデバイスに変わるのだそうです。

4Gと最適化されたデバイスがスマホだった。

5Gだと空間をどう共有するかがポイントとなるので、空間自体を閲覧する新たなデバイスが必要になる。

情報の転送速度が遅延がない速度になるとすると、情報処理を身の回りのものでするメリットがほとんどない。

つまり、5Gがあればスマートフォン側で処理をしないでストリームを受けるための機械となれるんです。

処理側はサーバーでやればいいとか、ある程度デバイスについては思い切って割り切れる。

現在ではHMD(ヘッドマウントディスプレイ)型やメガネ型が開発されていますが、5Gになると、超高速・超低遅延化によって、スマホで処理を行わず、サーバーで情報処理をする必要がないので、サイズが小さく、軽くすることが可能になるそうです。

もう一つ大事なポイントがこちら。

5Gによって起こる未来は「人間がそこにいなくてもいいというイノベーション」

人間が行く・来ることが必要であったのですが、5Gによって起こる未来は、人がそこにいなくても成り立つ世界だということ。

Telexistence株式会社」CEO富岡仁さんも次のようなコメントをしています。

時間と空間を超える驚異の概念「テレイグジスタンス」に5Gの未来を見た

(2017/6/27、KDDI)

テレイグジスタンスって、時間とか移動のコストをかけずになにかの作業、体験を遠隔からできるという点が価値の源泉だと思っています。

東大名誉教授の舘暲先生はこのように話しています。

テレイグジスタンスが普通になると、人間の感覚そのものが変わると思います。現状は視覚聴覚と手と上半身だけですが、身体全体を共有できるようになる研究も進めています。人間の能力を、時間、空間的に拡張する。毎日決まった場所に通わなくても働けるわけですし、それぞれの技術をロボットに学習させることもできる。自分がそこに行かずして、自分がそこにいるような感覚。だから『どこでもドア』によく例えるのですけどね。

人間の能力を時間的、空間的に拡張することにより、自分がそこに行くことなく、あたかもそこにいるような感覚を得られるようになる世界が近づいているのです。

この点をより創造力を働かせてみることが、新しい産業を生み出すヒントになるのではないかと思います。

【初心者向け!5G入門編】5Gで世界はどう変わる?|5Gとは?特徴は超高速・多数同時接続・超低遅延|#5G についてコレだけおさえよう! について詳しくはこちら







【5G 関連記事】
続きを読む #5G によって産業はどう変わる?|#スマートシティ #自動車 #建設 #VR #スポーツ中継 #ショッピング #金融 #決済 #医療 #農業|5Gになるとスマホからデバイスが変わる?

少子高齢化による労働人口の減少の問題を、家事の大変さをスマートライフ市場が代替することで、働き手を増やし、約100兆円の家事市場を創出しよう!




■少子高齢化による労働人口の減少の問題を、家事などをスマートライフ市場が代替することで、働き手を増やし、約100兆円の家事市場を創出しよう!

スマートライフのイメージ
スマートライフのイメージ

参考画像:「Connected Industries」東京イニシアティブ2017(2017/10/2、経済産業省)|スクリーンショット

日本では少子高齢化が進んでおり、労働人口の減少が問題となっています。

日本の人口の推移|平成28年版情報通信白書|総務省
日本の人口の推移|平成28年版情報通信白書|総務省

参考画像:少子高齢化の進行と人口減少社会の到来|平成28年版情報通信白書|総務省スクリーンショット

少子高齢化の進行と人口減少社会の到来|平成28年版情報通信白書|総務省

総務省の国勢調査によると、2015年の人口は1億2,520万人、生産年齢人口は7,592万人である。。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口(出生中位・死亡中位推計)によると、総人口は2048年に1億人を割り、2060年には8,674万人にまで減少すると推計されている

総務省の国勢調査によれば、日本では少子高齢化が進んでおり、生産人口が減少し、総人口も減少を始めています。

経済産業省では、様々な業種、企業、人、機械、データなどがつながって、AI等によって、新たな付加価値や製品・サービスを創出、生産性を向上し、高齢化、人手不足、環境・エネルギー制約などの社会課題を解決するという「Connected Industries」というコンセプトを掲げています。

「Connected Industries」の取組の方向性として、5つの重点取組分野(自動走行・モビリティサービス、ものづくり・ロボティクス、バイオ・素材、プラント・インフラ保安、スマートライフ)を挙げています。

その中の一つの「スマートライフ」では、少子高齢化が進む中で起こる労働人口の減少を、家事などによる無償労働をスマートライフ市場が代替することによって、労働人口(時間)を増やすと同時に、市場を作ろうと提案しています。

「Connected Industries」東京イニシアティブ2017

(2017/10/2、経済産業省)

少子高齢化が進む中で、人手不足等の社会課題への対応が求められており、家事等の無償労働をスマートライフ市場が代替することで、働き手(労働時間)を創出していくことが必要。

なお、家電市場は約7兆円だが、家事市場は約100兆円との試算あり。

※内閣府の「家事活動等の評価について」によると、2011年の無償労働貨幣評価額は108兆円~97兆円と試算されている。

アメリカのプライム世代の女性の36%が「介護」を理由に仕事に就けない!?|働き盛り世代が無償の介護をしなければならない問題を解決するアイデアで紹介した米ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のハミルトン・プロジェクト(The Hamilton Project)が発表した報告書によれば、アメリカでは2016年、成人の3分の1(37.2%)以上が仕事に就いておらず、そのうち「働き盛り世代」(25~54歳)に当たる人たちの5分の1近くが就業していないそうです。

その理由は「介護」にあります。

アメリカのベビーブーマー世代が高齢化するにつれて、介護の需要に供給が追い付かず、自宅で介護を受けており、親の介護をする結果、就労することができないというのが現状のようです。

就労できずに自宅で親の介護をしなければならない理由としては、必要な介護を受けるための経済的な仕組みが整っていないこと、介護を必要とする高齢者の増加、そして、介護を必要とする期間の長期化が挙げられています。

また、看護師・看護職員の離職理由とは|看護師の離職率を改善するための提案では、看護師の離職理由として、1.妊娠・出産・結婚・子育て・配偶者の転勤といった人生の転機が理由、2.勤務時間が長い・超過勤務が多い・夜勤の負担が大きいといった労働条件が理由、があり、看護師の離職率を改善するためには、ライフプランに合わせた働き方を検討していくことと一人一人への負担を軽くする働き方を検討していく必要があると書きました。

一部の例をあげましたが、このように、現時点では働こうという意欲があっても事情で働くことができない人がいるという現状があるわけです。

反対に考えれば、働きたくても働くことができない人の悩みを解決することができれば、働く人にとっては無償から有償の労働となり、社会にとっては労働人口の確保や市場の拡大というメリットが期待できるわけです。

どんな悩みがあるのでしょうか?

スマートライフのイメージ
スマートライフのイメージ

参考画像:「Connected Industries」東京イニシアティブ2017(2017/10/2、経済産業省)|スクリーンショット

■悩み

●安全

  • 宅配便を受け取れない

●家事

  • 買い物に行くのが面倒
  • スーパーまでの移動手段がない
  • 炊事・洗濯・掃除の時間がない

●健康

  • 日々の体調管理ができない
  • 認知症にならないようにしたい

●医療

  • 病院に行くのが大変
  • 病院間でカルテが共有されない

●介護

  • 両親の浴室事故を防ぎたい
  • 孤独死が怖い

●子育て

  • 遠隔での帰宅確認
  • 学校からの連絡がプリント
  • 塾へ行かせたいけど高い

■解決策

●安全

  • IoT宅配(不在配達+スマートロック)

【働き方調査】日本は今どれくらい忙しいの?|23.4%の人が、平日の家族との時間は1時間未満|「生活の中でAIに任せることができたら便利だと思うこと」ランキング|「生活で最も重視すること」では41.5%が「お金」では、「生活の中でAIに任せることができたら便利だと思うこと」ランキングでは、第4位「防犯/安全の管理」が選ばれていましたが、スマートロックやスマートスピーカーによる戸締り(セキュリティ)をするサービスが出てきていることを紹介しました。

その他の可能性としては、ブロックチェーンとIoTで「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」ができ、”荷物を受け取ったタイミングで自動で課金を実施する着払い型の宅配ボックス”ができるようになると再配達がなくなるのではないでしょうか。

また、宅配という面だけを見れば、ドローン宅配ということも可能性として考えられそうです。

【関連記事】

●家事

  • 献立提案・ネット宅配サービス
  • デマンド交通ソリューション
  • 家事代行サービス、家電の遠隔制御等

買物弱者対策に関する実態調査 結果報告書

(平成29年7月、総務省)

我が国では、高齢化や単身世帯の増加、地元小売業の廃業、既存商店街の衰退等により、過疎地域のみならず都市部においても、高齢者等を中心に食料品の購入や飲食に不便や苦労を感じる方(いわゆる「買い物難民」、「買い物弱者」、「買い物困難者」)が増えてきており、「食料品アクセス問題」として社会的な課題になっています。

買い物に行くのが面倒だったり、移動手段がないという問題に対しては、必要人数分の食材(献立も提案)を自宅まで宅配するサービスやドアtoドアの乗合タクシー・バス型のデマンド交通システム、移動販売が登場しています。

【参考リンク】

また、掃除や洗濯、料理(食器洗い乾燥機を含めて)の全自動化や家事代行サービスでいかに時間を作るかが重要になっています。

●掃除

iRobotのロボット掃除機「ルンバ」や床拭きロボット「ブラーバ」、Panasocicのロボット掃除機「RULO」、ダイソンの「360 Eye」

ルンバ980紹介ムービー

床拭きロボット ブラーバ<公式サイト>

TV-CM 30秒「逃げ場がない」【パナソニック公式】

稼働中の新製品ダイソン 360 Eye™ ロボット掃除機をご覧ください #ダイソンロボット

●料理

クックフォーミー エクスプレス「圧力調理でスピード革命!」short ver. /T-fal

ホットくクッキング!

●健康

  • デバイスデータ連携ソリューション
  • コミュニケーションロボット

ICT医療においては、ICTを活用した個人の健康管理がスタートであり、カギとなります。

医療・健康分野におけるICT化の今後の方向性(平成25年12月、厚生労働省)によれば、

健康寿命を延伸するためには、ICTを利用した個人による日常的な健康管理が重要

だと書かれています。

ICTとは、Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー:情報通信技術)の略です。

ICTを活用した医療分野への活用の例としては次の通り。

  • 電子版お薬手帳や生活習慣病の個人疾病管理など患者・個人が自らの医療・健康情報を一元的、継続的に管理し活用する仕組み
  • 地域包括ケアシステム(電子カルテ情報を地域の診療所が参照する)
  • ICTを活用してレセプト等データを分析し全国規模の患者データベースを構築し、疾病予防を促進
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

経済産業省の「新産業構造ビジョン」によれば、個人が自らの生涯の健康・医療データを経年的に把握するため、また、最適な健康管理・医療を提供するための基盤として、健康・医療・介護のリアルデータプラットフォーム(PHR:Personal Health Record)を構築し、2020年度には本格稼働させていくことが必要と提案されています。

医療機関での「Pepper」を使ったコミュニケーションシステムにおける共同研究開発を開始|フライトシステム・東京慈恵会医科大学・ジェナで医療ICT化推進を目指すでは、Pepperとの自然な対話を通して認知症の疑いを発見する仕組みの開発がスタートしています。

認知症の改善効果が期待されるコミュニケーション用ロボット「テレノイド」が宮城県の介護施設に導入によれば、大阪大学の石黒浩教授が開発した、認知症の予防や症状の進行を抑える効果が期待されるコミュニケーション用ロボット「テレノイド」が宮城県の介護施設に導入されたそうです。

デンマークと日本における存在感対話メディアの実証的研究によれば、ほとんどの認知症高齢者がテレノイドに強い愛着を示し、うつ傾向がある人や無反応な人が自ら話しかけるようになるそうです。

また、テレノイドには積極的に身体的接触を図る傾向があるそうで、これには「触れ合い」によるストレス軽減効果があると考えられるそうです。

Pepperにもこうしたことができれば、認知症の早期発見だけでなく、予防や症状の進行を抑えることもできるようになるかもしれません。

●医療

  • 遠隔診療サービス
  • お薬手帳・母子手帳の電子化

厚生労働省の通達「情報通信機器を用いた診療について」に対応した遠隔医療機能を持たせたサービスがいよいよスタートによれば、厚生労働省が2017年7月14日付けで出した通達「情報通信機器を用いた診療について」に対応して遠隔医療機能を持たせたサービスの展開が始まりました。

医療現場における、IoTやAI等の革新的技術の利活用|遠隔診療・AIを活用した診療
医療現場における、IoTやAI等の革新的技術の利活用|遠隔診療・AIを活用した診療

参考画像:新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)

新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)によれば、患者のQOLの最大化に向けて、個人の健康・医療データを活かす新たなシステムが必要であるとして、患者自らが納得して選択できる医療、患者の満足度の⾼い医療、時間・場所を問わず、必要な医療が提供される環境の実現が必要とあり、その中でも「遠隔診療」、「AIを活⽤した診療」といったIoTやAI等の革新的技術を医療現場におけて利活用する取り組みが重要となるとあります。

医療とテクノロジーを組み合わせることによって、時間・場所を問わず、必要な医療が提供される環境が実現すれば、より医療が身近なものとなっていくことが期待されます。

第一生命が取り組む「INSTECH」とは?|保険(INSURANCE)とテクノロジー(TECHNOLOGY)|医療ビッグデータの解析・健康な人ほど得をする保険商品の開発によれば、第一生命、ネオファースト生命、電子お薬手帳である「お薬手帳プラス」アプリを独自に開発している日本調剤が業務提携を行ない、新たなサービスや保険商品の開発を行なっていくそうです。

【関連記事】

電子母子手帳アプリ提供開始 「マイME-BYO(未病)カルテ」と連携でお薬情報も管理できる|神奈川県によれば、神奈川県では母親や子供の健診情報や予防接種のスケジュール管理ができる電子母子手帳アプリの提供を開始したそうです。

●介護

  • 浴室見守りソリューション
  • 家電のモニタリングによる異常検知

【IoT×介護】溺水事故を防ぐ!マイクロ波を使った「浴室センサー」|失禁への不安を軽減!排尿センサー|SOMPOによれば、損害保険会社のSOMPOホールディングスは、入浴時に浴室でおぼれてしまう事故を防ぐために、「浴室センサー」と呼ぶIoT機器を浴室内に設置し、マイクロ波を活用した「浴室センサー」で状態を把握できるようにし、動きがない時にはアラートを通知するようになっているそうです。

マイクロ波を活用する理由は、カメラでの検知のほうが安全性は確保できるものの、カメラで撮影され続けるというプライバシーの問題があるため、マイクロ波を選んでいるそうです。

腕時計型端末が異常を検知した時に、緊急時に職員を急行させたり、救急車を手配する新見守りサービス「セコム・ホームセキュリティNEO」では、セコムは、高齢者らが急病で倒れたことなどを検知する腕時計型の端末「セコム・マイドクターウォッチ」を開発し、端末が異常を検知したときには、緊急時に職員を急行させたり、救急車を手配するなどの新サービスを始めています。

【関連記事】

●子育て

  • 入退出見守りソリューション
  • ICTコミュニケーション
  • オンライン学習サービス

クラウドで教育をより良く教育ICTガイドブック|総務省によれば、ICT(Information & Communications Technology:情報通信技術)を教育分野で活用する意義には、主体的・協働的に深い学びを実現するなど学びを活性化する「Active」、ビッグデータ、AI関連技術により習熟度が見える化され、学びが個々に最適化された「Adaptive」、地理的制約や心身の障害、貧困などの困難を抱える子供たちの学びを支援する「Assistive」という3つのAに整理できるそうです。

【関連記事】




■少子高齢化による高齢化社会は日本にとってのビジネスチャンスになる!?

アンバンドル・リバンドル・エンハンスを視点の一つに組み込もう!|#FINTECH #INSURTECH #HEALTHTECH #AGRITECH #EDTECH の次は?では、金融分やのFintech(フィンテック)、保険分野のInsurtech(インシュアテック)、ヘルスケア分野の「Healthtech」、農業分野のAgritech(アグリテック)、教育分野のEdtech(エドテック)が起きていることを紹介しましたが、スマートライフでいえば、Hometech(ホームテック)・Lifetech(ライフテック)とでも呼べるものが起き始めています。

そして、少子高齢化社会の訪れに対して悲観的ではなく、逆にチャンスととらえようという動きも出ています。

例えば、大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いた!?|日本の紙おむつが国際規格化|高齢化社会がビジネスチャンスに変わる!?によれば、大人用紙おむつの評価方法に関する規格「ISO15621尿吸収用具―評価に関する一般的指針」が改訂し、欧米の「テープ止め型(体にテープで固定するタイプ)」ではなく、日本が提案する装着車の症状や生活環境に合わせたきめ細かい高齢者介護学科脳になるパンツ型やテープ止め型のおむつに吸着パッドを挿入するタイプなどを規格化されました。

つまり、世界に先行して高齢化社会に突入している日本は、医療費削減のアイデアやよりよい介護の方法を実行できる立場にあり、それらのやり方をスタンダードにすることができるというビジネスチャンスがあるのではないでしょうか?

また、こうした考え方を発展させれば、人間と機械(人工知能・ロボット)と一体化して、人間の能力を強化・拡張していくことによって、未来の社会基盤を構築していくことにもつながると思います。

この考え方は、ヒューマンオーグメンテーション(Human Augmentation)という暦本純一さんが提唱するコンセプトで、人間とテクノロジー・人工知能が一体化することで、知覚、認知、身体、存在感の4つの分野で人間の能力を強化・拡張していくIoA(Internet of Abilities:能力のインターネット)という未来社会基盤の構築を視野に入れた、最先端の研究を体系化していく学問領域です。

【関連記事】

https://twitter.com/ochyai/status/863280246140698624で落合陽一さんはAIやロボットなど自動化技術によって、高齢化社会で成長する方法を提案しています。

自立支援に軸足を置いた介護への移行|インセンティブ設計|介護現場での人工知能の導入加速
自立支援に軸足を置いた介護への移行|インセンティブ設計|介護現場での人工知能の導入加速
利用者の生活の質の維持・向上と介護者の負担軽減を実現する介護ロボットの開発・活用促進|現場ニーズに基づく介護ロボット開発支援
利用者の生活の質の維持・向上と介護者の負担軽減を実現する介護ロボットの開発・活用促進|現場ニーズに基づく介護ロボット開発支援

参考画像:新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)

新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)によれば、患者のQOLの最⼤化に向けて、⾼齢となっても⾃分らしく⽣きることの出来る「⽣涯現役社会」の実現に向けて、⾃⽴⽀援に向けた介護や質・⽣産性の⾼い介護の提供の実現が必要であるとして、ケアプラン作成を⽀援するAI(人工知能)や介護現場のニーズに基づいた介護ロボット(センサー含む)を開発・活⽤が必要になるとあります。

高齢化社会をベースにすると発想を転換すると、それに合わせたテクノロジーが生まれることによって、もしかすると、若者にとっても過ごしやすい社会になるかもしれませんし、すでにそうした兆しも見えています。

少子高齢化こそ新しいものを生み出すチャンスととらえると、また違った世界が見えてくるかもしれませんね。

The reasonable man adapts himself to the world; the unreasonable one persists in trying to adapt the world to himself. Therefore all progress depends on the unreasonable man.

- George Bernard Shaw (バーナード・ショー) -

理性的な人間(物わかりのいい人)は自分自身を世界に適応させる。
非理性的な人間(わからず屋)は世界を自分自身に適応させようと固執する。
それゆえに、すべての進歩は非理性的な人間のおかげである。

■まとめ

Society5.0につながるConnected Industries
Society5.0につながるConnected Industries

参考画像:「Connected Industries」東京イニシアティブ2017(2017/10/2、経済産業省)|スクリーンショット

「Connected Industries」東京イニシアティブ2017(2017/10/2、経済産業省)によれば、経済産業省は将来サイバー空間とフィジカル空間が高度に融合したSociety 5.0(超スマート社会)を目指していますが、現状では事業所・工場、技術・技能等の電子データ化は進んでいますが、それぞれバラバラに管理され、連携していないという課題があります。

「Connected Industries」というコンセプトは、様々な業種、企業、人、機械、データなどがつなげることが重要です。

ただ、どんなにつなごうとしても、それぞれがバラバラの操作方法であったりすると、つなぎ方がシンプルではなく複雑なものになってしまうかもしれません。

「HEMS(Home Energy Management System)」は、電気やガスなどの使用量をモニターで可視化したり、自動制御することによって、家庭の省エネルギーのための管理システムですが、「アート×テクノロジーの時代」(著:宮津大輔)によれば、THE Eugene STUDIO Visualization Dept.の所員が“家にまつわる総合的なOS開発”を行なった「未来のHEMS OS」開発プロジェクトのゴールは、住む人が求めるあらゆる機能を、それぞれ独立した家電製品からではなく、住宅それ自体で提供することを目指す、と書かれていました。

※「アート×テクノロジーの時代」(著:宮津大輔)では、このプロジェクトについてわかりやすく説明がされていますので、ぜひ読んでみてください。

アート×テクノロジーの時代 社会を変革するクリエイティブ・ビジネス (光文社新書)

新品価格
¥994から
(2017/11/21 21:00時点)

【参考リンク】

このように「Society5.0 OS」を開発するというイメージでみながイメージを共有しながら進んでいくことが重要なのではないでしょうか?

→ 【人手不足で悩む社長さんへ】求人を増やす方法(給与前払いサービス・AIの活用・ワクワクする仕事をPR) について詳しくはこちら







【遠隔医療 関連記事】
続きを読む 少子高齢化による労働人口の減少の問題を、家事の大変さをスマートライフ市場が代替することで、働き手を増やし、約100兆円の家事市場を創出しよう!

郵便番号のほうが遺伝子よりも健康に影響する?|「病気の上流を診る医療」|TED




【目次】

■郵便番号のほうが遺伝子よりも健康に影響する?|「病気の上流を診る医療」|TED

リシ・マンチャンダ at TEDSalon NY2014 病気の上流を診る医療

(August 2014、TED)

このより良いケア―ERへ行く回数を減らし より良い健康へと導いた 私達が試みた治療法とは どういったものだったのでしょうか それは ごく単純に「貴女は どこにお住まいですか?」 という質問から始まったのです しかしもっと重要なことは ベロニカやその他彼女のような 何百人もの患者に 南LAのような場所で 健康や 不幸なことに時には 病気の原因となる地域事情について 必ず質問するという システムを導入したことです

今回紹介するTED Talkで話すリシ・マンチャンダは、医師の仕事は患者の症状を治療するだけでなく、病気の根本原因を突き止めることであり、現在の医療システムの考え方を変えて、医師たちに「上流で起こる」要因、例えば栄養価に乏しい食事、過酷な仕事、新鮮な空気の不足などといった私達が生活をして、働き、食事や睡眠をとり、学び、遊ぶ、私達の生活の大半を過ごす場所を改善することによって、病気を未然に防ぐことを呼びかけています。

郵便番号の方が遺伝子よりも 健康に影響するということです また 郵便番号が私達の 遺伝子コードの形成に影響することが 分かってきています 後成的遺伝学(エピジェネティクス)の科学では 文字通りDNAが形成されている複雑な仕組みや 晒されている住環境や労働環境により スイッチを切り替える遺伝子の 分子メカニズムに目を向けています

郵便番号(どのような住環境・労働環境で過ごしているか)が健康に影響を与え、また、遺伝子コードの形成に影響することが注目されているそうです。

エピジェネティクスとは?意味|簡単にわかりやすくまとめました【入門編】|人生は「生まれ」か「育ち」かだけで決まるわけではない!|WHAT IS EPIGENETICS? LIFE IS NOT DETERMINED ONLY BY ‘NATURE’ OR ‘NURTURE’!によれば、母親がDNAの全く同じ子供たちを持ったとしても、妊娠中に食べた食事や喫煙といった行動によって、子供たちの健康に違いが現れる可能性を示唆しています。

もう一つ、エピジェネティクスにおいて重要なポイントは、エピジェネティック・マークが伝搬するのは妊娠中の母親から胎児へだけでなく、マークが卵子/精子の遺伝子に定着すると、孫、ひ孫というように世代から世代へと遺伝することです。

つまり、このことはライフスタイルが数世代先の子孫に影響するかもしれないと考えられます。

そこで、これから必要になるのは、上流での治療を行う専門医です。

上流での治療を行う専門医とは 健康は 私達が住み 働き 遊ぶ場所から始まることを 理解している医療専門家で その理解にとどまらず 彼らの診療所や病院で 上流で病気を食い止める システムを作るのに 必要な手段を行使し 診療所外で患者が 必要とする人的資源や リソースと彼らを 結びつけることのできる人のことです




■病気の上流を診る医療システムを阻む3つの課題とは?

d2446-5

by U.S. Department of Agriculture(画像:Creative Commons)

しかし、このシステムを作るためには3つの課題があります。

1.病気の予防には医療費が支払われない

一つは そうしたことに 医療費が支払われません 医療の場では しばしば 質よりも量に対価が払われます 通常 医師や病院は 提供した処置の数に対して報酬を受けるため 必ずしも健康の回復の度合いが 評価されている訳ではありません

予防医療が広がることで、自分の健康状態を天気予報を見るようにダッシュボードで見て予測できるような未来になる!?で紹介した在日米国商工会議所(ACCJ:The American Chamber of Commerce in Japan)と欧州ビジネス協会(EBC:European Business Council in Japan)は、持続的な経済成長を促すことを目的に、健康寿命を延ばし病気による経済的負担を軽減するための政策を提言した「ACCJ-EBC医療政策白書2017年版」を共同で発表し、病気の予防や早期発見、早期治療を柱とする「予防型医療」への転換の重要性を訴えています。

予防医療に注目が集まっていますが、ポイントとなるのは、病気の予防に対して医師たちのインセンティブが不足するのではないかという点です。

介護報酬での改善インセンティブで賛否分かれる|「要介護度の改善=自立支援の成果」には6割が否定的|『自立支援への改善インセンティブの導入』に対するケアマネジャーの意識調査結果によれば、介護に携わる人の気持ちを考えると、自立支援を目指すという方向性はよかったとしても、評価基準があいまいであることなど、介護事業者の実態と自立支援の評価制度・基準にギャップがあることにより、要介護度の改善を自立支援の成果ととらえることについては約6割が否定的という結果となりました。

つまり、「病気の上流を診る医療」を実現するためには、病気の予防につながる医療を行った医師や病院・医療機関に医療費の代わりになるインセンティブが得られる仕組みを作り上げる必要があります。

【関連記事】

2.医師は患者の住まいや職場が重要であるとわかっていても、実際に質問しない

千人以上の米国の医師の間で 行われた最近の調査では その80%が 患者達が抱える上流での 問題について それらは患者たちの健康問題と 同じ位 重要だと 分かっていると実際に言いました このように上流の問題の重要性について 意識が浸透しているにも関わらず たった5人に1人の医師しか 「この問題に手を付け 健康状態を根本から改善できると思う」 と答えないのです

栄養価に乏しい食事、過酷な仕事、新鮮な空気の不足などの「上流で起こる」要因が健康に及ぼす影響を医師たちは理解していても、その問題を実際に対応する人が不足しているため、その質問を問いかけることがないそうです。

3.上流での対応を行なう人が不足している

ある推計によると 20から30の臨床医につき 上流を診る者が1人 必要なのです 例えば米国ではそれが 2020年までに2万5千人の 上流診断士が必要だということになります

例えば、住環境が病気を悪化させる原因である場合には不動産業界の人材と医師が連携を持つことがこの問題の解決につながるかもしれません。

ネットカフェ寝泊まり利用、「住居なし」25.8%!|ネットワーク格差の視点から考えるで紹介した東京都が平成28年11月~平成29年1月に、インターネットカフェ・漫画喫茶・サウナ等502店舗を対象に行なった調査によれば、ネットカフェに寝泊まりしている人の中には「現在『住居』がなく、寝泊りするために利用」である者(=住居喪失者)は、25.8%であることがわかったそうです。

生活が安定しないことから住居がないという人の場合には、平成27年4月から始まった、さまざまな困難の中で生活に困窮している人に包括的な支援を行う「生活困窮者自立支援制度」を利用して、相談を行ない、支援を受けるということもできるそうです。

【参考リンク】

■まとめ

保険とIOTを融合した健康増進サービスの開発に注目!|ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?では、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社はFitbitを導入し、健康と運動データとの関係を分析する取り組みを行い、今後の新しい保険商品の開発を検討しているというニュースを取り上げましたが、保険会社各社が健康状態や生活習慣改善の取組みを考慮して保険料が設計される「パーソナル保険」の開発に取り組んでいるようです。

また、第一生命が取り組む「InsTech」とは?|保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)|医療ビッグデータの解析・健康な人ほど得をする保険商品の開発では、PHYSIO HEALTH|従業員向けの健康コーチをするモバイルヘルスプラットフォームのような、雇用主の健康保険料に対するコストを減らし、健康奨励プログラムに励む従業員に報酬を与えるシステムを企業と保険会社が組み合わせるということもあるのではないかという予測を紹介しましたが、実際にこうした取り組みが始まったようです。

「健康ポイント制度」に医療費を抑制する効果があることが初めて実証されるによれば、運動や検診など健康づくりに取り組んだ人がポイントを受け取って商品券などに交換する「健康ポイント制度」に、医療費を抑制する効果があることが初めて実証されたそうです。

【関連記事】

積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

【未来ビジョン】今後「生命保険業界の未来」はどうなる?|遠隔医療・予防医療・個人情報を一カ所に集約するサービスでも紹介しましたが、これからは保険会社の立ち位置が「病気になってからの保険」ではなく、「予防のための保険」というものになってきていることから、保険会社が予防医療における大事なプレーヤーになっていくかもしれません。

1.病気の予防に医療費を支払う仕組みができる、2.患者の住まいや職場について医師が尋ねるようになる、3.上流の対応を行なう人が増える、ことによって、予防医療は次のステップに進むと思いますので、どうすればこのアイデアが実現できるようになるのか、ぜひみなさんもいっしょに考えてみてくださいね。







【関連記事】
続きを読む 郵便番号のほうが遺伝子よりも健康に影響する?|「病気の上流を診る医療」|TED