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コホート研究|葉酸とうつ|前立腺がんと薄毛|ほくろの数と乳がん|脈拍と糖尿病|ヨーグルトと糖尿病|ヤセと認知症|#世界一受けたい授業

Nurse

by Walt Stoneburner(画像:Creative Commons)




2015年9月5日放送の世界一受けたい授業のテーマは「コホート研究でわかったこと」です。

解説 池谷敏郎先生

 

■コホート研究とは

精神保健疫学・コホート研究|国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神保健計画研究部

コホート研究とは、疫学研究の中でも、特定の集団(コホート)を対象として長期的に経過を追跡する調査手法のことを言います。

特定の集団を長期的に追跡調査する手法をコホート研究といいます。

■葉酸が自殺の原因となるうつに効果的

食事パターンと自殺との関連について|多目的コホート研究

今回の研究では、男女ともに、野菜や果物、いも類、大豆製品、きのこ類、海そう類、脂の多い魚、緑茶などが関連した健康型食事パターンにより自殺のリスクが低下するという結果が得られました。この理由として、この食事パターンのスコアが高い群では、葉酸や抗酸化ビタミン(ビタミンCやカロテン)の摂取が多いことによると考えられます。葉酸や抗酸化ビタミンは、自殺の危険因子として知られているうつに対して予防的に働くことが報告されており、食事パターンとして総合的にみることで、これらの栄養素の相乗効果も期待できます。

→ 葉酸とは|葉酸の多い食べ物・葉酸の効果・妊娠と葉酸 について詳しくはこちら

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■前立腺がんと薄毛に関連がある

アメリカの国立がん研究所による調査によれば、薄毛(おでこが後退し、頭頂部が薄い)だと、前立腺がんの発症する確率が39%アップするそうです。

男性ホルモンと前立腺がんに関係していることが考えられます。

→ 薄毛・抜け毛の原因・対策・予防 について詳しくはこちら

 

■ほくろの数が多いと、乳がんリスクが高くなる!?

アメリカの看護師7万人を調査した結果、腕に3ミリ以上のほくろが15個以上ある場合は35%乳がんリスクが高くなるそうです。

→ 乳がんの症状・原因・検査・予防法 について詳しくはこちら

 

■脈拍の速い人は糖尿病になりやすい!?

脈拍の正常値は50から100回なのですが、100回を超えると糖尿病リスクが23%高くなるそうです。

→ 糖尿病 について詳しくはこちら

 

■ヨーグルトを食べると糖尿病になりにくい!?
  • ヨーグルトをスプーン2杯半食べるだけでリスクが下がる
  • ヨーグルトの乳清(汁のようなもの)は捨てないようにする
  • 食事前に食べると、血糖値の上昇を抑えてくれる

→ 血糖値(正常値・食後血糖値・空腹時血糖値)・血糖値を下げる食品 について詳しくはこちら

 

■痩せている人が認知症になりやすい!?

BMI(肥満度)が20以上の人と20未満の人を比べると、35%も違うそうです。

肥満度を表現する指標として体格指数=BMIが用いられます。

BMI(body mass index)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

BMI22が基準で、BMI25以上を肥満とされています。

→ 認知症の症状|認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら

 

■標高が高いところに住んでいると肥満になりにくい!?

A:124m未満 B:455m未満 C:456m以上

AとBは肥満になり、Cは体型が変わらなかった

→ 肥満 について詳しくはこちら







白髪の予防や改善に役立つ栄養素(メラノサイトを活性化する栄養素)とは?




白髪の予防や改善に役立つ栄養素について、科学的な論文や研究を参考に調べてみたいと思います。

白髪は、遺伝、加齢、酸化ストレス、栄養不足、炎症など複数の要因が関与する現象です。特に栄養素の不足が白髪の早期発症や進行に影響を与える可能性が指摘されており、科学的な研究を通じてそのメカニズムが解明されつつあります。2025年5月14日時点の最新情報に基づき、以下の調査を行いました。

■白髪の予防や改善に役立つ栄養素

  • 研究は、白髪の予防や改善に役立つ可能性のある栄養素がいくつかあることを示唆していますが、効果は個人差や遺伝的要因に依存します。
  • 特に銅、鉄、ビタミンB12、ビタミンD、抗酸化物質(ビタミンC、E、セレン)、亜鉛、ビオチン、葉酸、パントテン酸が関連しているとされています。
  • 栄養素の不足が白髪の原因となる場合、適切な摂取で改善が見られる可能性がありますが、加齢による白髪は難しい場合があります。

1. 銅(Copper)

銅はメラニン生成に関与する酵素「チロシナーゼ」の補酵素であり、メラニンは髪の色素を生成します。銅不足はメラニン生成を阻害し、白髪のリスクを高める可能性があります。

研究(例: Arck et al., 2006)では、酸化ストレスや微量元素の不足が毛髪の色素沈着に影響を与えると報告されています。銅はメラノサイトの機能維持に重要であり、不足すると白髪の進行が加速する可能性が示唆されています。

おすすめする食べ物: レバー、貝類、ナッツ、種子類、ダークチョコレート。

2. 鉄(Iron)

鉄は酸素運搬や細胞代謝に必要で、毛包の健康を支えます。鉄欠乏は毛髪の成長や色素沈着に悪影響を及ぼす可能性があります。

鉄欠乏性貧血と白髪の関連は限定的ですが、鉄が毛髪の健康全般に寄与することは複数の研究(例: Trost et al., 2006)で示されています。特に、女性の鉄欠乏が毛髪の問題と関連するケースが報告されています。

おすすめする食べ物:赤身肉、ほうれん草。

【名医のザ太鼓判】白髪改善が期待できるサバの水煮缶レシピ「トマトサバ缶」の作り方|EPA・DHAが血流改善に役立つによれば、白髪は髪の色素を作るメラノサイトが弱り、色素を作れなくなることで起こります。

その原因には遺伝・ストレス・加齢の他、栄養不足も深く関係しており、中島ひろ子さんの場合は、一日一食(それもサラダのみ)のダイエットによって、メラノサイトを活性化する栄養素であるミネラル(毛髪のミネラルを検査したところ鉄が不足)が不足していることが関係していると考えられました。

→ 鉄分の多い食品 について詳しくはこちら

3. ビタミンB群(特にB5、B12、葉酸)

ビタミンB5(パントテン酸): 毛髪の成長をサポートし、ストレス耐性を高める。

ビタミンB12: 赤血球生成を助け、毛包への酸素供給を改善。

葉酸: 細胞分裂とDNA合成に関与し、毛髪の健康を維持。

ビタミンB12欠乏が白髪の早期発症と関連する可能性が報告されています(例: Nogueira et al., 2017)。また、パラアミノ安息香酸(PABA、ビタミンB群の一種)がメラニン生成を補助する可能性が動物実験で示唆されています。

おすすめする食べ物:全粒穀物、卵、魚、緑葉野菜(葉酸)、肉類(B12)。

→ 葉酸の多い食品 について詳しくはこちら

4. ビタミンD

ビタミンDは毛包の再生やメラノサイトの活性化に寄与する可能性があります。不足は毛髪の健康に影響を与えることがあります。

ビタミンD受容体の欠如が毛髪の成長障害を引き起こすことが動物モデルで示されており(例: Bikle et al., 2006)、白髪との関連も間接的に示唆されています。ヒトでの直接的な証拠は限定的ですが、ビタミンDの全身的な健康効果が毛髪に影響する可能性があります。

おすすめする食べ物:魚(サーモン、マグロ)、卵黄、日光暴露。

→ ビタミンDの多い食品 について詳しくはこちら

5. 抗酸化物質(ビタミンC、E、セレンなど)

酸化ストレスはメラノサイトの機能を損ない、白髪の原因となる可能性があります。抗酸化物質はフリーラジカルを中和し、メラノサイトを保護します。

酸化ストレスが白髪の進行を加速させることが研究で示されています(例: Wood et al., 2009)。ビタミンCやE、セレンは酸化ストレスを軽減し、メラニン生成を間接的にサポートする可能性があります。

おすすめする食べ物:柑橘類(ビタミンC)、ナッツ(ビタミンE)、ブラジルナッツ(セレン)。

→ 抗酸化食品 について詳しくはこちら

6. 亜鉛(Zinc)

亜鉛は毛髪の成長と修復に関与し、メラノサイトの機能をサポートします。亜鉛欠乏は毛髪の健康に悪影響を与える可能性があります。

亜鉛不足が毛髪の異常(脱毛や色素沈着の低下)と関連することが報告されています(例: Plonka et al., 2005)。白髪への直接的な影響は研究が少ないが、毛包の健康維持に重要。

おすすめする食べ物:カキ、牛肉、かぼちゃの種、豆類。

→ 亜鉛の多い食品 について詳しくはこちら

栄養素
役割
科学的根拠
推奨摂取源
銅 (Copper)
メラニン生成を助け、白髪リスクを減らす可能性
銅はチロシナーゼの補酵素で、メラニン合成に必須

Arck et al., 2006

レバー、貝類、ナッツ、種子類、ダークチョコレート
鉄 (Iron)
毛髪の健康を支え、色素沈着に影響
鉄欠乏が毛髪の問題と関連

Trost et al., 2006

赤身肉、ほうれん草、レンズ豆、強化シリアル
ビタミンB12
毛包への酸素供給を改善、メラニン生成支援
B12欠乏が白髪早期発症と関連

Nogueira et al., 2017

肉類、魚介類、乳製品、卵、強化食品
ビタミンD
毛包再生とメラノサイト活性化をサポート
ビタミンD受容体の欠如が毛髪成長障害を引き起こす可能性

Bikle et al., 2006

サーモン、マグロ、卵黄、日光暴露、強化食品
抗酸化物質 (ビタミンC、E、セレン)
酸化ストレスを軽減、メラノサイト保護
酸化ストレスが白髪進行を加速

Wood et al., 2009

柑橘類(C)、ナッツ(E)、ブラジルナッツ(セレン)
亜鉛 (Zinc)
毛髪成長と修復を支援、メラノサイト機能維持
亜鉛不足が脱毛や色素沈着低下と関連

Plonka et al., 2005

カキ、牛肉、かぼちゃの種、豆類
ビオチン (Biotin)
髪の成長を促進、色維持の可能性
髪の健康に重要と広く認識、詳細な白髪効果は研究中
卵、ナッツ、全粒穀物、魚
葉酸 (Folic Acid)
DNA合成と細胞分裂を支援、毛髪成長と色素沈着に重要
不足が毛髪変化と白髪に関連
緑葉野菜、豆類、強化シリアル、柑橘類
パントテン酸 (Vitamin B5)
コエンザイムA合成を助け、毛髪成長支援
白髪予防の可能性が一部研究で示唆
肉類、ブロッコリー、アボカド、ヨーグルト
注意点
  • 効果には個人差があり、遺伝や加齢の影響は大きいです。過剰摂取はリスクがあるため、バランスの良い食事が推奨されます。
  • 具体的な摂取については、医師や栄養士に相談してください。
ClinicSearch では、銅、亜鉛、セレンなどの微量元素が白髪に与える影響について詳細に記載されており、科学的根拠が示されています。
メラニンの合成には、特にチロシンとシステインを含むタンパク質を豊富に含む食品を十分に摂取することが不可欠です。果物、野菜、全粒穀物を豊富に含むバランスの取れた食事は、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンC、銅、亜鉛、鉄など、抗酸化防御システムとメラニン生成をサポートする必須ビタミンとミネラルを提供します。
【参考リンク】
Mahipat S. Yadav, Neeti Kushwaha and Neelesh K. Maurya, (2025), The Influence of Diet, Lifestyle, and Environmental Factors on Premature Hair Greying: An Evidence-Based Approach, Archives of Clinical and Experimental Pathology, 4(1); Doi:10.31579/2834-8508/040
  • Everyday Health では、ビタミンB12、D、鉄の不足が白髪と関連する可能性が指摘されていますが、効果の証明には限界があるとされています。

Vitamins for Gray Hair: Can They Restore Color?

いくつかの研究では、ビタミンB12・ビタミンD・カルシウム・銅・鉄・鉛の欠乏により白髪が早まる可能性があることが示唆されています。

  • HealthlineByrdie では、具体的な食品(レバーなど)を通じて栄養素摂取の重要性が強調されています。
  • Scientific American では、ストレスと白髪の関連性が示唆されていますが、栄養素の直接的な効果には触れられていません。
■まとめ
銅、鉄、ビタミンB12、ビタミンD、抗酸化物質、亜鉛、ビオチン、葉酸、パントテン酸が白髪の予防や改善に寄与する可能性があると研究で示唆されていますが、効果は個人差や他の要因に左右されます。
バランスの良い食事(例: 肉、魚、野菜、ナッツ)を心掛け、健康的な生活習慣を維持することが重要です。







大腸がんの予防に「葉酸」が効果|葉酸を多く摂って飲酒しない人ほど大腸がんになりにくい|愛知がんセンター

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【目次】

■大腸がんの予防に「葉酸」が効果|葉酸を多く摂って飲酒しない人ほど大腸がんになりにくい|愛知がんセンター

大腸がん、予防に「葉酸」が効果 愛知がんセンター

(2011/9/27、朝日新聞)

ホウレンソウ、春菊、小松菜、レバーなどに含まれる「葉酸」を多くとって飲酒しない人ほど、大腸がんになりにくい――。

そんな調査結果を、愛知県がんセンター研究所の研究チームがまとめた。

葉酸は、緑色野菜や肝臓に含まれるビタミンBの一種。

欧米人対象の研究で大腸がん予防効果が知られていた。

日本人に同じ効果があるか、同研究所の疫学・予防部が検証した。

愛知県がんセンター研究所の研究チームによれば、葉酸を多く摂って、飲酒しない人程、大腸がんになりにくいそうです。

【みんなの家庭の医学】大腸がん予防に葉酸の多い海苔|10月20日によれば、大腸がんのリスクを高める大腸ポリープのできやすさと葉酸の濃度には関係があるといわれ、血液中の葉酸濃度の値が8ng/ml(ナノグラム)以上あれば、女性なら大腸ポリープの頻度が約2割減、男性なら約5割減するそうです。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

■葉酸と大腸がんについて

■葉酸代謝が大腸がんの発がんの初期段階で重要な働きを示している

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|多目的コホート研究|国立がん研究センター

大腸発がんには、DNAのメチル化が関わっていると考えられています。適切なDNAメチル化の維持には、葉酸が重要な役割を果たしていることが知ら れています。葉酸は、メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)、メチオニン合成酵素(MTR)、メチオニン合成酵素還元酵素(MTRR)などの酵素群とビタミンB2、B6、B12などの補酵素群の働きにより代謝され、DNAのメチル化に必要なメチル基を供給しています(図1)。

葉酸、ビタミンB2、B6、B12摂取については、大腸腺腫との間に統計学的有意な関連は見られませんでした。

大腸がんの発がんにはDNAのメチル化がかかわっていると考えられており、葉酸が重要な働きを果たしていると考えられますが、葉酸、ビタミンB2、B6、B12摂取と大腸線種との間に統計学的な関連は見られなかったようです。

メチオニン合成酵素 の遺伝子多型とアルコール摂取および葉酸摂取との間に交互作用を認めたことは、「葉酸代謝が大腸発がんの初期段階において重要な役割を果たしている」とするこれまでの研究結果を支持するものであると考えられます。

ただ、葉酸代謝が大腸がんの発がんの初期段階で重要な働きを示していることは間違いないようです。

■葉酸濃度が高くても大腸がんリスクが下がるという関連は見られない

血中の葉酸と大腸がん罹患との関係について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

これまでの研究では、葉酸が不足している場合に、わずかに大腸がんリスクが高くなることが示されていますが、日本人の多くでは必要な量が摂取されているため、その中での差が見られなかったという可能性があります。また、葉酸は、大腸がんの多段階発がんの初期の段階では予防的に働くにも関わらず、進行した段階ではかえって促進するという可能性を示す研究結果もあります。また、ある特定の遺伝子多型のタイプの人やアルコールを多量に飲む人で、葉酸不足によって大腸がんリスクが高くなるという研究結果もあります。

葉酸と大腸がんの関係については様々な研究が行なわれています。

  • 葉酸が不足している場合に、わずかに大腸がんリスクが高くなる
    しかし、日本人の多くでは必要な量が摂取されているため、その中での差が見られなかったという可能性
  • 葉酸は、大腸がんの多段階発がんの初期の段階では予防的に働くにも関わらず、進行した段階ではかえって促進するという可能性
  • ある特定の遺伝子多型のタイプの人やアルコールを多量に飲む人で、葉酸不足によって大腸がんリスクが高くなる

多目的コホート研究では、男女とも、葉酸濃度が高くなっても、大腸がんリスクが下がるという関連はみられませんでした(図1)。また、飲酒量でグループ分けしても、結腸がんと直腸がんに分けて調べても、どのグループでも男女とも関連は見られませんでした。

国立がん研究センターが発表している多目的コホート研究によれば、葉酸濃度が高くても大腸がんリスクが下がるという関連は見られなかったそうです。

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニン摂取と大腸がん罹患との関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニンは、生体内でのメチル代謝において、それぞれ異なる役割を担っています。アルコールやアセトアルデヒドはそれらの代謝経路を阻害したり、栄養素を破壊したりすることによって、大腸がん発がんの初期段階である遺伝子の低メチル化を引き起こすと考えられます。

今回、特にビタミンB6と大腸がんの関連が強かった理由として、日本人の一般的な食事からは葉酸やビタミンB12は十分取れるのに対し、ビタミンB6摂取量は不足していることが挙げられます。その最大の摂取源は白米ですが、茶碗1杯(約150g)に約0.03mgのビタミンB6しか含まれていません。ビタミンB6を多く含む食品(魚・ナッツ・穀類等)を積極的に摂取することが、大腸がんの予防につながる可能性があります。

日本人の一般的な食事からは葉酸は十分に摂取できるため、差が見られなかった可能性が考えられます。



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■葉酸を摂取する際のポイント

●時期

妊娠が予定される女性は妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの間

●量

通常の食事から摂取する以外に、1日400マイクロ・グラム

※通常の食事以外に、加工食品やサプリメントで摂取する葉酸の1日の上限量を1ミリ・グラムと定めている。

→ 妊娠中に摂取したい葉酸の多い食べ物・食品・サプリ について詳しくはこちら

■飲酒(アルコール)と大腸がん

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|国立がん研究センターのがん検診受診者を対象とした研究 |国立がん研究センター

アルコール摂取と大腸腺腫との間には、統計学的有意な正の関連が見られました(傾向性P = 0.04)。非飲酒グループに比べ、週300g以上飲酒している大量飲酒グループでは、大腸腺腫のリスクが約1.5倍上昇していました。

飲酒と大腸がんリスク|科学的根拠に基づく発がん性・がん予防効果の評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究|国立がん研究センター

男性では、23-45.9g/日、46-68.9g/日、69-91.9g/日、92g以上/日のグループでまったく飲まないグループよりもそれぞれ1.4倍、2.0倍、2.2倍、3.0倍と、量が増えるほどリスクが高くなりました。1日のアルコール摂取量が15g増えるごとに、大腸がんリスクが約10%増えると推定されます。部位別には、結腸がんでも直腸がんでも同様の傾向が見られました。

女性では、23g以上/日のグループでまったく飲まないグループよりも大腸がんリスクは1.6倍、結腸がんリスクは1.7倍、直腸がんリスクは2.4倍高いという結果でした。男性と同様に、1日のアルコール摂取量が15g増えるごとに、大腸がんリスクが約10%増えると推定されます。

アルコールの摂取量が増えれば増えるほど大腸がんのリスクが増えるという結果が出ています。

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|国立がん研究センターのがん検診受診者を対象とした研究 |国立がん研究センター

アルコールには、葉酸の腸吸収を阻害したり、腎排泄を促進したりする作用があるため、その摂取により体内の葉酸レベルが低下することが知られています。

■まとめ

以上のデータを参考にすれば、愛知県がんセンター研究所の研究チームが発表した葉酸を多く摂って、飲酒しない人程、大腸がんになりにくいという結果が出た理由としては、日本人の一般的な食事からは葉酸は十分に摂取できるため葉酸の摂取が不足しているからというよりも、アルコールの摂取によって体内の葉酸レベルが低下するというメカニズムのほうがより働いているためというほうが適切なのではないでしょうか。

つまり、大腸がんを予防したい人で、葉酸不足が気になる方は、アルコールの摂取を控えるようにしたほうが良いようです。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

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葉酸がうつ病予防に効果がある|多目的コホート研究

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■葉酸が自殺の原因となるうつに効果的

食事パターンと自殺との関連について|多目的コホート研究

今回の研究では、男女ともに、野菜や果物、いも類、大豆製品、きのこ類、海そう類、脂の多い魚、緑茶などが関連した健康型食事パターンにより自殺のリスクが低下するという結果が得られました。この理由として、この食事パターンのスコアが高い群では、葉酸や抗酸化ビタミン(ビタミンCやカロテン)の摂取が多いことによると考えられます。葉酸や抗酸化ビタミンは、自殺の危険因子として知られているうつに対して予防的に働くことが報告されており、食事パターンとして総合的にみることで、これらの栄養素の相乗効果も期待できます。

葉酸や抗酸化ビタミン(ビタミンCやカロテン)は、自殺の危険因子の一つであるうつに対して予防的に働くそうです。

→ 妊娠中に摂取したい葉酸の多い食べ物・食品・サプリ について詳しくはこちら



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92歳の現役栄養学者がおすすめする栄養素は「葉酸」!/「さかど葉酸プロジェクト」で医療費を全国最低水準に




「葉酸摂取で医療費が全国最低水準に」 92歳の現役栄養学者が教える超健康法(2025年2月4日、デイリー新潮)で紹介された92歳にして現役の栄養学者の香川靖雄女子栄養大学副学長によれば、埼玉県坂戸市で、市民に葉酸摂取を推奨する「さかど葉酸プロジェクト」を実施したところ、医療費を全国最低水準にできたそうです。

先進的な栄養学による坂戸市民の健康づくり(さかど葉酸プロジェクト)

「さかど葉酸プロジェクト」の成果として、坂戸市に住む男性の肥満率や高血圧、2型糖尿病、そして脂質異常症といった複数の代謝異常の罹患率が埼玉県の平均年齢が同等の別の3市(吉川市、朝霞市、桶川市)より低く、プロジェクトを開始した2006年から坂戸市の医療費が劇的に減少したことがすでに報告されていますが(Kagawa et al. 2017)、令和3年度埼玉県市町村別国保被保険者1人当たり医療費マップにおいて、坂戸市の1人当たり医療費が337,800円と埼玉県の平均(359,100円)よりも低いことが明らかになりました

■葉酸は健康にどう役立つの?

葉酸はどのように健康に役立つのでしょうか?

葉酸はホモシステインを減らし動脈硬化予防につながり血管年齢を若くする|#たけしの家庭の医学によれば、葉酸が不足すると脳細胞と血管を障害するホモシステインというアミノ酸が増加することがわかってきたそうです。

ホモシステインが増加すると、血管壁に衝突して傷つけてしまい、動脈硬化を誘発してしまうおそれがあるそうです。

葉酸を摂取することによって、ホモシステインを減らすことが、動脈硬化を予防し、血管年齢を若くすることにつながります。

国立がん研究センターによれば、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12を多く摂取するグループで心筋梗塞のリスクが低下していることがわかり、また、どれか一つを摂取するのではなく、3つの栄養素をまんべんなく摂取していることが重要だということがわかりました。

動脈硬化改善・予防に良い10の食事・食べ物・食品・サプリ についてはこちら

また葉酸が欠乏するとホモシステインの濃度を上昇させ、軽度認知障害(MCI)やアルツハイマー型認知症発症のリスクを上げると考えられています。

多くの観察研究により、ホモシステイン濃度の上昇とアルツハイマー病および認知症の発生率との間に正の相関が示されています。

高齢者では、葉酸やビタミンB12が血液中のホモシステイン濃度の上昇を抑制し、認知能力の低下、痴呆の予防に関連しており、葉酸の欠乏はアルツハイマー病や血管性痴呆の危険因子となり、血漿ホモシステインの上昇は認知機能低下の危険因子となる可能性が報告されています。

つまり、血清葉酸濃度を低下させない食事は、動脈硬化の予防だけではなく認知能力低下の予防につながる可能性が高いと考えられています。

そして葉酸はうつ病予防にも効果があるといわれています。

葉酸がうつ病予防に効果がある|多目的コホート研究によれば、葉酸や抗酸化ビタミン(ビタミンCやカロテン)は、自殺の危険因子の一つであるうつに対して予防的に働くそうです。

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■日本人は葉酸をどれくらい摂取しているの?

 葉酸摂取の重要性は海外では広く浸透していて、欧米をはじめとする86カ国で、穀類への葉酸添加が義務付けられています。それに比べると、日本は遅れていると言わざるを得ません。日本人は1日平均約290マイクログラムの葉酸を摂取していますが、日本人の約6割は遺伝子的に葉酸をうまく利用できない体質であることが確定していますから、400マイクログラムに上げる必要があるでしょう。

鉄分を強化した小麦粉で鉄欠乏症・貧血を予防している国がある!|#たけしの家庭の医学葉酸の摂取で子どもの先天病「神経管欠損症(NTD)」の予防に成功|アメリカによれば、アメリカでは子供の先天病「神経管欠損症」を予防するために、将来妊娠の可能性のあるすべての女性に対し、一日400μgの葉酸を摂取するよう推奨しており、1998年からはパンや穀類に100g当たり140μgの葉酸を強制的に加えるようにしたことで、年間約1300人の発症を未然に防いでいるそうです。

現在、日本人の葉酸の平均摂取量は、1日299μg(マイクログラム)です。

埼玉県坂戸市の「さかど葉酸プロジェクト」で目標とされた葉酸量は一日あたり400μgだったそうです。

葉酸を食事の中に積極的に取り入れるようにしましょう。

しかし、毎日葉酸を400μgを摂取するのは大変です。

例:味付け海苔の場合、1日35枚。ほうれん草の場合、1日14株。

また、葉酸は、水に溶けやすい性質を持つ水溶性のビタミンであるため、野菜を茹でる際には、葉酸が溶け出してしまい、取りづらいようです。

番組で紹介されたレシピを活用したり、葉酸を含んだサプリメントなどを上手く活用していくと良いようです。

→ 葉酸の多い食べ物・食品・サプリ について詳しくはこちら

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