広田レオナさんの血管年齢は90歳!足首骨折・変形性股関節症のために歩けない場合、どのように血管年齢若返りに取り組んだらいいの?




夢のように痩せたい(2025年1月20日、広田レオナさんオフィシャルブログ)によれば、血管年齢が90歳と診断されたそうです。

運動不足と肥満(別の日のブログによれば、体脂肪率38.3%)が原因のようですが、足首の骨折がまだ治っておらず、変形性股関節症のため、運動”https://ameblo.jp/leonahirota/entry-12883113116.html”>夢のように痩せたい(2025年1月20日、広田レオナさんオフィシャルブログ)によれば、血管年齢が90歳と診断されたそうです。

運動不足と肥満(別の日のブログによれば、体脂肪率38.3%)が原因のようですが、足首の骨折がまだ治っておらず、変形性股関節症のため、運動ができないそうで、エアロバイクを漕いでいるのだそうです。

血管年齢を若くする方法|血管年齢を下げる食べ物・飲み物・運動【血管若返り】

●血糖値を下げAGEをためない

「AGE」が血管・骨・肌・内臓を早く老化させる原因|たけしのみんなの家庭の医学の実験で柔軟性年齢と血管年齢を調べたところ、見た目が老けている人ほど体の中まで老化が進んでいる=血管年齢が高いという結果がでました。

■食後の血糖値を下げAGEをためない3つの方法

  1. 一日一食はAGEが低い調理法を選ぶ
  2. 野菜から先に食べる
  3. 食後すぐに10分ほど体を動かす

→ 糖化 について詳しくはこちら

●有酸素運動

有酸素運動をすると、血管の内側の内皮細胞が整列して血流が良くなるそうです。

すると、血管を広げる作用がある「NO(一酸化窒素)」という物質がより多く出るようになって広がりやすさがアップすると考えられています。

血管が広がりやすくなれば、血圧が安定して血管を傷つけにくいので、動脈硬化になりにくいのです。

鼻歌ウォーキングを 1日30分週3回行なうと、3週間で血管弾力15%UPしたそうです。

運動でも血流が良くなるので一酸化窒素による血管若返りが期待できるそうです。

●ストレッチ

血管年齢が若い人と老けている人の差は体の柔らかさ。

番組の実験によれば、一週間ストレッチをすると血管年齢は2.5歳若返るという結果になった。

●オメガ3

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら

→ エゴマ油の健康効果 について詳しくはこちら

●握力を鍛える

【たけしの家庭の医学】握力を鍛えて血管年齢若返り|NO分泌入浴法のやり方によれば、かたい瓶のふたを開けられない人(開けるのに時間がかかった人)=握力を維持できていない人は、手と腕の筋肉が衰えていて、血管年齢が高い可能性があるそうです。

【補足】

NO分泌入浴法とは、和温療法とハンドグリップ法を組み合わせたものといえそうですね。

●和温療法とは

熱ショックタンパク質(ヒートショックプロテイン)の効果|体温アップする方法|#ためしてガッテン

鹿児島大学医学部 鄭忠和教授

「心臓の筋肉にかなりのダメージが来てもう元に戻らない患者さんもいるんです。」

慢性心不全の人の心臓を見ると健康な人の心臓に比べて動きが小さい。

血液循環が滞ってしまい、症状が重くなると、心臓移植が必要になることも。

しかし、和温療法を継続することで日常生活を普通にできるそうです。

【和温療法の方法】

60度のサウナに入り体温を約1度上昇させたあと、保温30分

和温療法の目的は心臓の完治ではなく、血流を良くして症状を改善すること

血管若返り=血管が柔らかくなること

血管が硬くなると、高血圧になり、心筋梗塞や脳梗塞の危険があるそうです。

→ 血圧を下げる方法(食べ物・サプリメント・運動) について詳しくはこちら

●血管が若返る仕組み

体を温めて深部体温が上がると、熱を逃がそうとして血流が良くなります。

この時血管の内壁からNO(一酸化窒素)という物質が出てきます。

この一酸化窒素には血管を広げようとする働きがあります。

このことによって、内部の筋肉がほぐれて、血管が柔らかくなる、つまり血管が若返るそうです。

●和温療法と同じ+1℃はお風呂では何分くらいかかる?

湯温40度の状態(安全な温度)

さら湯の場合、+1℃になるまでに13分

入浴剤を入れた場合、+1℃になるまでに9分半、

※炭酸が肌から吸収されると血管が広がってその結果温まりやすくなると考えられるそうです。

※個人差があります。

●ハンドグリップ法

”#血圧サージ”が危ない~命を縮める血圧の高波~|タオルグリップ法(ハンドグリップ法)|#NHKスペシャル #ガッテンで取り上げたカナダ・マクマスター大学の研究者によれば、8週間のアイソメトリックハンドグリップ(IHG)トレーニングをしてもらったところ、血圧が低下し、動脈の拡張能力が増加することがわかったそうです。

高血圧の代替療法として効果的なのはウォーキングなどの「有酸素運動」と「ハンドグリップ法」であるとして、その理由として、有酸素運動やハンドグリップ法をすると、血管の内皮細胞から血管の壁を柔らかくして血管を広げる作用がある一酸化窒素が出てくるためと紹介されています。

これまでにも、一酸化窒素によって動脈硬化を予防するという記事をいくつか紹介してきました。

血栓の原因は心房細動や動脈硬化でフィブリンが固まってしまうことにあった!?|#ためしてガッテン(#NHK)によれば、有酸素運動をすると、血管の内側の内皮細胞が整列して血流が良くなり、血管を広げる作用がある「NO(一酸化窒素)」という物質がより多く出るようになって広がりやすさがアップすると考えられているそうです。

●亜鉛を含む食品

【#たけしの家庭の医学】亜鉛を含む食品(卵・粉チーズ・ゴマ)で血管年齢改善!血管の老化防止で動脈硬化予防!で紹介した東京慈恵会医科大学の柳澤裕之先生によれば、亜鉛は動脈硬化を進める活性酸素を除去することに役立ち、不足すると血圧が上昇し、動脈硬化が進行してしまうそうです。

血管年齢が高い人に亜鉛が多く含まれている3つの食材を食べてもらったところ、実年齢60歳に対して血管年齢71歳だった人が1週間で49歳にまで改善しました。

今回選んだ食材は「たまご」と「粉チーズ(パルメザンチーズ」+「ゴマ」。

→ 牡蠣(カキ)の栄養 について詳しくはこちら

→ ごま(ゴマ)の栄養・健康効果(効能) について詳しくはこちら

■まとめ

血管年齢を若くする方法は、よい食生活や運動が必要ですが、広田さんの場合は、歩く運動ができない状況にあるので、エアロバイクで有酸素運動をするというのはいいアプローチなんでしょうね。

他にもNO分泌入浴法や和温療法のようにお風呂に入ることもよいそうです。

食事の面でいえば、オメガ3や亜鉛を摂ることも血管年齢若返りに良いのでぜひ食事を見直してみてほしいですね。







【続】ばあちゃん(母)、泌尿器科へ行く!/筋力(骨盤底筋)不足による尿漏れ




以前ばあちゃん(母)は泌尿器科に通っていたのですが、薬を飲んでも改善されなかったため、通院をしなくなりました。

以前のブログはこちら→ばあちゃん(母)、泌尿器科へ行く!/溢流性(いつりゅうせい)尿失禁とは?

しかし、最近は尿漏れが何度も起こり、おねしょをすることが増えてきました。(布団がびっしょりと濡れてしまうほど)

これでは普通の生活ができなくなってしまうので、改めて別の泌尿器科で診てもらうことにしました。

検査の結果、前回同様に膀胱に尿がたまっている状態であることがわかったのですが、もう一つ分かったのは筋力不足。

通常お腹に腹圧がかかると骨盤底筋という筋肉が尿道を支えることで尿道を占めて、尿漏れを防ぐのですが、肥満、加齢などが原因で骨盤底筋が弱くなると、尿道がうまく締められなくなって尿漏れが起きます。

先日整形外科で検査を受けた際に先生から言われたのが、「背中の筋肉が全然ないよ。背中の筋肉がないということは腹筋もないと考えられるからしっかりと腹式呼吸で鍛えていきましょう」というアドバイスでした。

ばあちゃん(母)は転倒したり骨折してからというもの、歩く機会がほとんどなくなり、家でじっとする機会が増え、家事もできなくなり、ただ食欲は旺盛なため、太ってしまいました。

「運動不足によって筋力がなくなり、尿漏れを起こしてしまう。」

つまり、すべてはつながっているんですね。

もちろん前回の病院で診てもらったように、「溢流性(いつりゅうせい)尿失禁」のために、尿を出し切ることができないためトイレに行く回数が増えたり、眠っている時に漏れてしまうことも関係しているとは思いますが、大事なことはできる範囲で体を動かすこと。

例えば、腹筋運動とはいっても体を起こすわけではなく、腹式呼吸をすることでも腹筋は鍛えられるそうです。

あまり運動ができない高齢者がお腹や腰回りの筋力を維持するには○○をするといい!によれば、「ドローイン」とは、「腹式呼吸でお腹を最大限にへこませた状態」のこと。

ドローインのやり方のコツは、まずは仰向けになって寝た状態になり、両ひざを閉じた状態で立たせて、鼻から大きく息を吸いながら、お腹を思い切り膨らませ、最大限まで膨らませたら、お尻を締め、口から息を吐きながら、お腹をへこませます。

ちゃんとできているかをチェックするには、両手をへその上に軽くのせて、お腹の動きを確認すること。

他にも今回は尿道、膣、肛門を閉める力を鍛える体操「骨盤底筋訓練」も紹介されました。

1)仰向けになって、両足を少し開いて膝を立てた姿勢をとる。
2)尿道・肛門・膣をキュッと閉めたり緩めたりして、これを2-3回繰り返す。
3)尿道・肛門・膣をぎゅうっと閉めて3秒ほど静止し、そのあとゆっくりと緩める。これを2-3回繰り返す。少しずつ引き締める時間を延ばしていくのがポイント。

はじめは1日5分ほどから始め、徐々に10分、20分と時間を延ばしていきます。

この「骨盤底筋訓練」は生活の中でもできます。

例)朝・晩に布団の中で、膝を床につき、肘をクッションに乗せて頭を支えて行う。
例)テーブルを支えにした姿勢で、両足を肩幅に開いて立ち、手を机の上にのせて、骨盤底筋訓練をする。
例)テレビを見ながらなど椅子に座った姿勢で、両足を肩幅に開いて、足の裏の全面を床につけて、骨盤底筋訓練を行う。

■まとめ

介護をしている人にとっても介護をされる側にとっても難しいのが下周りのお世話です。

大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いた!?|日本の紙おむつが国際規格化|高齢化社会がビジネスチャンスに変わる!?によれば、高齢化社会の日本ではすでに排泄トラブルは珍しいことではなく、4人に1人が排泄トラブルを経験したことがあるそうで、誰しもが経験する可能性があります。

厚生労働省の13年のまとめによると、尿失禁の経験者は約153万人で、このうち65歳以上は121万人と全体の約8割を占めています。

尿もれ、便漏れといった軽失禁商品の市場は前年比110%の伸びを見せ、団塊世代が後期高齢者となる2025年にはもっと多くの人が排泄トラブルを経験することが予想されます。

しかし、排泄トラブルを抱えているにもかかわらず、その対処をしていない人が46.3%いるという結果が出ています。

排泄トラブルを抱えている人は、根本的な対処をすることができずに、外出を控えたり(運動不足の可能性)、水分補給を控えたり(熱中症リスクが高まる可能性)といった健康にとってリスクある行動を選びがちになってしまうようです。

排泄ケアに取り組むことは高齢化社会の真っただ中にいる私たちにとって考える必要のある問題なのです。

→ 約1300万人が過活動膀胱に悩む!一番の悩みは「夜間頻尿」/男性は「チョイ漏れ」、女性は「力み漏れ」、高齢者は「腹圧性尿失禁」に悩み について詳しくはこちら

早めに筋トレを行っていきましょう!







【ばあちゃん(母)関連記事】

【頻尿 関連記事】

男性は乳製品摂取量が多いと全死亡・循環器疾患の死亡リスクが低い!ペプチド・カルシウム・カリウムが血圧を下げてくれる!




乳製品摂取と死亡のリスクとの関連について(国立がん研究センター)によれば、男性では乳製品摂取量が多いと全死亡・循環器疾患の死亡リスクが低いことがわかったそうです。

乳製品由来の活性ペプチドは、血圧の上昇に働く酵素を阻害することによって血圧を下げる働きがあります。また、乳製品はカルシウムやリン、カリウムなどのミネラルも多く含んでおり、これらの栄養素も血圧低下に働きます。

牛乳には、カルシウム、カリウムなどのミネラルを含んでおり、これらの栄養素は、ナトリウムの排泄を促し、血圧を下げる作用があります。

■ペプチド

乳製品に含まれるペプチドには、血圧を下げる効果があるものがあります。

ペプチドMKP:森永乳業が開発した牛乳由来のペプチドで、血圧を上昇させるアンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害する効果があります。
ラクトトリペプチド:アサヒグループ食品がカルピス酸乳の研究から発見したペプチドで、ACEを阻害する効果や血管内皮機能改善の働きがあります。
トリペプチドMKP:森永乳業が発見したカゼインペプチドの一種で、血圧が高めな人の収縮期血圧と拡張期血圧のいずれも低下させる効果があります。

【関連記事】

■カルシウム

乳製品からのカルシウム摂取量が多いと脳卒中のリスクが低下する可能性がある!?で紹介したカルシウム摂取と循環器疾患の関連について(国立がん研究センター)によれば、総カルシウム摂取量の最も多いグループでは最も少ないグループに比べて脳卒中の発症リスクが0.70倍と低いことがわかったそうです。

→ 脳卒中の症状・前兆・原因・予防 について詳しくはこちら

また、乳製品からのカルシウム摂取量が最も多いグループでは最も少ないグループに比べて、脳卒中の発症リスクが0.69倍と低いことがわかったそうです。

日本人では総カルシウム摂取量や乳製品からのカルシウム摂取量が多い人は少ない人に比べて血圧値が低いことがこれまでの研究により明らかとなっています。また、血圧値だけでなく、カルシウム摂取は血小板の凝集やコレステロールの吸収を抑えることも報告されています。

カルシウム摂取量が多い人は血圧が低いことがわかっており、また、カルシウム摂取にはコレステロールの吸収を抑える働きがあるため、脳卒中を予防するのではないかと考えられます。

→ カルシウムを多く含む食品について詳しくはこちら

■カリウム

高血圧を予防・改善する食事療法「DASH(ダッシュ)食」とは?増やす食品・減らす食べ物によれば、DASH食とは、米国立保健研究所などが提唱している高血圧患者のための食事療法のことで、簡単に言えば、1 野菜・果物・低脂肪の乳製品を充分摂る、2 肉類および砂糖を減らす、という食事をすることです。

カリウム・カルシウム・マグネシウム食物繊維には、増えすぎた塩分を効率よく体外へ排出させる効果があります。

カリウムは、血液での濾過装置である腎臓に作用すると考えられており、余分な塩分をより多く体外へ排出すると考えられています。

【関連記事】

これらの栄養素の働きにより、乳製品を摂取するグループの死亡リスクが低くなった可能性が考えられます。

⇒ 高血圧の症状・食事・数値・予防・原因・対策 について詳しくはこちら







喫煙者は非喫煙者より脂肪肝リスクが14%高い!そのメカニズムとは?




「喫煙者は非喫煙者より脂肪肝リスクが14%高い」…韓国の研究チームが研究発表(2025年1月24日、KOREA WAVE)によれば、喫煙者は非喫煙者に比べて脂肪肝の発生リスクが14%高いことがわかったそうです。

喫煙で全身の血管での動脈硬化のリスクが高くなる|滋賀医科大で紹介した国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、タバコを吸っているグループでは、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患リスクが高くなることがわかっています。

たばこを吸うことで、血液をドロドロにする血中成分の増加や善玉(HDL)コレステロールが減少することで動脈硬化が促進されて、虚血性心疾患の発症リスクが増加したと考えられます。

今回の研究では喫煙が脂肪肝リスクを高めるメカニズムとして別の理由が紹介されている点が興味深いところです。

喫煙は肝細胞で脂肪蓄積を促進する物質を活性化し、正常に分泌されたインスリンの機能を低下させ、血糖調節を妨げるインスリン抵抗性を引き起こす。また、たばこの主成分であるニコチンが脂肪分解を促進し、脂肪酸を増加させることで肝臓への再循環を引き起こし、脂肪肝を誘発する可能性がある。

肝臓に蓄積した脂肪が多いほど、他の臓器におけるインスリン抵抗性が強い!?|金沢大学(2014/3/28)で紹介した金大医薬保健研究域の篁俊成教授と金子周一教授らの研究グループは、肝臓に付いた脂肪が、血糖値を下げるインスリンの働きを、筋肉など肝臓以外の部位でも妨げることを確認しています。

この研究のポイントは、肝臓に蓄積した脂肪が多いほど、肝臓と離れた場所に存在する骨格筋でインスリン抵抗性が強いということです。

※インスリン抵抗性とは、肝臓や筋肉、脂肪などでのインスリンの働きが低下する状態で、インスリン抵抗性が強いと、糖尿病脂肪肝メタボリックシンドローム高血圧脂質異常症高脂血症)・動脈硬化を招く原因となります。

つまり、肝臓についた脂肪がインスリンの働きを妨げるのですが、喫煙が肝細胞で脂肪蓄積を促進する物質を活性化することから、喫煙者のほうが脂肪肝リスクが高くなるというのが第1の理由。

もう一つの理由は少し複雑です。

タバコを吸うと「痩せる」のは本当か

ニコチンは脳の視床下部のニューロン(Pro-opiomelanocortin、POMC)に作用し、食欲を減退させる(※3)。また、ニコチンがエネルギー代謝を活性化させ、脂肪分解を刺激し、エネルギー消費を増加させることも知られている(※4)。

※3-1:Hui Chen, et al., “Cigarette Smoke Exposure Reprograms the Hypothalamic Neuropeptide Y Axis to Promote Weight Loss.” American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, Vol.173, No.11, 2006

※3-2:Yann S. Mineur, et al., “Nicotine Decreases Food Intake Through Activation of POMC Neurons.” Science, Vol.332, Issue6035, 1330-1332, 2011

※4-1:Angela Hofstetter, et al., “Increased 24-Hour Energy Expenditure in Cigarette Smokers.” The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE, Vol.314, 79-82, 1986

※4-2:K Anderson, P Arner, “Systemic nicotine stimulates human adipose tissue lipolysis through local cholinergic and catecholaminergic receptors.” International Journal of Obesity, Vol.25, 1225-1232, 2001

※4-3:J Audrain-McGovern, NL Benewitz, “Cigarette Smoking, Nicotine, and Body Weight.” Clinical Pharmacology & Therapeutics, Vol.90(1), 164-168, 2011

ニコチンには食欲減退効果があったり、脂肪代謝を刺激して脂肪の分解を促進する作用があるそうです。

このメカニズムの仮説のポイントは、ニコチンが脂肪分解を促進し、脂肪酸を増加させることで肝臓への再循環を引き起こし、脂肪肝を誘発する可能性があるのかどうか?

この部分に関してはこれから研究が進んでいくと思われます。

喫煙が脂肪肝リスクを高めるメカニズムについてははっきりしていないものの、喫煙が脂肪肝リスクを高めること、脂肪肝はそのほかの病気のリスクを高くすることは間違いないので、禁煙をお勧めします!

脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはコチラ

脂肪肝の改善方法 について詳しくはコチラ







「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!|厚生労働省

最近「フレイル」という考え方が注目を集めています。

「(60代以上になっても)いつまでも若々しくいたい!」

そんなあなたはフレイル対策を行なうことで、いつまでも若々しく、周りから憧れられる存在になりましょう!




【目次】

■「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!

多くの高齢者がフレイル(虚弱状態)を経て徐々に要介護状態に陥る|厚生労働省
多くの高齢者がフレイル(虚弱状態)を経て徐々に要介護状態に陥ります。加齢に伴う変化(食欲の低下・活動量の低下・社会交流の低下・筋力低下・認知機能低下・多くの病気をかかえている)→危険な加齢の兆候(低栄養・転倒・サルコペニア・尿失禁・軽度認知障害(MCI))

参考画像:高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進について|厚生労働省スクリーンショット

高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進について|厚生労働省

「フレイル」とは加齢とともに、心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態。

厚生労働省によれば、多くの高齢者が中間的な段階(フレイル)を経て、徐々に要介護状態に陥るそうです。

要介護者等の状況|平成22年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

介護が必要となった主な原因を要介護度別にみると、要支援者では「関節疾患」が19.4%で最も多く、次いで「高齢による衰弱」が15.2%となっている。

厚生労働省の平成22年国民生活基礎調査によれば、介護が必要となった原因として「高齢による衰弱」(15.2%)となっています。

要介護者等の状況|平成28年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

平成28年国民生活基礎調査によれば、要介護度別にみた介護が必要となった主な原因として「高齢による衰弱」(16.2%)になっています。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

しかし、フレイルの段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できると考えられます。

高齢で活力衰える「フレイル」、国内250万人が該当か

(2017/9/18、朝日新聞)

児島剛太郎・ロンドン大客員研究員(老年病学)らが、これまでに発表されたフレイルに関連する約1500本の論文のうち、65歳以上の日本人の割合について述べた5本を解析したところ、入院せずに地域で暮らす人の7・4%がフレイルという結果だった。

<中略>

総務省の人口推計(今年7月)で65歳以上の人口は3477万8千人おり、その中の少なくとも250万人が該当するとみられる。

65歳以上の日本人のうち、入院せずに地域で暮らす人の7.4%がフレイルという結果から判断すると、65歳以上の人口は約3500万人いることから、フレイルに該当するのは約250万人いると考えられるそうです。




■フレイルティの定義

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by Salvation Army USA West(画像:Creative Commons)

フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省

2000 年代になり Fried らが表 2に挙げた 5 項目、すなわち①体重減少、②主観的疲労感、③日常生活活動量の減少、④身体能力(歩行速度)の減弱、⑤筋力(握力)の低下、のうち 3 項目が当てはまればフレイルティとし、1~2 項目が当てはまる場合はフレイルティ前段階として定義づけをした 33)。

33)Fried LP, Tangen CM, Walston J, et al. Cardiovascular Health Study Collaborative Research Group. Frailty in older adults : evidence for a phenotype. J Gerontol A Biol Sci Med Sci 2001; 56 : M146─56.

フレイルティというとなんだか難しいように感じると思いますが、日本にも「老衰(ろうすい)」という年をとって衰えることを意味する言葉があります。

老衰の意味は

生物学的・医学的には“老化に伴って個体を形成する細胞や組織の機能の低下、恒常性の維持が困難になることが原因”

であることから、フレイルティの概念と同じであると考えられます。

以前にも握力は健康のバロメーターであるというニュースを紹介しましたが、フレイルティの診断項目には筋力(握力)の低下が挙げられており、握力の強さは重要な要素といえそうです。

握力は健康のバロメーター!?|握力低下は心臓発作・脳卒中リスク増加に関連によれば、カナダ・マクマスター大学(McMaster University)が主導した国際研究チームは、握力が健康のバロメーターになる可能性についての研究を行ない、その結果、握力が低下すると、心臓発作や脳卒中の発症リスクの増加に関係していることがわかったそうです。

握力が強いほど長生き?で紹介した厚生労働省研究班(研究代表者=熊谷秋三・九州大教授)の約20年間にわたる追跡調査によれば、握力が強いほど長生きする傾向があり、また循環器病発症リスクも低かったそうです。

■フレイルの診断基準:2020年改定 日本版CHS基準(J-CHS基準)

国立長寿医療研究センターによれば、判定基準は、1)体重減少(6か月で2kg以上の意図しない体重減少)、2)筋力低下(握力:男性<28kg 女性<18kg)、3)疲労感(ここ2週間わけもなく疲れたような感じがする)、4)歩行速度(通常歩行速度<1.0m/秒)、5)身体活動(a)軽い運動・体操をしていますか?、b)定期的な運動・スポーツをしていますか?上記の2つのいずれも「週に1回もしていない」と回答)の5項目のうち、3項目以上に該当:フレイル、1-2項目に該当:プレフレイル、該当なし:ロバスト(健常)と判定されます。

■フレイルは個人の状態に合わせて対応するようになってきた

フレイルには大きく3つに分けられています。

1)身体的フレイル(足腰の衰えや内臓の病気が原因で筋力や体力が低下)
2)精神的フレイル(認知機能低下やうつ)
3)社会的フレイル(独り暮らしでの孤立や経済的困窮)

最近ではフレイルの考え方は、オーラルフレイル(口)、アイフレイル(目)、ヒアリングフレイル(耳)、そしてガットフレイルとは?(胃腸)というように、いろんな方向に広がっています。

■たんぱく質の摂取とフレイルティの関係

たんぱく質摂取と骨格筋|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省によれば、最近のコホート調査でも、たんぱく質摂取量が少ないことは3年後の筋力の低下と関連し、さらに高齢女性の3年間の観察で、たんぱく質摂取量が少ないとフレイルティの出現のリスクが増加することが確認されているそうです。

また、日本人の高齢女性の横断研究でもフレイルティの存在とたんぱく質摂取量との関連が明らかにされています。

これまでにも要介護者の中にはたんぱく質が不足する低栄養の人が多いということを紹介してきました。

適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。

低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。

今回紹介した厚生労働省のまとめによれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。

■たんぱく質(アルブミン)不足対策

●たんぱく質(アルブミン)不足を予防するには、肉を食べるとよいそうです。

アルブミンを上げる食事|肉を食べてアルブミンを上げたグループは死亡リスクが低い!?で紹介した熊谷修教授(人間総合科学大学人間科学部)によれば、肉をよく食べてアルブミンを上げたグループはほとんど食べないグループに比べて死亡リスクが低いそうです。

また、アルブミン値を上げるためには、鶏のささみよりも牛肉のほうが良いそうです。

それは、牛肉に含まれる「飽和脂肪酸(アルブミンを作り出すエネルギーとなる)」を一緒に摂ることができるからなのだそうです。

お肉を選ぶ場合には、脂身のある肉(豚肉やもも肉)のほうが良いそうです。

アルブミンを上げる食事|肉を食べてアルブミンを上げたグループは死亡リスクが低い!?によれば、「15の食生活指針」に沿った食生活を実践してもらったところ、アルブミンは増加し、血色素の低下も見られなり、つまり、栄養改善の効果があらわれたそうです。

  1. 3食のバランスをよくとり、食事を抜かずにきちんと食べましょう。
  2. 油脂類の摂取が不足しないようにしましょう。
  3. 肉、魚、乳製品、卵などの動物性たんぱく質を十分に食べましょう。
  4. 肉と魚の摂取は1:1の割合にしましょう。
  5. いろいろな種類の肉を食べましょう。
  6. 牛乳は毎日200ml以上飲むようにしましょう。
  7. 野菜は緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など)や根菜(大根、ごぼう、いもなど)など、いろいろな種類を毎日食べるようにしましょう。
  8. 食欲がないときは、おかずを先に食べ、ご飯の量を減らしましょう。
  9. いろいろな調理のしかたや、食品の正しい保存法を覚えましょう。
  10. 酢、香辛料、香り野菜(ねぎ、にんにくなど)を十分に取り入れましょう。
  11. 調味料を上手に使い、おいしく食べましょう。
  12. 和風、中華風、洋風といろいろな料理を食べましょう。
  13. 家族や友人との会食の機会をたくさんつくりましょう。
  14. 噛む力を維持するために、義歯は定期的に点検をしましょう。
  15. 「元気」のための健康情報をすすんで取り入れましょう。

※2から6までの5項目が、低栄養を防ぐための動物性食品や油脂類の摂り方に関する項目です。

お肉はタンパク質が豊富で、実はバランス栄養食品です。

野菜よりも鉄分が豊富で、かつ肉は野菜より鉄分の吸収率が5から10倍高い。

またビタミンも豊富で、特にビタミンB1は豚ヒレ肉100gでレモンの17倍含んでいるそうです。

さらにミネラルも豊富なのだそうです。

→ アミノ酸の多い食べ物・食品|アミノ酸を効果的に摂取するにはアミノ酸スコアを知ろう!

野菜不足が気になる方に!

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■10食品群チェックシート

「10食品群チェックシート」は、様々な種類の食材が摂れているかをチェックするシートです。

  • 牛乳(チーズなど乳製品)
  • 大豆
  • 緑黄色野菜
  • 果物
  • 海藻

10食品群チェックシート|PDF(NHKチョイス@病気になった時)

http://www.nhk.or.jp/kenko/choice/pdf/160430.pdf

10品目チェックシート|PDF(NHKためしてガッテン)

http://www9.nhk.or.jp/gatten/pdf/10hinmoku.pdf

■なぜ高齢者になるとタンパク質が不足しがちなの?

なぜ高齢者になるとタンパク質が不足しがちなのでしょうか?

肉料理が苦手だったり、以前は、家族のために栄養を考えて、肉や卵などを使って料理をしていた人が、一人暮らしになってから、自分が好きなものだけを食べることで食が偏るようになって、肉や卵を使った料理を食べなくなってしまったり、食事の量自体が減ってしまったり、中高年の頃からのメタボ対策のための粗食を継続してしまったりすることで、たんぱく質が不足してしまうということがあるようです。

つまりは、中高年(メタボ対策)から高齢者(フレイル対応)への食習慣の移行ができていないために低栄養になってしまっていると考えられます。

【2つの未来予測】1.未病の観点から病気のサインを見つける、2.健康的なライフスタイルがお金のような価値を持つでは、「はっきりとした症状はでていない」「数値には現れないけどなんだか体調がよくない」というときを、健康な体から病気の身体へと向かう途中だと考えるとすれば、その途中で起きる「サイン」に着目して、何らかの対処を行なうことが最も効果的な医療になっていくのではないかと提案しました。

健康 → フレイル(高齢者の虚弱) → 要介護状態

フレイルという考え方はこの考え方に近いもので、高齢者は急に要介護状態になるのではなく、加齢に伴って次第に健康な状態から様々な老化の症状が現れてきて、要介護状態に進んでしまうため、フレイルの段階でしっかりと対策を行なうことにより、要介護の高齢者を少なくしていこうというものだと思います。

多くの人がフレイルという考え方を知り、次第に生活習慣を変えていくことによって、要介護になる人が減っていくといいですね。




→ オーラルフレイルを知って健康寿命を延ばそう|自分の歯が多く保たれている人は、健康寿命が長く、要介護期間が短い|東北大学 について詳しくはこちら




【参考リンク】
続きを読む 「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!|厚生労働省

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