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白髪の予防や改善に役立つ栄養素(メラノサイトを活性化する栄養素)とは?




白髪の予防や改善に役立つ栄養素について、科学的な論文や研究を参考に調べてみたいと思います。

白髪は、遺伝、加齢、酸化ストレス、栄養不足、炎症など複数の要因が関与する現象です。特に栄養素の不足が白髪の早期発症や進行に影響を与える可能性が指摘されており、科学的な研究を通じてそのメカニズムが解明されつつあります。2025年5月14日時点の最新情報に基づき、以下の調査を行いました。

■白髪の予防や改善に役立つ栄養素

  • 研究は、白髪の予防や改善に役立つ可能性のある栄養素がいくつかあることを示唆していますが、効果は個人差や遺伝的要因に依存します。
  • 特に銅、鉄、ビタミンB12、ビタミンD、抗酸化物質(ビタミンC、E、セレン)、亜鉛、ビオチン、葉酸、パントテン酸が関連しているとされています。
  • 栄養素の不足が白髪の原因となる場合、適切な摂取で改善が見られる可能性がありますが、加齢による白髪は難しい場合があります。

1. 銅(Copper)

銅はメラニン生成に関与する酵素「チロシナーゼ」の補酵素であり、メラニンは髪の色素を生成します。銅不足はメラニン生成を阻害し、白髪のリスクを高める可能性があります。

研究(例: Arck et al., 2006)では、酸化ストレスや微量元素の不足が毛髪の色素沈着に影響を与えると報告されています。銅はメラノサイトの機能維持に重要であり、不足すると白髪の進行が加速する可能性が示唆されています。

おすすめする食べ物: レバー、貝類、ナッツ、種子類、ダークチョコレート。

2. 鉄(Iron)

鉄は酸素運搬や細胞代謝に必要で、毛包の健康を支えます。鉄欠乏は毛髪の成長や色素沈着に悪影響を及ぼす可能性があります。

鉄欠乏性貧血と白髪の関連は限定的ですが、鉄が毛髪の健康全般に寄与することは複数の研究(例: Trost et al., 2006)で示されています。特に、女性の鉄欠乏が毛髪の問題と関連するケースが報告されています。

おすすめする食べ物:赤身肉、ほうれん草。

【名医のザ太鼓判】白髪改善が期待できるサバの水煮缶レシピ「トマトサバ缶」の作り方|EPA・DHAが血流改善に役立つによれば、白髪は髪の色素を作るメラノサイトが弱り、色素を作れなくなることで起こります。

その原因には遺伝・ストレス・加齢の他、栄養不足も深く関係しており、中島ひろ子さんの場合は、一日一食(それもサラダのみ)のダイエットによって、メラノサイトを活性化する栄養素であるミネラル(毛髪のミネラルを検査したところ鉄が不足)が不足していることが関係していると考えられました。

→ 鉄分の多い食品 について詳しくはこちら

3. ビタミンB群(特にB5、B12、葉酸)

ビタミンB5(パントテン酸): 毛髪の成長をサポートし、ストレス耐性を高める。

ビタミンB12: 赤血球生成を助け、毛包への酸素供給を改善。

葉酸: 細胞分裂とDNA合成に関与し、毛髪の健康を維持。

ビタミンB12欠乏が白髪の早期発症と関連する可能性が報告されています(例: Nogueira et al., 2017)。また、パラアミノ安息香酸(PABA、ビタミンB群の一種)がメラニン生成を補助する可能性が動物実験で示唆されています。

おすすめする食べ物:全粒穀物、卵、魚、緑葉野菜(葉酸)、肉類(B12)。

→ 葉酸の多い食品 について詳しくはこちら

4. ビタミンD

ビタミンDは毛包の再生やメラノサイトの活性化に寄与する可能性があります。不足は毛髪の健康に影響を与えることがあります。

ビタミンD受容体の欠如が毛髪の成長障害を引き起こすことが動物モデルで示されており(例: Bikle et al., 2006)、白髪との関連も間接的に示唆されています。ヒトでの直接的な証拠は限定的ですが、ビタミンDの全身的な健康効果が毛髪に影響する可能性があります。

おすすめする食べ物:魚(サーモン、マグロ)、卵黄、日光暴露。

→ ビタミンDの多い食品 について詳しくはこちら

5. 抗酸化物質(ビタミンC、E、セレンなど)

酸化ストレスはメラノサイトの機能を損ない、白髪の原因となる可能性があります。抗酸化物質はフリーラジカルを中和し、メラノサイトを保護します。

酸化ストレスが白髪の進行を加速させることが研究で示されています(例: Wood et al., 2009)。ビタミンCやE、セレンは酸化ストレスを軽減し、メラニン生成を間接的にサポートする可能性があります。

おすすめする食べ物:柑橘類(ビタミンC)、ナッツ(ビタミンE)、ブラジルナッツ(セレン)。

→ 抗酸化食品 について詳しくはこちら

6. 亜鉛(Zinc)

亜鉛は毛髪の成長と修復に関与し、メラノサイトの機能をサポートします。亜鉛欠乏は毛髪の健康に悪影響を与える可能性があります。

亜鉛不足が毛髪の異常(脱毛や色素沈着の低下)と関連することが報告されています(例: Plonka et al., 2005)。白髪への直接的な影響は研究が少ないが、毛包の健康維持に重要。

おすすめする食べ物:カキ、牛肉、かぼちゃの種、豆類。

→ 亜鉛の多い食品 について詳しくはこちら

栄養素
役割
科学的根拠
推奨摂取源
銅 (Copper)
メラニン生成を助け、白髪リスクを減らす可能性
銅はチロシナーゼの補酵素で、メラニン合成に必須

Arck et al., 2006

レバー、貝類、ナッツ、種子類、ダークチョコレート
鉄 (Iron)
毛髪の健康を支え、色素沈着に影響
鉄欠乏が毛髪の問題と関連

Trost et al., 2006

赤身肉、ほうれん草、レンズ豆、強化シリアル
ビタミンB12
毛包への酸素供給を改善、メラニン生成支援
B12欠乏が白髪早期発症と関連

Nogueira et al., 2017

肉類、魚介類、乳製品、卵、強化食品
ビタミンD
毛包再生とメラノサイト活性化をサポート
ビタミンD受容体の欠如が毛髪成長障害を引き起こす可能性

Bikle et al., 2006

サーモン、マグロ、卵黄、日光暴露、強化食品
抗酸化物質 (ビタミンC、E、セレン)
酸化ストレスを軽減、メラノサイト保護
酸化ストレスが白髪進行を加速

Wood et al., 2009

柑橘類(C)、ナッツ(E)、ブラジルナッツ(セレン)
亜鉛 (Zinc)
毛髪成長と修復を支援、メラノサイト機能維持
亜鉛不足が脱毛や色素沈着低下と関連

Plonka et al., 2005

カキ、牛肉、かぼちゃの種、豆類
ビオチン (Biotin)
髪の成長を促進、色維持の可能性
髪の健康に重要と広く認識、詳細な白髪効果は研究中
卵、ナッツ、全粒穀物、魚
葉酸 (Folic Acid)
DNA合成と細胞分裂を支援、毛髪成長と色素沈着に重要
不足が毛髪変化と白髪に関連
緑葉野菜、豆類、強化シリアル、柑橘類
パントテン酸 (Vitamin B5)
コエンザイムA合成を助け、毛髪成長支援
白髪予防の可能性が一部研究で示唆
肉類、ブロッコリー、アボカド、ヨーグルト
注意点
  • 効果には個人差があり、遺伝や加齢の影響は大きいです。過剰摂取はリスクがあるため、バランスの良い食事が推奨されます。
  • 具体的な摂取については、医師や栄養士に相談してください。
ClinicSearch では、銅、亜鉛、セレンなどの微量元素が白髪に与える影響について詳細に記載されており、科学的根拠が示されています。
メラニンの合成には、特にチロシンとシステインを含むタンパク質を豊富に含む食品を十分に摂取することが不可欠です。果物、野菜、全粒穀物を豊富に含むバランスの取れた食事は、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンC、銅、亜鉛、鉄など、抗酸化防御システムとメラニン生成をサポートする必須ビタミンとミネラルを提供します。
【参考リンク】
Mahipat S. Yadav, Neeti Kushwaha and Neelesh K. Maurya, (2025), The Influence of Diet, Lifestyle, and Environmental Factors on Premature Hair Greying: An Evidence-Based Approach, Archives of Clinical and Experimental Pathology, 4(1); Doi:10.31579/2834-8508/040
  • Everyday Health では、ビタミンB12、D、鉄の不足が白髪と関連する可能性が指摘されていますが、効果の証明には限界があるとされています。

Vitamins for Gray Hair: Can They Restore Color?

いくつかの研究では、ビタミンB12・ビタミンD・カルシウム・銅・鉄・鉛の欠乏により白髪が早まる可能性があることが示唆されています。

  • HealthlineByrdie では、具体的な食品(レバーなど)を通じて栄養素摂取の重要性が強調されています。
  • Scientific American では、ストレスと白髪の関連性が示唆されていますが、栄養素の直接的な効果には触れられていません。
■まとめ
銅、鉄、ビタミンB12、ビタミンD、抗酸化物質、亜鉛、ビオチン、葉酸、パントテン酸が白髪の予防や改善に寄与する可能性があると研究で示唆されていますが、効果は個人差や他の要因に左右されます。
バランスの良い食事(例: 肉、魚、野菜、ナッツ)を心掛け、健康的な生活習慣を維持することが重要です。







肌に良い10の食べ物(アボカド・マンゴー・アーモンド・カッテージチーズ・アセロラ・牡蠣・じゃがいも・キノコ・亜麻仁油・小麦胚芽)




Avocados with other fruits and vegetables

by U.S. Department of Agriculture(画像:Creative Commons)

肌に良い10の食べ物はアボカド・マンゴー・カキなど

(2010/8/25、アメーバニュース)

米・美容健康情報サイトTotal beautyがニューヨーク臨床皮膚外科学会の会長デビット・バンク氏を迎え肌に良い10の食べ物を特集した。

肌に良い10の食べ物が紹介されています。

1.アボカド

Day 051 - Photo365 - Fresh

by Makia Minich(画像:Creative Commons)

良質の油分と豊富なビタミンB群で肌をきれいにする。抗炎症効果のあるビタミンB3が豊富なため痒み、赤み、シミ等に効果的。

アボカドに含まれる良質の油とビタミンB群が肌をキレイにしてくれるそうです。

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2.マンゴー

Mangoes!

by Wee Keat Chin(画像:Creative Commons)

一日に必要なビタミンAの80%以上、さらに抗酸化物質を多く含み肌に潤いを与え若返り効果がある。

マンゴーには、ビタミンA・抗酸化物質が多く含まれているそうです。

3.アーモンド

Almonds

by Angela Mueller(画像:Creative Commons)

ビタミンEと油分に豊富で肌に潤いを与える。

アーモンドに含まれるビタミンEと脂分が肌に潤いを与えてくれるそうです。

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4.カッテージチーズ

10. cottage cheese with blackberries & cashews

by jules(画像:Creative Commons)

セレンを多く含み、これがビタミンEと結合し強力な抗酸化作用を発揮する。さらにセレンは皮膚ガンやフケにも効果的。

カッテージチーズには、セレン(ミネラル)が含まれているそうです。




5.アセロラ

ACEROLA

by Marina Aguiar(画像:Creative Commons)

皮膚のダメージや皺に働きかけ、コラーゲンの生成に不可欠なビタミンCを多く含む。

アセロラには、コラーゲンの生成に不可欠なビタミンCが多く含まれているそうです。

健康栄養問題に詳しい村田晃・元佐賀短期大学食物栄養学科長によると、アセロラはレモンの果汁やイチゴに比べ、同じ量で30倍近いビタミンCを含むそうです。

ビタミンCでアンチエイジング|ビタミンCが老化防止に役立つによれば、ビタミンCにはしみやそばかすなどの原因となるメラニンの生成を抑制する働きがあるそうです。

また、ビタミンCはコラーゲンの生成を促進してくれるそうです。

シミ・そばかす・ニキビ・乾燥肌など肌のトラブルや肌の老化防止にビタミンCは役立ちそうです。

6.カキ

Oysters

by Phil Roeder(画像:Creative Commons)

皮脂生成を抑えニキビ肌の改善に効果的な亜鉛を多く含む。

カキには、亜鉛が多く含まれています。

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7.ジャガイモ

potatoes at the Oerlikon market

by Paul Asman and Jill Lenoble(画像:Creative Commons)

皮付きのジャガイモには一日に必要な銅の75%を含む。

銅が欠乏すると肌にツヤがなくなる。

じゃがいもには、銅が含まれているそうです。

8.キノコ

Mushrooms

by Mary Shattock(画像:Creative Commons)

皮膚組織の維持や傷の治癒に必要なリボフラビンを多く含む。

キノコには、皮膚組織の維持に必要なリボフラビンというものが多く含まれているそうです。

9.アマニ油

Different Flaxseeds

by Alisha Vargas(画像:Creative Commons)

オメガ3系脂肪酸等の必須脂肪酸を多く含み、肌に潤いを与え、皮脂を抑え毛穴をきれいにする美肌効果がある。

亜麻仁油には、オメガ3脂肪酸が多く含まれています。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら

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10.小麦胚芽

Granola: oats, wheat germ, black sesame, almonds, walnuts, raisins, dried apricots, honey, cinnamon, vanilla

by Amber DeGrace(画像:Creative Commons)

欠乏すると皮膚炎を起こしたりするビタミンC・ビオチンを多く含む。

小麦胚芽には、ビタミンC・ビオチンが多く含まれているそうです。

最後に、記事の中で紹介された肌に良い成分をまとめてみます。

  • 良質の油
  • 抗酸化物質
  • ビタミンB群
  • ビタミンA
  • ビタミンE
  • セレン
  • 亜鉛
  • リボフラビン
  • オメガ3脂肪酸
  • ビタミンC
  • ビオチン

ここで紹介された成分を多く含む食品をバランスよく取り入れていきたいですね

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牡蠣に含まれるアミノ酸には、肝障害を抑制するだけでなく、疲労回復効果もある!?

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■牡蠣の疲労回復効果

oysters

by Paul Asman and Jill Lenoble(画像:Creative Commons)

夏疲れ肌には「海のミルク」で肝臓の解毒力を高めてターンオーバーを促進

(2013/9/15、マイナビニュース)

牡蠣には、9種類の必須アミノ酸を含む12種類以上のアミノ酸が含まれています。肝臓は体内に入ってきた毒素を分解して解毒する大切な働きをしています。

この解毒機能をサポートするのがアミノ酸です。

常盤薬品工業株式会社の研究によれば、牡蠣に含まれるアミノ酸は、肝障害を抑制するだけでなく、疲労回復効果もあるそうです。

肝臓の解毒機能をサポートしてくれるのがアミノ酸で、牡蠣には多くのアミノ酸が含まれています。

また、アミノ酸には、肝障害を抑制してくれたり、疲労回復にも効果的なのだそうです。

→ アミノ酸の効果・効能・種類 について詳しくはこちら

→ アミノ酸の多い食べ物・食品|アミノ酸を効果的に摂取するにはアミノ酸スコアを知ろう! について詳しくはこちら

■牡蠣に含まれる栄養素

牡蠣にはアミノ酸のほか、ビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。生ガキ3個程度で、お肌の健康を保つ働きのあるビタミンB12が厚生労働省の定める1日の推奨量に対して820%、亜鉛が132%、銅が89%、この他、ビタミンA、ビタミンC、葉酸、カルシウム、カリウム、などが含まれています。

牡蠣には、アミノ酸だけではなく、ビタミン・ミネラルも豊富に含まれています。

→ カキの栄養・牡蠣の健康効果(効能) について詳しくはこちら







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牡蠣に含まれる美肌効果のある栄養素の組合わせ

Oysters

by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)




夏疲れ肌には「海のミルク」で肝臓の解毒力を高めてターンオーバーを促進

(2013/9/15、マイナビニュース)

■牡蠣に含まれる美肌効果のある組合わせ 2つ

(1)ビタミンB12と葉酸の組み合わせ

新しい細胞を作る際に欠かせないビタミンが葉酸です。葉酸が不足すると新しい細胞が作られるスピードが遅くなり、お肌のターンオーバーが乱れます。この葉酸の働きを助ける補酵素がビタミンB12です。どちらが欠けても、お肌のターンオーバーに影響してしまいます。

また、葉酸とビタミンB12は赤血球の生成にも関わる重要なビタミンで、不足すると貧血を招きます。

葉酸とビタミンB12の組み合わせが肌のターンオーバーに欠かせないそうです。

また、葉酸とビタミンB12が不足すると、貧血を招いてしまうので、注意しましょう。

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(2)鉄と銅の組み合わせ

鉄は小腸で吸収され貧血を改善します。鉄は吸収率が悪いのですが、銅と一緒に摂ることにより吸収が促されます。また、銅はヘモグロビンの成分ではありませんが、生成には欠かせない成分です。貧血が解消されれば、お肌のすみずみまで血液が行きわたり、ツヤのある健康的な肌が育まれます。

鉄分不足の方は、鉄分だけを摂取すれば良いと思っている人も多いのですが、実は、鉄分は銅と一緒にとることが大事。

ミネラルは1つだけ摂ればよいものではなくバランスが大事というのが、これでわかると思います。

ちなみに、健康な人の場合は、鉄分が不足すると貧血が起こるのですが、C型肝炎NASHの場合は、鉄が過剰に貯まる(=鉄過剰:肝臓にたまった鉄が酸化する⇒肝臓に炎症を引き起こす)ため、C型肝炎/NASHの患者さんの場合には、鉄の摂取を制限します。

→ 脂肪肝 について詳しくはこちら。

→ 肝臓 について詳しくはこちら。

→ 肝臓の病気 について詳しくはこちら。

→ NASH(非アルコール性脂肪性肝炎) について詳しくはこちら。







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脳内金属の研究、アルツハイマー病などの解明の手がかりに

The question

by Samuel Hearn(画像:Creative Commons)




脳内金属の研究、アルツハイマー病などの解明の手がかりに

(2012/2/2、ウォール・ストリート・ジャーナル)

鉄、銅、亜鉛などの脳内金属の研究が、アルツハイマー病やパーキンソン病といった変性疾患の謎を解き明かす一助となるかもしれない。

こうした病気の患者の脳には、正常なレベルを上回る鉄分と銅が蓄積されているようだ。

先月29日に公表されたオーストラリアの新たな研究では、脳内の過剰な鉄分を減らすことで、アルツハイマー病のような症状を緩和できる――少なくとも実験用ラットについて――ことが示された。

オーストラリアの研究によれば、鉄・銅・亜鉛などの脳内金属の研究がアルツハイマー病やパーキンソン病などの解明の手がかりになるかもしれないそうです。

 

■金属のメリット・デメリット

幾つかの金属は人体で不可欠な役割を果たしているが、病気になることでそのバランスが崩れ、害を及ぼす。

体の健康にとって欠かせないものであっても、病気になることでバランスが崩れることで害になると考えられるようです。

●鉄

正常な機能: 酸素の運搬に関わる。細胞のエネルギー生成に必要。
脳内での影響: 鉄分過多は、アルツハイマー病とパーキンソン病に関連。タンパク質と鉄分の供給や吸収に絡む変異は、ルー・ゲーリック病と多発性硬化症に関連があるとみられる。

鉄分が不足すると貧血のような病気を招きます。

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しかし、脳内で鉄分が多すぎると、アルツハイマーやパーキンソン病に影響を与えてしまうようです。

また、C型肝炎NASHの患者さんの場合も、鉄の摂取を制限する必要があります。

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C型肝炎/NASHの場合は、鉄が過剰に貯まる。=鉄過剰

※鉄過剰

肝臓にたまった鉄が酸化する

⇒肝臓に炎症を引き起こす

C型肝炎/NASHの患者さんの場合には、鉄の摂取を制限する

⇒6mg/日以下に抑える

体にとってどんなに大事な栄養素であっても、その時の状況によって、必要なモノがそうでないモノになってしまうんですね。

 

●銅

正常な機能: 酸素の運搬を助ける。しばしば鉄とともに作用。
脳内での影響:ウィルソン病は、銅の体外排出ができなくなり、言語障害や震え、筋肉のこわばりを生じる。銅の調節の乱れはメンケス病を引き起こし、銅のレベルは異常に低くなる。

 

亜鉛

正常な機能:DNAとRNAの生成を助ける。細胞死を調節する。短期の記憶と学習の役割を果たす。
脳内での影響: 亜鉛のレベルが低かったり、通常みられない部分に亜鉛が存在したりすると、記憶障害を引き起こすと考えられている。

また、ミシガン大学の名誉教授ジョージ・ブルーワー氏とニューヨーク州立大学オルバニー校のエドワード・フィッツジェラルド氏が昨年、「アメリカン・ジャーナル・オブ・アルツハイマーズ・ディディーズ・アンド・アザー・ディメンシアズ」に発表した論文によると、鉄分の増加に加え、正常値を下回る亜鉛のレベルが、アルツハイマー病とパーキンソン病の患者で認められた。

マサチューセッツ工科大学(MIT)、デューク大学、トロント大学で化学の教鞭を取るスティーブン・リッパード教授は、学習と記憶に関わる脳の領域である海馬で、亜鉛がニューロンの伝達を助けていることを発見した。この伝達が妨げられたり、亜鉛が本来存在しないところに導かれたりすると、記憶形成に影響を及ぼしたり、てんかん発作を起こしたりする可能性があるという。

正常値を下回る亜鉛のレベルであったり、本来存在しない場所に亜鉛が存在すると記憶障害を起こしてしまう可能性があるそうです。

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