熱中症予防
水分補給
熱中症を予防するには、喉の渇きを感じる前にこまめに水分を取ることが大事です。
多くの人がのどがかわいてから水分を補給したら良いと考えがちです。
しかし、喉が渇いてからでは水分が失われすぎているということがあるようです。
特に高齢者は加齢によって自分で体の異変に気付きにくくなっています。
そのため、喉の渇きを感じる前に、こまめに水分補給をしましょう。
水分だけでなく塩分などの電解質も失われていると考えられますので、水に塩分などの電解質と糖とがバランスよく配合された経口補水液を利用しましょう。
■自宅でできる経口補水液の作り方
【材料】
- 水 1リットル
- 砂糖 20-40g
- 塩 3g
- レモン果汁 1/2個
経口補水液を飲みやすく感じるときは脱水状態だと考えてください。
【関連記事】
・熱中症対策|経口補水液の作り方・インターバル速歩・牛乳|世界一受けたい授業
・水だけ飲んでも熱中症の予防にならない!?
・異常に喉が渇くのは実は病気のサインかも!?のどの渇きの原因とは?
エアコン
室温28度、湿度70%を超えたらエアコンを使いましょう。
暑さ指数(WBGT)のチェック
暑さ指数とは、単なる気温とは異なり、人体への影響が大きい1.湿度、2.日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、3.気温、の3つを取り入れた指標です。
※輻射熱は、建物や地面などから伝わる熱です。
湿度、輻射熱、気温のうち、最も大きな要素を占めるのが「湿度」です。
湿度が高いと、身体の熱を放出する力が弱まるため、気温が同じであれば、湿度が高いほうが、熱中症になりやすくなります。
基準は、危険、厳重警戒、警戒、注意、ほぼ安全の5段階に分かれています。
■日常生活に関する指針
温度基準
(WBGT) |
気温 |
注意事項 |
危険 |
31℃以上 |
高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。
外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。 |
厳重警戒 |
31〜28℃ |
外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。 |
警戒 |
28〜25℃ |
運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる。 |
注意 |
25℃未満 |
一般に危険性は少ないが激しい運動や重労働時には発生する危険性がある。 |
【関連記事】
・熱中症予防のためにも、「暑さ指数(WBGT)」(環境省)をチェックしよう!
【参考リンク】
・環境省熱中症予防情報サイト http://www.wbgt.env.go.jp/
高齢者が周りにいる方は周囲のサポートが必要
高齢者は、主に加齢による体の衰えが原因で、熱中症になりやすいようです。
それは、気温の上昇に鈍感になり、脱水症状が始まっても自分で体の異変に気付きにくくなっています。
そのため、家族や周囲の人も異変に察知しにくく、救急搬送されるまで異変が分からないことも多いようです。
高齢者が周りにいる方は周囲の方による事前のサポートが必要になってきます。
また、高血圧や糖尿病、認知症など持病がある人も重症化しやすいので、注意してください。
暑熱順化
「暑熱順化(しょねつじゅんか)」とは、夏の暑さに耐えられる体になることです。
暑熱順化すると、体温の上昇を察知して汗をかき始めるタイミングが早くなるそうです。
暑熱順化させるポイントは、汗をかくことであり、軽い運動を一週間ほど行うと、暑さになれるそうです。
本格的な暑さになる前に、軽い運動を行なって、自力で汗をかくトレーニングを行ないましょう。
おすすめの運動は、「インターバル速歩」です。
信州大学大学院医学系研究科、スポーツ医科学講座の能勢博教授の研究チームが提唱しているインターバル速歩とは「速い」「普通」を交互に繰り返すウォーキングのことです。
普通のウォーキングと比べると、インターバル速歩をすると、体力が向上し、血圧、血糖値、中性脂肪、BMIといった生活習慣病に関わる指標の全てで改善することが確認できているそうです。
■インターバル速歩のやり方
- 「速歩3分」「普通歩行3分」を繰り返す
- インターバル速歩をすることで、脚の筋肉を鍛えて、血液量を増やし、血液を全身に送ることができます
- 早歩きの時は、息が弾む程度の速度で大股で歩く
- 自分の最大運動能力の70%ぐらい、10分続けると汗ばむ、20分だとすねの筋肉が痛くなる程度の強度
- 1日30分を目安に
運動後に必要なのは、糖質とたんぱく質(アミノ酸のもと)。
糖質とたんぱく質がバランスよく補給される飲み物としては、「牛乳」があります。
牛乳に含まれる栄養素(たんぱく質・糖質)が肝機能を高め、血液量を増やし、汗をかきやすくなります。
牛乳を飲むときには、インターバル速歩の1時間以内にコップ一杯(200ml)を飲むようにしましょう。
インターバル速歩の後には、エネルギーとなるグリコーゲンが消費され、また筋肉組織が傷んでしまいます。
そこで、アミノ酸のもととなるタンパク質を摂取すると、運動で痛んだ筋肉をしっかりと補修ができ、また、同時に糖質を摂取するとブドウ糖に分解され、エネルギーを効率よく補充すると同時に、筋肉へのアミノ酸輸送をサポートします。
しっかりと運動した後には、しっかりと栄養を補給しましょう!
ポイントは、「運動後の60分以内」ですよ。
【関連記事】
・インターバル速歩で老化防止!|インターバル速歩とは・インターバル速歩のやり方
・熱中症にかかりにくくなる「暑熱順化」とは
・熱中症を予防するには5月から運動+糖質とたんぱく質を含む食品を摂取して、暑さに強い体作りを行ないましょう
腸内環境を整える
乳酸菌を含んだ発酵食品(ヨーグルトやキムチ、納豆など)や食物繊維が豊富な野菜を意識して食べて腸内環境を整えましょう。
→ 乳酸菌の多い食品 について詳しくはこちら
→ 食物繊維の多い食品|水溶性食物繊維・不溶性食物繊維 について詳しくはこちら
おすすめの組み合わせは、「ヨーグルト」+「大根おろし」+「はちみつ」。
- ヨーグルト(善玉菌であるビフィズス菌の増殖を助ける)
- はちみつ(ビフィズス菌の餌となるオリゴ糖)
- 大根(水溶性食物繊維でビフィズス菌の育つ環境を作る)
【レシピ】
- ヨーグルト 200g
- 大根おろし 大さじ2
- はちみつ 大さじ2
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また、ご飯を食べた後は腸を休めたり、日ごろからウォーキングなどの運動を行ないましょう。
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