亜鉛不足チェック方法
次のような症状が出ていたら、あなたは亜鉛不足かもしれません。当てはまるものが多い人は要注意。食生活を振り返るきっかけにして下さい。
肌荒れ・シミが目立つ
亜鉛が減ると、細胞の分裂や再生が上手く行なわれなくなり、肌が荒れてきます。シミやそばかすも目立ってきます。
亜鉛は細胞の新陳代謝に必要な栄養素で、亜鉛が不足すると皮膚炎や口内炎、傷が治りにくいといった皮膚トラブルが起こりやすくなります。
近年、亜鉛不足が皮膚炎を引き起こすメカニズムの一端が明らかになったそうで、通常、細胞外に出たATPは酵素によって分解されますが、亜鉛が不足すると分解酵素が働かなくなり、周囲の細胞が炎症を生じて皮膚炎を起こすそうです。
爪が変形・変色したりする
亜鉛が減ると、たんぱく質の合成が上手く出来なくなるため、爪の伸びが遅れたり、伸びても割れやすくなります。
お酒に弱くなった
アルコールを分解するアルコール脱水酵素は亜鉛がないと働かず、そのため、二日酔いもおこしやすくなります。
抜け毛が多い
亜鉛不足で、髪の毛の成長が遅くなったり、細くなって、切れ毛や抜け毛を起こすことがあります。
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すり傷が治らない
亜鉛の欠乏で傷の回復が遅くなります。
立ちくらみ
亜鉛不足が慢性化すると、貧血が起こりやすくなり、血圧調整がうまくいかず、立ちくらみが起こることがあります。
亜鉛の欠乏で、夜盲症になるほか、網膜の光を感じる能力が弱くなり、その結果、目が疲れやすくなります。
また、亜鉛の血中濃度の低下と加齢黄斑変性症の関連が研究されています。
年をとるにつれて、亜鉛が含まれている食品(魚介類、穀類など)の摂取量が少なくなるとともに、腸の亜鉛を吸収する力が低下してしまうことから、亜鉛不足になりやすいといわれています。
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精力が衰えた
亜鉛は男性ホルモンの合成にも関係していることから、セックスミネラルとも言われます。欠乏すると生殖能力の低下を招きます。
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亜鉛は、ホルモンバランスを整える働きがあります。
女性の卵子には亜鉛が豊富に含まれていて、欠乏すると妊娠しにくくなる(不妊)ほか、生理不順も多くなります。
特に更年期ともなれば、亜鉛不足がホルモンバランスをさらに乱れさせて症状を悪化させてしまうことにもありえます。
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物忘れが激しい
記憶をつかさどる海馬という部分には亜鉛が多く含まれています。亜鉛が減ると記憶力も衰えます。
最近、運動選手の疲労と亜鉛との関係が注目されています。筋肉中の亜鉛が減ると、筋肉の収縮力が弱まり、疲労が強まります。
また、糖尿病の人はインスリンの作用が十分でないため、細胞が十分な量のブドウ糖を血液中から取り込むことができず、その結果、体のエネルギーが不足し、疲れやすくなります。
すい臓でインスリンを作る際には、亜鉛が欠かせず、また、亜鉛にはインスリンの働きを持続させる働きもあります。
風邪をひきやすい
亜鉛が減ると、免疫の司令塔であるT細胞がうまく働かなくなり、カゼをひきやすくなります。
亜鉛不足で、味覚障害を起こします。
味覚障害(味覚異常)とは、味を感じるセンサーである味蕾(みらい)に異常が生じるために起きます。
新陳代謝に不可欠なミネラルである亜鉛が不足すると、味覚センサーが鈍ってしまうために、味覚障害が起きてしまうようです。
若い人の間で味覚障害が増えている理由として、食生活の乱れがあります。
ファストフードや加工食品に含まれている食品添加物には、亜鉛の吸収を妨げる作用を含むものがあるそうです。
また、若い女性の食べない系ダイエットや一品ダイエットなどを行うと、栄養が偏ってしまうため、亜鉛不足になることも原因にあるようです。
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「亜鉛不足チェック」に多く当てはまった方は、亜鉛を含む食品を積極的に摂っていきましょう!
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