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【#たけしの家庭の医学】高血圧改善のヒントはクジラと海女さん?「ANP」を分泌させる方法は「プール」

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2016年8月2日放送のみんなの家庭の医学のテーマは「暑い8月こそ健康に生まれ変わるチャンス。夏なら無理なく楽にできるある3つの方法で、高血圧・便秘・認知症を予防する方法を検証する。」です。




【目次】

■高血圧

高血圧の推定患者数4300万人といわれれています。

高血圧の主な原因は塩分の摂り過ぎで、高血圧の状態が続くと動脈硬化を起こし、心筋梗塞脳梗塞につながります。

高血圧を改善するには「減塩」が重要だといわれていますが、継続するのは難しく、また、思うように改善できずに途中でやめてしまう人も多いようです。

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら

■高血圧を改善できるヒントは「クジラ」?

Humpback Whales

by Christopher Michel(画像:Creative Commons)

近年、高血圧を改善できるヒントを与えてくれた生物がいるそうで、その生物とは、「クジラ」。

クジラは長寿の生き物で、中には200歳を超えるクジラもいるそうです。

そこで、研究者は、クジラの長生きの理由は、海に潜ることが関係しているのではないかという仮説を立てました。

■海女さんの血管年齢は11歳若い!

海女 Ama. Kuji City, Japan.

by Tai-Jan Huang(画像:Creative Commons)

産業技術総合研究所の菅原順先生が海によく潜る職業である海女さんの血管を調べたところ、血管年齢が若く柔らかいことがわかったそうで、海女さんの平均年齢65歳でしたが、血管年齢は実年齢より平均で11歳若い血管を持っていたそうです。

海女さんの血管年齢は11歳若い!?水圧や水中運動が動脈硬化を抑える?|産総研によれば、産業技術総合研究所などのチームが海女115人(40〜70代、平均経験38年)と同年代の一般女性83人の計198人を対象に、動脈の壁の硬さを計測し、日本人5000人以上の平均データを比較したところ、海女は約11歳若い人と同程度であったそうです。




■海女さんの血管の若さには「ANP」が関係している!?

原田和昌先生(東京都健康長寿医療センター)によれば、海女さんの血管の若さには、水に潜った時の水圧によって分泌される「ANP」というホルモンが関係しているそうです。

水圧によって、手足の静脈が圧迫されると、心臓に多くの血液が戻り、心臓の一部が大きく拡張し、ANPというホルモンが大量に分泌されるそうです。

ANPは全身へ送られ、特に「腎臓」が大きな影響を受けるそうです。

腎臓が影響を受けたことで、排尿が促され、余分な塩分が体外に排出された結果、血圧が低下し血管が若く保たれると考えられるそうです。

ANPは心不全の治療薬として使われているそうです。

■「ANP」を分泌させる方法

Untitled

by Lara Lima(画像:Creative Commons)

実際番組では海女さんがANPを分泌しているかどうかを実験を行ない、安静時のANPの量と潜水直後のANPの量を比較したところ、潜水直後にANPが大幅に増加するという結果が出たそうです。

しかし、高血圧改善のために海女さんになるわけにはいかないので、身近なところでプールで高血圧の改善ができないかを番組で実験しました。

合計で約4時間半プールに浸かっていただいた方の血液検査と血圧を測定したところ、ANPは12.6から31.6まで増加し、上の血圧が143から132に下がっており、1日プールで遊んだだけでANPが増加し、血圧も低下するという結果が出ました。

原田和昌先生(東京都健康長寿医療センター)によれば、心臓にがんができない理由の1つにANPがあるそうで、ANPはがんの再発・転移を抑制してくれるそうです。

心拍数が上がるとANPは分泌されるため、息が弾む程度の運動をすればよいそうです。

暑い7月、8月には積極的にプールで遊んで健康になりましょう!

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら

→ 血圧を下げる方法(食べ物・サプリメント・運動) について詳しくはこちら







【減塩レシピ】
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急性心筋梗塞の前兆・予兆で気をつけるべきなのは「狭心症」|狭心症の症状・原因・特徴

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【目次】

■急性心筋梗塞の前兆で気をつけるべきなのは「狭心症」

Barfuß

by Thomas Kohler(画像:Creative Commons)

急性心筋梗塞の前兆は

(2014/10/20、岐阜新聞)

発症から1時間以内に30~50%が死亡するといわれ、突然死の原因となります。

<中略>

実は助かった患者の半分から3分の2で、前兆となる何らかの狭心症状があったと報告されています。

心筋梗塞で助かった患者の多くで、その前兆となる狭心症状があったそうです。

■狭心症の分類と特徴

狭心症は、安定狭心症と不安定狭心症に分類されます。安定狭心症は症状が固定していて心筋梗塞になりにくいのですが、不安定狭心症は、2週間以内に心筋梗塞を発症する可能性が極めて高い危険な狭心症です。

【狭心症の分類と特徴】

  • 安定狭心症(症状が固定していて心筋梗塞になりにくい)
  • 不安定狭心症(2週間以内に心筋梗塞を発症する可能性が極めて高い)

つまり、不安定狭心症が注意すべき症状といえます。

■狭心症の症状

狭心症は、胸の症状だけでなく説明のつかない肩やおなかや背中の痛み、あるいは不快な違和感もあります。

【狭心症の症状】

  • 胸の圧迫感
  • 肩やおなかや背中の痛み

【胸が痛い(胸痛)関連記事】




■狭心症の原因

狭心症は冠動脈に目詰まり(狭窄(きょうさく))が起き、血液の流れが悪くなるために起きます。この目詰まりには“粥状(じゅくじょう)動脈硬化”と“線維性動脈硬化”の二つがあります。

狭心症は冠動脈に狭窄が起きて、血液の流れが悪くなることで起こります。

この狭窄には、粥状動脈硬化と線維性動脈硬化の2つがあります。

●粥状動脈硬化

粥状動脈硬化とは、血管の内側にコレステロールや中性脂肪が蓄積してできる軟らかいこぶです。徐々にコレステロールを取り込んで膨れ上がり、ある日突然、熟したザクロの実が破裂するように表面の膜が破れ、破裂します。このこぶが破裂すると、その部分に血栓ができて急速に血管が狭くなります。完全に血管が詰まれば心筋梗塞を起こします。この状態が不安定狭心症なのです。

粥状動脈硬化(アテローム性動脈硬化症)とは、動脈硬化の一種で、アテロームと呼ばれる沈着物(血液中の脂肪、コレステロール、カルシウムおよびその他の物質)が動脈の内側に蓄積した状態のことをいいます。

アテローム性動脈硬化症は、高血圧高血糖などの理由により血管内膜が傷つき、その隙間から血管内膜の下に入り込んだコレステロールが白血球の一種であるマクロファージに捕食され、その死骸が溜まり アテローム状(粥状の塊)になり、血管のしなやかさが失った状態であると考えられています。

こぶが破裂すると、その部分に血栓ができて血管が狭くなります。

そして、完全に血管が詰まれば脳梗塞心筋梗塞などの病気になる恐れがあります。

この状態を不安定狭心症と呼ぶそうです。

→ 動脈硬化の症状・予防・原因・改善 について詳しくはこちら

→ 動脈硬化に良い食べ物 について詳しくはこちら

【関連記事】

●線維性動脈硬化

線維性動脈硬化は繊維や石灰を中心とした硬い成分でできており、破裂することはありません。運動時の狭心症を起こしますが症状は長年に渡って安定しており、安定狭心症といいます。

線維性動脈硬化は破裂することがなく、安定しているため、安定狭心症と呼ぶそうです。

■不安定狭心症の症状の特徴

症状は、①運動時にも安静時にも起きる②いきなり安静時に5分以上続く症状が出現する(大量の血栓によって閉塞一歩手前)③症状の持続時間がどんどん長くなる(血栓が増大して閉塞しかかっている)などがあります。

【不安定狭心症の症状の特徴】

  • 運動時にも安静時にも起きる
  • いきなり安静時に5分以上続く症状が出現する(大量の血栓によって閉塞一歩手前)
  • 症状の持続時間がどんどん長くなる(血栓が増大して閉塞しかかっている)

→ 心筋梗塞の症状・原因・前兆・予防 について詳しくはこちら







【心筋梗塞 関連記事】
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炭水化物の摂取量が多くなると死亡リスクが高くなり、脂質の摂取量が多いほど死亡リスクが低下し、飽和脂肪酸の摂取量が多いと脳卒中のリスクが低くなる!?

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■炭水化物の摂取量が多くなると、死亡リスクが高くなり、脂質の摂取量が多いほど死亡リスクが低下し、飽和脂肪酸の摂取量が多いと脳卒中のリスクが低くなる!?

ごはん

by Tatsuo Yamashita(画像:Creative Commons)

ランセット誌に掲載されたMahshid Dehghanさんらによる五大陸18カ国で脂肪および炭水化物摂取と心臓血管疾患および死亡との関連性について調べたコホート研究によれば、次のようなことがわかったそうです。

●炭水化物の摂取量が多くなると全死亡率のリスクの上昇と関連すること

●脂肪(脂質)の摂取は全死亡率のリスクの低下と関連すること

●脂肪(脂質)は心血管疾患、心筋梗塞、心血管疾患の死亡率と関連していなかったこと

●飽和脂肪酸は脳卒中と逆相関しているということ

飽和脂肪酸悪玉論の真相とは?|飽和脂肪酸は心臓疾患の原因にはならない?によれば、飽和脂肪酸悪玉論が叫ばれるようになってから、飽和脂肪酸の摂取量は減り、炭水化物の摂取量が増え、植物油の摂取が増えているという変化が起きているそうです。

飽和脂肪酸の摂取量が減ったから炭水化物の摂取量が増えたとは短絡的に言えませんが、炭水化物の摂取量は増えているそうで、炭水化物の摂り過ぎは、肥満や糖尿病の原因になり、さらには心臓疾患になる可能性も高まります。

<糖尿病>ごはんをよく食べる習慣がある女性の発症リスクが高い|厚生労働省研究班によれば、ごはんを多く食べる習慣のある女性は、食べない女性に比べて糖尿病になる危険性が高いそうです。

【参考リンク】

  • 米飯摂取と糖尿病との関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

    女性では米飯摂取が多くなるほど糖尿病発症のリスクが上昇する傾向が認められました。摂取量が最も少ないグループに比べ1日3杯および1日4杯以上のグループでは糖尿病のリスクがそれぞれ1.48倍、1.65倍に上昇していました

低炭水化物スコアと糖尿病との関連について|多目的コホート研究

女性で低炭水化物スコアが高いほど糖尿病発症のリスクが低下

低炭水化物/高動物性たんぱく質・脂質スコアが高いほど糖尿病リスクが低下

また、多目的コホート研究によれば、女性では、低炭水化物/高動物性たんぱく質・脂質スコアが高いほど糖尿病のリスクが低下していたそうです。

飽和脂肪酸摂取と循環器疾患発症の関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

飽和脂肪酸を食べる量が少ないグループで脳卒中のリスクが上昇

飽和脂肪酸を食べる量が多いグループで心筋梗塞のリスクが上昇

従来、飽和脂肪酸は血清のコレステロール値を高くし、将来的に粥状動脈硬化になりやすくなることから、摂取を控えるような指導がなされることがありました。一方で、最近の結果から、飽和脂肪酸は無害であり、制限する必要はないという説もあります。今回の研究結果からは、日本人におけるこうした議論のひとつの決着として、「飽和脂肪酸摂取は、多すぎても、少なすぎても良くない」という結論が得られました。この結果は、日本人で約40年前に発見された「血清コレステロール値は、高すぎても低すぎても良くない」という知見とよく一致しています。

国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、日本人においては、「飽和脂肪酸摂取は、多すぎても、少なすぎても良くない」という結論が出ています。

ランセット誌に取り上げられたコホート研究について単純に受け取れば、炭水化物を摂る量が多くなるほど死亡リスクが高くなり、脂質の摂取量が多いほど死亡リスクが低下し、飽和脂肪酸の摂取量が多いと脳卒中のリスクが低くなるとなってしまいがちですが、これまで取り上げてきた研究を合わせると、どんな食べ物でも多すぎても少なすぎてもよくないという結論になります。




■まとめ

今回の論文では、今回の知見を含めて世界の食生活ガイドラインを再検討すべきという提言がされていました。

食事バランスガイドを守ると死亡リスクが減少する!|バランスの良い食事をしようというメッセージは伝わっているの?で紹介した国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、食事バランスガイドの遵守得点が高いほど総死亡のリスクが低下し、遵守得点が10点増加するごとに総死亡リスクが7%減少するという結果が出ているそうです。

死因別に見てみると、食事バランスガイドへの遵守得点が10点増加するごとに、循環器疾患死亡リスクが7%減少、脳血管疾患死亡リスクが11%減少しています。

ただ、「健康のためにはバランスの良い食事をおすすめします」というメッセージは実は伝わりにくいのです。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

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つまり、「健康のためにはバランスの良い食事をしましょう」というメッセージは、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

ではどのようにしたらよいのでしょうか?

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)ではこのような提案がされています。

例:アメリカ人に健康的な生活をさせるには?
「もっと健康的に行動しよう」と訴えるのではなく、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というべきなのだ。
飲食行動を変える必要でなく、購入行動を変える。
「もっと健康的に行動しよう」と伝えても、解釈の仕方はいくらでもある。

よくテレビで紹介されているような、○○の不足が病気の原因となる恐れがあるので、△△を食べましょうというのは、見ている人に伝わりやすく、行動を変えやすいということなんですね。

デザインとアイデアでカンボジアの人を貧血から救った鉄製の魚「LUCKY IRON FISH」によれば、カンボジアでは鉄分不足による貧血によって極度の倦怠感やめまいで悩まされている人が多かったそうです。

しかし、カンボジアの食生活は魚と米から成り立っていて、鉄分の摂取が不足していたそうです。

「魚は幸運の印である」という地元の俗説を利用して、カントロップという魚の形に成形した鉄の塊(Lucky Iron Fish)を調理中の料理にしたところ、Lucky Iron Fishを使っている地域では鉄欠乏性貧血が50%減少したそうです。

普段食べている食事にLucky Iron Fishという鉄の塊を入れるだけで鉄欠乏性貧血が解消するというのは実にわかりやすい方法です。

「バランスの良い食事にしましょう」というのは最も正しいメッセージですが、最も伝わりづらいメッセージでもあります。

ここにもう一つ何らかのアイデアが必要になってくるのではないでしょうか?







【参考リンク】
続きを読む 炭水化物の摂取量が多くなると死亡リスクが高くなり、脂質の摂取量が多いほど死亡リスクが低下し、飽和脂肪酸の摂取量が多いと脳卒中のリスクが低くなる!?

Apple Heart Study|Apple Watchの心拍センサーを使って心房細動を通知するアプリ スタンフォード大学と提携




【目次】

■Apple Heart Study|Apple Watchの心拍センサーを使って心房細動を通知するアプリ スタンフォード大学と提携

Apple Heart Study|Apple Watchの心拍センサーを使って心房細動を通知するアプリ スタンフォード大学と提携
Apple Heart Study|Apple Watchの心拍センサーを使って心房細動を通知するアプリ スタンフォード大学と提携

参考画像:Apple Heart Study launches to identify irregular heart rhythms(2017/11/30、Apple)|スクリーンショット

以前、APPLE WATCHの心拍数を表示する機能によって、17歳の青年の命が救われた!?というニュースを取り上げましたが、Appleは、スタンフォード大学と提携して、Apple Watchの心拍センサーを使って不規則な心臓リズムに関するデータを収集し、心房細動(AFib)を経験しているユーザーに通知するアプリ「Apple Heart Study」アプリを発表しました。

Appleによれば、脳卒中の主な原因である心房細動(AFib)は、毎年アメリカで約13万人の死者と75万人の入院患者の原因となっているそうです。

以前「HEARTILY」|東大とドコモ、RESEARCHKITで脈の揺らぎを測定するアプリを開発 不整脈と生活習慣病の関連性解析では、Appleが提供している医学・医療研究向けに設計したオープンソース・ソフトウエアフレームワーク「ResearchKit」とiPhoneのカメラを活用して、脈を検知し、脈拍を定期的に収集することによって脈の揺らぎを簡単に測定・記録するiPhoneアプリ「HearTily(ハーティリー)」を公開し、臨床研究を開始したというニュースを取り上げましたが、この考え方に近いものですね。

スタンフォード大学の医学部長であるロイド・マイナー(Lloyd Minor)さんによれば、「Apple Heart Studyを通じて、スタンフォード大学医学部は、Apple Watchの心拍センサーのようなテクノロジーが、Precision Healthアプローチの中心的な予防的ヘルスケアの新しい時代を導く助けとなるかどうかを探求します。」とあります。




■Precision Healthとは?

Precision Healthとはどのような考え方なのでしょうか?

スタンフォード大学医学部では「Precision Health(直訳すると、精密医療・高精度医療でしょうか?)」をスローガンとして掲げているようで、プレシジョン・ヘルスとは、病気の予防、病気の発症予測、健康とQOL(生活の質)をできる限り維持することを目的とし、データサイエンスツールを活用して膨大な研究と臨床データを患者や医師が利用できるようにすることを考えているようです。

スマートウォッチは病気の早期発見に役立つ|正常値とベースライン値の確立が重要|スタンフォード大で紹介したスタンフォード大学のマイケル・スナイダーの研究によれば、フィットネスモニターや他のウェアラブルバイオセンサーが心拍数、肌の温度などの異常が起きているかを知らせてくれることにより、病気になっていることを伝えてくれることについて取り上げており、現在進行中の研究の重要な要素は、正常値またはベースライン値を確立することということでした。

つまり、スタンフォード大学はAppleと提携することで、予防医学を前に進めようと考えていることではないでしょうか。

■スタンフォード大、Apple Heart Studyの結果発表

Apple Heart Study demonstrates ability of wearable technology to detect atrial fibrillation(2019/3/16、スタンフォード大)によれば、参加者40万人のうち0.5%が不規則な心拍(心房細動などの兆候である恐れがある)の通知を受信したそうです。

【参考リンク】

■まとめ

フィットネストラッカーのデータから心房細動は脳卒中によるものと判断され救われたケースがあるによれば、すでにフィットネストラッカーをつけている人の心拍数のベースラインと異常値のデータを参考に病気を判断したケースがありました。

Fitbitのおかげ。世界初、フィットネストラッカーが人命救助

(2016/4/20、ギズモード)

患者の検査の際に、腕に付けるアクティビティトラッカー(Fitbit Charge HR)を着用していることが確認されました。それは患者のスマートフォン上のアプリケーションと同期されており、フィットネス・プログラムの一環として彼の心拍数が記録されていました。このアプリケーションを患者のスマートフォンを通じて閲覧したところ、彼の心拍数のベースラインが毎分70から80回であり、脳卒中が発生した大体の時間において突如、持続して毎分140から160回の幅へと上昇していたことが分かりました。心拍数はジルチアゼムを投与するまで上昇した状態が続きました。

Fitbitのデータのおかげで、心房細動は脳卒中によって引き起こされたものであり、電気的除細動を行って良いことが確認されたということです。

フィットネストラッカー「Fitbit Charge HR」に記録されている心拍数のデータを参考に、医師は心房細動は脳卒中によって引き起こされたと判断し、電気的除細動を行なったそうです。

ウェアラブルデバイスで得た生体データによる病気の予兆を検知することで運転手の突然の体調変化による死亡事故を未然に防ぐシステムによれば、リストバンド型の血圧測定デバイスを運転手につけてもらい、脈拍、心電図、体温、呼吸数、血中酸素濃度をクラウド上でモニターすることで、病気の予兆を検知するサービスが考えられています。

また、福井の京福バスではIoTで交通事故を防ぐシステムの実証実験が行われているそうで、運転手がNTTと東レが開発した機能素材を使った衣類を着用することにより、心拍数をリアルタイムでチェックし、また運転手の動作(急ハンドル・急ブレーキ)や車の動きを総合して分析し、事故を未然に防止することを目的としています。

今後、様々な生体データのベースラインを見つけることができれば、スマートウォッチでの健康管理にもっと活かせるようになるのではないでしょうか。







【参考リンク】
続きを読む Apple Heart Study|Apple Watchの心拍センサーを使って心房細動を通知するアプリ スタンフォード大学と提携

食事からのマグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の発症リスクが低い|#国立がん研究センター

健康・美容チェック > 心筋梗塞 > マグネシウム > 食事からのマグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の発症リスクが低い|国立がん研究センター




■食事からのマグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患の発症リスクが低い|国立がん研究センター

食事からのマグネシウム摂取量と循環器疾患発症との関係(男性・女性)
食事からのマグネシウム摂取量と循環器疾患発症との関係(男性・女性)

参考画像:食事からのマグネシウム摂取量と虚血性心疾患発症との関連-多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果-(2017/9/8、国立がん研究センター)|スクリーンショット

国立がん研究センターと国立循環器病研究センターの共同研究によれば、食事からのマグネシウム摂取量と循環器疾患(脳卒中及び虚血性心疾患)との関連を検討したところ、マグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患の発症リスクが低いことがわかったそうです。




■循環器疾患と食べ物との関係|多目的コホート研究より

多目的コホート研究の先行研究では、魚、果物、大豆による循環器疾患の発症リスクの低下が報告されています。

魚・n-3脂肪酸摂取と虚血性心疾患発症との関連について|多目的コホート研究

魚を多く食べるグループで虚血性心疾患のリスクが低下

n-3系多価不脂肪酸摂取量が多いグループで虚血性心疾患のリスクが低下

多目的コホート研究によれば、魚やオメガ3脂肪酸の摂取量が多いと、虚血性心疾患に予防的な効果があるということが示されています。

【関連記事】

野菜・果物と全がん・循環器疾患罹患との関連について|多目的コホート研究

果物で循環器疾患のリスク減

果物の摂取量が最も多いグループでは、最も少ないグループより循環器疾患リスクが19%低いという結果が出ましたが、野菜と循環器疾患リスクとの関連はみられなかったようです。

イソフラボンと脳梗塞・心筋梗塞発症との関連について

大豆をよく食べる女性グループで脳梗塞・心筋梗塞のリスクが低下

大豆を週に5日以上摂取するグループで、週に0-2日摂取するグループに比べて、脳梗塞のリスクが0.64倍、心筋梗塞のリスクが0.55倍、循環器疾患による死亡リスクが0.31倍と低いことがわかっています。

■まとめ

マグネシウムを摂取している量が多いほど糖尿病のリスクが下がる!?によれば、食事でマグネシウムを摂取している人は糖尿病になりにくいということが福岡県久山町の住民の健康診断データを21年間にわたって追跡した九州大チームの調査で確認されたそうです。

【関連記事】

ただ、糖尿病の前段階の人はマグネシウムを摂取すると血糖値が改善する!?で紹介した国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、男性ではわずかながらマグネシウム摂取による糖尿病予防の可能性がありましたが、全体としては関連性は認められなかったそうです。

マグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患の発症リスクが低いことがわかりましたが、今回の研究は、マグネシウムと虚血性心疾患との関連性を調べたもので、予防のメカニズムにまでは調べられていませんが、これまでの先行研究で次のようなことがわかっています。

マグネシウムの欠乏は、血圧上昇、血糖代謝低下、動脈硬化促進、脂質代謝異常など、虚血性心疾患の原因となる複数の要素と関連します。一方、動物実験では、高マグネシウム食を与えると血中の血糖値と脂質値が下がることも報告されています。これらのことがマグネシウム摂取の循環器疾患発症に対する予防効果として考えられます。

マグネシウムの欠乏と虚血性心疾患の原因となる要素が複数関連していること、動物実験において高マグネシウム食を与えると血糖値と脂質値が下がることが報告されているそうです。

虚血性心疾患予防のためにも、マグネシウムを含む魚や果物、野菜、大豆などの食品を積極的に摂りましょう!

→ マグネシウム について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 食事からのマグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の発症リスクが低い|#国立がん研究センター