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「具なしラーメン」ができた理由が物価高なのだとしたら?貧困と健康の関係について考えてみた!




【意外】「具なしラーメン」人気じわり“1000円の壁”に救世主…新たな選択肢に注文増 ローソンのカップ麺も売り上げ上々(2025年3月5日、FNN)によれば、具なしラーメンが人気で、その理由として、1)麺とスープの純粋な味を楽しめるから、2)原材料費や人件費の高騰のため、具材を省いて価格を抑えるため、3)節約志向の高まり、が挙げられています。

具なしラーメンが、かけそばやかけうどんのような選択肢の一つであればいいのですが、それが貧困によって具なしにせざるを得ないのでしたら、考えないといけない問題です。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|#NHKスペシャルによれば、所得が少ないと炭水化物中心の食事になり、カルシウムやビタミンなどの摂取量が少なくなることが指摘されています。

栄養バランスが崩れることは健康にも影響を与え、低所得者は高所得者に比べ、精神疾患へのなりやすさが3.4倍、肥満と脳卒中の罹患(りかん)リスクが約1.5倍、骨粗しょう症へのなりやすさが約1.4倍にまで膨らむとのデータもあるそうです。

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また、超加工食品を多く含む食事をすると、うつ病や認知症のリスクが高まる!?によれば、超加工食品を多く含む食事をすると、うつ病や認知症のリスクが高まる恐れがあるのではないかと考えられるそうです。

→ 認知症の症状・改善・予防に良い食べ物 について詳しくはこちら

健康的な食事が認知症やうつ病、肥満のリスクを下げると考えると、食生活の見直しが必要なのではないでしょうか?







射精回数が多い男性は前立腺がんになりにくい!/月21回以上の射精で前立腺がんリスク2割減




アメリカで行われた研究によれば、1か月あたりの平均射精回数が21回以上の男性は、4から7回の男性に比べて前立腺がんを発症するリスクが2割前後低いという結果が出ています。

【参考リンク】

射精しすぎると、前立腺がんのリスクが上がると思っていた人もいるかもしれませんが、今回の研究によれば、射精回数の頻度が多いと前立腺がんのリスクが低いというそのメカニズムはわかっていないものの、前立腺がん予防のためには大事なことと言えそうですね。

ちなみに、「精子戦争」(著:ロビン・ベイカー)によれば、

思春期から30歳ころまでは、男は平均的に毎日約3億の精子を製造し、週に3から4回、射精する。50歳までには、精子の製造量は減って1日1億7500万となり、射精は週に2回行われる。75歳までには更に減って、精子の製造量は1日2千万となり、射精も月1回以下となる。

と書かれており、男性の健康状態(若さを含む)と射精回数(精子の製造量の多さを含む)が何らかの目安になるかもしれません。







赤血球の値が低いといわれたばあちゃん(母)はもしかするとガンかもしれないということで検査を受けてきました。その結果とは?




皮膚科に通っているばあちゃん(母)がアレルギー検査(血液検査)を受けたところ、先生がそのデータを見て「赤血球の数値が気になる。年齢的に生理による貧血とは考えられないので、こういう数値がある場合で最悪頭に浮かぶのが「がん」の可能性がある」とおっしゃいました。

先生から内科でもう一度詳しく検査してもらうようにと紹介状を書いていただき、翌週に胃カメラの検査を受けることになりました。

※より詳しく説明すると、その先生は、ほかの先生によってはそのまま様子を見たりとか気にしないという人もいるけど、(気づいちゃったので)自分はそれができないので、一度詳しく診てもらうことをおすすめします」といわれて、紹介状を書いていただきました。

胃カメラ検査の前日は夜9時以降はご飯を食べないように、朝からもご飯を食べないように、というような説明を受けましたが、皮膚科を受診し突然このようなことを言われたばあちゃんは最初はあまりこのことを理解できていないようでしたが、次第に事態を飲み込み、ショックを受け、涙を流していました。

なんとなく検査のことを心配する日々が続き、訪れた検査日の当日。

検査についての説明を受け、検査を受けたところ、検査結果は「何もなし」でした。

今後は定期的に検査(血液検査を含む)をして変化がないかをチェックしていきましょうということになりました。

ばあちゃん(母)はほっとした様子でした。

■まとめ

今回一つ勉強になったのは赤血球の値ががんの恐れがあるかもしれないサインの一つだということ。

赤血球の値が低いとまず浮かぶのが貧血、そして生理によるものなのですが、この年齢では考えられないので、体の中に何らかの出血があり、そのうちの一つにガンが考えられるということなんですね。

結果的に何もなかったのですが、一つのデータがサインとなって病気の恐れがあると判断してくれる先生が身近にいたのは心強いですね。







果物(フルーツ)の摂取量が多い人は大腸がんリスクが21%低下する!?




英国バイオバンクのデータを活用したある研究によれば、果物の摂取量が多い人は大腸がんのリスクが21%低下することが分かったそうです。

【参考リンク】

果物は健康に良い食材だと思っている方も多いと思いますが、大腸がんリスクを下げる食品としてはあまり紹介されたことがありません。

野菜・果物とがん:食物繊維とβ-カロテンで紹介した最近の研究によると、食物繊維による大腸がんの予防効果は認められていないようです。

しかし、食物繊維の摂取量が極端に少ないと、リスクが上昇するという結果は出ているそうです。

そのため、大腸がん予防のためには、食物繊維の量はある程度摂れば十分であり、多く摂ってもその予防効果は変わらない可能性が高いようです。

また、野菜・果物摂取と大腸がんとの関係について(国立がん研究センター)によれば、野菜・果物をたくさん食べても大腸がんリスクは変わらないと紹介されています。

ただだからと言って野菜や果物に大腸がん予防効果がないとは言い切れず、世界保健機構(WHO)と食糧農業機関(FAO)合同での2003年の報告では、野菜・果物にはわずかながら予防効果があるとし、また、国際がん研究所(IARC)の同じ2003年の報告では、これまでの疫学研究・動物実験などを参考にすると、野菜摂取はおそらく予防的、果物摂取も予防の可能性はあると評価されているそうです。

今回紹介した研究を参考にするならば、果物の摂取量が多い人は大腸がんのリスクが21%低下するというわけですから、これまでの研究結果とは違った結果が出たことになります。

先日nature誌で紹介された大腸がんの発症リスクを下げる食品・栄養素とは?の中でも果物は大腸がんの発症リスクを下げる食品の一つとして紹介されていましたので、大腸がん予防のためには果物を摂らないよりも摂った方がいいということが言えるのではないでしょうか?

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







口が臭い人は認知症のリスクが約4.4倍高い!口臭と認知症の関係とは?




口臭と認知症との関連(国立がん研究センター)によれば、重度の口臭を持つグループは、認知症発症のリスクが約4.4倍高いことがわかりました。

⇒ 認知症の症状・改善・予防に良い食べ物 について詳しくはこちら

【参考リンク】

似たような研究を紹介すると、奥歯を失うとアルツハイマー型認知症になるリスクが高まる?によれば、奥歯のかみ合わせが全てそろっている人に比べ、歯の欠損でかみ合わせが一部失われた人は、認知症の症状が1.34倍表れやすく、前歯も含めてかみ合わせが全くない人だと1・54倍高かったそうです。

この二つに共通するのは口腔ケアができていないと認知症リスクが高くなるということ。

先ほどの国立がん研究センターの記事では、「口臭が社会的交流に影響を与え、社会的孤立を引き起こし、結果として認知症リスクが高い」と書かれていたのですが、このブログでは、口臭の原因となる歯周病によって認知症が悪化しているのではないかと考えます。

歯周病で認知症悪化の仕組み解明|歯周病治療と口腔ケアによるアルツハイマー病発症予防に期待|#名古屋市立大学によれば、マウスの実験で、歯周病菌の毒素がアルツハイマー病の原因となるアミロイドβを増やし、認知機能が低下したことがわかりました。

歯周病がアルツハイマー病の原因の一つ!?|歯周病菌が作る「酪酸」が酸化ストレスを引き起こすによれば、1)歯周病の原因菌「ジンジバリス菌」などが作る酪酸が細胞内に取り込まれる→2)「鉄分子(ヘム)」「過酸化水素」「遊離脂肪酸」が過剰に作り出される、3)細胞に酸化ストレスを起こして壊してしまう→アルツハイマー病というメカニズムがあると考えられています。

またもう一つの仮説として「脳糖尿病仮説」があります。

九州大の生体防御医学研究所によれば、アルツハイマー病患者は、脳内の遺伝子が糖尿病と同じ状態に変化することがわかったそうです。

【参考リンク】

糖尿病患者の半数でアルツハイマーの初期症状を確認で紹介した加古川市内の病院に勤務する医師らの臨床研究によれば、糖尿病の通院患者の半数以上に、「海馬傍回(かいばぼうかい)」と呼ばれる脳の部位が萎縮(いしゅく)するアルツハイマー病の初期症状がみられることがわかったそうです。

インスリンには記憶、学習機能を高める作用もあり、糖尿病でインスリン反応性が低下することが、アルツハイマー病発症につながっている可能性があるようです。

インスリン抵抗性を伴った2 型糖尿病にアルツハイマーのリスク|九大研究によれば、インスリン抵抗性を伴った2型糖尿病の場合、アルツハイマーの発症に関係があるとされるプラークが形成されるリスクが高くなるという研究結果が発表されたそうです。

九州大学の研究によれば、血糖値の異常が認められた患者にはプラークが形成されるリスクが高いという結果がでたそうです。

論文を執筆した九州大学の佐々木健介さんによれば、インスリン抵抗性がプラーク形成の原因と結論するにはさらに研究を進める必要があるものの、糖尿病をコントロールすることによってアルツハイマーを予防できる可能性があるとしています。

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最近の研究では、歯周病は糖尿病の合併症の一つといわれており、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周病にかかっている人が多いといわれています。

それは、糖尿病になると、唾液の分泌量が減って歯周病菌が増殖したり、免疫機能や組織修復力が低下して、歯周病が発症・進行しやすくなるからだと考えられます。

糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加によれば、糖尿病と歯周病の関連性は疫学調査や動物実験などで明らかにされており、糖尿病を多く発症する米アリゾナ州のピマインディアンを対象にした調査では、歯周病の発症率が糖尿病ではない人に比べて二・六倍高い、といったことも分かっているそうです。

なぜ、糖尿病の人は歯周病になりやすく、また治りが遅いのでしょうか?によれば、高血糖状態が長く続くと、血液中に体内のタンパク質に糖が結合した糖化たんぱくが増加し、体内に侵入した細菌やウィルスを捕食・消化し、その情報をリンパ球に伝える働きを持つマクロファージを刺激し、ある特定のサイトカイン(細胞同士の情報伝達を担うタンパク質で、過剰に分泌されると、自らの組織が破壊されることがある)の分泌量が増え、歯周病が悪化するのではないかと考えられるそうです。

糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加で紹介した愛知学院大歯学部歯周病科(名古屋市)の野口俊英教授によれば、糖尿病と歯周病には5つの共通点があるそうです。

  1. 初期に顕著な自覚症状がない
  2. 罹患率が高い
  3. 生活習慣病
  4. 慢性疾患
  5. 病気の進行のメカニズムが似ている

今回の研究では口臭によって社会的に孤立し認知症が進行するというものでしたが、口臭の原因が何によるものか、例えばそれが歯周病であったり、さらに元をたどれば糖尿病から来るものであるとしたら、糖尿病と歯周病とではアルツハイマー型認知症になるメカニズムが違ったとしても、糖尿病と歯周病には共通点が多いということですから、アルツハイマー型認知症を予防するには、歯周病・糖尿病になる生活習慣を改善することが大事ということが言えそうです。

→ 歯周病は糖尿病の合併症の一つ!?糖尿病と歯周病の関係 について詳しくはこちら

→ 歯周病を予防する方法(歯磨き・歯ブラシ) について詳しくはこちら