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2022年9月16日放送のモーニングショーでは「100歳以上でも元気な人の6つの共通点」を取り上げました。
■100歳以上でも元気な人の6つの共通点
(慶応義塾大学医学部 百寿総合研究所センター長 新井康通さん)
1.肉好きが多い
肉に多いたんぱく質の一種「アルブミン」の血中値が高い
数値が低いと衰えのリスク高い
2.魚
青魚を良く食べる
青魚に含まれる良質な油分DHA、EPAを多く摂取
→足の運動機能の衰えが少ない
3.運動
1回30分週2回以上の運動習慣がある
85歳の時点で運動習慣がある人はその後の健康状態良好
4.変化に対応
年代に合わせ上手に生き方を変えられる
60代テニス
70代ゲートボール
80代ウォーキング、室内で体操等
体力に合わせ新しいことにチャレンジ
5.誠実
自分が決めたことを守れる誠実な性格
医師の指示や薬の量・時間を厳守
責任感があり勤勉で規則正しい生活ができる
6.社交的で親切
社交的で親切、面倒見がいい
未知の世界に積極的に入って若い友人や知人を作ることが得意
周囲にやさしく人づきあいがいい
【補足】
1.肉好きが多い
アルブミンを増やすには?方法・食事・食品|肉を食べてアルブミンを上げたグループは死亡リスクが低い!?
アルブミンとヘモグロビンとは「たんぱく質」から作られる成分のこと。
血中で様々な栄養素やホルモン、酸素を運び、身体中の細胞を活性化させるという、重要な働きがあります。
年を重ねてからアルブミンとヘモグロビンが不足すると、身体中に栄養と酸素が行き届かず、細胞が脆くなり、その結果、脳卒中や心筋梗塞といった血管の病を引き起こしやすくなるのです。
中年期と高年期では健康的な食習慣が違う!3食均等にたんぱく質を摂取したほうが筋肉はつきやすい/閉経後、更年期以降は血中脂質が増えていく
中年期では生活習慣病予防のためにメタボリックシンドローム対策でカロリーの摂り過ぎ、コレステロールを控えめに、野菜を食べるなどの注意が必要ですが、高年期はどんどん筋肉が衰えてやすくなり、また食事の量が少なくなるため、意識的に必要な栄養素を摂れるようにしっかり食べるようにアドバイスするそうです。
低栄養の原因はアルブミン不足|ためしてガッテン(NHK)によれば、肉料理が苦手だったり、以前は、家族のために栄養を考えて、肉や卵などを使って料理をしていた人が、一人暮らしになってから、自分が好きなものだけを食べることで食が偏るようになって、肉や卵を使った料理を食べなくなってしまったり、食事の量自体が減ってしまったり、中高年の頃からのメタボ対策のための粗食を継続してしまったりすることで、たんぱく質が不足してしまうということがあるようです。
ここで大事なのは年代に分けて食習慣を見直す必要があるということです。
大きく分けると子供から青年期に入る成長期と青年期から中高年という長い期間、そして高年期と食習慣の移行をしていくことが健康につながります。
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- 筋肉を増やすなら朝食にたんぱく質を摂ろう!ダイエット・美容・フレイル対策・サルコペニア対策に!|早稲田大学
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- 高齢者の筋内脂肪の蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する|名古屋大学【論文・エビデンス】
2.魚(青魚)
●オメガ3・EPA・DHA
決定版!DHA活用術|DHAの効果・食品|#あさイチ(NHK)
DHAには、
- メタボリックシンドローム
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 糖尿病
- アレルギー性鼻炎
- 視力低下
- 認知症
- うつ病
への改善効果が確認されているそうです。
魚介類を多く食べる人はうつ病の発症率が低くなる傾向|オメガ3(EPA・DHA)が多いと発症率が低くなる|国立がん研究センター・慶応義塾大学
国立がん研究センターと慶応義塾大学のチームが「トランスレーショナル・サイカイアトリー」に発表した疫学調査によれば、魚介類を多く食べるグループは、そうでないグループに比べてうつ病の発症率が低くなる傾向にあることがわかったそうです。
オメガ3に含まれるEPA・DHAが多いと発症率が低くなる傾向にあることから、魚介類を積極的に食べることがうつ病予防につながることが期待されます。
魚介類を多く食べる男性は糖尿病になるリスクが低い 最大でリスク3割減|国立がん研究センター
国立がん研究センターなどによる追跡調査によれば、魚を多く食べる男性は糖尿病になるリスクが低いという調査結果が出たそうです。
男性は小・中型魚(あじ・いわし、さんま・さば、うなぎ)の魚および脂の多い魚の摂取により糖尿病の発症リスクが低下するという結果が出ました。
魚の脂に含まれるオメガ3などの不飽和脂肪酸やビタミンDのインスリンの分泌を促すと考えられるようです。
トビウオは青魚でDHA・EPAが多く含まれています。
血管の老化が進むと、動脈硬化を引き起こしやすくなるため、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるのですが、EPAには赤血球の膜を柔らかくする効果があったり、血管をやわらかくしなやかにする作用があることで、血液がスムーズに流れてくれるため、病気のリスクを下げてくれるそうです。
また、EPAを摂取することで、中性脂肪値が著しく低下するといわれています。
消費者庁の食品の機能性評価モデル事業」の結果報告(平成24年4月)によれば、EPA/DHAの「心血管疾患リスク低減」「血中中性脂肪低下作用」に関してはいずれの機能も総合評価はAとなっています。
子供に魚を食べさせたほうが良い理由とは?|働く母親が子どもの夕食の主菜に魚料理を調理するのは9.3%
子どものDHA摂取と学習および行動能力に対する影響を研究している、オックスフォード大学のアレックス・リチャードソン博士によれば、現在の日本の子供の食事は魚料理中心だった昔に比べて肉料理中心になってきているため、オメガ3脂肪酸のDHAを摂取することがますます重要になっているそうです。
【ガッテン】善玉コレステロールの吸う力をアップする方法!EPAを含む青魚(サバ缶)!ナッツ&緑茶!ウォーキング!|11月28日
小倉正恒ら 第50回日本動脈硬化学会(2018年7月13日)によれば、脳梗塞の罹患率(%)は「吸わない善玉コレステロール」グループと比べると「吸う善玉コレステロール」グループは約60%減少していることが発表されています。
神戸大学循環器内科の資料によれば、青魚を食べない人に比べて青魚をよく食べる人のほうが血中EPAの濃度が高く、善玉の吸う力(コレステロール引き抜き能・コレステロール取り込み能)が高くなる関係になっています。
→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効果・効能・食べ物(オイル)・ダイエット について詳しくはこちら
→ DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら
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●タウリン
タウリンは心筋梗塞から身を守る「毛細血管」の機能をアップさせる栄養素|爪の色戻りチェックで毛細血管の機能テスト|たけしの家庭の医学
WHOの報告によれば、タウリン食品 とマグネシウムを摂取することによって、循環器疾患・心血管疾患の進展が抑制されることがわかっているそうです。
マグネシウムとタウリンを多く摂取している人は、高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満が少ない?|#世界一受けたい授業
家森幸男(京都大学名誉教授)さんは人が1日に排泄した尿を調べることで栄養評価をする方法を考案し、WHO(世界保健機関)の協力を得て、25年間に25カ国61地域の人々の尿を採取しデータを分析し、食事と栄養、病気との関係を解明する調査を行なった結果出た結論は、健康と長寿に深く関与する2大栄養素は、タウリンとマグネシウムだったそうです。
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●亜鉛
糖尿病の原因の1つに亜鉛の分泌量不足の可能性が浮上|順天堂大など
順天堂大学は、理化学研究所、杏林大学、慶應義塾大学との共同研究によれば、これまで糖尿病の原因は、「膵β細胞からのインスリン分泌の低下」と「末梢組織でのインスリン感受性の低下」により説明されていましたが、「亜鉛分泌が少ないことによって起こる肝臓におけるインスリン代謝の亢進」も糖尿病発症に関わることを明らかにしました。
【#たけしの家庭の医学】亜鉛を含む食品(卵・粉チーズ・ゴマ)で血管年齢改善!血管の老化防止で動脈硬化予防!
東京慈恵会医科大学の柳澤裕之先生によれば、亜鉛は動脈硬化を進める活性酸素を除去することに役立ち、不足すると血圧が上昇し、動脈硬化が進行してしまうそうです。
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