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着る健康診断|「病気予防」ウェアラブル|体調変化をデバイスを使って事前に察知|2019年ヒット予測ランキング

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■着る健康診断|「病気予防」ウェアラブル|体調変化をデバイスを使って事前に察知|2019年ヒット予測ランキング

「日経トレンディ」が発表した「2019年ヒット予測ランキング」の中で健康が気になる人が注目するのが第22位の「着る健康診断」です。

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「着る健康診断」とは体調変化をウェアラブルデバイスを使って事前に察知し、病気を予防しようとするもの。

これまでにもこのブログでは「着る健康診断」に関するウェアラブルデバイスについて紹介しました。

●心電図

APPLE HEART STUDY|APPLE WATCHの心拍センサーを使って心房細動を通知するアプリ スタンフォード大学と提携で紹介しましたが、Appleは、スタンフォード大学と提携して、Apple Watchの心拍センサーを使って不規則な心臓リズムに関するデータを収集し、心房細動(AFib)を経験しているユーザーに通知するアプリ「Apple Heart Study」アプリを発表しました。

Appleによれば、脳卒中の主な原因である心房細動(AFib)は、毎年アメリカで約13万人の死者と75万人の入院患者の原因となっているそうですが、心電図機能を搭載したアップルウォッチを着けておくことで、前もって体調変化を察知することが可能になることが期待されます。

その他にも、ウェアラブルデバイスで得た生体データによる病気の予兆を検知することで運転手の突然の体調変化による死亡事故を未然に防ぐシステムによれば、リストバンド型の血圧測定デバイスを運転手につけてもらい、脈拍、心電図、体温、呼吸数、血中酸素濃度をクラウド上でモニターすることで、病気の予兆を検知するサービスが考えられています。

また、福井の京福バスではIoTで交通事故を防ぐシステムの実証実験が行われているそうで、運転手がNTTと東レが開発した機能素材を使った衣類を着用することにより、心拍数をリアルタイムでチェックし、また運転手の動作(急ハンドル・急ブレーキ)や車の動きを総合して分析し、事故を未然に防止することを目的としています。

●血圧

Omron HeartGuide watch brings blood-pressure measurements to CES 2018

#オムロン、隠れ高血圧の発見に役立つ腕時計型のウェアラブル心電付血圧計を開発|#CES2018では、オムロンヘルスケアが、ラスベガスで行われた家電見本市「CES 2018」で、隠れ高血圧の発見に役立つ腕時計型のウェアラブル血圧計を開発し、参考展示をおこなったニュースを取り上げました。

健康状態をいつも見守り、病気の心配のない未来へ「手首だけで1拍ごとの血圧を連続測定」

手首の手の平側にある橈骨動脈(とうこつどうみゃく:手の平側の人差し指の延長線上にある)上に2枚の圧力センサを平らに押し当てて、血圧を測定します。

二枚の圧力センサ(それぞれ46個のセンサが取り付けられている)から得た圧力情報を基に、その人にあった最適なセンサの角度へ自動調整し、血管に適切な圧力をかけ、血圧を測定します。

これにより、手首に取り付ける機器のみで、心臓の拍動の一拍ごとの血圧を連続して測ることが可能になります。

●血糖値

Get Started with your FreeStyle Libre 14 day System

2018年5月7日放送の「名医のTHE太鼓判!」で血糖値を測定する際に使われていた「FreeStyleリブレ」は腕に血糖センサーを貼り付けて、リーダーをかざすと血糖の変動がわかるというもの。

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【関連記事】

●心電図を測定する医療用ウェア

長期間の心電図測定を目指した医療用「hitoe®ウェアラブル心電図測定システム」の販売開始について (2018/9/25、東レ)によれば、2018年9月より「hitoe®ウェアラブル心電図測定システム」を販売開始するそうです。

近年の研究によれば、不整脈の一種であり、病気の初期では症状が間欠的に起こることが多い発作性心房細動の検知率は心電図を長く測定するほど高くなるのですが、これまで標準的に使われているタイプは粘着剤で皮膚に固定されるためかぶれやかゆみなどの皮膚トラブルに悩まされていたそうです。

【参考リンク】

  • David J. Gladstone, M.D., Ph.D., Melanie Spring, M.D., Paul Dorian, M.D., Val Panzov, M.D., Kevin E. Thorpe, M.Math., Judith Hall, M.Sc., Haris Vaid, B.Sc., Martin O’Donnell, M.B., Ph.D., Andreas Laupacis, M.D., Robert Côté, M.D., Mukul Sharma, M.D., John A. Blakely, M.D., et al., for the EMBRACE Investigators and Coordinators* Atrial Fibrillation in Patients with Cryptogenic Stroke N Engl J Med 2014; 370:2467-2477 DOI: 10.1056/NEJMoa1311376

そこで、ポリエステルのナノファイバー生地を導電性高分子で特殊コーティングした「電気を通すテキスタイル」である機能素材hitoe®を用いることで、長期間肌に密着してもかぶれにくいことにより、患者の負担が軽減し、また、医療現場の効率性が高まるというメリットがあります。

心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材「hitoe」を使ったウェア「C3FIT IN-PULSE」を活用して不整脈の臨床研究|東大病院・NTTドコモによれば、「hitoe」は、着用するだけで心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材です。

●IoTウェア

●いびき防止アイマスク




■まとめ

「2018年ヒット商品ベスト30」の第4位「zozo」のゾゾスーツがこれから体型をチェックするものになると予想していましたが、残念ながら、配布計画を縮小していくということでZOZOSUITで体型をチェックするダイエットアプリのアイデア|フィットネスジムが導入するとより効果がわかりやすくなる!というアイデアは夢のものとなりそうですが、予防医学が注目される中で、日常的に健康診断をすることで病気を予防するという考え方は今後人気になっていくのではないでしょうか?

また、保険とIOTを融合した健康増進サービスの開発に注目!|ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?でも取り上げましたが、フィットネストラッカーをつけて健康増進活動をした人が得をする保険も出てきています。

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健康データを分析することで、どういうライフスタイルの人のほうが健康になりやすいというデータも得られるようになれば、「健康寿命を延ばす」という目標を達成するためのヒントとなるでしょう。

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これから少しずつ「着る健康診断」というアイデアが実用的になってきそうなので注目ですね!







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糖尿病リスク予測ツール|「健診結果」を用いて将来の糖尿病発症リスクを予測するシステムを開発|国立国際医療研究センター

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■糖尿病リスク予測ツール|「健診結果」を用いて将来の糖尿病発症リスクを予測するシステムを開発|国立国際医療研究センター

国立国際医療研究センターは、「健診結果」を用いて将来の糖尿病発症のリスクを予測するシステム「糖尿病リスク予測ツール」を株式会社教育ソフトウェアと共同開発したそうです。

ツールは糖尿病と診断されたことのない30歳から59歳までの方が対象で、糖尿病の既往歴・性別・年齢・身長・体重・BMI・腹囲・タバコを吸っている・最高(収縮期)血圧・最低(拡張期)血圧・高血圧の薬・脂質異常症の薬(コレステロール・中性脂肪を下げる薬)という基本項目を入力し、空腹時血糖・ヘモグロビンA1c・LDLコレステロールHDLコレステロール中性脂肪AST(GOT)ALT(GPT)γ-GTP・ヘモグロビン(血色素)という血液データを入力することで、より高精度の予測をすることができるそうです。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら







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KDDIの自宅でできる血液検査「スマホ de ドック」|動脈硬化・糖尿病・心筋梗塞・脳梗塞など病気のリスクがわかる

【目次】




■KDDIの自宅でできる血液検査「スマホ de ドック」

KDDIの自宅でできる血液検査「スマホ de ドック」
KDDIの自宅でできる血液検査「スマホ de ドック」

参考画像:おウチでできる血液検査 スマホ de ドック|スクリーンショット

KDDI、自宅で“健康診断”ができる「スマホ de ドック」を夏から–第1弾は血液検査

(2015/3/16、cnet)

KDDIは3月16日、自宅にいながら自分の健康状態を調べられる「スマホ de ドック」を夏に提供することを発表した。

KDDIは自宅で血液検査を行ない健康診断ができるサービスの提供を始めるそうです。

価格は1回4980円(税別)で、ターゲットは、子育て中の専業主婦や自営業の人など、健康診断へなかなか行くことができない人のようです。

■サービスの仕組み

スマホ de ドックは、ほんのわずかな血液(0.065ml)で検査できます。
スマホ de ドックは、ほんのわずかな血液(0.065ml)で検査できます。

参考画像:おウチでできる血液検査 スマホ de ドック|スクリーンショット

どのような仕組みなのでしょうか?

スマホ de ドックを利用するには、ウェブサイトから検査サービスを申し込む。自宅に届いた検査キットを使って微量の血液を採取し検査センターに郵送すると、1週間ほどでサイト内のマイページで結果を確認できる。脂質や肝機能、血糖、痛風など14検査項目の結果を閲覧できるという。

血液検査キットを使って、血液を採取し、検査センターへ郵送すると、1週間ほどで脂質や肝機能血糖痛風など結果が確認できるそうです。

従来の血液検査の約200分の1の血液、わずか0.065mlの血液で、同等の検査結果が得られる「即時血漿分離技術」を採用しているそうです。




■血液検査でわかること

 脂質代謝

これらの数値が悪化すると、血管内の炎症が起こりやすくなり、動脈硬化などのリスクが高まります。

動脈硬化が進んでいるかどうかの目安として、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比率「LH比」と呼ばれる新しい指標が注目されています。

→ コレステロールの比率のLH比(LDLとHDLの比率)とは について詳しくはこちら

 肝機能

これらの数値が悪化すると、肝機能が悪化し、急性肝炎・慢性肝炎肝硬変などの肝臓の病気(肝臓病)のリスクが高まります。

→ 肝臓の数値・検査値|ALT(GPT)・AST(GOT)・γ-GTP について詳しくはこちら

 糖代謝

これらの数値が悪化すると、糖尿病が進み、合併症である心筋梗塞脳梗塞糖尿病網膜症糖尿病性腎症糖尿病性神経障害などのリスクが高まります。

→ 糖尿病の診断基準|血糖値・HbA1c(ヘモグロビンA1c) について詳しくはこちら

 腎機能

  • クレアチニン
  • 尿素窒素

これらの数値が悪化すると、腎臓の機能(腎機能)の悪化が進むことで、急性腎炎、慢性腎炎、腎不全などのリスクが高まります。

→ 腎臓の病気 について詳しくはこちら

→ 腎機能の数値|尿たんぱく・クレアチニン・糸球体ろ過量(eGFR) について詳しくはこちら

 栄養状態

  • 総タンパク
  • アルブミン

これらの数値が悪化すると、栄養不良状態となり、体力の低下や免疫力低下などのリスクが高まります。

 尿酸

  • 尿酸

これらの数値が悪化すると、高尿酸血症や痛風発作などのリスクが高まります。

→ 痛風の目安となる尿酸値の数値 について詳しくはこちら

■感想

Person looking at smartphone in the dark

by Japanexperterna.se(画像:Creative Commons)

遺伝子検査をするユーザーのような健康に関心が高い人はこうした自宅で健康診断ができるサービスに対して関心がありそうです。

糖尿病の発見につながる血糖値への意識が低い!?によれば、糖尿病診断アクセス革命事務局が30~60代の主婦300人を対象に行った「主婦の健診受診状況調査」によれば、5割以上の主婦が検診を受けていないということで、子育て中の専業主婦は今回のサービスのターゲットとしてふさわしいと思います。

ただ、健康診断を受けてほしいというサービス提供側の思いと、実際健康診断に関心があるかどうかについてはギャップがあるかもしれません。

自分の健康で心配なことについての質問では、乳がんや子宮がんなどの「女性特有の病気」が71.3%、「血糖値」は27.3%、「コレステロール」が45.0%となっており、糖尿病の発見に繫がる血糖値への意識が低い結果となっています。

女性特有の病気については関心が高いものの、糖尿病に関連する血糖値への関心は低かったそうです。

そう考えると、血液検査で女性特有の病気が発見できるかどうかについてはわかりませんが、総合的な健康診断サービスというよりも女性特有の病気に絞ったサービスのほうが関心が高まりそうな気がします。







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「データヘルス・ポータルサイト」に6773万人分の健康診断、医療費、生活習慣などのデータを統合|#東大




■「データヘルス・ポータルサイト」に6773万人分の健康診断、医療費、生活習慣などのデータを統合|#東大

データヘルス・ポータルサイト
データヘルス・ポータルサイト

参考画像:データヘルス・ポータルサイト|スクリーンショット

<健保情報>サイトに統合 6773万人分、病気予防に活用

(2017/11/20、毎日新聞)

1399の健康保険組合(2946万人)と、中小企業の全国健康保険協会(協会けんぽ、3827万人)が持つデータを統合することで、業界別・地域別の健康状態の傾向や、どの健保組合がどれぐらい医療費を使い、どんな対策を取っているかを比較検討できる。

東京大は、国内6773万人分の健康診断、医療費、生活習慣などのデータを集計した分析・支援するウェブサイト「データヘルス・ポータルサイト」を運用するそうです。

厚生労働省、個人の医療データの一元管理で医療の効率化目指す 2020年度からでは、厚生労働省は、過去の病院での治療歴や薬の使用状況、健診結果など様々な情報を一元化したデータベース「PeOPLe(ピープル)」(仮称)を2020年度からの運用を目指すということについて取り上げましたが、今回、1399の健康保険組合(2946万人)と、中小企業の全国健康保険協会(協会けんぽ、3827万人)が持つデータを統合し、今後は、1880ある市町村国民健康保険(3294万人、国保組合含む)も加入も検討することから、ほぼ全国民がデータヘルス・ポータルサイトに参加することになり、医療・健康・介護を把握できるプラットフォーム作りの基盤となりそうです。

健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

経済産業省の「新産業構造ビジョン」によれば、個人が自らの生涯の健康・医療データを経年的に把握するため、また、最適な健康管理・医療を提供するための基盤として、健康・医療・介護のリアルデータプラットフォーム(PHR:Personal Health Record)を構築し、2020年度には本格稼働させていくことが必要と提案されています。

【参考リンク】

■健康医療に係るリアルデータプラットフォーム-ICTを活⽤した「次世代型保健医療システム」の整備

健康医療に係るリアルデータプラットフォーム|ICTを活用した「次世代型保健医療システム」の整備|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康医療に係るリアルデータプラットフォーム|ICTを活用した「次世代型保健医療システム」の整備|新産業構造ビジョン|経済産業省

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

Layer1:つくる

  • 最新のエビデンスや診療データを、AIを用いてビッグデータ分析し、現場の最適な診療を支援する「次世代型ヘルスケアマネジメントシステム」(仮称)を整備。

Layer2:つなげる

  • 個人の健康な時から疾病・介護段階までの基本的な保健医療データを、その人中心に統合する。
  • 保健医療専門職に共有され、個人自らも健康管理に役立てるものとして、すべての患者・国民が参加できる「PeOPLe」(仮称)を整備。

Layer3:ひらく

  • 産官学のさまざまなアクターがデータにアクセスして、医療・介護などの保険医療データをビッグデータとして活用する。
  • 「PeOPLe」(仮称)や目的別データベースから産官学の多様なニーズに応じて、保険医療データを目的別に収集・加工(匿名化等)・提供できる「データ利活用プラットフォーム」(仮称)を整備。




■ブロックチェーン技術を活用した医療データの記録・管理

エストニア、医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用すべく試験運用中|日本で導入するにはどのようなことが必要か?によれば、エストニアでは、医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用すべく試験運用が行なわれているそうです。

【参考リンク】

医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用するとどう変わるのでしょうか?

Estonia prescribes blockchain for healthcare data security|Health Matters(2017/3/16、pwc)を参考にまとめてみます。

●個人の医療情報・健康記録を安全に保管することができる

First, health records can be stored securely in a ledger on which all participants (health professionals, patients, insurers) can rely.Doctors, surgeons, pharmacists and other medical professionals all have instant access to an agreed set of data about a patient.

ブロックチェーン技術を活用することで医療情報の偽造・改ざんを防止すると同時に、暗号化技術によって非常に重要な情報である個人の医療情報・健康記録を安全に保管することができます。

これまでは医療情報のような個人情報は巨大な仲介役が管理していましたが、ブロックチェーン技術を活用すれば、そのデータは自分が管理することができるようになります。

データを企業に受け渡すことでサービスを利用している現代ですが、ブロックチェーンが浸透すれば、自分の情報を自分でコントロールすることができるようになるのです。

●医療従事者が患者のデータに即座にアクセスできる

必要な情報だけを医療従事者が即座にアクセスすることができるようになります。

あまりなりたくはないものですが、病気や事故になったとしても、即座に医療従事者がそのデータにアクセスすることにより治療が受けられるようになるわけです。

Its Patient Portal gives citizens access to medical documents, referral responses, prescriptions, and insurance information.Individuals can also use the Portal to declare their intentions regarding blood transfusions and organ donation.

エストニアの患者ポータルでは、医療文書・処方箋・保険情報にアクセスができ、輸血や臓器提供に関する意向も宣言することができるそうです。

つまり、まとめると、医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用することにより、次のような変化が起こります。

  • 医療情報の偽造・改ざんを防ぐ
  • 個人の医療情報・健康記録を安全に保管
  • 医療情報などの個人情報が自分の手に戻ってくる
  • 患者や医療従事者が医療情報に即座にアクセスできる

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■まとめ

遺伝子は、変えられる。――あなたの人生を根本から変えるエピジェネティクスの真実

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コデインの作用は個人が遺伝によって受け継いだものによって大きく異なることが判明したが、それと同時に、ほぼすべての医学的介入の影響もひとりひとり非常に異なることが分かっている。それは、よい方向に作用する場合も、悪い方向に作用する場合もある。

G Rose (1985).Sick individuals and sick populations. Int J Epidemiol. 1985 Mar;14(1):32-8.

「遺伝子は、変えられる。」(著:シャロン・モアレム)で紹介されている英国の医師ジェフリー・ローズさんが「予防医学のパラドックス」と呼んだ考え方を簡単に言えば、遺伝子的に数が勝っているグループに効く薬があったとしても、その薬があなた自身にも効くかどうかはわからず、よい方向に出ることもあれば、悪い方向に出るかもしれないということです。

医師は研究で集められたエビデンスに基づいて書かれたガイドラインに沿って医療を行ないます。

その医療は全体に対しては病気を治す方法であるのですが、ある個人に対しては良い結果を持たらさないかもしれないのです。(確率がどれくらいかはわかりませんが)

そのように考えると、自分自身の健康を守る方法としては、いろんな健康情報にアクセスするよりも、遺伝子検査を受けたり、自分自身の家族・親戚など血縁関係にある人の病気や薬に対する家族歴を知ることが重要なのかもしれません。

創薬は、ビッグデータ活用で激変する〜奥野恭史・京都大学教授/理化学研究所副グループディレクター

(2017/1/17、Top Researchers)

ゲノムの配列には個人個人の体質を区別する情報が入っていますので、その医学的解釈が出来れば、私たち一人一人の体質にあったオーダーメードの医療が可能になります。この夢の医療を「ゲノム医療」と呼んでいるのです。

遺伝的に特定の病気になりやすい体質、よくいわれるのが、家族歴とかある病気になりやすい家系というものは存在していて、そうした遺伝情報がゲノムに書かれており、ゲノムを解析することによって病気の原因を知ったり、治療法を選んでいくことを「ゲノム医療」と呼ぶそうです。

また、遺伝子検査は病気の早期発見にも期待ができます。

家族性高コレステロール血症の重症化しやすい遺伝子の特徴が解明|国立循環器病研究センターによれば、家族性高コレステロール血症(FH)の患者は、急速に動脈硬化が発症・進行する危険性があります。

早く家族性高コレステロール血症(FH)と診断を受けて適切な治療(LDLコレステロールのコントロール)を受けはじめ、動脈硬化の進行を抑えることです。

そのためにも、遺伝子検査で重症化しやすいと診断できれば、家族性高コレステロール血症を早期に治療ができるようになるのではないかと考えられます。

遺伝子検査で思い出されるのは、病気(がん)のリスクを下げるために卵巣と卵管の摘出手術を行なったアンジェリーナジョリーさんです。

アンジェリーナ・ジョリー(ANGELINA JOLIE)、がんリスクを減らすため卵巣と卵管の摘出手術をしていたことを告白によれば、BRCA1遺伝子変異を持つ人は、乳がんや卵巣がんの発症リスクが「とてつもなく高い」ことから、がんの発症リスクを低下させるために、健康な卵管と卵巣を摘出する手術を受けました。

【関連記事】

遺伝子検査についてポジティブな面について紹介してきましたが、考えなければならない問題もあります。

アンジェリーナジョリーさんは、遺伝子検査についてポジティブに受け取り、病気になるリスクを予め下げるために手術をいう選択をしましたが、将来的に病気になるリスクがあっても現時点では病気が起きていない健康な体にメスを入れることにより傷をつけてよいのかという倫理的な問題があります。

なぜなら、医師たちは今まで「primum non nocere(プリムム・ノン・ノケレ)」という格言に従って医療を行ってきたからだ。*

*「まずは害をなさざること」という意味のラテン語[医学的介入によって患者の体を傷つける前に、まず様子を見るべき、という意味合いがある]。

ただ、遺伝子検査をすることによって、病気のリスクを下げる期待ができる一方、遺伝子情報は究極の個人情報ともいえるため、その扱いには慎重にならざるを得ません。

例えば、保険会社が遺伝子情報を要求すれば、生命保険や身体障害保険に関する影響があるかもしれません。

また、「遺伝子スクリーニング(ふるい分け)」や「生命の選択」といった問題もあります。

結婚をして子供を持つことを予定している未来のカップルが、将来生まれてくる子供の健康のことを考えて遺伝子検査を行なった際に、二人の間にできる子供には遺伝子の問題を抱える可能性が高いとなった場合にどうするかという問題も生まれるかもしれません。

「将来の子」遺伝病検査、商業主義に懸念…学会が批判・声明発表へ(2017/7/5、読売新聞)によれば、日本人類遺伝学会、日本産科婦人科学会、日本遺伝カウンセリング学会、日本家族性腫瘍学会など9学会・団体が、生まれる子どもについての遺伝病の発症確率を予測する遺伝子検査サービスに対して声明を発表するそうです。

これからは、遺伝子情報による差別の問題をどうするかを継続して考えながら、遺伝子情報を守るテクノロジー(例えばブロックチェーン)を並行して開発していく必要があると思います。







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はんにゃ川島さんの病気は腎臓がん 手術を告白|#しくじり先生

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【目次】




■はんにゃ川島さんの病気は腎臓がん 手術を告白|しくじり先生

Oh no, DNS is down!

by The Next Web Photos(画像:Creative Commons)

はんにゃ川島 腎臓がん手術を告白 昨年1月…結婚3カ月前に判明

(2016/4/4、デイリースポーツ)

結婚を決めた14年11月に健康診断を受け、腎臓がんと判明。

<中略>

川島の後悔はがん保険に入っていなかったこと。「しくじった」と教訓を語っていた。

はんにゃ・川島章良(34)さんが「しくじり先生 俺みたいになるな!!2時間スペシャル」に出演し、2014年11月に健康診断を受けたところ、腎臓がんが見つかり、2015年1月に摘出手術を受けていたことを告白しました。

こうした話を聞くと、健康診断を受けることやがん保険に加入しておくことは重要なのかもしれません。




■腎臓の機能

腎臓は、血液を濾過し、余分な老廃物や塩分を取り除くという、重要な役割を担っています。

さらに、赤血球を作るホルモンを作り、全身に酸素を行き渡らせたり、血圧を調整したりするなど、生命を維持する上で欠かすことのできない臓器です。

腎臓のろ過機能は糸球体で行われているのですが、その糸球体は損傷しても再生しないため、機能不全や損傷した場合は塩分・カリウムの制限や人工透析が必要となります。

現代人は腎臓に負荷を与える塩分摂取量が多いため、負荷がかかりやすく、知らない間にも腎臓にダメージを与えている場合があります。

→ 腎臓の働き・機能・位置 について詳しくはこちら

■腎臓がんとは

初期段階では症状が現れにくい。腎臓がんの代表的な症状は腹部の疼(とう)痛、血尿、腹部のしこり。ほかに食欲不振、体重減少、全身倦怠感、発熱、貧血などがある。

→ 腎臓の病気|腎臓病の症状・種類・原因・食事 について詳しくはこちら







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