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■糖尿病は自覚症状がほとんどない
by Diabetes Education Events(画像:Creative Commons)
糖尿病は自覚症状なし 深刻化すると失明、腎不全、心筋梗塞
(2011/5/29、ポストセブン)
自覚症状がほとんどなく、重症化すると失明、腎不全、心筋梗塞などの合併症を引き起こす。
<中略>
予備軍を含めると約2210万人と推計されている糖尿病患者は、この10年間で約1.6倍に増えている。
糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの作用が低下して血糖値が高くなる病気で、自覚症状がほとんどなく、発見された時は症状が進行していることが多い。
重症化すると糖尿病性網膜症での失明や腎不全による人工透析、脳梗塞や心筋梗塞などの合併症が起きる危険性が高い。
そのうち、インスリンを分泌する細胞が破壊される1型糖尿病は約1割で、大半が過食や運動不足、肥満などの生活習慣による2型糖尿病だ。
糖尿病は自覚症状がほとんどないため、検査で血糖値が高かったり、治療が必要といわれたことがあっても、そのまま治療を受けない人が多く、そのまま重症化することがあるようです。
■日本人は欧米人に比べてインスリン分泌量が少ない
日本人は欧米人に比べてインスリン分泌量が少なく、不規則な生活習慣や多少の肥満でも糖尿病を発症する。
<中略>
昭和大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科の平野勉教授の話。
「糖尿病には欧米型とアジア型があり、欧米人はインスリンが分泌されても作用しないために発症します。肥満による栄養過多で体内に蓄えられた脂肪のせいでインスリンの効果が出なくなるのが原因です。
日本人を含むアジア人は、もともとインスリンの分泌が欧米人の約半分と少なく、少しの体重増加でも糖尿病を発症します。食の欧米化と生活習慣の不規則から、年々糖尿病患者が増えています」
日本人は欧米人に比べてインスリン分泌量が少なく、少しの肥満でも糖尿病を発症するそうです。
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日本人が糖尿病を発症しやすくなる遺伝子「UBE2E2」が発見されたそうです。
東洋人は、欧米人のように明白な肥満でなくても発症する人が多い。
また、血糖値を制御するインスリンの分泌量が欧米人の半分しかないことが知られており、今回の遺伝子はインスリンを分泌する細胞内で働いている。
つまり、太っていないからと言って糖尿病にならないと過信してはいけないということです。
■糖尿病治療薬
昨年、糖尿病に対する新薬として、血糖値の高い時だけインスリン分泌を促すDPP-4阻害薬が発売された。
従来の内服薬に比べて低血糖を起こしにくく、薬の服用で太る副作用もない。
<中略>
DPP-4阻害薬の内服薬は、現在4製品発売されており、1日1回ないし2回の服用で血糖値をコントロールする。
ほかにも注射薬のインクレチン製剤があり、腹部への注射でDPP-4阻害薬以上に血糖値を低下させることができる。
現在2種類が発売されており、1日1回ないし2回自己注射する。
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インクレチンは小腸などから分泌されるホルモンで、膵臓に働きかけることでインスリンの分泌を促し、血糖値を下げる。
「ジャヌビア錠」「グラクティブ錠」(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)は、米メルクが創製し、万有製薬と小野薬品が共同開発した国内初のDPP‐4阻害薬。
経口2型糖尿病治療薬としては、10年ぶりの新規作用機序を持つ薬剤となる。
インクレチンを分解する酵素「DPP‐4」を選択的に阻害することで、活性型インクレチンを増加させ、血糖低下作用を示す。
糖尿病に関連してインクレチンというホルモンが注目を集めている。
血糖値が高いときはインスリン分泌を促進する一方、血糖値が低いときはあまり作用しないという特徴を持つ。
このインクレチンの効果を持続させて糖尿病を治療しようという新しいタイプの糖尿病治療薬が承認され、近く登場する。
インクレチンは炭水化物や脂質を摂取した後に腸から分泌されるホルモンの総称。
代表的なインクレチンとしてGLP-1とGIPの二種類が知られている。
GLP-1は、主に小腸下部から分泌され、膵臓におけるインスリン分泌の促進と血糖値を上げるグルカゴン分泌の抑制をする作用を持っている。
GIPは小腸上部から分泌され、同じような作用を持つが、インスリン分泌作用はGLP-1の方が数倍強いとされている。
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