DHA・EPAの効果
DHAの効果
DHAには、次のような改善効果が確認されているそうです。
■DHA・EPAと目の病気との関係
また、DHAやEPAは、加齢黄斑変性の引き金となる脂質異常症(高脂血症)や動脈硬化を予防し、動物実験ではEPAの摂取で加齢黄斑変性が抑制されたそうです。
老眼や白内障などにも効果が期待できるようです。
■DHAと認知症・脳との関係
「DHAで認知症予防」実証 島根大医学部のグループで紹介した島根大医学部の橋本道男准教授のグループが国内初の100人規模の臨床研究によれば、青魚などに含まれる油脂のドコサヘキサエン酸(DHA)に物忘れや認知症の予防に効果がみられることを実証したそうです。
DHAは血液の粘度を下げ、血液の流れを良くし(血液中の脂質濃度を下げる働き)、目の網膜や脳の働きを活性化する健康効果があるといわれています。
DHAとEPAは、DHAを摂取すると脳の細胞膜が柔らかくなり、脳が活性化(記憶力や観察力の機能もアップ)します!
脳の細胞を形作るのは細胞膜で、特にDHAは情報伝達機能を受け持つシナプス膜(神経終末)を作る材料になっており、シナプス膜にDHAが多いほど膜は柔らかくなります。
したがって、DHAはシナプスの先端で情報を伝達する重要な役割を担っているのです。
また、DHAはミトコンドリアというエネルギーを作り出す部分の成分にもなります。
ですから、DHAが十分にあれば、脳は活発に働き、記憶能力や学習能力も増加します。
これが、注目されているDHAの健脳作用です。
ところが、DHAは年とともに減少し、不足すると、脳の活性化が失われて、老人性痴呆症(以前はボケともいわれていました)につながるおそれがあります。
脳血管障害による痴呆症はEPAやDHAの不足で血流が滞り、血栓ができやすくなって起こるのです。
やはり、DHA不足が深く関連しています。
■DHAと肝臓がんとの関係
<肝臓がん>青魚やウナギでリスクが約4割低下する!?|国立がん研究センターによれば、青魚やうなぎをよく食べる人は肝臓がんになるリスクが約4割低下するそうです。
魚油に含まれるDHAなどの不飽和脂肪酸を多く取っているグループほどリスクが低下していたそうです。
国立がん研究センターの研究員のコメントによれば、DHAなどの不飽和脂肪酸には抗炎症作用があり、肝炎が肝臓がんに移行するのを抑えているということが考えられるそうです。
肝がんの原因となるC型肝炎やB型肝炎ウイルスに感染している人に限って調べた場合でも魚を食べる量が多いグループのほうがリスクが低くなったようです。
■DHAと赤ちゃんの脳との関係
決定版!DHA活用術|DHAの効果・食品|あさイチ(NHK)によれば、出生後、DHAを十分に摂取した赤ちゃんと摂取しなかった赤ちゃんで10か月時点での課題解決テストの成績に差が出たそうです。
そこで、順天堂大学小児科学教室の清水俊明教授は妊娠中から3歳くらいまでの間は特にDHAを意識して摂取したほうがよいといっています。
■炎症を抑える効果
スポーツ栄養では魚の油に含まれるDHA・EPAを摂取することが世界的トレンドにによれば、DHAやEPAには、炎症を抑えたり疲労回復や持久力に効果があったりすることもわかってきていることから、スポーツ栄養において注目を集めているそうです。
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