> 健康・美容チェック > 生活習慣病 > 高血圧 > 血圧を下げる方法 > 高血圧を予防・改善する食事療法「DASH(ダッシュ)食」とは?
高血圧を予防する食事方法としては「減塩」することが挙げられますが、ここ数年アメリカで高血圧患者のための食事療法として研究され注目を集める「DASH食」について取り上げてみたいと思います。
【目次】
■DASH食とは?
by Michael Stern(画像:Creative Commons)
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血圧を下げる作用のある食品は、単独で食べるより組み合わせて摂るほうが効果が大きいため、DASH食またはこれに準ずる食事を続けることにより、軽症の場合は降圧剤を服用しなくても済むようになる人もいます。
DASH食とは、米国立保健研究所などが提唱している高血圧患者のための食事療法のことです。
DASHとは、「Dietary Approaches to Stop Hypertension」の略で、直訳すると、「高血圧を予防するための食事方法」でしょうか。
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■DASH食の基本
DASH食の基本は2つ。
1 野菜・果物・低脂肪の乳製品を充分摂る
2 肉類および砂糖を減らす
具体的には、緑黄色野菜と淡色野菜を毎食取り入れ、果物はカリウムの多いバナナ・プルーン・りんごなどがよく、また、鶏肉以外の肉を減らして魚を増やします。肉の調理は皮や脂を取り除き、揚げずに網焼きしたりゆでたりします。
低脂肪の牛乳・ヨーグルト・チーズ等でカルシウムを充分補ない、ナッツ類や豆類も意識して摂り、パンは全粒粉を使ったものがよいでしょう。
逆に減らす食品は、牛肉や豚肉(脂身)、甘いお菓子、砂糖を含むソフトドリンク類などです。
カリウム・カルシウム・マグネシウム・食物繊維には、増えすぎた塩分を効率よく体外へ排出させる効果があります。
カリウムは、血液での濾過装置である腎臓に作用すると考えられており、余分な塩分をより多く体外へ排出すると考えられています。
【DASH食で増やす食品】
- 緑黄色野菜
- 淡色野菜
- カリウムの多い果物(バナナ・プルーン・りんごなど)
- 低脂肪の牛乳
- ヨーグルト
- チーズ
- ナッツ類
- 豆類
- 魚
【DASH食で減らす食品】
- 牛肉
- 豚肉(脂身)
- 甘いお菓子
- 砂糖を含むソフトドリンク類
■DASH食が一日に必要とする量
カリウム 4252mg (例 ほうれん草 3束)
カルシウム 1122mg (例 牛乳 5杯半)
マグネシウム 452mg (例 アーモンド90粒)
食物繊維 28g (例 ごぼう 2本半)
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■伝統的な和食をDASH食と比較
伝統的な和食をDASH食と比較すると、食物繊維・カリウム・マグネシウム・カルシウムはやや低いものの、バランスはよいといえます。しかしコレステロールと塩分が多めなので、卵などを控え、低脂肪の乳製品をプラスした薄味の和食であればDASH食に近くなるでしょう。
ただし、腎疾患の人が果物や野菜のカリウムを摂りすぎると害があります。また糖尿病の人が果物やナッツ類を多量に摂るとカロリーオーバーにつながるので、食餌療法を検討する際は必ず主治医にご相談ください。
伝統的な和食とDASH食の比較によれば、次のようなポイントに注意が必要です。
- 食物繊維・カリウム・マグネシウム・カルシウムがやや低いもののバランスは良いので、少し増やす。
- 塩分が多めなので、薄味にすることを心がける。
- 腎疾患(腎臓の病気)の人はカリウムを摂り過ぎると体に悪影響があるので気を付ける。
- 糖尿病の人はカロリーオーバーにつながるので注意が必要。
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