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アメリカ人の3人に1人が睡眠不足 肥満、糖尿病、高血圧症、心臓病、脳卒中などの原因に|米CDC

Man sleeping

by Timothy Krause(画像:Creative Commons)

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【目次】




■アメリカ人の3人に1人が睡眠不足 肥満、糖尿病、高血圧症、心臓病、脳卒中などの原因に|米CDC

米国人の3人に1人が睡眠不足、米CDC報告書

(2016/2/16、AFP)

米国人の3人に1人が、日常的に十分な睡眠時間を確保できていないことが18日、米疾病対策センター(CDC)が発表した報告書で明らかになった。これにより、肥満、糖尿病、高血圧症、心臓病、脳卒中などのリスクの上昇を招いているという。

アメリカは「睡眠大不況」?|睡眠不足の原因・健康に与える影響・ぐっすり眠る方法によれば、コロンビア大学公衆衛生大学院の研究チームは米小児医学会の機関誌でこのほど発表した論文で、現在の米国の状況を「睡眠大不況」と呼んでいるそうです。

アメリカ国民の約3割、経済が心配で睡眠不足に=調査(2009/3/4)によれば、アメリカ国民の約3割が、経済不況による金銭的な不安や雇用不安で眠れず、不眠で悩んでいたそうです。

2007年から2009年は世界金融危機やサブプライムローン問題などがあり、経済的な不安を抱えている人が多かったという記憶がありますが、数年たっても睡眠不足には変化がないようです。

■睡眠不足がカラダにもたらす影響とは?

世代に関係なく睡眠不足が心身のさまざまな不調を引き起こすことは知られている。過食や脳の萎縮を引き起こし、2型糖尿病の誘因にもなる。刺激への反応が遅れるせいで自動車の運転が下手になる可能性があるほか、記憶違いを発生させる恐れもあるという。

子どもの寝不足|睡眠不足の原因・子どもの脳と睡眠の関係・睡眠不足を解消する方法でも紹介しましたが、睡眠不足になると、健康にさまざまな悪影響があります。

今回の記事でも、睡眠不足が肥満糖尿病高血圧、心臓病、脳卒中などのリスクの上昇を招いているそうです。

睡眠不足がすべての原因とはいえないでしょうが、睡眠不足をもたらす生活習慣によって、太りやすくなり肥満の原因となったり、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まることが考えられます。

低体温の子ども、「意欲」が低下によれば、低体温の傾向にある子供は、眠気やダルさ、頭痛や腹痛、学習や運動意欲の低下といった症状が出ているようです。

その原因としては、生活リズムの乱れから体温調節に関わるホルモンや自律神経の働きがおかしくなっていることが関係しているようです。

睡眠時間を確保するという生活リズムを整えることが、良い生活習慣作りの一歩になるのではないでしょうか。

そして、睡眠は特に子供にとって重要です。

寝る子は「海馬」も育つによれば、よく寝る子どもほど「海馬」も育つということがわかったそうです。

また、うつ病やPTSD、高齢のアルツハイマー病患者では、海馬が縮小している場合があるので、若いうちに睡眠をしっかりとっておき海馬を大きくしておけばその発症リスクを下げられる可能性があるそうです。

睡眠には脳の老廃物を除去する働きがある!?によれば、人は眠っている時に記憶を再構成しているといわれていましたが、脳の中では、眠っている間に老廃物を排出する作業が行われ、また就寝中は目が覚めている時の10倍のスピードで行われているそうです。

女性が長い睡眠時間を必要とする理由は「脳」にあった!?によれば、記事の中で紹介されているラフバラー大学睡眠研究センター長のJim Horne教授によると、睡眠の主な役割は「脳の回復と修復」であり、女性は男性と比較すると脳の使い方がマルチタスクであるため、脳を回復させるためにも長い睡眠が必要になるそうです。

つまり、脳を回復・修復させるためにも、睡眠が重要だということです。




■寝付きをよくしたり、ぐっすり眠るための方法

Ella y El Mar, Miami Beach

by Jamesy Pena (画像:Creative Commons)

南カリフォルニア大学の研究チームが米医師会の内科専門誌で発表した論文によれば、瞑想(めいそう)も効果があるという。

<中略>

また同財団によれば、毎日同じ時間に起床し、就寝することもお勧めだ。また、すっきり目覚めるために明るい光を浴びることや、昼寝や過食を避け、夜には酒やタバコを控えることも効果が見込めるという。

瞑想をすることでよく眠れるようになったそうです。

瞑想の有効性についてはわかっていませんが、寝る前にリラックスして呼吸を落ち着かせることは寝る前の儀式としてよいのかもしれません。

また、良い睡眠の秘訣は、朝は太陽の光を浴びることによれば、体内時計をリセットするためにも、また、メラトニンという睡眠に大きくかかわっているホルモン(脳内で分泌され、中枢神経に作用し眠気を引き起こす働き)を分泌させるためにも、毎朝太陽の光を浴びることは重要なのだそうです。

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質のいい睡眠のための3か条とは

1.『寝る直前に熱いお風呂に入らないこと』

体温が上がりすぎると寝つきにくくなるので、熱いお風呂に入るなら就寝2時間前まで済ませるのがいい。

2.『寝る前のPCやモバイルチェックはしないこと』。

ある研究によれば、就寝前のメールチェックはエスプレッソ2杯分程度の覚醒作用があるといわれているそうです。

3.『帰りにコンビニに寄らないこと』。

コンビニの強い光は、睡眠に向かおうとする体にとっては刺激が強すぎるので、できるだけ避ける。

よく眠るために 深部体温下げる工夫

  • 入浴は、熱い湯を避け、ぬるめのお湯に浸かり、就寝1から2時間前までに済ませておくようにする。
  • 就寝前には激しい運動はせず、ストレッチやマッサージなどをしたほうが良い。
    運動する際は、夕方に行うようにしよう。
  • 夕食は、就寝3時間前までにできるだけ済ませるようにする。
  • お酒を飲むと眠りが浅くなりやすいので、寝酒は控えるようにする。







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世界では太りすぎの人がやせすぎの人より多くなっている|英研究

Large Lady

by Tony Alter(画像:Creative Commons)




太り過ぎ やせ過ぎより世界で多数派に=英研究

(2016/4/1、WEDGE Infinity)

インペリアル・コレッジ・ロンドンの研究者らが186カ国の2000万人近い男女の体格指数(BMI)データを集めて分析したところ、肥満とされた人の数は、1975年に1億500万人だったが、2014年には6億4100万人まで増加した。一方、やせ過ぎとされた人は、1975年の3億3000万人から2014年の4億6200万人に増加した。

インペリアル・コレッジ・ロンドンの研究者が、BMIデータを分析したところ、肥満の人とやせすぎの人は次のような結果になったそうです。

●肥満

1975年 1億 500万人 → 2014年 6億4100万人

●やせすぎ

1975年 3億3000万人 → 2014年 4億6200万人

肥満人口が栄養不足人口を上回る、赤十字社2011年報告書で紹介した国際赤十字社の2011年版「世界災害報告(World Disasters Report)」によれば、2010年の肥満人口は15億人で、栄養不足人口は9億2500万人でした。

つまり、世界全体においては、飢餓で悩む人々よりも、肥満による健康への悪影響で悩む人のほうが多いということになります。

世界中で 欧米型のライフスタイルが浸透したことによって、肥満の人々が増えており、肥満によって、糖尿病や脳卒中、心疾患、そして腰痛などのケガの原因になっているようです。

「肥満は地球の脅威」|ロンドン大学衛生学熱帯医学大学院の研究チーム論文で紹介したロンドン大学衛生学熱帯医学大学院の研究チームによれば、肥満化がアメリカ国民と同じペースで進行すれば、地球の食料資源にとって重大な脅威となるようです。

肥満によって、食糧資源がなくなってしまうのが早いのか、それとも、肥満による健康への悪影響によって世界が成り立たなくなるのが早いのか、どちらなのでしょうか?

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P.S.

今回の記事で気になったのは、やせすぎの人口が増えていることです。

今回の記事では貧困によるものかそれとも別の原因によるものかは書かれていませんでしたが、もしこれが女性のやせすぎ問題に関わることでしたら、かなり増加している印象を受けます。

20代女性の5人に一人が「やせ」|摂取カロリーは終戦直後よりも少なくなっている!?によれば、20代女性の5人に一人が「やせ(BMI18.5未満)」という状態であるそうです。

また、2013年の20代女性の平均エネルギー摂取量は、終戦直後よりも少ないそうです。

赤ちゃん 出生体重、戦前を下回る 母体のやせすぎ、喫煙が影響によれば、減り続ける赤ちゃんの出生体重が、戦前の水準さえ下回っており、赤ちゃんの体重が減少しているのは、やせすぎや喫煙、ストレスが原因なのではないかと考えられるそうです。

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肥満になっても腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい!?|慶大

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by Dylan(画像:Creative Commons)

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■肥満になっても腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい!?|慶大

肥満に伴う大腸の炎症が、糖尿病発症につながることを明らかに

(2016/8/10、慶応義塾大学医学部)

本研究チームは、マウスに脂肪分を60%含む高脂肪食を摂取させることで、脂肪組織よりも先に、免疫細胞のマクロファージの集積を促す蛋白質Ccl2(Chemokine C-C motif ligand 2)の産生が増加し、マクロファージが集積することで、大腸の慢性炎症が引き起こされることを明らかにしました。さらに、大腸腸管上皮だけでCcl2が欠損するマウスを作製し、大腸の慢性炎症を抑えると、インスリンの効きが良くなり、血糖値の上昇が30%程度低下する事も明らかにしています。

慶應義塾大学医学部内科学教室の川野義長助教、中江淳特任准教授、伊藤裕教授らが行なったマウスの実験によれば、高脂肪食の過剰摂取による大腸の慢性炎症がインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症につながるという新たな糖尿病発症メカニズムを解明しました。

今回の研究のポイントは、「肥満になっても、腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい」ことを示すものであり、将来的には腸の炎症を抑えることによって糖尿病の発症を防ぐ薬の開発が期待されます。

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■インスリン抵抗性

インスリンの働きが不足する原因には、分泌自体が不足する「インスリン分泌障害」の他に、肝臓や筋肉、脂肪などでの働きが低下する状態があり、これを「インスリン抵抗性」と呼んでいます。

インスリン抵抗性は、塩分が尿に排せつされにくくして血圧を上昇させたり、脂肪の合成と分解のバランスを崩して脂質異常症高脂血症)を招いたりします。

また、動脈硬化を進めることも明らかとなっており、これら生活習慣病のすべてに関係しています。

インスリン抵抗性は糖尿病患者にだけ限った話ではなく、お酒の飲みすぎで肝臓に脂肪が蓄積した状態の「脂肪肝」の方、内臓脂肪が蓄積した状態の「メタボリックシンドローム」の方、それらを含めた肥満の方にもインスリン抵抗性とは関係があるようです。

また、インスリン抵抗性は、高血圧、高脂血症、動脈硬化を招く原因ともなりえます。







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肥満、糖尿病対策のために、政府による砂糖入り飲料への課税を求める|WHO

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■肥満、糖尿病対策のために、政府による砂糖入り飲料への課税を求める|WHO

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by nicoleleec(画像:Creative Commons)

砂糖入り飲料に課税を=肥満、糖尿病対策訴え―WHO

(2016/10/11、時事通信)

WHOは、砂糖入り飲料などの消費は「肥満や糖尿病に苦しむ人々を世界で増やす主要因だ」と指摘。価格が上がれば、消費が減る明確な証拠があるとし、「政府が課税すれば、人々の命を救える」と訴えた。

WHO(世界保健機関)は肥満や糖尿病を減らすためにも、政府による砂糖入り飲料への課税を求めました。

世界全体で肥満の数は増加しており、また肥満は、糖尿病脂肪肝高血圧などの生活習慣病だけでなく、脳卒中、心疾患、そして腰痛などのケガの原因になっています。

そして、医療費もそれに合わせて増加しています。

「一日の砂糖25グラムまで」|肥満・虫歯・慢性疾患の予防―WHO新指針によれば、WHOは、2014年3月に示されていた「一日の糖類25グラムまで」とする新指針を正式決定しましたが、今回はそうした動きをもう一歩進めたものといえそうです。

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■砂糖による健康への影響

砂糖入り飲料を習慣的に飲むと糖尿病リスクが上昇する!?

英・ケンブリッジ大学の今村文昭氏らの大規模な調査によれば、砂糖入り飲料を習慣的に飲むことで糖尿病のリスクが高くなることがわかったそうです。

ダイエットには食べ物より飲み物を見直す方がいい?

ジョンズ・ホプキンス大学などによる研究によれば、食べ物(固形物)によるカロリー摂取よりも飲み物(液体)によるカロリー摂取の方が体重に与える影響は大きいそうです。

糖化・AGEsを知ってアンチエイジング・病気予防

糖化は、私たちの体内にある大切なたんぱく質と、食事によって摂取した「糖」とが結びつくことで、糖化したたんぱく質が生成され、体内に蓄積してしまうことにより、老化を促進するだけでなく、肌のシミシワたるみだけでなく、骨、血管、脳にも影響を与えるそうです。

花粉症は栄養療法で8割以上が改善|砂糖をとらない・オメガ3・ビタミンD(溝口徹)|#ジョブチューン

アレルギーを抑制するコルチゾールと言うホルモンは血糖値の上昇を抑えるためにも使われるため、血糖値が上下動するとコルチゾールがアレルギーを抑制することに使われなくなるのです。

そのため、血糖値を上げる炭水化物や砂糖を摂らないことがよいそうです。

食事をするときには、たんぱく質(肉・魚)や野菜(葉物)を先に食べて、炭水化物を減らしたほうが良いそうです。

砂糖とアルコールを1ヶ月摂らなかったら体はどうなるのか?

糖分をとらなくなることで、血糖値が上昇し、血糖値を下げようとインスリンが出てくるため、体が甘いものを欲して、イライラしてくると考えられます。

砂糖とアルコールを摂取しないと、脱水状態になり疲れやすくなっていくそうですが、次第にその状態になれていくそうです。

【先行事例】砂糖(砂糖入り飲料)に対する課税

「ソーダ税」を導入した米バークレー、清涼飲料の消費量が21%減少|砂糖の摂取量減少による健康効果は得られるか?によれば、清涼飲料水に課税するいわゆる「ソーダ税」を導入したカリフォルニア州バークレーでは、低所得世帯による清涼飲料の消費量が21%減少したそうです。

ジュースに「砂糖税」を導入 ソフトドリンクメーカーに対して|英国によれば、英国の財務相ジョージ・オズボーンは、砂糖を加えたソフトドリンクのメーカーに対し、「砂糖税」を課すと発表しました。

■まとめ

砂糖入り飲料に課税をするというのは、消費者にとっては、大好きなものを制限されるというメッセージとして伝わり、ネガティブに感じるキャンペーンですよね。

ただ、砂糖入り飲料に課税をするというのは、行動習慣を変えるという意味では分かりやすいと思います。

食事バランスガイドを守ると死亡リスクが減少する!|バランスの良い食事をしようというメッセージは伝わっているの?でも紹介しましたが、「健康のためにはバランスの良い食事をおすすめします」というメッセージは実は伝わりにくいのです。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

つまり、「健康のためにはバランスの良い食事をしましょう」というメッセージは、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

ではどのようにしたらよいのでしょうか?

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)ではこのような提案がされています。

例:アメリカ人に健康的な生活をさせるには?
「もっと健康的に行動しよう」と訴えるのではなく、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というべきなのだ。
飲食行動を変える必要でなく、購入行動を変える。
「もっと健康的に行動しよう」と伝えても、解釈の仕方はいくらでもある。

この意見を参考にすると、こういう提案はどうでしょうか?

「砂糖入り飲料の代わりに、野菜ジュースや緑茶を飲むとキャッシュバックされる」というもの。

なぜこの提案を考えたのかというと、野菜ジュースや緑茶には血糖値の上昇を抑える効果があったり、血糖値を改善する効果があるといわれているからです。

食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑える効果-カゴメがヒト試験で確認によれば、食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑えることができることがヒト試験で確認されたそうです。

糖尿病なりかけに「緑茶が効果」 1日7杯で血糖値改善!で紹介した静岡県立大などの研究によれば、緑茶を1日に7杯分ほど飲むことで、糖尿病になりかかっている人たちの血糖値が改善することがわかったそうです。

そのため、砂糖入り飲料に課税するという代わりに、野菜ジュースや緑茶を飲むとキャッシュバックするという風にするとポジティブなメッセージによって行動習慣が変わるのではないでしょうか。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

→ 血糖値(正常値・食後血糖値・空腹時血糖値)・血糖値を下げる食品 について詳しくはこちら







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インド、「肥満税」導入を議論|ジャンクフードや砂糖入り飲料が課税対象 #India




Oregon Zoo 57

by Support PDX(画像:Creative Commons)

インドで「肥満税」導入を議論 来年度予算案に計上か ジャンクフードなどの普及一因

(2017/1/30、Sankei Biz)

 課税対象となるのは、コレステロールを増やす飽和脂肪酸と塩分を多く含み、一般にジャンクフードと呼ばれる加工食品や、糖分を多く含む飲料など。徴収した税は、中央政府の健康関連支出の財源とする。

現地紙タイムズ・オブ・インディアなどによれば、検討グループがナレンドラ・モディ首相に対し、肥満や糖尿病など生活習慣病の予防が目的として、ジャンクフードなどへの課税を2017年度予算に組み込むように提言したそうです。

■インドにおける健康問題

インドで「肥満税」導入を議論 来年度予算案に計上か ジャンクフードなどの普及一因

(2017/1/30、Sankei Biz)

専門家によると、インドはここ数年、ジャンクフードと砂糖入り飲料が一因とみられる肺や心臓の疾患、がんや糖尿病で亡くなる人が年間で約580万人に上るという。15年には、6910万人が糖尿病と診断された。

糖尿病

インドの糖尿病患者、2030年までに1億人超え|国際糖尿病連合(IDF)予想(2012/1/30)によれば、国際糖尿病連合(IDF)によれば、インドは2030年までに糖尿病患者数が1億人を超えると予想されているそうです。

〝糖尿病急増〟インド経済を脅かす 関連コストGDPの2%(2010/12/1)によれば、インドにおける糖尿病の関連コストはインドの国内総生産(GDP)の2%にも達するそうです。

〝糖尿病急増〟インド経済を脅かす 関連コストGDPの2%

(2010/11/10、Sankei Biz)

英週刊誌エコノミストの調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)は07年の調査でインドの糖尿病関連コストは対国内総生産(GDP)比で2.1%に上ると指摘した。

米国のコストは1.2%、英国は0.4%だった。

全インド医科大学のニキル・タンドン教授によれば、インドの2型糖尿病罹患率は現在11から12%に上昇しているそうで、また、フォルティス・ヘルスケアのニューデリーの病院部門で糖尿病・代謝性疾患の責任者を務めるアヌープ・ミスラ氏によるとインドの糖尿病患者の平均発症年齢は42.5歳と、欧州に比べて約10年早いそうです。

つまり、働き手として重要な時期に糖尿病に発症することから経済にもたらす影響も大きいと考えられます。

●心臓病

世界の心臓病患者の約6割をインド人が占める<WHO予測>によれば、世界保健機関(WHO)は、2010年までに世界の心臓病患者の6割をインド人が占めることになると予測している。

●慢性腎臓病

インドや中米で慢性腎臓病が増加している!?|猛暑の中の農作業による熱ストレスや脱水症状が原因か?によれば、先進国の場合では、慢性腎臓病というのは、高血糖や高血圧が原因で、腎臓の血管で動脈硬化が起こり、腎機能の低下(腎臓にある糸球体による濾過する能力が低下)することによって起こりますが、中米ニカラグアやインドでは別の要因で慢性腎臓病になっているそうです。

その腎臓病のことを「非伝統的原因による慢性腎臓病(CKDnT)」と呼び、はっきりとした原因はわかっていませんが、その原因の一つには猛暑の中の農作業による熱ストレスや脱水症状が考えられているそうです。

猛暑の中で水分補給も行わずに長時間働くことは、体内の水分量が減って、脱水状態になり、腎臓に流れる血液量が減少し、老廃物を排泄できなくなるため、腎臓に傷害を与える可能性があり、そのようなダメージを繰り返し受け続けることで、慢性腎臓病に陥ると考えられます。

→ 慢性腎臓病(CKD)の症状・原因 について詳しくはこちら




■砂糖税・肥満税の例

世界各国で健康問題の解決と税収アップのために、健康に関する税金をかける動きが広がっています。

「ソーダ税」を導入した米バークレー、清涼飲料の消費量が21%減少|砂糖の摂取量減少による健康効果は得られるか?によれば、清涼飲料水に課税するいわゆる「ソーダ税」を導入したカリフォルニア州バークレーでは、低所得世帯による清涼飲料の消費量が21%減少したそうです。

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■課税に期待の声も

インドで「肥満税」導入を議論 来年度予算案に計上か ジャンクフードなどの普及一因

(2017/1/30、Sankei Biz)

同国内で健康食品などを扱う企業の経営者は、若年層を中心に健康志向が強まっていると指摘。「国内の健康食品市場の潜在規模は3300億ルピー(約5680億円)で、ここ数年の成長は目を見張るものがある」と述べ、課税が実現すれば成長が加速するとの認識を示した。

【インド】ダイエット・サプリ市場、5年以内に1000億ルピー超に?(2011/12/11)で紹介した市場コンサルタント大手のフロスト&サリバンが実施した調査によれば、インドのダイエット・サプリメント市場は2009年が377億ルピー規模で年20%のペースで成長しており、5年以内に1000億ルピー超規模に達すると紹介しました。

今回の記事によれば、インド国内の健康食品市場の潜在規模は3300億ルピー(約5680億円)となっており、健康食品に対する関心は年々高くなっていることがわかります。

ジャンクフードや砂糖入り飲料への課税が行なわれれば、健康食品に対する関心はますます高くなるかもしれません。

■まとめ

肥満、糖尿病対策のために、政府による砂糖入り飲料への課税を求める|WHOによれば、WHO(世界保健機関)は肥満や糖尿病を減らすためにも、政府による砂糖入り飲料への課税を求めました。

砂糖入り飲料に課税をするというのは、消費者にとっては、大好きなものを制限されるというメッセージとして伝わり、ネガティブに感じるキャンペーンですよね。

ただ、砂糖入り飲料に課税をするというのは、行動習慣を変えるという意味では分かりやすいと思います。

食事バランスガイドを守ると死亡リスクが減少する!|バランスの良い食事をしようというメッセージは伝わっているの?でも紹介しましたが、「健康のためにはバランスの良い食事をおすすめします」というメッセージは実は伝わりにくいのです。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

つまり、「健康のためにはバランスの良い食事をしましょう」というメッセージは、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

ではどのようにしたらよいのでしょうか?

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)ではこのような提案がされています。

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例:アメリカ人に健康的な生活をさせるには?
「もっと健康的に行動しよう」と訴えるのではなく、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というべきなのだ。
飲食行動を変える必要でなく、購入行動を変える。
「もっと健康的に行動しよう」と伝えても、解釈の仕方はいくらでもある。

この意見を参考にすると、こういう提案はどうでしょうか?

「砂糖入り飲料の代わりに、野菜ジュースや緑茶を飲むとキャッシュバックされる」というもの。

なぜこの提案を考えたのかというと、野菜ジュースや緑茶には血糖値の上昇を抑える効果があったり、血糖値を改善する効果があるといわれているからです。

食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑える効果-カゴメがヒト試験で確認によれば、食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑えることができることがヒト試験で確認されたそうです。

糖尿病なりかけに「緑茶が効果」 1日7杯で血糖値改善!で紹介した静岡県立大などの研究によれば、緑茶を1日に7杯分ほど飲むことで、糖尿病になりかかっている人たちの血糖値が改善することがわかったそうです。

そのため、砂糖入り飲料に課税するという代わりに、野菜ジュースや緑茶を飲むとキャッシュバックするという風にするとポジティブなメッセージによって行動習慣が変わるのではないでしょうか。

→ 血糖値(正常値・食後血糖値・空腹時血糖値)・血糖値を下げる食品 について詳しくはこちら







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