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頭髪などの細胞を使って体内時計の状態を把握する測定方法を開発|佐賀大など

Time

by Ren Kuo(画像:Creative Commons)




体内時計の乱れ、毛髪で測定 佐賀大などが開発

(2010/8/24、日本経済新聞)

佐賀大学、山口大学、ソニーの共同チームによれば、頭髪などの細胞を使って体内時計の状態を把握する測定方法を開発したそうです。

体内時計の乱れはがんや心筋梗塞(こうそく)になるリスクを高めたり、うつ病や高血圧、睡眠障害の原因の一つになったりしている。

体内時計の乱れからくる体調の悪化の予測にも活用できるのではないでしょうか。

記事によれば、抗がん剤や降圧剤が最も効果を発揮する時間に薬を投与することができるようになることが期待されるようです。

体内時計 がん治療|たけしの家庭の医学 5月25日

■体内時計を使った最新がん治療

解説 横浜市立大学附属病院消化器・肝移植外科チーム(チームリーダー 遠藤格先生)

時間治療を取り入れて抗ガン剤治療を行なっている。

時間治療とは、最も優れた効果が期待できる時間を割り出して行う治療のこと。

時間治療は、抗がん剤の投与方法に秘訣がある。

一般的に、抗癌剤治療は、例えば24時間ずっと同じスピードで抗がん剤を点滴しているが、時間治療では、患者の体内時計に合わせて増減させる。

横浜市立大学附属病院では、時間治療を取り入れた抗癌剤治療によって、手術不可能な患者の80%が手術可能になったそうです。

時間治療の特徴は副作用がほとんどないこと。

※抗がん剤治療は、通常は吐き気や食欲不振等の副作用が出ることが多い。

夜10時に抗癌剤の投与がはじまることが時間治療最大のポイント。

夜10時から翌朝10時までの12時間だけ投与する。

そして、朝4時に最大値をとるように機械を設定する。

抗がん剤の総投与量が1.5倍を一気に投与する。

※通常の抗がん剤治療では一定量の薬を投与し続ける。

そもそも抗がん剤治療は、がん細胞が増えようと細胞分裂するときに攻撃し、増殖を防ぐという役割がある。

しかし、抗がん剤治療は、正常な細胞の分裂も攻撃し、その結果吐き気や倦怠感といった副作用が現れてしまう。

そこで、時間治療が注目したのは、正常な細胞の分裂活動。

がん細胞は一日中分裂しているが、正常な細胞の分裂は一日の中で大きく変化していることがわかったのです。

正常な細胞分裂の一日のリズムは、正午に最大になり、その後減少傾向に、そして午前4時前後に最も細胞分裂が減少する時間帯が訪れるようになっている。(出典:Smaaland R et al,Cancer Res,1993)

そのため、午前4時をピークに抗がん剤を投与するようにすれば、なるべく正常な細胞を傷つけずにガンを攻撃することができる。

通常の1.5倍の抗がん剤を投与しても副作用が少なかったのは、体内時計が司る細胞分裂のリズムを活用したおかげだったのです。

現在、横浜市立大学附属病院のがんの時間治療は、肝臓ガンのみ、転移がある場合に限る等様々な条件がある。

時間治療により、肝臓がんのがん細胞がすべて消えたケースもあるそうです。

時間治療を行った3割の方のがん細胞が全て消失したそうです。

※時間治療によるポイント

抗がん剤を排出させる酵素の活性率が最も高くなるのが午前4時。

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生活習慣点検(禁煙・食事の改善)+検診=がん予防




Medical examination

by John Christian Fjellestad(画像:Creative Commons)

【健康】生活習慣点検+検診=がん予防

(2009/8/25、MSN産経)

■タバコ(喫煙)とがん予防

がん発症の要因のトップは喫煙。

肺がんだけでなく口腔(こうくう)や咽頭、食道、胃、膵臓(すいぞう)、肝臓などさまざまながんで、発がん性が認められている。

日本人の非喫煙者に対する喫煙者のがん死亡のリスクは男性が2倍、女性で1・6倍程度。

日本人のがん死亡の約20~27%は喫煙が原因という。

喫煙は、がんのリスク要因のトップで、肺がんや口腔がん、咽頭がん、食道がん、胃がんすい臓がん肝臓がんなどで発がん性が認められています。

タバコを吸っている人はもちろんのこと、タバコを普段吸わない人も周りにタバコを吸っている人がいる場合には注意が必要です。

厚生労働省の調査では、非喫煙女性でも夫からの受動喫煙がある場合、肺がんのリスクは受動喫煙がない場合と比べ、1・3倍に高まる。

受動喫煙によっても、がんになるリスクが高まるため、注意が必要です。

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■生活習慣とがん予防

がん予防には生活習慣の見直しは欠かせません。

生活習慣もがん予防に重要だ。

各種疫学調査から危険分子を示すと、食事35%、たばこ30%、感染症・ウイルス10%など。

タバコと食事ががんになる危険因子のほとんどを占めているようです。

がんの原因物質が特定されていないため、どんな食べ物にも発がん性が含まれる可能性がある。

偏りのない食事が奨励されるのは、未知の発がん性物質を過剰に摂取してしまうリスクを分散させるためだ。

偏りのない、バランスよい食事がすすめられていたのは、健康的なからだを維持するためだと思っていましたが、偏りない食事をすることで発がん性物質の過剰摂取を分散させる意味合いがあったとは知りませんでした。

記事の中では、ほかにも食事面のアドバイスが。

胃がんになりやすいとされる塩分は1日10グラム未満とし、塩辛や練りウニなどは週1回以内に控える。

野菜(穀物とイモ類は除く)と果物は消化器系のがんや肺がんに予防効果があり、目安は1日400グラム。

野菜なら小鉢5皿、果物なら1皿だ。

ハムなどの加工肉、牛や豚などの赤肉(鶏肉と魚は除く)は動物性脂肪が多く、がん発生にかかわる化合物も含むため大腸がんになりやすいという。

熱かったり刺激の強い飲食物も禁物で、森山さんは「食道表面の防御機能を焼き切ってしまう。飲む人は『のど元過ぎれば熱さを忘れる』でも、がんは忘れてくれない」と指摘する。

食習慣のポイントを抜き出してみます。

  • バランスよい食事
  • 塩分は1日10グラム未満
     → 胃がん予防
  • 野菜(穀物とイモ類は除く)と果物1日400グラム
     → 消化器系のがんや肺がんの予防
  • 加工肉、牛や豚などの赤肉(鶏肉と魚は除く)は動物性脂肪が多く、がん発生にかかわる化合物も含むため、少なくする
     → 大腸がん予防
  • 熱かったり刺激の強い飲食物に注意
     → 食道がん予防
■定期健診とがん予防

定期的な検診も重要で、早期発見が難しく進行が早い膵臓がんなど一部を除き、多くのがんは早期発見で治療後5年の生存率は高まる。

加齢によるリスクもあり、40歳では100人に1人、80歳なら男性は3人に1人、女性は5人に1人はがんになる。

定期的に、生活習慣の点検を行い、健診を受けることが、がん予防につながるようです。







がんが世界の死亡原因トップへ、生活習慣(喫煙・肥満)と高齢化社会で




The world

by i naina _94(画像:Creative Commons)

> 健康・美容チェック > がん > 2012年に「がん」と診断された人は約86万人|11年よりも1万4000人増加

がんが世界の死亡原因トップへ、生活習慣と高齢化社会で

(2010/3/17、AFPBB)

16日に行われた米医学誌「米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)」のがん専門版の発表に当たり記者会見した、米国がん協会(American Cancer Society、ACS)の伝染病学者Susan Gapstur氏は、医療の進歩と教育キャンペーンのおかげで、米国ではがんの死亡率はこの20年で約16%減少したと語った。

一方で、米国では2009年には150万人ががんにかかり、56万人が死亡している。

今年には、心疾患を抜いて世界で最も死者数の多い病気になると予測されている。

がんが世界で最も多い死亡原因となるそうです。

■なぜがんが世界で最も死者数の多い病気となっているのか?

理由の1つは、がんは通常55歳以上でかかることが多く、人びとの寿命が延び、社会の高齢化が進むに従い、がんと診断されるリスクが高くなってきていることだ。

2つ目の理由としては、喫煙などの人びとの不健康なライフスタイルが挙げられる。

がんが世界で最も死者数の多い病気となっている理由としては2つ考えられるようです。

1 寿命が延びていること

それまではがんにかかる前になっていた様々な病気になりにくくなり、また医療の進歩で治療ができるようになってきたことにより、寿命が延びています。

寿命が伸びることにより、がんが世界で最も死者数の多い病気となってしまうわけです。

2 喫煙などの不健康なライフスタイル

Gapstur氏は、世界中で喫煙人口が増加していることで「世界的ながんのパンデミック(大流行)」が発生すると指摘。

今年は虚血性心疾患を抜き、世界で最も死亡者数の多い病気となるとしている。

世界中で喫煙人口が増加しているのは驚きですね。

日本では喫煙の健康への悪影響に関する情報が認識されており、また、アメリカ、特にニューヨークでは、レストラン、バー、およびすべての公共施設内では禁煙となっており、禁煙に対して積極的に取り組んでいますよね。

しかし、世界的に見れば喫煙人口が減ることなく増加しているため、がんになる人が増えているようです。

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また、アメリカでは、肥満も問題になっています。

米国人は喫煙以外にも、太りすぎや肥満に要注意しなければいけない。

Gapstur氏も「最新の試算では、米国人は成人の3分の2が太りすぎか肥満だという。

こうした状態はさまざまな種類のがんの原因となる」と指摘している。

実際、米国がん協会によると、米国では毎年、太りすぎや肥満が原因で10万人以上ががんにかかっているという。

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■まとめ

がんが世界で最も死者数の多い病気となっているのは、医療の進歩で治療ができる病気が増え、寿命が延びているからであり、ある意味よいことと言えるのではないでしょうか。

【追記(2016/7/4)】

最近ではがんになるリスクが高くなる原因も分かってきたものが増えてきたことで、がんのリスクを下げることができるようになってきました。

たとえば、胃がんの場合は、ピロリ菌検査・除菌、肝臓がんの場合は、肝炎ウイルス検査などです。

医学が進歩することによって、少しずつがんになる人も減っていくのではないでしょうか。







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衛星超高速ネット使い、精密な画像を使ってがんの病理診断を行なう実験




FLOATING SATELLITES

by Rodrigo Carvalho(画像:Creative Commons)

衛星超高速ネット使い、がんの病理診断

(2010/7/1、読売新聞)

岩手、沖縄、東京3都県の大学病院を人工衛星の超高速インターネット回線で結び、精密な画像を使ってがんの病理診断を行う実験が30日、行われた。

岩手、沖縄、東京3都県の大学病院を人工衛星の超高速インターネット回線で結び、精密な画像を使ってがんの病理診断を行う実験が行われたそうです。

がん治療では、がん化した細胞を調べる病理医の診断が欠かせないが、専門医の数は不足しており、遠隔地での病理診断が可能になれば、がん治療の地域格差の是正にもつながりそうだ。

この実験が成功すれば、遠隔地での病理診断が可能になりそうです。







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唾液でがん(口腔がん・乳がん・膵臓がん)検査  80~99%の高精度|慶応大




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by University of Exeter(画像:Creative Commons)

慶応大、唾液で高精度のがん検査 技術を開発

(2010/6/28、47ニュース)

慶応大先端生命科学研究所(山形県鶴岡市)は28日、唾液検査で口腔がんや乳がん、膵臓がんを高精度で発見する技術を開発したと発表した。

米カリフォルニア大との共同研究。唾液は血液などと違い、体に負担をかけずに採取できるのが利点で、今後は実用化に向けて、より安価で簡便に検査できる機器の開発に取り組むとしている。

慶応大の杉本昌弘特別研究講師(計算生物学)らは、がん細胞が正常な細胞に比べて速く増殖する影響で、唾液中の物質が変化することに注目。比較的早期のがんと診断された患者と健常者ら計215人の唾液を採取し、唾液中の約500種類の物質から、患者と健常者で濃度に大きな違いが出る物質としてアミノ酸など54種類を特定した。

これらを組み合わせて分析すると、口腔がんは80%、乳がんは95%、膵臓がんは99%の高精度で患者を見分けられたという。

慶応大先端生命科学研究所と米カリフォルニア大との共同研究によれば、唾液を検査することによって、口腔がんや乳がん、膵臓がんといったがんを発見する技術を発見したそうです。

口腔がんは80%、乳がんは95%、すい臓がんは99%の高精度でがんを見つけることができるそうです。

この方法は、体に負担がかからないのがポイントです。

安価で簡単にできる検査になれば、今後この方法によって、ガンが発見できるようになるかもしれません。