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【未来ビジョン】今後「生命保険業界の未来」はどうなる?|遠隔医療・予防医療・個人情報を一カ所に集約するサービス




■【未来ビジョン】「生命保険の未来」はどうなる?|遠隔医療・予防医療・個人情報を一カ所に集約するサービス

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by InstituteForApprenticeships(画像:Creative Commons)

落合陽一(筑波大学 学長補佐・助教)さんと岩瀬大輔(ライフネット生命社長)さんの対談では「生命保険の未来」をテーマに対談をされています。

そこで、今回は、“現代の魔法使い”が予測する「生命保険の未来」――落合陽一×岩瀬大輔対談(2017/9/15、ライフネット生命)の記事の中で出たキーワードをもとに、「生命保険の未来」について考えてみたいと思います。

■電子化された診療システムのインターフェイス

“現代の魔法使い”が予測する「生命保険の未来」――落合陽一×岩瀬大輔対談

(2017/9/15、ライフネット生命)

落合:最近よく考えているのが、電子化された診療システムのインターフェイスをどこが作るのかってことなんです。診察料が安いとか、どこの病院のベッドが空いているのかとか、そういった情報を統合してくれるものです。

【現状の医療システムの問題】総合病院に軽症から重症までの患者が集中し、治療を必要する患者に専門的な治療が届いていないによれば、現状の医療システムの問題は、総合病院に軽症から重症までの患者が集中することで、本当に専門的な治療を必要としている患者に治療が届いていないということです。

なぜ軽症にもかかわらず大病院に行く患者が多いのか、その原因をしっかりと把握しておく必要はありそうです。

  • 「自分の病気はさぞかし大変な病気だろう」という自分の病気・症状に対する過度の評価
  • 大病院だからという安心感(ブランド信仰)・期待
  • 話を聞いてもらいたい
  • アクセスの便利さ
  • かかりつけ医がいない
  • どの病院に行ったらわからないから、とりあえず大病院に行くという考え

このようにまず大病院へ行くことを選択する患者側の考えはいろいろとありそうです。

本来であれば、地域のかかりつけ医で診断してもらい、どうしても治療できない患者を大病院が治療をするというのが地域医療の考えなのですが、その仕組み・ネットワークがうまくいっていないのかもしれません。

そこで、保険会社と病院が連携して、電子化された診療システムのインターフェイスを作り上げるというのもありそうな未来ですね。

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■遠隔医療

遠隔医療を保険会社のサービスとして提供する形も考えられそうです。

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■生命保険と予防医療

保険とIOTを融合した健康増進サービスの開発に注目!|ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?では、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社はFitbitを導入し、健康と運動データとの関係を分析する取り組みを行い、今後の新しい保険商品の開発を検討しているというニュースを取り上げましたが、保険会社各社が健康状態や生活習慣改善の取組みを考慮して保険料が設計される「パーソナル保険」の開発に取り組んでいるようです。

また、第一生命が取り組む「InsTech」とは?|保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)|医療ビッグデータの解析・健康な人ほど得をする保険商品の開発では、PHYSIO HEALTH|従業員向けの健康コーチをするモバイルヘルスプラットフォームのような、雇用主の健康保険料に対するコストを減らし、健康奨励プログラムに励む従業員に報酬を与えるシステムを企業と保険会社が組み合わせるということもあるのではないかという予測を紹介しましたが、実際にこうした取り組みが始まったようです。

「健康ポイント制度」に医療費を抑制する効果があることが初めて実証されるによれば、運動や検診など健康づくりに取り組んだ人がポイントを受け取って商品券などに交換する「健康ポイント制度」に、医療費を抑制する効果があることが初めて実証されたそうです。

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積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

これからは保険会社の立ち位置が「病気になってからの保険」ではなく、「予防のための保険」というものになっていき、保険会社が予防医療における大事なプレーヤーになっていくのではないでしょうか。

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■何歳の時に何をしていましたよということを共有できるサービス

■個人情報を一カ所に集約するサービスのプレーヤーを保険会社が担う

情報銀行・PDS等のデータ流通市場の構築
個人からデータを預かり、それらを集約し提供する仕組みである「情報銀行」やPDS(パーソナルデータストア)等の新たなデータ流通の枠組みの実現に取り組む企業や、データ利活用企業等との取引を仲介するデータ流通事業者等が登場。

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/30、経済産業省)

「新産業構造ビジョン」(2017/5/30、経済産業省)によれば、個⼈からデータ(購買・金融・移動・健康データ)を預かり、それらを集約し提供する仕組みである「情報銀⾏」やPDS(パーソナルデータストア)などを担う事業者として、通信事業者や金融機関などが挙げられていますが、保険会社は長期にわたって付き合うことを前提としているので、こうした事業に向いているのかもしれません。

エストニア、医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用すべく試験運用中|日本で導入するにはどのようなことが必要か?で紹介しましたが、エストニアでは医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用しようと試験運用が始まっています。

医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用するとどう変わるのでしょうか?

●個人の医療情報・健康記録を安全に保管することができる

ブロックチェーン技術を活用することで医療情報の偽造・改ざんを防止すると同時に、暗号化技術によって非常に重要な情報である個人の医療情報・健康記録を安全に保管することができます。

これまでは医療情報のような個人情報は巨大な仲介役が管理していましたが、ブロックチェーン技術を活用すれば、そのデータは自分が管理することができるようになります。

データを企業に受け渡すことでサービスを利用している現代ですが、ブロックチェーンが浸透すれば、自分の情報を自分でコントロールすることができるようになるのです。

●医療従事者が患者のデータに即座にアクセスできる

必要な情報だけを医療従事者が即座にアクセスすることができるようになります。

あまりなりたくはないものですが、病気や事故になったとしても、即座に医療従事者がそのデータにアクセスすることにより治療が受けられるようになるわけです。

Its Patient Portal gives citizens access to medical documents, referral responses, prescriptions, and insurance information.Individuals can also use the Portal to declare their intentions regarding blood transfusions and organ donation.

エストニアの患者ポータルでは、医療文書・処方箋・保険情報にアクセスができ、輸血や臓器提供に関する意向も宣言することができるそうです。

エストニアで行われているような動きは日本でも始まっており、福岡市では市民の医療データと東京海上日動火災保険のデータを連携させるための実証事業を開始しているそうです。

ブロックチェーン技術の活用領域拡大に向けた実証事業を開始

(2017/1/24、東京海上日動火災保険プレスリリース)

具体的には、FDCの協力を得て福岡市域の医療機関と連携し、傷害保険金請求書に記載の医療機関に対し、ブロックチェーンを通じて入通院期間などの医療情報の提供を要求し、データ連携基盤を通じて医療情報等のデータを受領することで、医療情報に対するセキュリティを確保しつつ、保険金支払業務の簡略化、迅速化が可能かを検証します。

保険業務で扱われる秘匿性の高いデータ(契約内容・医療情報)のやり取りに対して、ブロックチェーン技術を活用することによって、セキュリティを確保しながら、事務手続きを効率化・簡略化・迅速化していくことが可能か検証していくそうです。

【参考リンク】

厚生労働省、個人の医療データの一元管理で医療の効率化目指す 2020年度からによれば、厚生労働省は、過去の病院での治療歴や薬の使用状況、健診結果など様々な情報を一元化したデータベース「PeOPLe(ピープル)」を2020年度からの運用を目指すそうです。

ICT医療においては、ICTを活用した個人の健康管理がスタートであり、カギとなります。

医療・健康分野におけるICT化の今後の方向性(平成25年12月、厚生労働省)によれば、

健康寿命を延伸するためには、ICTを利用した個人による日常的な健康管理が重要

だと書かれています。

ICTとは、Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー:情報通信技術)の略です。

ICTを活用した医療分野への活用の例としては次の通り。

  • 電子版お薬手帳や生活習慣病の個人疾病管理など患者・個人が自らの医療・健康情報を一元的、継続的に管理し活用する仕組み
  • 地域包括ケアシステム(電子カルテ情報を地域の診療所が参照する)
  • ICTを活用してレセプト等データを分析し全国規模の患者データベースを構築し、疾病予防を促進
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

経済産業省の「新産業構造ビジョン」によれば、個人が自らの生涯の健康・医療データを経年的に把握するため、また、最適な健康管理・医療を提供するための基盤として、健康・医療・介護のリアルデータプラットフォーム(PHR:Personal Health Record)を構築し、2020年度には本格稼働させていくことが必要と提案されています。

ブロックチェーンが必ずしも医療データの記録・管理に用いられる技術になるかはわかりませんが、個人の医療データの一元管理を厚生労働省が目指しているように、個人の健康情報を一元管理することに関しても興味を持つ人は多いのではないでしょうか?

そうした長期的に保存する必要のある情報に関して保険会社がキープレイヤーになる可能性がありそうです。

■未来の保険会社に支払う保険料は健康を維持するために必要なデジタルデータの保管料と利用料を支払うという形に変わっていく

未来の保険会社が健康・医療・金融分野と隣接する分野との連携をしていくと、私たちは保険料という形でお金を払っていますが、実際には個人の健康を守るためのデータの保管料・利用料を払うという形に変わっていくかもしれません。




■まとめ

保険会社が導入している健康増進活動で付与されたポイントがデジタル通貨となれば、キャッシュレス社会に近づき、医療費が削減され、老後の資産形成に対する不安が減る!?では、保険業界がヘルスケア業界、医療業界、銀行などの金融業界、行政機関と手を結んで、「保険会社が導入している健康増進活動に応じてポイントを付与する仕組みに加えて、そのポイントをデジタル通貨にする」というアイデアを採用すれば、高齢者にとっても健康的なライフスタイルを積極的に行うことで医療費の削減にもつながるでしょうし、ポイントが付与されることで老後資産が形成できないという老後に対する不安も少なくなっていくのではないかと書きました。

『サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る』(著:スティーブ・ケース)では、第三の波(あらゆるモノのインターネット)によって、あらゆるモノ・ヒト・場所が接続可能となり、従来の基幹産業を変革していく中で、企業や政府とのパートナーシップが重要になると書かれています。

サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

第二の波では、インターネットとスマートフォンの急速な普及によってソーシャルメディアが激増し、盛況なアプリ経済が誕生した。その中でもっとも成功を収めたスナップチャットやツイッターのような企業は、小規模なエンジニアリング・チームからスタートして一夜にして有名になり、第一の波の特徴であったパートナーシップをまったく必要としなかった。しかし、こうしたモデルは現在がピークであり、新たな時代は第二の波とはまったく違う―そして最初の波とよく似た―ものになることを示す証拠が増えている

この第三の波には「インパクト投資」も含まれているそうです。

社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)とヘルスケア分野(認知症・がん)の可能性|#サキドリ↑(NHK)によれば、「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」とは、障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資のことです。

「IoT」や「インパクト投資」といった「第三の波」で社会は大きく変化をしていきますが、社会問題を解決する手段として、一人の力ではなく、これからますますいろんな人たちとのパートナーシップが重要になってくるでしょう。

保険会社はそうしたパートナーシップを築く上での重要なプレーヤーになれるのではないでしょうか。

P.S.

最後にこの言葉をご紹介したいと思います。(アフリカのことわざなのだそうです)

別所哲也(俳優)|有名人の英語ライフ|TOEIC SQUARE

「If you go fast, go alone. If you go further, go together. (早く行きたければ、一人で行きなさい。より遠くへ行きたいのであれば、みんなで行きなさい)」







#5G によって産業はどう変わる?|#スマートシティ #自動車 #建設 #VR #スポーツ中継 #ショッピング #金融 #決済 #医療 #農業|5Gになるとスマホからデバイスが変わる?




■5Gの特徴を生かしたサービスとは?

Ericssonの「The 5G business potential」より大和証券が作成|間近に迫る5G通信の世界
Ericssonの「The 5G business potential」より大和証券が作成|間近に迫る5G通信の世界

参考画像:Ericssonの「The 5G business potential」より大和証券が作成|間近に迫る5G通信の世界|大和証券スクリーンショット

大和証券がEricssonの「The 5G business potential」より作成し、間近に迫る5G通信の世界で紹介している2026年に5Gが生み出す市場は約130兆円の規模になると予想されるそうです。

【初心者向け!5G入門編】5Gで世界はどう変わる?|5Gとは?特徴は超高速・多数同時接続・超低遅延|#5G についてコレだけおさえよう!に続けて、ここから、ようやく5Gを使ってどのように世界が変わっていくのかを事業領域別に取り上げてみたいと思います。




■スマートシティ

Tilt shift Spoonbridge and Cherry at dawn by Claes Oldenburg Coosje van Bruggen, Walker Art Center, Minneapolis MN

by Lorie Shaull(画像:Creative Commons)

  • 安心・安全(防災、インフラ管理、見守り)分野
    防犯カメラ・マイク・センサー活用
  • ごみの収集
  • 水道インフラ管理
  • スマートエネルギー(水力、風力、太陽光発電のような新たな電力との連携)
  • スマートパーキング
  • スマートバス(公共交通機関)
  • デジタルサイネージ
  • スマートヘルス
  • スマート教育

●スマートホーム・ホームセキュリティ分野

ICTに係る商品・サービスやビジネス|第2節 経済成長へのICTの貢献~その具体的経路と事例分析等~|第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~|平成28年版 情報通信白書|総務省

スマートホームとは、住宅とICTが融合して、エネルギーの需給量を調整し、省エネルギー・節電を実現したり、センサー等による宅内の見守りや防犯、宅内の家電等の遠隔制御などを可能とした快適な暮らしを実現できる住まいである

スマートホームは、HEMS(Home Energy Management System)という電気やガスなどの使用量をモニターで可視化したり、自動制御することによって、家庭の省エネルギーのための管理ができたり、また、センサーなどによって家族の見守りや防犯ができる住まいのことです。

5Gに関する間違った通説とその真実|NOKIA

温度センサー、窓自動開閉制御、暖房管理、侵入警報、家電製品等、全てが無線でつながり、住人がいつでもどこにいても自宅の情報を管理することができます。こうしたセンサー情報の多くは、データレートや電力量が小さくコストも低いですが、監視装置等ではリアルタイムのHD動画を扱うことになります。よって、5Gでは消費電力の効率化や不要な信号の抑制だけでなく、多様な接続デバイスの一元管理が必須となります。

IoT(モノのインターネット化)時代になり、スマートホームが注目されていますが、家庭内でも様々なセンサー、例えば室内の温度を管理する温度センサーや暖房管理、ホームセキュリティーとしての窓自動開閉制御や侵入警報、その他家電製品がインターネットにつながり、いつでもどこでも家に関する情報を管理することができる時代になってきています。

そうしたセンサーの一つ一つのコストや消費電力は小さいものであっても、自宅部屋内の約100個の端末・センサーがネットに接続するようになれば大きいものになってくるでしょう。

そういう時代を考えると、5Gは、多様なデバイスを同時接続して、低消費電力なIoTを実現するためにも欠かせないものになるのではないでしょうか。

●スマートグリッド分野

スマートグリッドとは、送電網内のあらゆるものを接続し、監視・制御できる状況に置いて、電力の流れを最適化するというものです。

身近なところでいえば、スマートメーター(消費電力や発電量をリアルタイムに把握できる、電力の「見える化」のためのシステム)やHEMS(Home Energy Management System:家庭内のエネルギー管理を行うシステムで、電気やガスなどのエネルギーの使用量を見える化したり、家電を自動制御することで省エネができるというもの)で役立てられることが期待されています。

Meet the 3rd generation Nest Learning Thermostat

スマートホームのデバイスの一つとしてスマートサーモスタット「Nest」というさまざまなセンサーと人工知能が搭載された温度を調節する装置で、Nestと電化製品との連携によって、室温を快適に保ちながら、節電&省エネもできるそうです。

■自動車分野

交通事故のない社会を目指した今後の車両の安全対策のあり方について

(2016/6/24、国土交通省)

交通死亡事故の 96%は、ヒューマンエラーなど「人」に起因するものである(平成26 年)。p51

高齢化が急速に進み、高齢ドライバーによる事故が多発していることを含めて考えると、モノのインターネット「Internet of Things」(IoT)を自動車分野に特化したIoV(Internet of Vehicle)によって、交通事故が減少することが期待されます。

ADAS|renesas

従来、安全運転支援のために、カメラ画像や赤外線、ミリ波を用いたレーダが用いられてきましたが、広範囲で交通状況を把握したり、見通しの悪い交差点で接近車両の情報を得ることができないことが課題でした。

そこで、見えない場所でも広範に接近車両情報を取得できるようにするため、各国でV2Xの通信規格の策定が進められており、将来は自動運転につながる重要な技術として、各社で開発が加速しています。 近年、日米欧のV2X分野では日本が先行し実用化をいち早く進めていますが、今後欧米でのV2X法制化、推進等で投入計画も着実に進められています。

V2X(Vehicle to Everything:車車間通信および路車間通信)はクラウドを通すことなく、自動車同士(車車間通信(V2V))または自動車とインフラ同士(路車間通信(V2I))が直接相互通信することによって、自動車事故や渋滞を減らすこと、エネルギーの節約、環境汚染を減らすことなどを目的とした無線通信システムです。

【参考リンク】

2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)を参考に紹介します。

(1)車車間通信(V2V:Vehicle to Vehicle)・路車間通信(V2I:Vehicle-to-roadside-Infrastructure)技術の開発

(2)歩車間通信(V2P:Vehicle-to-Pedestrian)技術の開発(自動走行車による適切な周辺状況把握と事故低減に向け、歩行者・自転車等の位置情報の通信による共有方式や注意喚起方法の検討)

(3)インフラレーダーシステム技術の開発(荒天時でも自動走行車両の死角を補完する動的情報を提供するレーダー技術)

【自律型モビリティシステムの実現】

電気自動車・電動車いす、自立ロボット

情報の伝送遅延を最小化した革新的ネットワーク

リアルタイムに更新される高度地図データベース(ダイナミックマップ)の更新・配信技術

緊急時の自動停止・再起動等のセキュリティ技術

車の事故防止/ナビゲーションが変わる|2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について
車の事故防止/ナビゲーションが変わる|2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

例:荷物の落下を荷台の重力センサーが異常を察知

→後続車へ自動で情報伝達

→前走車から落下物の情報が伝わる

→後続車はモニターに落下物が表示される

走る車からConnected Car(つながるクルマ)へ
走る車からConnected Car(つながるクルマ)へ

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

【Connected Car】

  • ドライバーの運転特性に応じた保険料を行う自動車保険
  • 車載センサーを活用したメンテナンスサポート(故障診断情報を基にディーラーメンテナンスを提案・予約)
  • ガソリンスタンドで通信により認証し、ガソリン代を自動決済など

ロビン・チェイスによるZipcarと更なるビッグアイデア

(2007/3、TED)

渋滞課金制度は世界の主要都市で検討されていますが 実現にはワイヤレス技術が必要です ロンドン一帯に料金所を設置して ゲートを開け閉めしたりはしないのです 渋滞課金制度は 道路課金制度を支える技術と それに対する人々の心理を試すものです いずれ道路課金しか手がなくなります というのも 今は 道路の維持や補修を ガソリン税でまかなっていますが 燃費が良くなれば ガソリン税の税収が減ってしまうからです だから 走行距離に応じて課金する必要があるのです 渋滞課金で試して 同じテクノロジーを道路課金でも利用することになります

世界的なカーシェアリング会社「Zipcar」の設立者であるロビン・チェイス(Robin Chase)のTEDトークによれば、イギリス・ロンドンで導入された渋滞区域を走る車に課金する渋滞課金制度によって、導入された翌日には 渋滞が25パーセント軽減され、その効果は4年間続いたそうです。

渋滞課金制度の実現には、全土に料金所を設置して、ゲートの開け閉めをするというのは現実的ではないため、ワイヤレス技術が必要になると紹介しましたが、5Gがそのアイデアを実現するテクノロジーの一つになってくれるのではないでしょうか。

【関連記事】

■建設・土木分野

ドローン測量・無人の建機で遠隔操作・チェック
ドローン測量・無人の建機で遠隔操作・チェック

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

  • ドローン測量
  • 無人の建機で遠隔操作・チェック

■デジタルコンテンツ(VR)分野

■エンターテインメント・スポーツ中継・ゲーム・フィットネス

360度パブリックビューイング(ワンタッチで視点切り替えリクエストが可能) ・カメラで撮って情報取得(選手データチェック)・ リアルタイムマルチ中継
360度パブリックビューイング(ワンタッチで視点切り替えリクエストが可能) ・カメラで撮って情報取得(選手データチェック)・ リアルタイムマルチ中継

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

  • 360度パブリックビューイング(ワンタッチで視点切り替えリクエストが可能)
  • カメラで撮って情報取得(選手データチェック)
  • リアルタイムマルチ中継

●ゲーム

■ショッピング(買い物)・金融・決済

アンテナ+センサー+IDチップ+商品管理通信+自動追尾カート→商品の補充を指示・店内放送・オールチェックアウト(明細が通信されてからユーザーの口座から引き落とされる。カードレス・キャッシュレス)
アンテナ+センサー+IDチップ+商品管理通信+自動追尾カート→商品の補充を指示・店内放送・オールチェックアウト(明細が通信されてからユーザーの口座から引き落とされる。カードレス・キャッシュレス)

参考画像:2020年に向けた5G及びITS・自動走行に関する総務省の取組等について(2017/6/8、総務省)|スクリーンショット

アンテナ+センサー+IDチップ+商品管理通信+自動追尾カート

→商品の補充を指示・店内放送・オールチェックアウト

(明細が通信されてからユーザーの口座から引き落とされる。カードレス・キャッシュレス)

■Amazon Go の例

アマゾンの「レジなしでの買い物」は実現間近!Amazon Goの仕組みをYouTube動画から考える|#Bloomberg

Introducing Amazon Go and the world’s most advanced shopping technology

■スマホアプリでチェックイン

●Amazonアカウント(クレカ情報や個人情報をあらかじめ登録)

●Beacon(店舗内でのユーザーの滞在証明)

PayPal、iBeacon、Hands Free、Origami Payもすでに利用

■棚から商品をとる

●カメラとセンサーで商品位置と顧客の動きを読み取る

●一度とったものを戻すというような動作もディープラーニングで学習

●リアルタイムでオンライン上の仮想ショッピングカートに加える

●電子タグ(RFID)は使わない

■レジを通らずに決済→Just walk out

●入り口付近のセンサーでアプリを認識し、顧客を識別

●データを転送してAmazonアカウントで決済

●#uber のように降りるときに支払う作業がいらない

【Amazon Goの先の未来】

●アプリを起動する必要もない

ライブや万引き防止用の顔認識システムや生体認証、歩く姿で個人がわかる「歩容認証」を活用する

http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/22_letter/data/news_2014_vol2/p12.pdf

但し、それではBeaconが使えないので滞在証明を別の方法でする必要がある。

●「これからの世界をつくる仲間たちへ」(著:落合陽一)には、テラヘルツ電波と画像認識技術を組み合わせて一人ひとりをスキャニングして検札を済ませ「どこからでも出入りできるシステム」というアイデアがありました。

■「CUBIC」|”ゲートなしの改札機”というコンセプト

[vimeo]https://vimeo.com/236719488[/vimeo]

facial recognition to be your future ticket on the london underground

ロンドンの地下鉄が顔認証でチケットやカードいらずに?

(2017/10/6、Fashionsnap.com)

「CUBIC」がデザインしたそんな画期的なシステムは、現在ユーザーテスト中ではあるが、”ゲートなしの改札機”というコンセプトを掲げ、物理的な改札ゲートの代わりに、毎分およそ65〜75人が通ることができる長めのコースを設計。そこを通過すると顔がスキャンされ、支払いはスマートフォンに同期されるという時間と手間を省く効率的な仕組みになっている。

■ゲートの無いフラットな駅の改札|三菱電機

ゲートの無いフラットな駅の改札|三菱電機
ゲートの無いフラットな駅の改札|三菱電機

参考画像:「将来の駅・車両の円滑で快適な交通システム」コンセプトを提案(2017/11/20、三菱電機ニュースリリース)

「将来の駅・車両の円滑で快適な交通システム」コンセプトを提案

(2017/11/20、三菱電機ニュースリリース)

・認証内容により、通過可否(通過できる場合は青く表示)や通過する方向をわかり易くLEDで床面に表示

ユーザーの持つ交通系ICカードの残高に応じて、通れる場合には床が青く、残高不足の場合には赤く光るそうです。

■医療(遠隔医療・モニタリング)

5Gに関する間違った通説とその真実|NOKIA

さらに、5Gを利用した「タクタイル(触覚)インターネット」も可能になります。低遅延の通信により、人間にとって危険な場所での建設作業や保守作業はロボットを遠隔操作して行うことができます。このような場合、視覚や触覚フィードバックを瞬時に同期するため、応答時間は数ミリ秒未満であることが求められます。

5Gになると、センサーを活用し、リモート環境での心拍数や血圧値のモニタリングによって健康を管理したり、映像を活用して遠隔診断をするといった遠隔医療が可能になるだけでなく、映像配信やロボティクス、AR/VRを使用して、外科医が離れた場所から手術を行う遠隔手術に活用される可能性が期待されます。

時間と空間を超える驚異の概念「テレイグジスタンス」に5Gの未来を見た

(2017/6/27、KDDI)

「TELE=遠隔」と「EXISTENCE=存在」を組み合わせた概念。ある対象と遠く離れていながら、あたかもそこにいるかのような感覚が得られるという新しい技術である。

東大名誉教授の舘暲(たち すすむ)先生によると、テレイグジスタンスとは「ロボットとVRと通信があってこそ成り立つ技術」であり、「テレオペレーション=遠隔操作」とテレイグジスタンスとの違いは、あたかもそこにいるかのような感覚で操ることができるという点にあります。

ロボット手術のメリットと今後どのようなことが課題となるのか?によれば、先ほど紹介した手術支援ロボットのダヴィンチのようなロボット手術のメリットは、次の通りです。

  • 一般の内視鏡手術では、1つのカメラによる平面の画像で、画面は鏡像(左右逆)になるのに対して、ロボット手術では、人間の視覚と同じ正対での3D画像で、最大15倍にズームアップすることが可能。
  • アームは、人間の手首以上の稼働域があるため、臓器の裏側や狭い隙間にも自在に入り込みことができる。

ただ、触覚がないということがデメリットになっています。

「神戸医療イノベーションフォーラム2015 #KMIF」から学ぶ未来の医療・健康のヒントでは、手術支援ロボットシステムのダヴィンチには触った感触がないという課題があり、それを空気圧駆動で感触を操作者の手に伝える空気圧駆動を用いた手術支援ロボットシステムが開発されていると紹介しました。

触覚がないため、医師には「ダヴィンチをコントロールする」という新たなスキルが必要になる。厳密にいうと、それは「実際にメスを手にして行う手術」とは別だ。

それをさらに進化させ、触覚をも伝えて、特別なスキルを新たに学ぶことなく、「普段メスを手にして行う手術」のスキルさえあれば、遠隔地からでも実践できるのが「テレイグジスタンス」なのだ。

テレイグジスタンスであれば、操縦者とロボットの動きの感覚を同期させることができるため、遠隔地からでも、またロボット手術に関する特別なスキルを学ぶことがなくても、実際にメスを手にして行う手術のスキルがあれば遠隔地手術が可能になるのです。

ところで、なぜ遠隔手術と5Gと関係があるのでしょうか?

職人技や医療技術などを人とロボットが共有しようとなると、まずは両者の間の感覚を伝達する精度が非常に重要になってくる。そこで俄然、重要度が増してくるのが「通信」である。

テレイグジスタンスで重要なのは触覚のような感覚を伝達する精度であり、そこで5Gが重要なキーワードになってくるのです。

超高速・大容量という要素もさることながら、5Gでもっとも期待しているのは、“低遅延”だということですね。通信の遅延が1ミリセカンドにまでなりますから、さまざまな細かい作業の感覚を伝達するうえで非常に重要だと思います。テレイグジスタンスは、ロボットとVRと通信技術があってこそだと思っています。

5Gでは「触覚」も重要な分野であり、先ほどのようなテクノロジーと5Gのの特徴である超低遅延化が組み合わされることで、触った感触がフィードバックされるようになれば、リアルタイムに遠隔制御した手術ロボットによる手術ができるようになるのではないでしょうか。

【5Gの未来】テレイグジスタンスを体験①

Telexistence Inc.

■農林水産業

5Gの利活用分野の考え方|総務省によれば、以下のような提案がされています。

●生育状態、気候、市場状況まで全ての情報を統合して高効率な農業を実現

●ドローンや無人農機を5Gで制御し、人手要らずの農業に

■5Gになるとスマホからデバイスが変わる?

“現代の魔法使い”が読み解く「5Gが拓く未来」【動画】(2017/7/12、ホウドウキョク)で解説されていたピクシーダストテクノロジーズの落合陽一さんによれば、5Gになるとスマホから新たなデバイスに変わるのだそうです。

4Gと最適化されたデバイスがスマホだった。

5Gだと空間をどう共有するかがポイントとなるので、空間自体を閲覧する新たなデバイスが必要になる。

情報の転送速度が遅延がない速度になるとすると、情報処理を身の回りのものでするメリットがほとんどない。

つまり、5Gがあればスマートフォン側で処理をしないでストリームを受けるための機械となれるんです。

処理側はサーバーでやればいいとか、ある程度デバイスについては思い切って割り切れる。

現在ではHMD(ヘッドマウントディスプレイ)型やメガネ型が開発されていますが、5Gになると、超高速・超低遅延化によって、スマホで処理を行わず、サーバーで情報処理をする必要がないので、サイズが小さく、軽くすることが可能になるそうです。

もう一つ大事なポイントがこちら。

5Gによって起こる未来は「人間がそこにいなくてもいいというイノベーション」

人間が行く・来ることが必要であったのですが、5Gによって起こる未来は、人がそこにいなくても成り立つ世界だということ。

Telexistence株式会社」CEO富岡仁さんも次のようなコメントをしています。

時間と空間を超える驚異の概念「テレイグジスタンス」に5Gの未来を見た

(2017/6/27、KDDI)

テレイグジスタンスって、時間とか移動のコストをかけずになにかの作業、体験を遠隔からできるという点が価値の源泉だと思っています。

東大名誉教授の舘暲先生はこのように話しています。

テレイグジスタンスが普通になると、人間の感覚そのものが変わると思います。現状は視覚聴覚と手と上半身だけですが、身体全体を共有できるようになる研究も進めています。人間の能力を、時間、空間的に拡張する。毎日決まった場所に通わなくても働けるわけですし、それぞれの技術をロボットに学習させることもできる。自分がそこに行かずして、自分がそこにいるような感覚。だから『どこでもドア』によく例えるのですけどね。

人間の能力を時間的、空間的に拡張することにより、自分がそこに行くことなく、あたかもそこにいるような感覚を得られるようになる世界が近づいているのです。

この点をより創造力を働かせてみることが、新しい産業を生み出すヒントになるのではないかと思います。

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ロボットスーツ「医療用HAL®」による8つの神経・筋難病疾患の治療を保障する生命保険「HALプラス特約」|大同生命保険




■ロボットスーツ「医療用HAL®」による8つの神経・筋難病疾患の治療を保障する生命保険「HALプラス特約」|大同生命保険

ロボットスーツ「医療用HAL®」による8つの神経・筋難病疾患の治療を保障する生命保険「HALプラス特約」|大同生命保険
ロボットスーツ「医療用HAL®」による8つの神経・筋難病疾患の治療を保障する生命保険「HALプラス特約」|大同生命保険

参考画像:大同生命「HALプラス特約」|YouTubeスクリーンショット

創業115周年記念商品「HALプラス特約」の発売!ロボットスーツHAL®による難病治療を保障する生命保険

(2017/5/8、大同生命ニュースリリーズ)

HAL®(Hybrid Assistive Limb®)とは、サイバーダイン社が開発した、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる「サイボーグ型ロボット」です。
「医療用HAL®」は、世界初の「ロボット治療機器」として欧州、日本で医療機器の承認を取得しました。
日本では、平成28年9月から8つの神経・筋難病疾患を対象に、新医療機器として公的医療保険を使った治療が開始されています。

大同生命保険はCYNERDYNE(サイバーダイン)社が提供するロボットスーツ「医療用HAL®(下肢タイプ)」による所定の難病治療を保障する「HALプラス特約」(無配当ロボットスーツ歩行運動処置給付特約<特定難病用・保険料不要型>)を平成29年7月3日より発売しました。

所定の8つの難病に罹患し、「医療用HAL®(下肢タイプ)」による治療を受けた場合に、一時金としてHALプラス給付金(100万円)を被保険者に支払うというものです。

対象となる8つの難病はこちらです。

〇脊髄性筋萎縮症
〇球脊髄性筋萎縮症
〇筋萎縮性側索硬化症(ALS)
〇シャルコー・マリー・トゥース病
〇遠位型ミオパチー
〇封入体筋炎
〇先天性ミオパチー
〇筋ジストロフィー




■HALについて

【HALの動作原理】

体を動かそうとするとき、脳は必要な信号を筋肉へ送信

→HALは、その信号を皮膚に貼り付けたセンサーから読み取る

→脳からの信号を反映して、意思に従った動きを再現

→HALを通じて思うように動くことで、脳神経系のつながりが調整される

大同生命「HALプラス特約」

企業CM『HALプラス特約』篇

■まとめ

【未来ビジョン】「生命保険の未来」はどうなる?|遠隔医療・予防医療・個人情報を一カ所に集約するサービスでは、未来の保険会社が健康・医療・金融分野と隣接する分野との連携をしていくと、私たちは保険料という形でお金を払っていますが、実際には個人の健康を守るためのデータの保管料・利用料を払うという形に変わっていく可能性があると紹介しましたが、最先端の医療技術による治療を保障するというような大同生命保険の取り組みのように、保険会社はその方向に進んでいるように感じます。

8つの難病(脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、シャルコー・マリー・トゥース病、遠位型ミオパチー、封入体筋炎、先天性ミオパチー、筋ジストロフィー)が気になる方は、ロボットスーツ「医療用HAL®」による8つの神経・筋難病疾患の治療を保障する生命保険「HALプラス特約」をチェックしてみましょう!







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知識があっても職場での受動喫煙は防げない!「#健康経営」を行う企業に保険料を割引することで職場での受動喫煙対策をしよう!




■知識があっても職場での受動喫煙は防げない!

教育年数と受動喫煙の関連|タバコの知識と受動喫煙の関連|東北大学
教育年数と受動喫煙の関連|タバコの知識と受動喫煙の関連|東北大学

参考画像:知識の普及だけでは受動喫煙の格差は縮小しない(2017/11/13、東北大プレスリリース)|スクリーンショット

知識の普及だけでは受動喫煙の格差は縮小しない

(2017/11/13、東北大プレスリリース)

• 日本でも家庭や職場での受動喫煙に社会格差があることが確認されました。
• 個人が知識を持っているだけでは、職場での受動喫煙を防げないことが示されました。
• 教育年数が短い人で受動喫煙の被害が多くみられました。環境を変えることで受動喫煙とその格差を減らすことが必要でしょう。

東北大学大学院歯学研究科国際歯科保健学分野の相田潤准教授、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科国際健康推進医学分野の松山祐輔研究員らの研究グループが、家庭や職場での受動喫煙に社会格差があることを明らかにしました。

収入や学歴などの社会経済的状況が低い人は、受動喫煙の被害を受けやすいという社会格差が海外の研究では存在します。

しかし、日本での報告はほとんどありませんでした。

宮城県健康調査(2014 年)のデータを分析し、宮城県の成人で「タバコを吸わない人の受動喫煙の格差」について研究したところ、教育年数が短い人は、非喫煙者であっても受動喫煙にさらされやすいことがわかったそうです。

また、タバコが悪影響を与える病気についての知識を持っていることは、家庭での受動喫煙が低いことに有意に関連したということがわかったものの、職場での受動喫煙には関連が見られなかったことから、職場での受動喫煙対策が必要であると考えられるそうです。




■まとめ|「#健康経営」を行う企業に保険料を割引することで職場での受動喫煙対策をしよう!

生活習慣病サービスの確立や、社会全体で健康寿命の延伸を支える仕組み~健康経営の促進~|新産業構造ビジョン(経済産業省)
生活習慣病サービスの確立や、社会全体で健康寿命の延伸を支える仕組み~健康経営の促進~|新産業構造ビジョン(経済産業省)

参考画像:新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)

これからの企業の目標は「#健康経営」!?|「健康経営」のために企業はどのように取り組んだらいいの?によれば、健康経営とは、経営の視点から従業員の健康維持・増進について取り組むことが企業にとっての収益性・生産性向上につながるという考え方です。

生産年齢人口の減少や生活習慣病患者・メンタルヘルス不調者の増加といった社会情勢の変化によって、労働力の確保が困難になったり、従業員の健康悪化が企業経営に大きく影響を及ぼすことがわかってきていることから、企業が従業員の健康づくりを支援して、健康悪化による経営リスクを引き下げようという動きが健康経営に注目が集まっている背景にあります。

「健康経営」による企業へのメリットは次の通りです。

●生産性の向上

健康経営に取り組むことにより、体調不良を感じない社員が増えることにより労働生産性の向上や欠勤率の低下が見込まれます。

健康と生産性の関係|出勤していても体調不良を感じている社員は労働生産性が下がっているによれば、出勤していても体調不良を感じている社員は労働生産性が下がっており、それが企業の生産性損失コストの多くを占めているようです。

また、喫煙や肥満も生産性を失う要因であり、ダウ・ケミカルのCEOアンドリュー・リバリスによれば「我々が使う機械と同様に、社員も十分にケアすれば、有病率が減り、医療費、業務遂行障害、生産量低下によるコスト(=損失)が削減できる」と語っています。

●医療費負担の軽減

社員割引でダイエット応援|従業員が健康を改善することで企業の医療費の削減につながる|米WHOLE FOODS MARKET(2009/12/9)によれば、アメリカでは多額の医療費(医療保険料)を企業が負担しているため、企業の医療費の削減するためにも、減量や大幅な健康改善に成功した従業員に対し、報酬として社内販売の割引率をアップするという取り組みを行なっています。

健康経営に取り組むことによって、疾病手当の支払いの減少や健康保険料負担の抑制によって、医療費の負担軽減が見込まれます。

●リスクマネジメント

勤務時間が長かったり、責任が重かったりすることなどによる肉体的ストレス・精神的ストレスによって、ミスや事故が生まれてしまったり、労災発生を未然に防ぐことが期待されます。

メンタルヘルス不調者「増加」=産業カウンセラーの7割が指摘(2009/6/1)で紹介した日本産業カウンセラー協会のアンケート調査によれば、企業で働くカウンセラーの約7割が、職場でメンタル面の不調を訴える人が増加したと考えているそうです。

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企業側は「健康経営」のためにどのように取り組んだらよいのでしょうか?

一般的な例としては、従業員に定期健康診断の受診を勧奨したり、職場環境の課題の改善、従業員自身が行なっている健康維持・増進活動の支援などが挙げられます。

ただ、食事バランスガイドを守ると死亡リスクが減少する!|バランスの良い食事をしようというメッセージは伝わっているの?で取り上げましたが、例えば「健康のためにはバランスの良い食事をおすすめします」というメッセージは実は伝わりにくいメッセージなのです。

「バランスの良い食事」というのは具体的にどうしたらいいかがわかりませんし、目標も立てづらいですよね。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

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つまり、「健康のためにはバランスの良い食事をしましょう」というメッセージは、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

ではどのようにしたらよいのでしょうか?

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)ではこのような提案がされています。

例:アメリカ人に健康的な生活をさせるには?
「もっと健康的に行動しよう」と訴えるのではなく、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というべきなのだ。
飲食行動を変える必要でなく、購入行動を変える。
「もっと健康的に行動しよう」と伝えても、解釈の仕方はいくらでもある。

よくテレビで紹介されているような「○○の不足が病気の原因となる恐れがあるので、△△を食べましょう」というのは、批判もありますが、見ている人に伝わりやすく、行動を変えやすいということなんですね。

例えば、デザインとアイデアでカンボジアの人を貧血から救った鉄製の魚「LUCKY IRON FISH」によれば、カンボジアでは鉄分不足による貧血によって極度の倦怠感やめまいで悩まされている人が多かったそうです。

しかし、カンボジアの食生活は魚と米から成り立っていて、鉄分の摂取が不足していたそうです。

「魚は幸運の印である」という地元の俗説を利用して、カントロップという魚の形に成形した鉄の塊(Lucky Iron Fish)を調理中の料理にしたところ、Lucky Iron Fishを使っている地域では鉄欠乏性貧血が50%減少したそうです。

普段食べている食事にLucky Iron Fishという鉄の塊を入れるだけで鉄欠乏性貧血が解消するというのは実にわかりやすい方法です。

つまり、「バランスの良い食事にしましょう」というのは最も正しいメッセージですが、最も伝わりづらいメッセージでもあるので、一つにフォーカスを当てて、一年一年改善していくほうが「健康経営」を行ううえで、遠回りなようで近道なのです。

会社の目標は「虫歯ゼロ」という1メッセージは伝わりやすい!会社の健康目標を立ててみませんか?で紹介した「虫歯ゼロの会社」というアイデアというのは、一つの目標にフォーカスをしていて行動をとりやすいですよね。

そこで、職場での受動喫煙対策を会社の健康目標にするのはどうでしょうか?

最近では、健康経営を行う企業に保険料の割引特典を付ける保険会社が出てきています。

東京海上日動「健康経営」なら保険料割引 大手初

(2017/3/31、Sankei Biz)

 経済産業省が実施する、健康増進の取り組みを評価する制度で、優良法人に選ばれた企業を対象に、従業員の業務上のけがなどを補償する企業向け保険の保険料を5%安くする。

東京海上日動火災保険は、「取引先企業の生産性や業績を健康経営で向上させたい」という目的で、社員の健康増進に取り組む「健康経営」を行なう企業に対し、保険料の割引特典をつけた制度を始めるそうです。

保険会社では、個人向けにですが健康増進活動に対するインセンティブを与えるというところも出てきています。

受動喫煙対策として法で規制をするよりも、能動的に健康的に取り組むことが経営にとっても良い影響をもたらしてくれるのではないでしょうか?







【参考リンク】
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介護が必要とされる期間は?介護に必要なお金・貯金はどれくらい準備が必要なの?




【目次】

■介護が必要とされる期間は?介護に必要なお金・貯金はどれくらい準備が必要なの?

Group of happy business people clapping their hands

by tec_estromberg(画像:Creative Commons)

親にいくら貯金があれば介護離職して良いか

(2018/2/12、東洋経済オンライン)

東洋経済オンラインの記事によれば、介護にかかる費用として約1500万円が必要であり、これに加えて、家賃や住宅ローン、生活費や各種税金などのためのお金がかかってくるため、介護離職をする場合には、これだけのお金を準備できる場合に限られると考えられます。

■自身の介護のお金の準備はどれくらいできているの?

それでは、自身の介護のお金の準備はどれくらいできているのでしょうか?

生活保障に対する充足感(「充足感なし」の割合)|平成28年度生活保障に関する調査|生命保険文化センター
生活保障に対する充足感(「充足感なし」の割合)|平成28年度生活保障に関する調査|生命保険文化センター

参考画像:「平成28年度 生活保障に関する調査(速報版)」(2016/9/20、生命保険文化センター)|スクリーンショット

老後保障と介護保障の十分な準備ができておらず老後生活の不安を抱えている|平成28年度生活保障に関する調査によれば、老後生活(老後保障)と介護(介護保障)の十分な準備ができておらず、不安を抱えているようです。

自助努力による準備に公的保障や企業保障を加えた老後資金は、「充足感なし」が71.0%と依然として多数を占めている。

自助努力による準備に公的保障を加えた介護資金は、「充足感なし」が74.7%と他の保障[医療保障(51.1%)、老後保障(71.0%)、死亡保障(56.5%)]と比べて最も高い。

老後を夫婦2人で暮らしていく上で、「ゆとりある老後生活費」は月額34.9万円となっているのですが、老後保障・介護保障に関しては「充足感なし」と答えた人が7割を超えており、準備手段である個人年金保険の加入率や介護保険・介護特約の加入率をみても低水準であり、十分な準備ができていないことがうかがえます。

→ 【老後資金】4割以上は公的年金のみで対策をしておらず、2割は預貯金やタンス預金のみ! についてくわしくはこちら

【関連記事】

親の介護を無償で行なうことの金銭的なデメリットはこれだけではなく、アメリカのプライム世代の女性の36%が「介護」を理由に仕事に就けない!?|働き盛り世代が無償の介護をしなければならない問題を解決するアイデアによれば、介護をする側が無償で介護を行なった場合、労働収入が失われるだけでなく、昇進機会や年金への影響を考えるとさらに大きな損失となります。




■介護の問題は私たちの目の前にある問題!

芸能活動引退の会見で小室哲哉さんが最後にメッセージを伝えた「高齢化社会」「介護の大変さ」「社会のストレス」についてみんなで考えてみよう!高嶋ちさ子さん、母を亡くし、高齢の父と高齢のダウン症の姉、育児と仕事を抱え、ダブルケア以上の状態にでも取り上げましたが、高齢化社会・介護の大変さというのは決して他人事ではなく、私たちのすぐ目の前まで来ているといっても過言ではありません。

要介護(要支援)認定者数の推移|平成28年版厚生白書
要介護(要支援)認定者数の推移|平成28年版厚生白書

参考画像:要介護(要支援)認定者数の推移|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

要介護(要支援)認定者数は2015年には約608万人|要介護者にならない段階(フレイル)で食い止める対策が重要で紹介した平成28年版厚生白書によれば、要介護(要支援)認定者数は、2000年の約218万人から2015年には約608万人と増加しています。

その理由としては、生活習慣病(慢性疾患)中心への疾病構造の変化や高齢化が進んでいることが挙げられています。

実際に高齢者人口は増加しており、高齢化率(65歳以上人口割合)は1950年4.9%→1985年10.3%→2005年20.2%と上昇し、2015年には26.7%と過去最高となっており、今後の予測としては、2025年30.3%となるなど、2060年まで高齢化率はずっと上昇していくことが見込まれているそうです。

年齢3区分別人口及び高齢化率の推移|平成28年版厚生白書
年齢3区分別人口及び高齢化率の推移|平成28年版厚生白書

参考画像:年齢3区分別人口及び高齢化率の推移|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

つまり、この予測をもとにして、現状のままの仕組みで行くとすれば、要介護者の数は増加していくでしょう。

「重介護問題」は遠い未来の問題ではなく、今目の前にある問題なのです。

そして、その介護における問題は、介護する側が高齢であることやそもそも介護する人が少なくなっていること、働き盛り世代が介護を理由に働けなくなっているという問題もあります。

75歳以上同士の「老老介護」初の30%超|65歳以上同士の「老老介護」は過去最高54%に|平成28年国民生活基礎調査によれば、介護をする側と介護を受ける側の両方が高齢者の組み合わせである「老老介護」が話題になっていますが、平成28年国民生活基礎調査で発表された、同居の主な介護者と要介護者等の組合せを年齢階級別にみると、60歳以上同士70.3%、65歳以上同士54.7%、75歳以上同士30.2%となっており、また年次推移でみると、上昇傾向にあるのがわかります。

介護予防・生活支援サービス市場は2025年に1兆3000億円によれば、今後高齢者人口と高齢者世帯の増加に伴いサービス市場は拡大し、介護予防・生活支援サービス市場は2025年に1兆3000億円に迫るそうですが、介護職員は2025年には約38万人不足するおそれがあるそうです。

介護福祉士ピンチ!?介護福祉士を養成する大学や専門学校への定員に対する入学者の割合が約46%によれば、公益社団法人「日本介護福祉士養成施設協会」の調査によれば、2016年度の介護福祉士を養成する大学や専門学校への定員に対する入学者の割合が約46%だったそうです。

アメリカのプライム世代の女性の36%が「介護」を理由に仕事に就けない!?|働き盛り世代が無償の介護をしなければならない問題を解決するアイデアで紹介した米ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のハミルトン・プロジェクト(The Hamilton Project)が発表した報告書によれば、アメリカでは2016年、成人の3分の1(37.2%)以上が仕事に就いておらず、そのうち「働き盛り世代」(25~54歳)に当たる人たちの5分の1近くが就業しておらず、女性の36%が介護を理由に仕事に就けないそうです。

この問題は一人一人で解決できる問題ではないと考えて、介護を必要とする期間をいかに短くするかという対策を行なう、テクノロジーなどを活用して介護負担を軽減する、介護サービスを受けるための経済的な仕組みを作るなどを総合的に行なっていく必要があります。

現時点で私たちができることは、老後生活(老後保障)と介護(介護保障)の十分な準備をすることですので、個人年金保険や介護保険・介護特約について少しずつ勉強しながら検討していきましょう!

→ 【初心者向け】老後の資産を作る!定期預金・iDeCo・NISA・保険の特徴を知り、少額・分散投資ができることを知ろう! についてくわしくはこちら








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