【目次】
- 日本生命、健診・医療ビッグデータを活用した健康支援でヘルスケア事業に参入 野村総研・リクルートと連携
- 【海外事例】⾷⽣活の⾒直し・運動・禁煙等を促す⺠間医療保険
- まとめ|「Insurtech(インシュアテック)」と「健康経営」
■日本生命、健診・医療ビッグデータを活用した健康支援でヘルスケア事業に参入 野村総研・リクルートと連携
参考画像:ヘルスケア事業の本格展開と、健診・医療ビッグデータの活用を通じた中長期的な保険事業の高度化について(2017/5/17、日本生命保険相互会社)|スクリーンショット
(2017/5/17、日本生命保険相互会社)
日本生命保険は、野村総合研究所(NRI)、リクルートライフスタイルと共同で、健診や医療のビッグデータを使った健康増進サービス「ニッセイ健康増進コンサルティングサービス」を始めると発表しました。
日本生命がビッグデータで健康支援、保険×ITの「インシュアテック」へ
(2017/5/18、ITPro)
提供するサービスは大きく三つ。健保組合や共済組合向けには、健診データに基づいて各組合加入者の健康問題に関する現状把握から改善計画の策定、計画の実行、取り組みの評価を支援する。組合の加入者向けには、ネットやスマートフォンを活用して健康意識の向上や健康改善活動の取り組みを促すサービスを開発する。企業や団体に向けて、従業員のストレスチェックや労働生産性の向上といった健康経営を支援するサービスも提供する。
■【海外事例】⾷⽣活の⾒直し・運動・禁煙等を促す⺠間医療保険
参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット
1992年に南アフリカで設⽴されたDiscovery社は、Discoveryグループの⾦融商品(健康保険、⽣命保険、損害保険等)とセットでVitality Programを展開。
Vitality Programでは、まず健康チェックによって⾃⼰の現状把握を⾏った後、⾷⽣活の⾒直し・運動・禁煙等、健康状態を改善する取り組みを実施するとポイントを獲得できる。獲得したポイントは、健康⾷品やヘルスケア商品の購⼊、映画や航空券の割引優待など幅広い⽤途で使⽤可能。
Discovery社の報告によれば、同プログラム参加者は⾮参加者に⽐べて受診率・⼊院⽇数・⼀⼈あたり医療費を抑制。
また、積極的に参加するメンバーほど、死亡率が低下するという結果が得られている。
Discovery社では、健康状態を改善する取り組むを行うとポイントを獲得し、特典が得られるという仕組みを提供し、このプログラムに参加している人はそうでない人に比べて医療費が抑制されているそうです。
「健康ポイント制度」に医療費を抑制する効果があることが初めて実証されるによれば、運動や検診など健康づくりに取り組んだ人がポイントを受け取って商品券などに交換する「健康ポイント制度」に、医療費を抑制する効果があることが初めて実証されており、日本の保険会社でも、健康増進サービスに取り組むところが出てきています。
■まとめ|「Insurtech(インシュアテック)」と「健康経営」
日本生命が健康増進サービスに参入した動きの背景には、現在のトレンドである「Insurtech(インシュアテック)」と「健康経営」という2つのキーワードがあります。
「Insurtech(インシュアテック)」とは、生保や損保という保険ビジネス(Insurance)とテクノロジー(Technology)を組み合わせる取り組みのことです。
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「健康経営」とは、「従業員の健康増進を重視し、健康管理を経営課題として捉え、その実践を図ることで従業員の健康の維持・増進と会社の生産性向上を目指す経営手法」(株式会社日本政策投資銀行による定義)のことです。
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これから、健康とはこれまで縁がなかった銀行などの金融機関や保険会社が健康への関心を高めていくことによって、社会全体で健康な生活を後押ししていくような形になっていきそうです。
また、人の信頼度を評価するシステムによって信頼自体がお金(通貨)のような価値をもつ時代になる!?では、信頼が通貨のような価値を持つ時代について紹介しましたが、長寿社会において健康であることは価値が高くなっており、行政機関や銀行、保険会社などの取り組みによって、健康であることが数字として表れることで、健康が通貨としての価値を持ち、本当の意味での資産になる日も近いかもしれません。
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