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大腸がんの予防に「葉酸」が効果|葉酸を多く摂って飲酒しない人ほど大腸がんになりにくい|愛知がんセンター

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【目次】

■大腸がんの予防に「葉酸」が効果|葉酸を多く摂って飲酒しない人ほど大腸がんになりにくい|愛知がんセンター

大腸がん、予防に「葉酸」が効果 愛知がんセンター

(2011/9/27、朝日新聞)

ホウレンソウ、春菊、小松菜、レバーなどに含まれる「葉酸」を多くとって飲酒しない人ほど、大腸がんになりにくい――。

そんな調査結果を、愛知県がんセンター研究所の研究チームがまとめた。

葉酸は、緑色野菜や肝臓に含まれるビタミンBの一種。

欧米人対象の研究で大腸がん予防効果が知られていた。

日本人に同じ効果があるか、同研究所の疫学・予防部が検証した。

愛知県がんセンター研究所の研究チームによれば、葉酸を多く摂って、飲酒しない人程、大腸がんになりにくいそうです。

【みんなの家庭の医学】大腸がん予防に葉酸の多い海苔|10月20日によれば、大腸がんのリスクを高める大腸ポリープのできやすさと葉酸の濃度には関係があるといわれ、血液中の葉酸濃度の値が8ng/ml(ナノグラム)以上あれば、女性なら大腸ポリープの頻度が約2割減、男性なら約5割減するそうです。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

■葉酸と大腸がんについて

■葉酸代謝が大腸がんの発がんの初期段階で重要な働きを示している

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|多目的コホート研究|国立がん研究センター

大腸発がんには、DNAのメチル化が関わっていると考えられています。適切なDNAメチル化の維持には、葉酸が重要な役割を果たしていることが知ら れています。葉酸は、メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)、メチオニン合成酵素(MTR)、メチオニン合成酵素還元酵素(MTRR)などの酵素群とビタミンB2、B6、B12などの補酵素群の働きにより代謝され、DNAのメチル化に必要なメチル基を供給しています(図1)。

葉酸、ビタミンB2、B6、B12摂取については、大腸腺腫との間に統計学的有意な関連は見られませんでした。

大腸がんの発がんにはDNAのメチル化がかかわっていると考えられており、葉酸が重要な働きを果たしていると考えられますが、葉酸、ビタミンB2、B6、B12摂取と大腸線種との間に統計学的な関連は見られなかったようです。

メチオニン合成酵素 の遺伝子多型とアルコール摂取および葉酸摂取との間に交互作用を認めたことは、「葉酸代謝が大腸発がんの初期段階において重要な役割を果たしている」とするこれまでの研究結果を支持するものであると考えられます。

ただ、葉酸代謝が大腸がんの発がんの初期段階で重要な働きを示していることは間違いないようです。

■葉酸濃度が高くても大腸がんリスクが下がるという関連は見られない

血中の葉酸と大腸がん罹患との関係について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

これまでの研究では、葉酸が不足している場合に、わずかに大腸がんリスクが高くなることが示されていますが、日本人の多くでは必要な量が摂取されているため、その中での差が見られなかったという可能性があります。また、葉酸は、大腸がんの多段階発がんの初期の段階では予防的に働くにも関わらず、進行した段階ではかえって促進するという可能性を示す研究結果もあります。また、ある特定の遺伝子多型のタイプの人やアルコールを多量に飲む人で、葉酸不足によって大腸がんリスクが高くなるという研究結果もあります。

葉酸と大腸がんの関係については様々な研究が行なわれています。

  • 葉酸が不足している場合に、わずかに大腸がんリスクが高くなる
    しかし、日本人の多くでは必要な量が摂取されているため、その中での差が見られなかったという可能性
  • 葉酸は、大腸がんの多段階発がんの初期の段階では予防的に働くにも関わらず、進行した段階ではかえって促進するという可能性
  • ある特定の遺伝子多型のタイプの人やアルコールを多量に飲む人で、葉酸不足によって大腸がんリスクが高くなる

多目的コホート研究では、男女とも、葉酸濃度が高くなっても、大腸がんリスクが下がるという関連はみられませんでした(図1)。また、飲酒量でグループ分けしても、結腸がんと直腸がんに分けて調べても、どのグループでも男女とも関連は見られませんでした。

国立がん研究センターが発表している多目的コホート研究によれば、葉酸濃度が高くても大腸がんリスクが下がるという関連は見られなかったそうです。

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニン摂取と大腸がん罹患との関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニンは、生体内でのメチル代謝において、それぞれ異なる役割を担っています。アルコールやアセトアルデヒドはそれらの代謝経路を阻害したり、栄養素を破壊したりすることによって、大腸がん発がんの初期段階である遺伝子の低メチル化を引き起こすと考えられます。

今回、特にビタミンB6と大腸がんの関連が強かった理由として、日本人の一般的な食事からは葉酸やビタミンB12は十分取れるのに対し、ビタミンB6摂取量は不足していることが挙げられます。その最大の摂取源は白米ですが、茶碗1杯(約150g)に約0.03mgのビタミンB6しか含まれていません。ビタミンB6を多く含む食品(魚・ナッツ・穀類等)を積極的に摂取することが、大腸がんの予防につながる可能性があります。

日本人の一般的な食事からは葉酸は十分に摂取できるため、差が見られなかった可能性が考えられます。



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■葉酸を摂取する際のポイント

●時期

妊娠が予定される女性は妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの間

●量

通常の食事から摂取する以外に、1日400マイクロ・グラム

※通常の食事以外に、加工食品やサプリメントで摂取する葉酸の1日の上限量を1ミリ・グラムと定めている。

→ 妊娠中に摂取したい葉酸の多い食べ物・食品・サプリ について詳しくはこちら

■飲酒(アルコール)と大腸がん

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|国立がん研究センターのがん検診受診者を対象とした研究 |国立がん研究センター

アルコール摂取と大腸腺腫との間には、統計学的有意な正の関連が見られました(傾向性P = 0.04)。非飲酒グループに比べ、週300g以上飲酒している大量飲酒グループでは、大腸腺腫のリスクが約1.5倍上昇していました。

飲酒と大腸がんリスク|科学的根拠に基づく発がん性・がん予防効果の評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究|国立がん研究センター

男性では、23-45.9g/日、46-68.9g/日、69-91.9g/日、92g以上/日のグループでまったく飲まないグループよりもそれぞれ1.4倍、2.0倍、2.2倍、3.0倍と、量が増えるほどリスクが高くなりました。1日のアルコール摂取量が15g増えるごとに、大腸がんリスクが約10%増えると推定されます。部位別には、結腸がんでも直腸がんでも同様の傾向が見られました。

女性では、23g以上/日のグループでまったく飲まないグループよりも大腸がんリスクは1.6倍、結腸がんリスクは1.7倍、直腸がんリスクは2.4倍高いという結果でした。男性と同様に、1日のアルコール摂取量が15g増えるごとに、大腸がんリスクが約10%増えると推定されます。

アルコールの摂取量が増えれば増えるほど大腸がんのリスクが増えるという結果が出ています。

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|国立がん研究センターのがん検診受診者を対象とした研究 |国立がん研究センター

アルコールには、葉酸の腸吸収を阻害したり、腎排泄を促進したりする作用があるため、その摂取により体内の葉酸レベルが低下することが知られています。

■まとめ

以上のデータを参考にすれば、愛知県がんセンター研究所の研究チームが発表した葉酸を多く摂って、飲酒しない人程、大腸がんになりにくいという結果が出た理由としては、日本人の一般的な食事からは葉酸は十分に摂取できるため葉酸の摂取が不足しているからというよりも、アルコールの摂取によって体内の葉酸レベルが低下するというメカニズムのほうがより働いているためというほうが適切なのではないでしょうか。

つまり、大腸がんを予防したい人で、葉酸不足が気になる方は、アルコールの摂取を控えるようにしたほうが良いようです。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







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糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加

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糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加

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by Seth Stoll(画像:Creative Commons)

糖尿病歯周病には関連があるのではないかということについては近年語られるようになってきています。

糖尿病患者は歯周病にかかりやすく、歯周病が糖尿病を悪化させるということがわかってきています。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

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今回の記事は、糖尿病と歯周病に関連する記事です。

糖尿病(下) 歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加

(2010/2/19、東京新聞)

歯周病と糖尿病には共通点がある。

愛知学院大歯学部歯周病科(名古屋市)の野口俊英教授は、初期に顕著な自覚症状がない▽罹患(りかん)率が高い▽生活習慣病▽慢性疾患▽病気の進行のメカニズムが似ている-の五つを挙げる。

糖尿病と歯周病には5つの共通点があるそうです。

  1. 初期に顕著な自覚症状がない
  2. 罹患率が高い
  3. 生活習慣病
  4. 慢性疾患
  5. 病気の進行のメカニズムが似ている

関連性は疫学調査や動物実験などで明らかにされてきた。

「糖尿病を起こしたマウスの方が歯周病の進行が早い。

糖尿病を多く発症する米アリゾナ州のピマインディアンを対象にした調査では、歯周病の発症率が糖尿病ではない人に比べて二・六倍高い、といったことも分かっている」と説明する。

糖尿病を発症すると歯周病の進行が早くなるのはなぜでしょうか。

歯周病は細菌による感染症。

その細菌はどの人の口の中にも存在するが、生活習慣の乱れや加齢、糖尿病などの病気といったさまざまな要因が加わって発症する。

糖尿病が進むと、高血糖状態が続き、体の免疫機能が低下、歯周病を起こす特殊な細菌も増える。

また、歯周病がすでに口の中にあって重症化すると、細菌と戦おうと、炎症性細胞から「TNF-α」と呼ばれるタンパク質が大量に出される。

このTNF-αがインスリンの働きを悪くして、血糖コントロールも悪化させると考えられている。

この記事によれば、理由は2つ。

  1. 糖尿病が進行すると、免疫機能が低下し、歯周病を起こす細菌が増えることから。
  2. 歯周病が重症化すると、その細菌と戦おうと「TNF-α」と呼ばれるタンパク質が出されるが、そのTNF-αがインスリンの働きを悪くして、血糖値のコントロールをも悪化させるから。

歯周病になり、歯を失うことになれば、さらに糖尿病患者にとっては、マイナスなことが起きます。

歯を失う最大の欠点は、食べ物をかめなくなることだ。

糖尿病患者に適した繊維質の豊富な、かみ応えのある食事が取れなくなる。

「丈夫な歯でしっかりかめば少ない量で満足感を得られ、肥満の防止にもつながる」と野口教授は話す。

噛みごたえのある食事ができなければ、少ない食事量では食事の満足感が得られなくなってしまいます。

歯周病と糖尿病はさらに病気のリスクが高まるそうです。

堀田饒(にぎし)院長は「糖尿病患者に歯周病があると、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中のリスクが高まるともいわれ、決して無視はできない。

歯周病は歯科医師と糖尿病専門医との連携が欠かせない」と話す。

糖尿病専門医とその他の専門医(歯科医・眼科医など)との緊密な連携ができるようにする必要がありそうです。

→ 歯周病の症状・原因 について詳しくはこちら




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逆流性食道炎の治療には禁煙が効果的|大阪市立大

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■逆流性食道炎の治療には禁煙が効果的|大阪市立大

No smoking

by farhanstories(画像:Creative Commons)

胃酸逆流、禁煙が効果 大阪市立大発表、食道炎治療に差

(2016/2/5、毎日新聞)

胃酸が逆流して食道に炎症が起きる「逆流性食道炎」について、禁煙で症状が改善したとする研究成果を大阪市立大の研究グループが発表した。

<中略>

その結果、禁煙を続けていた51人のうち22人(43%)は逆流性食道炎が治っていた。

大阪市立大医学研究科の藤原靖弘准教授(消化器内科学)の調査によれば、禁煙をすることによって、逆流性食道炎の症状が改善したそうです。




■逆流性食道炎とは?

逆流性食道炎は成人の10〜20%が発症するとされる。胃酸で食道の粘膜が傷つき、胸焼けなどの症状が出る。悪化すると出血の恐れがあり、まれにがんを発症する。喫煙、飲酒などの生活習慣や肥満が一因とされる。

逆流性食道炎は、文字通り、胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流してくることによって生じる病気です。

食道は消化液による刺激に強くなく、胃酸(酸性の強い消化液)が逆流することによって、食道炎が起こります。

症状としては、胸やけや呑酸、喉がつかえる感じなどの自覚症状があります。

■まとめ

逆流性食道炎の治療には、食事の改善や胃酸の分泌を抑える薬による治療が行われますが、禁煙でその症状だけで治る可能性があるということで、副作用の心配もないため、うれしいニュースですね。

胸やけや呑酸などの逆流性食道炎かもしれないという症状で悩んでいる方はぜひ禁煙をお勧めします。

→ 逆流性食道炎の症状・原因・治し方・食事 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 逆流性食道炎の治療には禁煙が効果的|大阪市立大

逆流性食道炎チェック|逆流性食道炎の症状となりやすい食習慣とは?

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■逆流性食道炎チェック

Surprised!

by Beta-J(画像:Creative Commons)

《逆流性食道炎》 食べ過ぎ飲み過ぎが原因に

(2015/12/21、朝日新聞デジタル)

日本医科大大学院の岩切勝彦教授による逆流性食道炎チェックを紹介します。

1.胸のあたりがチリチリと熱い

2.口の中に酸っぱい感じがある

3.食後のげっぷが最近増えた

4.就寝前に食事をすることが多い

5.食べ過ぎが続いている

6.お酒をたくさん飲んでいる

7.油っこいものをよく食べている

8.早食いの癖がある




■逆流性食道炎チェック【解説編】

1.胸のあたりがチリチリと熱い

2.口の中に酸っぱい感じがある

3.食後のげっぷが最近増えた

1~3は逆流性食道炎の典型的な症状です。

逆流性食道炎の主な症状は次の通りです。

4.就寝前に食事をすることが多い

5.食べ過ぎが続いている

6.お酒をたくさん飲んでいる

7.油っこいものをよく食べている

4食べてすぐ寝ると胃酸の逆流が起きやすくなり、睡眠の質も落ちます。

56食べ過ぎやアルコールの過剰摂取は胃の働きを悪くします。

7油っこいものは胃酸の分泌が増えます。

胃袋では、食べ物を溶かして腸で吸収するため、胃壁から塩酸とたんぱく質分解酵素が加わった強力な胃液が出ています。

通常は、胃の内容物が食道に戻らないように、下部食道括約筋で締めた状態になっているのですが、脂肪分のとりすぎや食べ過ぎによって、胃が膨らむとこの筋肉が緩む生理現象によって、胃酸が逆流することがあります。

また、脂肪分のとりすぎや食べ過ぎによって、胃酸が増えることで、胃酸の逆流を起こしやすくなります。

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8.早食いの癖がある

8.早食いは飲み込む空気の量も多くなり、げっぷが増えます。

「ゲップが多い」のはどんな病気!?げっぷがよく出る原因とは?によれば、食事をする際に、食べ物と一緒に空気を飲み込むことによって、食道や胃に入った空気をゲップとして吐き出します。

ゲップが多い場合には、早食いやドカ食いをしている習慣がないかチェックしましょう。

■まとめ

どれくらい当てはまりましたか?

逆流性食道炎チェックに多く当てはまった人は一度診てもらいましょう。

→ 逆流性食道炎の症状・原因・治し方・食事 について詳しくはこちら




→ 胃痛(胃が痛い)|胃の痛みから考えられる病気とその原因・特徴的な症状 について詳しくはこちら

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なぜ逆流性食道炎が起こるのか?その原因・治療|逆流性食道炎の症状

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【目次】

■逆流性食道炎とは

Alison

by Lawrence Murray(画像:Creative Commons)

がん発症も「逆流性食道炎」放置のリスク

(2015/2/5、ガジェット通信)

逆流性食道炎は、胃酸を中心とした酸性の内容物が食道内に逆流することにより生じる疾患です。

逆流性食道炎は、文字通り、胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流してくることによって生じる病気です。

食道で増えている病気-逆流性食道炎と食道癌-|日本消化器病学会

胃の中には胃酸という酸性の強い消化液があり、主に胃酸の逆流により食道粘膜が障害を受けて食道炎を生じます。

食道は食事を口から胃に送るのが主な役割で、食べたものを消化する働きはなく、消化液による刺激には抵抗力が強くありません。

食道は消化液による刺激に強くなく、胃酸(酸性の強い消化液)が逆流することによって、食道炎が起こります。

■逆流性食道炎の症状

がん発症も「逆流性食道炎」放置のリスク

(2015/2/5、ガジェット通信)

自覚症状としては、胸やけや呑酸(酸っぱい水が上がってくる感じ)などの典型的なものの他に、「物を飲み込んだ時につかえる感じがする」「喉に何かが詰まっている感じがする」といったことが見られるケースもあります。

逆流性食道炎の主な症状は次の通りです。

  • 胸やけ
  • 呑酸(どんさん:すっぱい液体が口まで込み上げてくる)
  • 喉がつかえる感じがする(のどに詰まっている感じ)
  • のどに違和感がある
  • 胃が痛いと感じる
  • 食後のゲップが多い




■なぜ逆流性食道炎が起こるのか?

食道で増えている病気-逆流性食道炎と食道癌-|日本消化器病学会

したがって胃の内容物は食道に簡単には戻らないように、胃と食道のつなぎ目は筋肉(下部食道括約筋といいます)で締まった状態になっており、食事が通るときだけ緩むという仕組みになっています。

ところが胃が膨らむと一時的にこの筋肉がゆるむ生理現象があります(食事の後などで ゲップが出るような状態です)。この生理現象でも胃酸が逆流して症状が出ることがあります。

通常は、胃の内容物が食道に戻らないように、下部食道括約筋で締めた状態になっているのですが、脂肪分のとりすぎや食べ過ぎによって、胃が膨らむとこの筋肉が緩む生理現象によって、胃酸が逆流することがあります。

さらに食道裂孔ヘルニアという筋肉の緩んだ状態になると簡単に胃酸逆流が生じてしまい食道炎を発症しやすくなります(図1)。また肥満による腹圧の上昇も逆流の原因となりやすいとされています。

また、食道裂孔ヘルニアや肥満による腹膜の上昇も逆流となりやすいそうです。

逆流性食道炎|アステラス製薬

ピロリ菌と逆流性食道炎の関係について、ピロリ菌に感染している人の割合が高い国は逆流性食道炎の患者さんが少ないことが分かっています。これは、ピロリ菌によって胃に炎症が起こると、胃酸の分泌が少なくなるためと考えられています。

ピロリ菌に感染している人は、胃酸の分泌が少ないため、逆流性食道炎の人が少ないそうです。

■逆流性食道炎の原因

逆流性食道炎の原因は、主に2つに分けられます。

1.下部食道括約筋をゆるむこと

2.胃酸が増えすぎること

 

1.下部食道括約筋をゆるむこと

●脂肪分の摂り過ぎ

逆流性食道炎|アステラス製薬

脂肪の多い食事をとった時に十二指腸から分泌されるコレシストキニンというホルモンの働きや、たくさんの食事で胃が引き伸ばされることで、下部食道括約筋がゆるむと考えられています。

●加齢

逆流性食道炎|アステラス製薬

年をとると、下部食道括約筋の働きが悪くなります。

●肥満

腹圧が上がることで逆流しやすくなるそうです。

 

2.胃酸が増えすぎること

●脂肪の多い食事で胃酸が増える

脂肪分のとりすぎや食べ過ぎによって、胃酸が増えることで、胃酸の逆流を起こしやすくなります。

■逆流性食道炎の治療

●脂肪分の多い食事を改善する

●肥満を解消する

●薬物療法

逆流性食道炎 薬の働き|アステラス製薬

逆流性食道炎の薬としてもっとも効果が高く、よく使われるのは、胃酸の分泌を抑える薬です。食道へ逆流している胃酸を少なくすることで、逆流性食道炎の症状や炎症を改善します。食道の粘膜を保護する薬や胃酸を中和する薬、胃の運動を活発にする薬を一緒に飲むこともあります。

逆流性食道炎は、胃酸の分泌を抑える薬や食道の粘膜を保護する薬、胃酸を中和する薬、胃の運動を活発にする薬で治療をするそうです。

 

■まとめ

逆流性食道炎には、優れた薬があるので、症状を緩和するのが簡単になってきています。

また、胸やけは逆流性食道炎以外の病気の可能性もあるので、しっかりと病院で診てもらいましょう。

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