「大腸がん」タグアーカイブ

胆汁酸ダイエット|古い胆汁酸を排出する食材・方法(腸もみ)|#世界一受けたい授業

2013年5月18日放送の世界一受けたい授業では、「胆汁酸ダイエット」を取り上げました。

監修:渡辺光博(慶応義塾大学教授)




【目次】

■胆汁酸とは

肝臓で作られる誰もが持つ物質で、内臓脂肪を燃やし、血糖値を下げ、コレステロールを減らす働きを持ちます。

胆汁酸の量は人によって大体決まっており、増やすことはなかなか難しい。

■肥満と生活習慣病

最新の調査によれば、男性は3人に一人が肥満、女性も極端なカロリー制限など間違ったダイエットのせいで痩せているのに内臓脂肪が多い隠れ肥満が急増しています。

内臓脂肪が増えれば、糖尿病動脈硬化など生活習慣病の危険があります。

■胆汁酸を効率良く働かせる方法

胆汁酸は新しいほうが良い働きをするそうです。

胆汁酸の量は人によって大体決まっているため、古いものを外へ出さないと新しい胆汁酸は作られません。

胆汁酸を出すにはどうしたらよいか?

胆汁酸は便と一緒に排出されます。

古い胆汁酸が大腸の中にうっ滞してしまうと、大腸がんのリスクが非常に高まるそうです。

古い胆汁酸は「食物繊維」と腸内でくっつくことで便と一緒に多く出すことができるそうです。

食物繊維で古い胆汁酸を吸着して出すことで、減った分だけ新しい胆汁酸が体の中で作られるそうです。

■古い胆汁酸を排出する食材とは?

Hen of the Woods, マイタケ

by Joi Ito(画像:Creative Commons)

マイタケ

マイタケには他のきのこにはないMXフラクションという成分が入っています。

臓器や血液中の余分な脂肪を古い胆汁酸とともに便に排出したり、腸を活発にして便を促す効果がある。

MXフラクションはエキスとして流れてしまう性質があるので、炊き込みご飯(食物繊維が豊富な大麦で炊く)がおすすめ。

杜仲茶にも胆汁酸の排泄作用が高い成分アスペルロシドが含まれている。

食事をすると血液中の胆汁酸濃度が上がります。

それが褐色脂肪細胞のスイッチとなって、悪い脂肪を燃やしてくれる。

※週3回でも効果があるそうです。

→ 【たけしの家庭の医学】胆汁酸を大腸まで届けて便秘改善!便秘解消食材「エシャレット」 について詳しくはこちら

■古い胆汁酸を効率よく排出!自分でできる腸もみとは?
  1. 椅子に浅く腰を掛けてください。
    背筋を伸ばして、軽く足を開きます。
  2. 両手を重ねて、両手をヘソの下3cmへ差し込み大きく息を吸う
  3. 息を吐きながら上体を倒す
    (手首が太ももに当たるところまで)
  4. 指先を差し込んだ状態で時計回りに3回
    ※強く押しすぎないようご注意ください。
  5. 息を吸いながらゆっくり上体を起こす

※一度に行うのは4セットが目安です。

※寝る前やお風呂上がりに行うのがオススメ







【関連記事】
続きを読む 胆汁酸ダイエット|古い胆汁酸を排出する食材・方法(腸もみ)|#世界一受けたい授業

週2回以上ヨーグルトを食べている人は大腸がんの発症リスクが20%低い!




ビフィズス菌が含まれるヨーグルトを摂取すると腫瘍抑制効果があることが示唆されていますが、米ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院および米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院の研究によれば、長期にわたって週2回以上ヨーグルトを摂取している人は、腫瘍組織中のビフィズス菌の量に応じて、今回のケースでいえばビフィズス菌陽性(現れるという意味)の場合、大腸がんの発症リスクが20%低いことがわかりました。

【参考リンク】

この研究結果をわかりやすくまとめます。

■今回の研究のポイント

ヨーグルトに含まれるビフィズス菌はがんを抑える力があるかもしれないといわれており、今回の研究ではがんの種類やビフィズス菌の量に着目し、ヨーグルトを長く食べると大腸がんになるリスクがどう変わるかを調べました。

■結果

ビフィズス菌が多い腫瘍組織:ヨーグルトを週2回以上食べる人は、ほとんど食べない人に比べて、大腸がんになるリスクが少し低い(約20%減)。

ビフィズス菌が少ない腫瘍組織:逆に、ヨーグルトをたくさん食べてもリスクはほとんど変わらないか、少し高いくらい。

特に、腸の「近位結腸」という部分のがんでは、この違いがはっきり見えたことから、がんの場所やビフィズス菌の量によって、ヨーグルトががんに効くかどうかが変わるということが考えられます。

つまり、今回の研究によれば、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌が大腸がんを抑制する可能性が示唆されたものの、がんの種類や場所によって効果が違うので、すべてに効くわけじゃなく、ヨーグルトが特定の種類のがんにだけ効くと考えられます。

■まとめ

もう一つ別の視点から見てみます。

大腸がん予防に役立つ食べ物は乳製品(カルシウム)!で紹介した英国オックスフォード大学が学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」で発表した研究によれば、乳製品が大腸がん予防に役立ち、それは主にカルシウムによるものと結論付けています。

カルシウムと大腸がんの関係については以前から取り上げられており、カルシウムを多く摂取するグループで大腸がんのリスクが低下|国立がん研究センターによれば、男性において、カルシウムの摂取量が最も少ないグループに比べ、摂取量が最も多いグループで大腸がんのリスクが低くなり、カルシウムの摂取量が最低(300mg未満)のグループと比べると、最高(700mg以上)のグループで大腸がんのリスクが40%近く低いことがわかっています。

カルシウムが大腸がんを予防するメカニズムとしては、腸管内腔の上皮細胞を刺激し、がんの発生を促進する二次胆汁酸を吸着することと、細胞増殖や分化に直接作用することなどが考えられているそうです。

2つの研究をもとに比較してみます。

●最初に紹介した研究によれば、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌が大腸がんのリスクに影響を与える可能性があることがわかりました。特に、ビフィズス菌が多いタイプの大腸がんでは、ヨーグルトを週2回以上食べる人はリスクが約20%減る一方、ビフィズス菌が少ないタイプではあまり効果がない、という結果でした。また、この効果は腸の「近位結腸」という部分で特に目立っていました。

●オックスフォード大学と国立がん研究センターの研究

一方、オックスフォード大学の研究では、乳製品が大腸がん予防に役立つとされ、その主な理由が「カルシウム」にあると結論づけています。国立がん研究センターのデータでも、カルシウムをたくさん摂る人(1日700mg以上)は、ほとんど摂らない人(300mg未満)に比べて大腸がんのリスクが約40%低いことがわかりました。カルシウムは、腸の中でがんを促す物質(二次胆汁酸)を吸着したり、細胞の増殖を調整したりすることで予防効果を発揮すると考えられています。

●2つの研究を合わせると何が言える?

これらを総合すると、ヨーグルトや乳製品が大腸がん予防に役立つ可能性があるという点で一致していますが、その仕組みには2つの要素が関係しているようです。

ビフィズス菌の役割:ヨーグルトに含まれるビフィズス菌が、特にビフィズス菌が多いタイプのがんや近位結腸がんに対して予防効果を持つ可能性。

カルシウムの役割:乳製品全般に含まれるカルシウムが、腸全体で大腸がんのリスクを下げる効果を持つ可能性。

つまり、ヨーグルトが大腸がん予防に効く理由は、ビフィズス菌とカルシウムの両方が働いていると考えられます。ビフィズス菌は特定の種類や場所のがんに効き、カルシウムはもっと広く全体のリスクを減らす、という感じです。

ヨーグルトや牛乳などの乳製品を食べることは大腸がんになりにくくすると考えられるので、ぜひとってくださいね。

→ カルシウムの多い食品|カルシウム不足の原因 について詳しくはこちら

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







果物(フルーツ)の摂取量が多い人は大腸がんリスクが21%低下する!?




英国バイオバンクのデータを活用したある研究によれば、果物の摂取量が多い人は大腸がんのリスクが21%低下することが分かったそうです。

【参考リンク】

果物は健康に良い食材だと思っている方も多いと思いますが、大腸がんリスクを下げる食品としてはあまり紹介されたことがありません。

野菜・果物とがん:食物繊維とβ-カロテンで紹介した最近の研究によると、食物繊維による大腸がんの予防効果は認められていないようです。

しかし、食物繊維の摂取量が極端に少ないと、リスクが上昇するという結果は出ているそうです。

そのため、大腸がん予防のためには、食物繊維の量はある程度摂れば十分であり、多く摂ってもその予防効果は変わらない可能性が高いようです。

また、野菜・果物摂取と大腸がんとの関係について(国立がん研究センター)によれば、野菜・果物をたくさん食べても大腸がんリスクは変わらないと紹介されています。

ただだからと言って野菜や果物に大腸がん予防効果がないとは言い切れず、世界保健機構(WHO)と食糧農業機関(FAO)合同での2003年の報告では、野菜・果物にはわずかながら予防効果があるとし、また、国際がん研究所(IARC)の同じ2003年の報告では、これまでの疫学研究・動物実験などを参考にすると、野菜摂取はおそらく予防的、果物摂取も予防の可能性はあると評価されているそうです。

今回紹介した研究を参考にするならば、果物の摂取量が多い人は大腸がんのリスクが21%低下するというわけですから、これまでの研究結果とは違った結果が出たことになります。

先日nature誌で紹介された大腸がんの発症リスクを下げる食品・栄養素とは?の中でも果物は大腸がんの発症リスクを下げる食品の一つとして紹介されていましたので、大腸がん予防のためには果物を摂らないよりも摂った方がいいということが言えるのではないでしょうか?

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







熊本市が大腸がん内視鏡検査の無償化を検討している理由について考えてみた!




【独自】大腸がん内視鏡検査、熊本市が無償化検討 実現なら全国初 50代後半対象に25年度から(2025年2月6日、熊本日日新聞)によれば、大腸がんは診断されて5年後の生存率が7割超と比較的高く、早期発見・治療が死亡率の抑制につながることから、熊本市が2025年度から、50代後半の市民を対象に大腸内視鏡検査の無償化を検討しているそうです。

なぜ熊本市が大腸がん内視鏡検査の無償化を検討しているのでしょうか?

「第5次くまもと21ヘルスプラン」(骨子案)によれば、熊本県は健康寿命(令和1年)は男性72.24年(全国37位)、女性75.59年(全国24位)とありますが、平成25年(2013年) 男性71.75年(全国8位)、女性74.40年(全国25位)であったことから、男性の健康寿命は延びているものの順位は下がっています。

がん検診(胃・肺・大腸・子宮頚・乳)の受診率は全国平均を上回っているものの、熊本県がん対策推進基本計画の目標値55%には届いておらず、令和4年度熊本県健康づくりに関する県民意識調査によれば、胃がん、肺がん、大腸がん検診については40歳~50歳代の受診率が低い傾向にあるそうです。

熊本市が50代後半の市民を対象に大腸がん内視鏡検査の無償化を検討したのには、1)大腸がん検診については40歳~50歳代の受診率が低い傾向にある、2)大腸がんは診断されて5年後の生存率が7割超と比較的高く、早期発見・治療が死亡率の抑制につながる、といった理由があるのではないでしょうか?

大腸ポリープは大腸がんのリスクを高めるリスク要因であると考えられています。

大腸がんのリスクファクター|国立がん研究センターによれば、ポリープの大きさが大きいほど大腸がんになるリスクが高くなり、また、ポリープの出来やすい人は大腸がんになるリスクが高いことから、大腸ポリープをいかに小さく、またできにくくするかは大腸がん予防の一つのアプローチといえます。

つまり、大腸がんの予防には、いかにして内視鏡検査時に前がん病変であるポリープの段階で見つけ摘除することが重要です。

大腸がんの国内の罹患者数は14万7,725人!初期の段階では症状がほぼ現れない大腸がんを予防する方法とは?で紹介した厚生労働省の公開したデータによれば大腸がんの国内の罹患者数は14万7,725人で、今後も増加が予想されます。

大腸がんはもはや高齢者の病気ではない!若い世代で大腸がんの発生率が高まっている理由とは?によれば、世界の多くの国と地域で50歳未満の若い人の大腸がんの発生率が高まっており、また2023年3月に学術誌「サイエンス」に掲載された論文によれば、1990年代以降は多くの国で、50歳未満での大腸がんの発生率が毎年2~4%ずつ増えており、30歳未満ではより顕著であり、2023年3月に医学誌「CA: A Cancer Journal for Clinicians」に発表した論文でも、米国で55歳未満で診断された人の割合が1995年の11%から現在は20%まで増加しており、大腸がんはもはや高齢者の病気ではないといえます。

このことから、大腸がんを予防するためには、検診の推奨年齢を下げることが大事になってきます。

また、大腸がんのリスク要因には、家族歴があり、遺伝的要因も大きいので、家族に大腸がんの人がいる場合には早めに健診を受けることが望ましいと考えられます。

⇒ 大腸がんチェック について詳しくはこちら







【関連記事】

2月4日はWorld Cancer Day!大腸がんの早期発見をサポートする「AI内視鏡」とは?




食の欧米化で大腸がん患者数が1位に 医師の見逃し防ぐ「AI内視鏡」で発見率アップ!保険適用になったばかりの最新技術【しってる?】(2025年2月4日、FNN)では、2月4日はがんについて考えようという1日「World Cancer Day」ということで、日本国内で最も患者が多い大腸がんを検査する新しい技術「AI内視鏡」について取り上げています。

大腸ポリープ・大腸がんの早期発見率98%!AIを活用したリアルタイム内視鏡診断サポートシステム|国立がん研究センター・NECでは以前大腸ポリープ・大腸がんの早期発見を助ける、AIを活用したリアルタイム内視鏡診断サポートシステムを紹介しました。

大腸の場合、通常“がん”は前がん病変であるポリープから発生することが明らかとなっており、人間ドックや大腸がん検診で発見された場合は、積極的に内視鏡的摘除が行われています。実際に米国では、1993年に報告されたNational Polyp Studyと2012年に報告されたそのコホート研究の結果から、大腸腺腫性ポリープを内視鏡的に摘除することが大腸がんの罹患率を76%~90%抑制し、死亡率を53%抑制したことが明らかにされています。

大腸ポリープは大腸がんのリスクを高めるリスク要因であると考えられています。

大腸がんのリスクファクター|国立がん研究センターによれば、ポリープの大きさが大きいほど大腸がんになるリスクが高くなり、また、ポリープの出来やすい人は大腸がんになるリスクが高いことから、大腸ポリープをいかに小さく、またできにくくするかは大腸がん予防の一つのアプローチといえます。

つまり、大腸がんの予防には、いかにして内視鏡検査時に前がん病変であるポリープの段階で見つけ摘除することが重要なのですが、医師による見逃しの例があるという報告があります。

従って、このポリープを内視鏡検査時に見逃さないことが重要ですが、肉眼での認識が困難な病変や発生部位、医師の技術格差により24%が見逃されているという報告もあります。また別の報告では、大腸内視鏡検査を受けていたにもかかわらず、後に大腸がんに至るケースが約6%あり、その原因は内視鏡検査時の見逃し(58%)、来院しない(20%)、新規発生(13%)、不十分な内視鏡治療による遺残(9%)が挙げられています。

緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法を開発|東北大・トプコンによれば、視神経の変形を肉眼で判定し、緑内障の分類作業を行なう上で、従来は、医師の経験や主観的な要素が大きく、また一般的な診療所では分類が難しいことが問題となっているのと同様に、肉眼では見つけにくいために見逃しが起こるだけでなく、大腸がん内視鏡検査を行う医師の技術が不足しているために見逃していたと考えられるということがあったそうです。

大腸内視鏡検査に今回開発したシステムが活用されるようになれば、従来は肉眼では認識することが困難であった前がん病変であるポリープや大腸がんを発見することができるようになることや経験の浅い内視鏡検査医でも経験豊富な医師と同様の結果を出すことが期待されます。

→ 大腸ポリープ手術までの経緯・手術内容・大腸ポリープ切除後の食事|大腸ポリープ手術を受けた患者さんにインタビュー について詳しくはこちら

→ 大腸がんの症状・初期症状・原因 について詳しくはこちら

■まとめ

ニュースの中では、大腸がんは、年々、患者や亡くなる人が増えていて、その背景には食生活の欧米化などがあると紹介しました。

大腸がんの国内の罹患者数は14万7,725人!初期の段階では症状がほぼ現れない大腸がんを予防する方法とは?で紹介した厚生労働省の公開したデータによれば大腸がんの国内の罹患者数は14万7,725人で、今後も増加が予想されます。

大腸がんはもはや高齢者の病気ではない!若い世代で大腸がんの発生率が高まっている理由とは?によれば、世界の多くの国と地域で50歳未満の若い人の大腸がんの発生率が高まっており、また2023年3月に学術誌「サイエンス」に掲載された論文によれば、1990年代以降は多くの国で、50歳未満での大腸がんの発生率が毎年2~4%ずつ増えており、30歳未満ではより顕著であり、2023年3月に医学誌「CA: A Cancer Journal for Clinicians」に発表した論文でも、米国で55歳未満で診断された人の割合が1995年の11%から現在は20%まで増加しており、大腸がんはもはや高齢者の病気ではないといえます。

このことから、大腸がんを予防するためには、検診の推奨年齢を下げることが大事になってきます。

また、大腸がんのリスク要因には、家族歴があり、遺伝的要因も大きいので、家族に大腸がんの人がいる場合には早めに健診を受けることが望ましいと考えられます。

⇒ 大腸がんチェック について詳しくはこちら







【関連記事】