2016年4月30日放送の「チョイス@病気になった時」では「隠れ栄養失調」を取り上げました。
もしかすると、あなたの不調の原因は「隠れ栄養失調」なのかもしれません!
しかし、そんなあなたも「隠れ栄養失調」のことを知って、隠れ栄養失調対策をすれば、もう安心です!
「隠れ栄養失調」からくる症状という悩みを抱えていると毎日が憂鬱ですが、そんな悩みがなくなれば、ストレスなく楽しい毎日が過ごせますし、長生きすることもできますので、アルブミン不足対策を実践していきましょう!
【目次】
■現代の栄養失調
食べ物であふれるこの日本で栄養失調(低栄養)の人が増えているそうです。
ダイエットをしすぎて「栄養失調」になっているわけではなく、3食普通に食べている人や痩せていない人も栄養失調になっているということのようです。
またそれは年代別に分けられる問題でもなく、70歳以上の6人に1人が栄養失調であり、若い女性にも増えているそうです。
そして、この状態のままにしておくと、貧血や骨折、肺炎、さらには脳出血まで引き起こす恐れがあるそうです。
なぜ栄養失調が増えているのでしょうか?
■なぜ栄養失調が増えているのか?
by ajari(画像:Creative Commons)
この栄養失調は、血液中の「アルブミン」が不足することによって起こります。
アルブミンとはタンパク質の一種で、血液を流れている血清タンパク質のおよそ6割を占めています。
つまり低栄養とは「タンパク質不足」のことなのです。
番組で紹介したケースでは、アルブミンが不足したことによって、免疫細胞が作られず、免疫力が低下して、腎盂腎炎になったと考えられあるそうです。
アルブミンが不足すると、次のようなことが起こると考えられます。
赤血球の材料が少ない→「貧血」
血管を作る材料が少ない→「脳卒中(脳出血)」
免疫細胞を作る材料が少ない→「肺炎」「結核」
筋肉を作る材料が少ない→「転倒」→「骨折」
■なぜたんぱく質が不足してしまうのでしょうか?
番組のケースによれば、食事でカロリーは摂取できているものの、たんぱく質が不足していました。
肉料理が苦手だったり、以前は、家族のために栄養を考えて、肉や卵などを使って料理をしていた人が、一人暮らしになってから、自分が好きなものだけを食べるようになり、肉や卵を使った料理を食べなくなってしまい、たんぱく質が不足してしまうということがあるようです。
■アルブミン値の目安
血液中の「アルブミン」の値が、体の栄養状態の指標になります。
血液中のアルブミン値は20代の場合は、「男性4.8」「女性4.6」が目標値となります。
血液中のアルブミン値は、50歳代以上の場合、4.3以上あれば安心、4.2~3.9だと要注意、3.8以下は栄養失調と考えられます。
■コレステロールは大切
低栄養の原因はアルブミン不足|ためしてガッテン(NHK) 4月28日でも紹介しましたが、昭和40年以降、日本食+欧米食になったことで、今までの植物性食品や魚に加えて、牛乳・乳製品、肉類、卵類の動物性食品・油脂を摂取するようになったことが寿命が延びている理由と考えられるようです。
こうした食生活の変化によって、血管をしなやかで丈夫に保つために必要な栄養素(質の良い動物性のたんぱく質やコレステロールなど)が摂取でき、血管が弱っておこる脳卒中(脳出血・脳梗塞)が減少し、平均寿命が延びたと考えられます。
つまり、適度に欧米化された食生活により、質の良い動物性たんぱく質やコレステロールを摂取することになったことで、日本人の平均寿命は大きく延びたということです。
コレステロールが高いと心臓病を心配してしてしまうという声もありますが、熊谷修先生によれば、60歳代以降はむしろコレステロールが少し高めのほうが心臓病のリスクが低くなるそうです。
■アルブミン不足対策
●アルブミン不足を予防するには、肉を食べるとよいそうです。
アルブミンを上げる食事|肉を食べてアルブミンを上げたグループは死亡リスクが低い!?で紹介した熊谷修教授(人間総合科学大学人間科学部)によれば、肉をよく食べてアルブミンを上げたグループはほとんど食べないグループに比べて死亡リスクが低いそうです。
また、アルブミン値を上げるためには、鶏のささみよりも牛肉のほうが良いそうです。
それは、牛肉に含まれる「飽和脂肪酸(アルブミンを作り出すエネルギーとなる)」を一緒に摂ることができるからなのだそうです。
お肉を選ぶ場合には、脂身のある肉(豚肉やもも肉)のほうが良いそうです。
アルブミンを上げる食事|肉を食べてアルブミンを上げたグループは死亡リスクが低い!?によれば、「15の食生活指針」に沿った食生活を実践してもらったところ、アルブミンは増加し、血色素の低下も見られなり、つまり、栄養改善の効果があらわれたそうです。
- 3食のバランスをよくとり、食事を抜かずにきちんと食べましょう。
- 油脂類の摂取が不足しないようにしましょう。
- 肉、魚、乳製品、卵などの動物性たんぱく質を十分に食べましょう。
- 肉と魚の摂取は1:1の割合にしましょう。
- いろいろな種類の肉を食べましょう。
- 牛乳は毎日200ml以上飲むようにしましょう。
- 野菜は緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など)や根菜(大根、ごぼう、いもなど)など、いろいろな種類を毎日食べるようにしましょう。
- 食欲がないときは、おかずを先に食べ、ご飯の量を減らしましょう。
- いろいろな調理のしかたや、食品の正しい保存法を覚えましょう。
- 酢、香辛料、香り野菜(ねぎ、にんにくなど)を十分に取り入れましょう。
- 調味料を上手に使い、おいしく食べましょう。
- 和風、中華風、洋風といろいろな料理を食べましょう。
- 家族や友人との会食の機会をたくさんつくりましょう。
- 噛む力を維持するために、義歯は定期的に点検をしましょう。
- 「元気」のための健康情報をすすんで取り入れましょう。
※2から6までの5項目が、低栄養を防ぐための動物性食品や油脂類の摂り方に関する項目です。
お肉はタンパク質が豊富で、実はバランス栄養食品です。
野菜よりも鉄分が豊富で、かつ肉は野菜より鉄分の吸収率が5から10倍高い。
またビタミンも豊富で、特にビタミンB1は豚ヒレ肉100gでレモンの17倍含んでいるそうです。
さらにミネラルも豊富なのだそうです。
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■10食品群チェックシート
「10食品群チェックシート」は、様々な種類の食材が摂れているかをチェックするシートです。
- 肉
- 卵
- 牛乳(チーズなど乳製品)
- 油
- 魚
- 大豆
- 緑黄色野菜
- 芋
- 果物
- 海藻
10食品群チェックシート|PDF(NHKチョイス@病気になった時)
http://www.nhk.or.jp/kenko/choice/pdf/160430.pdf
10品目チェックシート|PDF(NHKためしてガッテン)
http://www9.nhk.or.jp/gatten/pdf/10hinmoku.pdf
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