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■最高血圧120未満で病死する割合が27%下がる|米国立心肺血液研究所
by Army Medicine(画像:Creative Commons)
(2015/11/10、読売新聞)
「120未満」を目指した患者は、心不全や心臓まひなど高血圧がもとで発症する病気の発生率が低く、病死する割合が27%下がった。血圧が下がることでめまいなどの副作用は増えたが、研究チームは「利点の方が大きい」とコメントしている。
米国立心肺血液研究所が発表した大規模調査の結果によれば、最高血圧を「120未満」に下げることで、心不全や心臓麻痺など高血圧がもとで発症する病気の発症を大幅に抑えられるそうです。
高血圧の基準はこれから変わるのでしょうか?
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■現状
日本高血圧学会が2014年に定めた「高血圧治療ガイドライン(指針)」は最高血圧の治療目標を「140未満」としている。
最高血圧「120未満」という数字は、日本高血圧学会がガイドラインで示した「140未満」よりも低い数字です。
現在は、血圧が、やや高めだが高血圧の基準に達しない「正常高値」の人でも、糖尿病など他の危険因子があれば、高血圧患者と同じような生活習慣の改善や治療が必要だとしています。
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■まとめ
確かに、最大の健康リスクは高血圧=先進国では喫煙-WHO報告ともいわれていて、高血圧を放っておくと、動脈硬化によって、脳卒中や心筋梗塞など様々な病気のリスク要因になっています。
また、糖尿病・高脂血症・脂質異常症ともリスク要因が重なる部分が多いため、注意が必要です。
しかし、最高血圧120未満ということが基準になれば、高血圧患者と診断される人がさらに増えることになってしまうことになるのではないでしょうか。
高血圧診療に詳しい臨床研究適正評価教育機構の桑島巌・理事長は「血圧を厳格に下げた方が心不全や死亡が減ることが示されたが、一方で、急性腎障害などの有害事象が増える側面も見受けられた。高齢者は持病や健康状態の個人差が大きい。一律に血圧120未満を目指すことには慎重になるべきだろう。
血圧以外は健康であっても、血圧が120以上ならば病気だと判定するとなれば、コレステロールの時と同じような論争が起きるかもしれません。
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一律に血圧120未満を目指すことには慎重に検討したほうが良いのではないでしょうか。
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