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【花粉症薬の落とし穴】知らず知らずに集中力や判断力、作業能率が低下してしまう「インペアード・パフォーマンス」とは?

Sneeze

by Hermann Kaser(画像:Creative Commons)

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花粉症薬の落とし穴 眠気だけでなかった… 思わぬ“脳力”低下

(2009/2/10、東京新聞)

花粉症のシーズンがやってきた。

くしゃみ、鼻水、鼻づまり。

アレルギー症状に苦しむ人は多く、ドラッグストアの店頭には花粉症対策の薬が並ぶ。

だが、よく使われる抗ヒスタミン薬は効果が高い一方、眠気だけでなく気付かぬうちに集中力や判断力の低下をまねき、仕事や勉強に影響することがある。

花粉症治療の落とし穴とは-。

花粉症対策薬に使われる抗ヒスタミン薬は、眠気だけでなく気付かぬうちに集中力や判断力の低下をまねき、仕事や勉強に影響することがあるそうです。

ではまず、なぜ、抗ヒスタミン薬がよくつかわれるのでしょうか。

花粉症などのアレルギー性鼻炎は、鼻の粘膜にアレルギーの原因になる異物が接触、ヒスタミンが過剰に分泌されることで起きる。

ヒスタミンの働きを抑えるために抗ヒスタミン薬が使用されるというわけですね。

抗ヒスタミン薬の副作用とはいったんどういうものなのでしょうか。

東北大大学院教授(医学系研究科機能薬理学分野)の谷内一彦さんは「抗ヒスタミン薬は一九四〇年代につくられたが、いい薬で即効性が高い。

ただ、鼻の粘膜だけでなく脳の方にも効いてしまう。

脳を活発にする脳内ヒスタミンの働きを抑制し、脳の働きを低下させる」と話す。

抗ヒスタミン薬には効果が高い一方、鼻の粘膜だけでなく、脳にも効果があるため、脳の働きが低下してしまうというわけです。

そのために、眠くなったり、だるさを感じたりするというわけですね。

しかし、気をつけたいのはそれだけではないようなのです。

だが、気を付けたいのは、こうした自覚症状がなく知らず知らずに集中力や判断力、作業能率が低下する「インペアード・パフォーマンス」だと、谷内さんは指摘する。

インペアードは「正常な機能が損なわれた」の意味で、インペアード・パフォーマンスは「気付きにくい能力ダウン」。

本人だけでなく周囲も気付きにくい。

知らず知らずのうちに、集中力や判断力、作業能率が低下する「インペアード・パフォーマンス」という言葉があるそうですが、抗ヒスタミン薬による「インペアード・パフォーマンス」によって、車や飛行機の運転、仕事、スポーツ、勉強などに影響をもたらす恐れがあるようです。

また、花粉症による労働生産性への影響は大きいそうです。

プロジェクトメンバーで、花粉症治療と労働生産性への影響について研究した小林慎さんは「スギ花粉症に悩む人の割合はこの十年で一・六倍に増え、三・七人に一人が花粉症患者。

労働生産性低下による損失額は約二千四百億円になる」と説明。

「抗ヒスタミン薬服用による労働災害発生のリスクは、抗うつ薬や麻酔性の成分を含む薬より高い」と指摘する。

花粉症が国の経済に与える影響が大きくなっており、今後は国家プロジェクトとして花粉症対策を行う必要がありそうですね。

適切な花粉症対策を行うためにも、ぜひ専門医に診てもらうようにしましょう。

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「遺伝子検査」による予測医療で、人は100歳まで生きられるか?

DNA?

by Thomas Wensing(画像:Creative Commons)




将来の健康や医学を語るうえで重要となるのが、遺伝子を調べることで病気を予測し、予防・治療するということだと思います。

このことに関して興味深い記事がありましたので、ご紹介します。

「遺伝子検査」による予測医療で、人は100歳まで生きられる?

(2008/11/26、ダイヤモンドオンライン)

記事によると、アンチエイジング医療の最先端は、「予防医学(体の老化の兆候を早めに発見して「老化を予防」する医学)」から遺伝子検査による「予測医療」へと向かっており、すでに一部のクリニックでは「遺伝子検査」による予測医療がはじまっているそうです。

遺伝と健康問題は大きくかかわっており、メタボリックシンドローム糖尿病高血圧・心筋梗塞・肺がん・骨粗鬆症・アレルギー・乳がん ・アルツハイマー病など様々な病気になりやすい遺伝子を持つかどうかの検査を受けることができるそうです。

今後は、遺伝子による検査が重要な位置を占めるようになると思ったところ、そうではないようなのです。

やはり、生活習慣などの環境要因が大事だと書かれています。

私たちの健康における個人差に関して、遺伝素因だけで説明できるのは20~30パーセントだけであると、何十万人もの双子(*)を対象とした研究結果が示しています。

これは残りの70~80パーセントは、ライフスタイルのような環境要素が原因であることを意味します。

遺伝的になりやすい病気を知ることにより、生活習慣をよりよい習慣にしていくことが今後重要になりそうです。







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