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管理栄養士に聞く「油脂との賢い付き合い方」

Chile Olive Oil

by catalina woken(画像:Creative Commons)




油脂との賢い付き合い方 – 管理栄養士に聞く

(2010/4/9、マイコミジャーナル)

1.脂質=悪!?

高カロリー=太るというイメージからか、脂はとにかく減らせばいいという風潮がある。

だが、ヒトにとって、生命維持のため食品から摂らなければならない必須栄養素のひとつが必須脂肪酸。

脂質は生命の根幹をなす細胞膜の構成成分となり、ホルモン合成や脂溶性ビタミンの吸収を助けるなど大事な役割を担っている。

最近では、脂肪酸のバランスが脳機能の低下やうつ病発症にも関与していることも言われている。

脂質といってもいろいろな種類があり、現在の日本人に足りない傾向にあるもの、多すぎる傾向にあるものなどを正しく把握しておくことが肝腎だ。

以前までは、油の摂取をできるだけ控えるようにするような風潮が確かにありましたよね。

とにかく油の量を減らしなさいというような・・・。

しかし、最近では、エリカ・アンギャルさんや伊達友美さんが良い油を摂ることの重要性を伝えるようになり、すこしずつ変わってきているような気がします。

人間にとって脂質、特に必死脂肪酸は欠かすことのできないものです。

日本人が摂り過ぎているものを減らし、足りない傾向にあるものに置き換えることが必要だと思います。

2.摂り過ぎに注意したいリノール酸

リノール酸はn-6系列の多価不飽和脂肪酸で、食品から摂らなければならない必須脂肪酸である。

しかし、現在の日本人は過剰摂取の傾向にあり、リノール酸を摂りすぎることによる害(心臓・脳血管系疾患、欧米型癌、アレルギー性疾患、その他炎症性疾患)が明らかにされている。

リノール酸を多く含む食品は、主に植物性オイル。

その他、米、スナック菓子、市販の揚げ物総菜、ドーナッツなどの揚げ菓子からも容易に摂れてしまう。

リノール酸は摂り過ぎている傾向にあるようです。

このリノール酸の摂取を減らし、他の油脂に変えていきたいですが、どの油が良いのでしょうか。

3.積極的に摂りたいα-リノレン酸

α-リノレン酸はn-3系列の多価不飽和脂肪酸で、こちらも食品から摂らなければならない必須脂肪酸。

α-リノレン酸はn-6系列のリノール酸と作用を抑制しあう関係にあり、バランスが大事となる。

つまり、リノール酸を摂るなら、α-リノレン酸もしっかり摂っていくことが必要。

現代人は、摂り過ぎの傾向にあるリノール酸を減らし、α-リノレン酸の摂取を増やすことが大事なのだ。

α-リノレン酸はしそやえごまなど緑の濃い野菜に含まれる。

しそ油やえごま油は液体のオイルとしても販売されている。

n-3系列の多価不飽和脂肪酸にはα-リノレン酸の他、EPA、DHAもあり、魚油をしっかり摂ることも必要となる。

リノール酸を摂りすぎている一方、αリノレン酸の摂取は少ないようです。

できれば、リノール酸の摂取を減らし、αリノレン酸や オメガ3系脂肪酸の摂取を増やしていきたいですね。

4.食べる>液体

例えばリノール酸はごはんを食べることで、αーリノレン酸は魚を食べて摂ることができる。

油脂は、肉や魚、卵や大豆、ナッツや乳製品を食べることからも摂取できるという認識を持っておきたい。

液体の油は「酸化」の心配があるし、また摂り過ぎてしまうことにもなる。

油と聞くと、「液体」をイメージしてしまいがちですが、実際は、いろんな食べ物から摂取することができます。

そうした認識を持つと、食べ方も変わってくるかもしれませんね。

5.シチュエーションで使い分ける

外食で揚げ物を食べる機会の多い人はn-6系列の多価不飽和脂肪酸であるリノール酸を比較的、過剰摂取しやすいため、自宅での食事では極力、液体の「植物性オイル」の摂取と揚げ物、揚げ菓子などを控えたい。

ごはんのどか食いも御法度。

液体の油を使いたいときは、n-6系列の一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸を含む「オリーブオイル」を少量使うのが良いだろう。

また、魚が苦手で小食であり、痩せぎみの人が、液体の油で手軽にエネルギーを補給したいときには、n-3系列の多価不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富な「しそ油」や「えごま油」をサラダにかけたり、お味噌汁やスープなどに落とすのもいい。

なお、「しそ油」や「えごま油」は引火しやすいので生食がおすすめ。

また酸化しやすいので開封後は冷暗所に保存し、早めに使い切りたい。

このようにしてみていくと、日本食=和食は良いバランスで出来ているなぁと感じてしまいます。

ごはん(リノール酸)と魚(αリノレン酸)を一緒に食べることが自然と出来ていたわけです。

極端にあれだけを食べれば良いとかではなく、バランスよく食べるように栄養について学んでいきたいですね。







「えごま油」など植物油の上手な使い方|はなまるマーケット(TBS)

Soybean Oil

by United Soybean Board(画像:Creative Commons)

健康・美容チェック > オメガ3 > えごま > 「えごま油」など植物油の上手な使い方|はなまるマーケット(TBS)




2010年3月15日放送のはなまるマーケットでは、「植物油の上手な使い方」が取り上げられました。

■植物油を上手につかって健康に!

植物油を用途で使い分けている人が増えているそうですが、油には、太るとかからだに悪いといったイメージを持つ人もいるようです。

しかし、油は摂り過ぎてはいけないものの、毎日摂る必要があります。

油には、抗酸化性のあるビタミンEが含まれており、身体のサビといわれる過酸化脂質を抑え、老化を抑えるといわれています。

また、植物油には、コレステロールを抑える働きや脂溶性のビタミンの吸収率UP、薄味でも美味しいので塩分を控えられるといった嬉しい効果があるそうです。

油が不足すると、免疫力が低下したり、肌荒れや肌の炎症を引き起こすそうです。

 

●植物油の摂取目安

一日大さじ1から2

油のカロリー 大さじ1=111kcal

 

■植物油に含まれる栄養

αリノレン酸系

αリノレン酸系の油は流行っていて、サプリメント感覚で摂る方が多い。

  • えごま油
  • 亜麻仁油
  • シソ油など

αリノレン酸系の油の健康効果

αリノレン酸系の油の使い方

仕上げに使う

どんな料理にも深みがでるので、仕上げにかけると美味しくなる。

 

ヘルシーきのこサラダ(4人分)

【材料】

  • しめじ 1パック
  • マイタケ 1パック
  • しいたけ 6枚
  • セロリ 1/3本
  • ポン酢 大1と1/2
  • 塩 適量
  • えごま油 大1

【作り方は】

材料を適当なサイズに切り、エゴマ油以外の材料を混ぜ、600wの電子レンジで2分30秒加熱します。

最後に仕上げとして、えごま油をかけます。

ポイントは、エゴマ油は熱に弱いので、出来上がってから混ぜるようにすること。

※αリノレン酸系の油は加熱すると急速に酸化が進む特徴がある。

 

オレイン酸系

  • オリーブオイル
  • ひまわり油
  • 紅花油
  • 菜種油
  • レッドパーム油(βカロテン・ビタミンEが豊富。スプーン一杯で一日の必要な量のβカロテンやビタミンEが摂れる)
  • 落花生油 など

オレイン酸系の油の健康効果

  • 悪玉コレステロールを下げる

スナップエンドウとアスパラの油ゆで(4人分)

【材料】

  • 塩 適量
  • 落花生油 大1
  • スナップエンドウ 1袋
  • アスパラガス 3本

【作り方】

1. 湯2リットルに塩適量・落花生油大さじ1を入れる。

※油を入れることで、湯の沸点を高く保てるので、早くゆであがる。

※油の効果で艶が良くなり、風味がついて美味しくなる。

2. 野菜を入れてから1分ほどで取り出す。

 

リノール酸系

  • ごま油
  • グレープシードオイル
  • コーン油
  • 大豆油
  • 綿実油 など

リノール酸系の油の健康効果

  • 必須脂肪酸で、新陳代謝を保つ
  • コレステロールを下げる

番組でおすすめしていたのは、パンプキンシードオイル

全く精製されていないので、酸化しやすい。かけ油として使う。

 

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【関連記事】

スーパー美人サラダ(エリカ・アンギャル)|アボカドオイルを使ったドレッシングの作り方|世界一受けたい授業




Salat

by Katrin Gilger(画像:Creative Commons)

2009年7月25日放送の世界一受けたい授業では、エリカ・アンギャルさんによる「世界一の美女になるダイエット」が特集されていました。

エリカ・アンギャルさんは、ミス・ユニバース日本代表の栄養管理・指導をされている方なのだそうです。

■良い食事は健康的で美しい体を作る。

今日あなたが食べたものが10年後のあなたを決める。

■キレイになるサラダの食べ方

若い日本人の女性に多いのが、間違った野菜サラダの食べ方。

食物繊維が豊富そうという理由で、レタスとキャベツだけを食べたり、油分を摂ってはいけないということで、オイルは摂らず、塩だけで食べる食べ方が多いそうです。

しかし、その食べ方では、肌がぼろぼろになったり、体調が悪くなったりしてしまいます。

キレイにダイエットするためには、きちんと栄養素をとることが大事です。

●スーパー美人サラダ

例:ほうれん草、ルッコラ、パプリカ、アボカド、ひよこ豆など色の濃い野菜

このサラダにアーモンドを振りかけるのがおすすめなのだとか。

アンチエイジングと健康にお勧めなのだそうです。

このサラダは、塩より油をつけるのがお勧め。

それは、色の濃い野菜に含まれる抗酸化成分は油に溶けて吸収される脂溶性があるので、油を一緒にとるのが大事。

良い油を摂ると、代謝もアップし、腹もちもよいとのこと。

ただし、油の摂り過ぎには注意。

おススメの油は、「アボカドオイル」。

●アボカドオイルの良い点
●アボカドオイルを使ったドレッシングの作り方
  1. アボカドオイルとバルサミコ酢を2:1の割合で混ぜる。
  2. レモン汁をお好みで入れる。
  3. 塩・粗びきコショウ少々で味を調える。