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本当に血管が若返る!コレステロール調節術|#ためしてガッテン(#NHK)

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2011年1月19日放送のためしてガッテンでは、「本当に血管が若返る!コレステロール調節術」が取り上げられました。




【目次】

■本当に血管が若返る!コレステロール調節術

動脈硬化は、血管の内側にプラーク(コブのような膨らみ)ができる状態になりますが、これまでの常識では、プラークを「大きくならないようにする」ことはできても、「小さくする」ことはできないと考えられてきました。しかし、最新の研究ではそれが変わってきていているそうです。

●細胞膜の材料がコレステロール → コレステロールがないと生きていけない

善玉コレステロール

細胞から古いコレステロールを回収して肝臓へ捨てに行くもの。

回収トラック(アポA-1)と積み荷のコレステロールをあわせて“善玉コレステロール”と呼ぶ。

悪玉コレステロール

肝臓から細胞へと新しいコレステロールを配達するもの。

この、配達トラックと積み荷のコレステロールをあわせて“悪玉コレステロール”と呼ぶ

→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら

●善玉コレステロールで動脈硬化改善

食生活のバランスが崩れたりして、配達トラックが血液中に増え過ぎると、血管の壁の中にコレステロールが入り込んでしまいます。

すると、白血球の一種であるマクロファージがやってきてコレステロールを食べ、掃除しようとします。

しかし、マクロファージにはコレステロールを分解する力がありません。

食べ過ぎたマクロファージは死んでしまい、どんどん血管の壁の中にたまっていきます。

こうしてできるのがプラークなのです。

配達トラックは増えすぎると動脈効果を起こしてしまうので、“悪玉”と呼ばれているのです。

一方、回収トラックは、細胞から余分なコレステロールを回収する役割なので“善玉”と呼ばれます。

でも、これまではプラークを小さくする程の力はないと考えられていました。

ところが最近では、それができるということが分かってきたのです。

回収トラックは、いったん進んでしまった動脈硬化を改善してくれる、まさに“善玉”コレステロールだったのです。

善玉コレステロールがマクロファージの中からコレステロールを引き出すということが新たに分かったそうです。

→ HDLコレステロールを増やす方法と善玉コレステロール吸う力をアップする方法 について詳しくはこちら

→ 「レムナント」と「Non-HDLコレステロール」とは?基準値・対策|#ガッテン について詳しくはこちら




●コレステロールの危険度は男女差がある

実は、動脈硬化の進行は男女で大きな差があるのです。

女性ホルモンには、“悪玉コレステロール”値を下げる作用をはじめ、血管を保護する様々な効果があります。

そのため、40代までの間、女性の血管は男性よりはるかに若く保たれています。

女性ホルモンの値が下がってくる 50才前後になると“悪玉コレステロール”値が急上昇して、男性より高くなることも多いですが、動脈硬化はすぐには進みません。

女性ホルモンには、悪玉コレステロールを下げる効果や血管を保護する効果などがあり、男性に比べると女性の血管は若く保たれるそうです。

糖尿病高血圧・喫煙など他の危険因子があると、危険度が急上昇するため、男性より危険になる場合もある。

●コレステロールが低い人の中には、肝臓病(肝臓の病気)・がんでコレステロール値が下がってしまった人が含まれる。病気が原因で死亡率が高くなる。

※これ以外にも要因があるとする研究もあるそうです。

●自己判断で薬をやめるのは危険なので、危険因子を調べた上で、医師と相談するようにしたほうが良いそうです。

●コレステロールは栄養の一つ。高齢者は低栄養に注意。

【関連記事】

●なにもしないのにコレステロールが下がったら、病気の可能性も。

●「コレステロールが気になる人は肉より魚を食べたほうが良い」は○。

魚にはEPAが含まれており血管を保護する・中性脂肪を下げるといった動脈硬化予防の効果があるといわれている。

●「コレステロールが気になる人はいかやたこは食べないほうが良い」は×。

いかやたこには、悪玉コレステロールを下げるタウリンが含まれており、それほど気にする必要はないそうです。

●「オリーブオイルをたくさんとると動脈硬化を防げる」は×。

カロリーの摂り過ぎは動脈硬化に悪影響。

●「たまごはコレステロールが多い」は○。

コレステロール摂取の目標1日あたり300mg以下。たまご一個あたり250mg。ただ健康な人は気にする必要はないそうです。

○コレステロールの吸収率は人によって違う。

○一日あたりのコレステロール

日本人の食事摂取基準(厚生労働省)では男性750mg、女性600mg(上限)となっています

●善玉コレステロールを増やすには?

善玉を増やすには「有酸素運動」が有効です。

ランニング以外の運動でも大丈夫。

1日に歩く歩数が多ければ多いほど、善玉の値も高くなることが分かっています。

善玉コレステロールを増やすには、運動が有効。(特に有酸素運動)

○運動には悪玉コレステロールを直接下げる効果はない

○運動で善玉コレステロールが増えた場合総コレステロールが増えてもOK

「運動しているのにコレステロールが下がらない」とお悩みの方も、ガッカリすることはありません。

悪玉が下がらなくても、善玉が増えれば回収する力が上がるので、動脈硬化を改善する方向に向かうと考えられています。

運動をして悪玉コレステロールを低下させる効果はないものの、善玉コレステロールを増やせば、動脈硬化の改善につながると考えられるそうです。

→ HDLコレステロールを増やす方法と善玉コレステロール吸う力をアップする方法 について詳しくはこちら

→ 【ガッテン】善玉コレステロールの吸う力をアップする方法!EPAを含む青魚(サバ缶)!ナッツ&緑茶!ウォーキング!|11月28日 について詳しくはこちら

→ 血管年齢を若くする方法|血管年齢を下げるために効果的な食べ物・運動 について詳しくはこちら







【予習編】
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緑茶でがん予防・悪玉コレステロール値低下・便秘改善|#ためしてガッテン(#NHK)

2011年1月12日放送のためしてガッテンでは、緑茶の健康パワーを取り上げました。




【目次】

■がん予防と緑茶

Tea plantation_18

by ajari(画像:Creative Commons)

がんの死亡率が低い町の特徴として、緑茶の生産地が多いという特徴があるそうです。

※緑茶のがん予防効果については、効果ありという研究と、効果無しという研究があり、まだはっきりしていません。

ただし、お茶をたくさん飲む掛川市でがん死亡率が日本一低いことは事実です。

現在、研究が続けられている掛川市での大規模調査でお茶にがん予防効果があることが明らかになるのではと、期待されています。

現時点では、緑茶にがん予防効果があるかどうかはまだはっきりしていないそうです。

しかし、緑茶の生産地にがんの死亡率が低い街が多いのは事実なのだそうで、今後の研究に期待したいですね。

■悪玉コレステロール値改善!メタボ対策!

3ヶ月間協力してもらい、お茶の濃厚エキスの入ったカプセルと、でんぷんなどが入ったニセモノのカプセルを飲み続けてもらい、体にどんな変化があるのか調べました。

すると、本物のカプセルを飲んだグループは悪玉コレステロール値が平均9.02減少ウェストも平均1.86センチ低下しました。

ニセモノのカプセルを飲んでいたグループには大きな変化は見られませんでした。

お茶の濃厚エキスには悪玉コレステロール値改善効果があるという結果が出たそうです。

そして、この結果からお茶がメタボ動脈硬化の改善・予防に効果があることが期待できそうです。

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら

2018年10月23日放送の「林修の今でしょ講座」によれば、緑茶に含まれる主な4つのカテキンのうち「エピガロカテキンガレート」は小腸から吸収されるコレステロールを減らし、体外への排出を促すことにより、血管内の悪玉コレステロールを減らしてくれることから、血管の詰まりに良い作用が期待できるそうです。




■腸内環境改善に緑茶

ガッテンでは、理化学研究所の辨野義己(べんの・よしみ)先生の力を借りて、お茶と腸内細菌の関係を大実験してみました。

普段、緑茶を飲む習慣のない人々10人に集まってもらい、10日間お茶を飲み続けてもらいました。

お茶を飲み始める前の善玉菌の割合は、10人の平均で16.6パーセントでした。

それが、10日間お茶を飲み続けてもらったところ、10人全員で善玉菌の割合が向上。平均で26.1パーセントに改善しました。

便秘など、おなかの悩みが改善された人も多くいました。

お茶を飲み続けたことで、善玉菌の割合が向上し、便秘が改善した人もいたそうです。

ところが、その後、お茶を飲むのを1週間やめてもらったところ、善玉菌の割合はなんと飲み始める前とほぼ同じ値の17.4パーセントにまで下がってしまったのです。

継続して飲み続けることが大事だということですね。

■掛川のお茶の特徴

掛川で一般に飲まれているのは「深蒸し」と呼ばれる製法で作られたお茶です。色が濃く、細かい浮遊物がたくさん含まれているのが特徴です。

この浮遊物を分析してもらったところ、普通のお茶にはほとんど含まれない成分が見つかりました。

βカロテンには抗酸化作用ビタミンEには血行促進作用免疫機能改善効果クロロフィルには腸内環境を整える働きがあると言われています。

掛川のお茶は深蒸しと呼ばれる製法でつくられたお茶で、普通のお茶にはほとんど含まれないβカロテンやビタミンE、クロロフィルといった成分が含まれているそうです。

●深蒸し製法の特徴

長時間蒸すことで茶葉の組織がぼろぼろになり、様々な成分が出やすくなります。

渋み成分カテキンと、細胞のかけらがくっつきあうことで、渋みを感じにくく、飲みやすいお茶になるのです。

■すり鉢茶

深蒸し茶と同様の効果が得られるお茶の作り方が紹介されました。

まず、すり鉢お茶の葉を2グラム弱入れ、熱湯を小さじ1杯ほど足し、すりこぎで1分ほどすります。

ペースト状になったお茶の葉に、熱湯を200ミリリットルほど加えて1分ほど置き、茶こしでこすだけで完成です。

お茶好きの方は試してみてくださいね。







【関連記事】

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コーヒー(フェルラ酸)にコレステロール激減効果がある!?|泡コーヒー(ダルゴナコーヒー)の作り方・レシピ|ためしてガッテン(NHK)

健康・美容チェック > コレステロール > コーヒー(フェルラ酸)にコレステロール激減効果がある!?|ためしてガッテン(NHK)

2015年11月4日放送のためしてガッテン(NHK)のテーマは「コーヒー」です。




【目次】

■コーヒーを飲むと死亡リスクが下がる!?

コーヒー・緑茶で死亡リスク減|国立がん研究センターによれば、コーヒーのポリフェノール血圧を下げ、コーヒーに含まれるカフェインが血管や呼吸器の働きを良くしてくれる可能性があることが話題になっています。

コーヒー1日3~4杯、心臓病による死亡リスク4割減 |東大や国立がんセンターによれば、国立がん研究センターや東京大などの研究チームによれば、コーヒーを1日3~4杯飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて、心臓や脳血管、呼吸器の病気で死亡するリスクが約4割減るそうです。

番組によれば、コーヒーにはコレステロールを激減させる効果があるそうです。

■フェルラ酸を含むコーヒーを飲むとコレステロールの処理能力が高まる

マクロファージはコレステロールを食べるのですが、食べ過ぎるとマクロファージは死んでしまいます。

死んだマクロファージがたまると、動脈硬化を起こしてしまうそうです。

そこで、フェルラ酸を含むコーヒーを飲むと、弱ったマクロファージを復活させることで、コレステロールの処理能力が高まるそうです。

→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら




■フェルラ酸とは

フェルラ酸|Wikipedia

フィトケミカルとして植物の細胞壁などに存在する有機化合物。

フェルラ酸とは、フィトケミカル(活性酸素から体を守る抗酸化作用を持つとして注目を集めている)として植物の細胞壁に存在している有機化合物のこと。

【参考記事】

脂肪肝に効く「1日30分の速歩」 コーヒーも効果的

(2015/8/16、日本経済新聞)

酸化ストレスのために、抗酸化作用のあるビタミンやポリフェノールを含む野菜や果物をとることが良いとされ、その中でコーヒーが注目されています。

この記事で紹介されているグラフによれば、一日2杯以上のコーヒーで脂肪肝が減るそうです。

コーヒーを飲むとなぜ脂肪肝が減るのかについての記述はありませんが、文脈から読めば、コーヒーに含まれる抗酸化物質によって脂肪肝が減ると考えられるのではないでしょうか。

■ためしてガッテン流泡コーヒー(ダルゴナコーヒー)の作り方・レシピ

ダルゴナコーヒー
ダルゴナコーヒー

参考画像:ジョシュ・ジョンソン|unsplash

【材料】

  • インスタントコーヒー(スプレードライタイプ) 小さじ2杯
  • 砂糖(上白糖) 大さじ1杯
  • 水 30ml
  • 牛乳 150ml程度(お好みで加減してください)

【作り方】

  1. 空のペットボトル(またはシェイカー)にインスタントコーヒー、砂糖、水を入れます。
  2. ふたを閉めてシェイクします。
    ※ボトルの底に液体が見えなくなればOK
  3. 氷を入れたグラスに2を入れ、牛乳を注ぎます。
  4. 少し混ぜて、できあがり!







【コーヒー関連記事】
続きを読む コーヒー(フェルラ酸)にコレステロール激減効果がある!?|泡コーヒー(ダルゴナコーヒー)の作り方・レシピ|ためしてガッテン(NHK)

スロージョギングの効果・やり方とは|ためしてガッテン(NHK)

2009年6月10日放送のためしてガッテンは、「脳いきいきダイエット 超らくジョギング革命!」がテーマでした。




■超らくジョギングとは

今回番組で紹介した超らくジョギングを行うと、様々な健康効果があったそうです。

超らくジョギングとは、「ある筋肉」を使わないジョギングなのだそうで、このジョギング方法で走ると乳酸がたまりにくい、つまり、疲れにくいジョギング方法なのだそうです。

■「ある筋肉」を使わないジョギングとは

果たして、「ある筋肉」とはいったん何なのでしょうか。

その筋肉とは、速筋です。

そして、速筋を使わないジョギングを、スロージョギングと呼ぶそうです。

スロージョギングは、簡単にいえば、ゆっくりジョギングすることです。

ゆっくりジョギングすることとウォーキングでは違いがないのかと疑問に思う人も多いと思いますが、ウォーキングに比べると、ジョギングは、1.6倍のカロリーを消費してくれるそうです。

■スロージョギングで体が激変!

スロージョギングを続けることで、毛細血管の数が23%も増加するそうです。

これに加えて、スロージョギングを続けることで、遅筋が発達し、スピードアップもするそうです。

⇒血糖値・中性脂肪も下がる効果

■スロージョギングで脳が大きくなる?!

ある研究で、ウォーキングから徐々に運動強度を上げ、軽いジョギングを行うようにしたグループと、ストレッチ運動を続けたグループとに分け、比較してみたところ、軽いジョギングを行うようにしたグループの方が前頭前野が多くくなったそうです。

*判断力・決断力・ワーキングメモリーが向上したそうです。

■スロージョギングのやり方・方法

  1. 背筋を伸ばす
  2. やや前傾姿勢
  3. 足は押すだけ、蹴らない
  4. ニコニコおしゃべり
  5. きつかったら歩く
  • 1日30分(10分×3回でもよい)が目安。
  • 会話ができなくなる一歩手前までにする。
  • 膝が痛い人はジョギングしない。

走るのが続かないと思っている人には、おススメの運動法かもしれません。

明日からスロージョギングをする人が増えるかもしれませんね。

【追記(2009/8/5)】

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【参考記事】
続きを読む スロージョギングの効果・やり方とは|ためしてガッテン(NHK)

心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学

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【目次】

■心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学

Cross Country ISST Paris: Varsity Boys Race

by Roman Boed(画像:Creative Commons)

新潟大学と新潟県阿賀野市による共同研究によれば、体力テストで心肺持久力を測るシャトルランと上肢筋力を測る握力の両方が低い中学生は代謝異常(メタボまたは生活習慣病)リスクが高いことがわかったそうです。

また、血圧および動脈硬化促進性の血中脂質であるnon-HDLコレステロールは、心肺持久力が低いと有意に高くなったそうです。

■より詳しく!

体力テストが中学校の生活習慣病高リスク者の発見に有用であることを明らかにしました

(2018/2/28、新潟大学)

●心肺持久力と握力の両方が低い中学生は、共に高い中学生に比べ代謝異常リスクを持つ可能性が統計的に有意に、しかも相乗的に約 4.3 倍まで上昇

●代謝異常リスクのうち、肥満度の指標である BMI は、心肺持久力、上肢筋力、下肢筋力が低いと有意に高くなり、血圧および non-HDL-C(非 HDL コレステロール)*は、心肺持久力が低いと有意に高くなった。

新潟大学大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科の曽根博仁教授・森川咲子客員研究員、同健康寿命延伸・生活習慣病予防治療医学講座(阿賀野市寄附講座)の藤原和哉特任准教授らと新潟県阿賀野市は、阿賀野市の中学生を対象とした共同研究において、中学生の体力テストの結果とを併せて解析したところ、心肺持久力(20m シャトルランの成績)と筋力(上肢筋力は握力の成績)の両方が低い者は、両方が高い者と比べると、統計学的有意かつ相乗的に約4.3倍代謝異常リスク(=生活習慣病あるいはメタボ傾向)が高いことがわかったそうです。

また、同様に心肺持久力と下肢筋力が共に高い者と比べても、両方とも低い者では代謝異常リスクを持つ可能性が、約3.2倍有意に高まることがわかったそうです。

しかし、低筋力であっても、同時に心肺持久力も低くなければ、心肺持久力も筋力も高い者と比較して代謝異常リスクは有意に高まらないことも確認できたそうです。

体力テストの、心肺持久力(20m シャトルラン)、上肢筋力(握力)、下肢筋力(立ち幅跳び)、筋耐久力(上体おこし)の成績と健康診断の結果との関連を重回帰分析で検討したところ、肥満度の指標であるBMIは、心肺持久力、上肢筋力、下肢筋力が低いと統計的に有意に高くなり、血圧および動脈硬化促進性の血中脂質である non-HDL-Cは、心肺持久力が低いと有意に高くなったそうです。




【補足】Non-HDLコレステロール

日本人のコレステロールの評価にはnon-HDLコレステロールが望ましい|厚生労働省
日本人のコレステロールの評価にはnon-HDLコレステロールが望ましい|厚生労働省

参考画像:第3期特定健診・特定保健指導に向けた見直しについて(2016/5/16、厚生労働省)|スクリーンショット

「レムナント」と「Non-HDLコレステロール」とは?基準値・計算・対策|#ガッテンによれば、Non-HDLコレステロール」は、言葉通り、HDLコレステロールではないコレステロールという意味で、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版より導入されているそうです。

LDLコレステロールだけでなく、レムナントやsmall dense LDLコレステロールも動脈硬化を促進する因子であるにもかかわらず、LDLコレステロールだけを測定すると、それらの因子を見逃してしまうことがあるため、注目を集めています。

Non-HDLコレステロール=総コレステロールの数値-HDLコレステロールの数値

健康診断の数値をチェックする際に、総コレステロールが記載されていない場合もあります。

その場合には、LDLコレステロールに30を加えてみると目安になるそうです。

基準値の目安となる数値は、「150-169mg/dl やや危険」、「170mg/dl 危険」なのだそうです。

肥満気味の人や中性脂肪が高い人、糖尿病の人はNon-HDLコレステロールが高くなる傾向にあるので注意しましょう。

■持久力

全身持久力の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクは低い|#東北大によれば、ランニングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動によって高めることができる「全身持久力」の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクが低いことがわかりました。

また、50歳の時、速足が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞などで死亡する危険性が低くなる|筑波大で紹介した筑波大の研究チームが米医師会誌(JAMA)に発表した研究によれば、50歳のとき、速足(時速6.4キロ程度)での歩行に相当する身体活動が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞など冠動脈疾患で死亡する危険性が低くなることがわかったそうですが、どのくらい持久力があるかが病気のリスクを判断する基準になるかもしれません。

■握力

【たけしの家庭の医学】握力を鍛えて血管年齢若返り|NO分泌入浴法のやり方によれば、握力を維持できていない人は心血管疾患による死亡リスクが高いと考えられ、反対に握力が維持できている人は心血管疾患による死亡リスクが低いそうです。

握力が強いほど長生き?|循環器病の発症リスクも低い|厚生労働省研究班(2012/2/20)で紹介した厚生労働省研究班の約20年間にわたる追跡調査によれば、握力が強いほど長生きする傾向があり、死亡リスクだけでなく、心臓病や脳卒中といった循環器病の発症リスクも下がっていたことがわかったことで、健康状態を表す指標として、握力が使える可能性があるそうです。

握力は健康のバロメーター!?|握力低下は心臓発作・脳卒中リスク増加に関連(2015/5/15)で紹介したカナダ・マクマスター大学(McMaster University)が主導した国際研究チームは、握力が健康のバロメーターになる可能性についての研究を行ない、その結果、握力が低下すると、心臓発作や脳卒中の発症リスクの増加に関係していることがわかったそうです。

具体的には、握力が5キロ低下するごとに、何らかの原因による死亡リスクが16%増加する関連性が認められ、この握力低下は、心臓発作リスクの7%増、脳卒中リスクの9%増にそれぞれ関連していたそうです。

”#血圧サージ”が危ない~命を縮める血圧の高波~|タオルグリップ法(ハンドグリップ法)|#NHKスペシャル #ガッテンで取り上げたカナダ・マクマスター大学の研究者によれば、8週間のアイソメトリックハンドグリップ(IHG)トレーニングをしてもらったところ、血圧が低下し、動脈の拡張能力が増加することがわかったそうです。

高血圧の代替療法として効果的なのはウォーキングなどの「有酸素運動」と「ハンドグリップ法」であるとして、その理由として、有酸素運動やハンドグリップ法をすると、血管の内皮細胞から血管の壁を柔らかくして血管を広げる作用がある一酸化窒素が出てくるためと紹介されています。

■まとめ

今回の研究のポイントは2つ。

1.体力テスト(シャトルランと握力)で中学生の生活習慣病リスクの発見につながる可能性がある

2.心肺持久力と筋力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高いことから、運動をすすめる指導を行っていく必要がある

コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学