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痔の3つの種類(いぼ痔・切れ痔・あな痔)|痔になりにくい生活習慣で予防しよう!

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■「痔」は肛門周辺の病気のおよそ8割を占める!痔の3つの種類

Brighton - Pub on Devil's Dyke - Mar 2013 - 'Bottle and Glass'

by Gareth Williams(画像:Creative Commons)

生活習慣から痔を防ぐ 食物繊維と水で腸内を調える

(2017/2/25、STYLE NIKKEI)

最も多いのが痔核。肛門の内部や出口には静脈叢(そう)という細い血管の集まりを主体とした肛門クッションという柔らかな組織がある。血液が滞ってこの組織がいぼ状に膨らんでくるのが、いぼ痔。粘膜部分にできると内痔核、肛門の皮膚の部分だと外痔核という。裂肛は肛門の出口付近の皮膚が裂けた状態。肛門周囲で大腸菌などによる感染症が起きて膿(うみ)が貯まり、進行して肛門の内外を貫通してしまうのが痔ろうだ。

 痔核は、排便時に破れると、便器に広がるような出血が起きることがある。内痔核は痛みはあまり無いが出血しやすい。

ポイントをまとめます。

●痔核(じかく)|通称「いぼ痔」

痔(じ)の悩み

(2015/12/5、チョイス@病気になったとき)

肛門の周りには、「肛門クッション」という、弾力性に富む部分があり、便の汁やガスが漏れるのを防ぐ働きをしています。長時間座るなどして血液がうっ血しているところに、いきみなどの圧力が加わると、「肛門クッション」の一部が腫れてしまいます。

便の汁やガスが漏れるのを防いでくれる「肛門クッション」が長時間座ることなどによって、血液がうっ血している(血液が滞る)ときに、いきみなどの圧力が加わると、「肛門クッション」が腫れてしまい、いぼ状に膨らんでしまいます。

痔核の中でも、粘膜部分にできたものを「内痔核」、肛門の皮膚の部分にできたものを「外痔核」と呼びます。

痔核が破れると出血が起きることがあります。

なぜ大腸がんになると血便が出るのか?|大腸がんの血便と痔(ぢ)の血便の違いによれば、出血が確認できる病気として、痔の他に大腸がんがありますが、その出血の量や色に大きな違いがあります。

痔(ぢ)

肛門から出血しているため、血の色が鮮やかな赤色です。

出血の量は紙に少量の血が付く程度です。

大腸がん

肛門から遠い位置で発生し、血が酸化しているため、血の色が「暗赤色(どす黒い赤い色)」です。

ただし、血便が気になる場合には、自身だけで判断せずに、病院で診てもらいましょう。

また、定期的に検査を受けるようにするとよいと思います。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

●裂肛(れっこう)|通称「切れ痔」

痔(じ)の悩み

(2015/12/5、チョイス@病気になったとき)

肛門をおおっている、拡がりにくく、傷つきやすい粘膜の部分に、かたくて太い便が通ったとき、肛門が裂けてしまうのが切れ痔です。

硬くて太い便が出た時や勢いよく出てしまった下痢などによって、肛門の出口付近の皮膚が切れて起こったものを「裂肛」と呼びます。

●痔瘻(じろう)|通称「あな痔」

肛門周りで大腸菌などによる感染症が起きて膿がたまってしまい、症状が進行してしまうと、肛門の内側と外側を貫通してしまうことがあります。

痔ろうの場合は、下痢を減らして清潔にしておくこと。特に化膿(かのう)して腫れている時は温めると逆効果だ。

痔ろうの場合は市販薬では治らないので、清潔に保つこと、そしてきちんと医療機関で診てもらうことをおすすめします。




■「痔」は生活習慣病の一つ!?痔になりやすくなる生活習慣とは?

年間約2200件の肛門手術を手掛ける東京山手メディカルセンター(東京・新宿)の佐原力三郎・大腸・肛門病センター長は「痔核と裂肛は生活習慣の影響が大きい。特に排便時の肛門への圧力が長引くことや、便が硬かったりゆるかったりで肛門に負担がかかるのが原因」と話す。便秘で硬い便を息むことだけでなく、下痢で勢いよく出るのも刺激となる。

 発症には姿勢も関わる。座ったままや立ちっぱなし、重い物を持ち続ける、妊娠や分娩で肛門に腹圧がかかるなどだ。排便時間がかかることも悪化要因の一つ。

今回の大事なポイントは、「痔」は生活習慣病の一つだということです。

つまり、痔になりやすい原因となる生活習慣を改善することができれば、痔を予防することができるということですね。

そこで、痔になりやすい生活習慣についてまとめてみたいと思います。

便秘

硬い便を長くいきむことで肛門クッションへの圧力がかかり、痔になりやすくなる。

排便時間の長さも痔になりやすくなる原因の一つ。

→ 便秘とは|即効性のある便秘解消方法(ツボ・運動・マッサージ・食べ物)・便秘の原因 について詳しくはこちら

●下痢

便がゆるくなること≒下痢が勢いよく出ると、肛門への刺激となる。

50%の人にとって「夏」が最も下痢になることが多い季節!|気温が23度を1度上がるごとに正露丸の売り上げが5%上昇する!?によれば、多くの人が夏場に下痢症状を起こしやすく、その原因としては、冷房による冷え、アルコールの摂りすぎによる胃腸へのダメージの蓄積、水・ジュースなどの冷たい飲み物の飲みすぎやアイスクリームなどの冷たい食べ物の食べ過ぎによる体の冷えなど夏ならではの生活習慣により下痢症状を促している可能性が考えられます。

●お尻がうっ血しやすい(血液が滞る)

長時間座りっぱなしだったり、立ちっぱなしだったりすると、血液が滞ることにより、痔になりやすくなる。




■「痔」を予防する生活習慣

痔になりやすい生活習慣をもとに痔を予防する生活習慣について考えてみたいと思います。

●便秘を解消して痔の予防!

●便意があったら、排便を我慢しない

便秘の解消方法として、まず大事なことは便意があるときに、排便をガマンしない。

無理なガマンをしてしまうことで、排便のタイミングを逃してしまいます。

そして、その結果、便の水分が抜けて硬くなるため、出にくくなってしまう、つまり便秘になってしまうのです。

●便が出やすい姿勢は「前かがみの姿勢」

前かがみの姿勢になれば、直角に座った姿勢に比べて、直腸から肛門のラインがまっすぐになりやすく、おなかに力を入れやすいので、便を出しやすくなります。

→ ロダンの彫刻「考える人」のポーズをとると、便が出やすくなる!? について詳しくはこちら

●食事をしっかり摂る

食事をしっかり摂ることが、便秘解消には大事です。

最近では、ダイエット(特に食べない系のダイエット)や少食により、食事(特に便のもととなる食物繊維)そのものの量が減っているため、いい便が作られないことがあります。

【便秘解消に必要な食べもの】

1.善玉菌(ビフィズス菌)の餌になるもの

オリゴ糖(キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖など) ← 野菜、豆類、乳製品などに含まれる。

2.善玉菌(ビフィズス菌)の増殖を助けるもの

納豆菌、乳酸菌 ← 納豆、ヨーグルト、漬物などに含まれる。

3.善玉菌(ビフィズス菌)の育つ環境を作るもの

食物繊維 ← 野菜、穀類、海藻、豆類、果物などに含まれる。

→ 食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら

ただ、食物繊維といっても、食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、不溶性食物繊維だけを摂りすぎると、便秘になりやすくなるケースがあります。

不溶性食物繊維には、便のカサを増して、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促す働きがあるのですが、腸の機能が衰えている人がとりすぎると、腸が動かない(ぜんどう運動が起きない)ため、水分が腸に吸収されて便が固くなって、便秘になってしまうことがあるようです。

水溶性食物繊維には便をやわらかく、かつ滑りもよくする働きがあるので、水溶性・不溶性の食物繊維をバランスよく摂取するようにしましょう。

●規則正しい生活でストレスを解消する

ストレスによって交感神経が緊張状態になり、交感神経の働きが優位になると、血管が収縮し、血流が悪くなり、肩こり・高血圧・むくみ・便秘になりやすいそうです。

腸と自律神経は互いに影響し合っており、腸のはたらきが活発になると副交感神経が優位になるそうです。

そのため、リラックスした生活習慣や腸内環境の改善、ゆっくり呼吸をすることなどが副交感神経を優位にすることが重要になります。

●朝食を必ずとる

朝食を抜くと、便を作る元がないため、便秘になりやすくなると考えられます。

また、朝食後は、便意がなくてもトイレに行く習慣を作ることが、便秘の解消には大切です。

●水分をしっかり摂取する

水分が不足すると、便が固くなってしまい、出すことができず、便秘になります。

水分をしっかりとって、便秘の解消をしましょう。

●便秘解消運動(体操)

便秘の解消方法として、腹筋を鍛えることをアドバイスしているのは、腹筋が弱っているため、便を出すことが出来ない人もいるためです。

適度な運動をして、腹筋を鍛えましょう。

腸の回りの筋肉・腸腰筋を鍛えるとウンチが出やすくなります。

→ 便秘解消体操・エクササイズ|1日たった10分の体操で便秘解消! について詳しくはこちら

●ツボ・マッサージ

便秘解消に役立つ4つのツボ(大腸愈(だいちょうゆ)」「小腸兪(しょうちょうゆ)」「足三里(あしさんり)」「支溝(しこう)」)があります。

→ 便秘解消に効くツボ(4つ)の位置・押し方&マッサージ について詳しくはこちら

●下痢を解消して痔の予防!

下痢の解消法として、今回は過敏性腸症候群のケースを参考にまとめてみました。

●乳酸菌(ガセリ菌)

徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部ストレス制御医学分野 六反一仁教授との共同研究によれば、乳酸菌を摂ると、脳腸相関(腸から脳への神経伝達を通じて中枢神経へ働きかけること)を介した作用によって、過敏性腸症候群の症状である便秘・下痢症が改善したり、精神的なストレスを感じにくくしてよく眠れるようになることができるという結果が出たそうです。

→ 乳酸菌(ガセリ菌)が「脳腸相関」を介してストレス性の不調・腹痛(便秘・下痢症)・不眠の改善効果を実証|カルピス・徳島大 について詳しくはこちら

●低FODMAP食

ガスや腹痛、下痢などの原因になる食べ物を控える「低FODMAP(フォドマップ)食」が注目を集めています

「低FODMAP(Fermentable、Oligo-、Di-、Mono-saccaharides and Polyols:フォドマップ)食」では、FODMAPの食品を最小限のものにして、少しずつ摂取していき、おなかの不調の原因となる食品を見分けていきます。

「発酵性のオリゴ糖」「二糖類」「単糖類」「ポリオール類」という糖質は小腸で吸収されにくく、小腸内での糖質の濃度が上がると水分が小腸内に引き込まれるため、お腹の不調が起こるそうです。

また、小腸で吸収されないものが大腸に移動して腸内細菌のエサとなり、分解する過程で多量の水素ガスが発生して、お腹の張りやおなら(ガス)が増えてしまうそうです。

ミシガン大学の研究によれば、低FODMAP食によって、過敏性腸症候群(IBS)患者の50%以上でIBSに関連した腹痛の症状の改善が見られ、6週間の食事療法で61%の患者のQOLが改善したそうです。

→ 過敏性腸症候群(IBS)の症状・原因・チェック・治し方 について詳しくはこちら

●同じ姿勢を長時間続けないようにして痔の予防!

デスクワークで長時間座りっぱなしだったり、接客業などで立ちっぱなしになってしまう人など職業によって様々だと思います。

ただ、ポイントは血液を滞らせないことです。

●座り仕事

20-20-20ルール|目の疲れから守る方法や座り過ぎを防ぐ方法まばたきで「疲れ目」解消!?眼精疲労回復エクササイズでも紹介した、米テキサス大学サウスウェスタン・メディカルセンターのEdward Mendelson医師が発案したのが、「20-20-20-20」という眼精疲労回復エクササイズは、20分おきに20フィート(約6メートル)離れたところを20秒間見つめながら、20回連続で瞬きをするという方法を以前紹介しましたが、座り仕事をしている人はパソコンでの作業をしている人も多いかと思います。

定期的に離れた場所を見ながらまばたきをするということに加えて、「立ち上がる」という動作を加えると、目のリフレッシュと同時に、身体のリフレッシュにもつながりそうですので、試してみてはいかがでしょうか。

【#ガッテン】1時間座り続けると22分寿命が縮む!?耳石が動かないと自律神経や筋肉の働きが衰えてしまう!30分ごとに立ち上がってアンチエイジング!で紹介した研究によれば、32回立ち上がる動作をするとよいそうで、それを一日の中で計算をすると、30分ごとに立ち上がるとよいそうです。

※(一日(24時間)-睡眠時間(8時間))÷32回=30分

今回番組では、座る時間が長い方に30分に1度立ち上がることを2週間続ける実験を行なったところ、中性脂肪が15%減少・悪玉コレステロールが5%減少、善玉コレステロールが11%増加するという結果が出たそうです。

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●立ち仕事

立ちっぱなしの人は、下肢静脈瘤の人の解消法が役に立つのではないでしょうか。

下肢静脈瘤は、立ち仕事をしている方(美容師・調理師・店員さん)に多い病気で、血液の逆流を防ぐ静脈の弁が正しく閉じなくなり、血液が逆流することによって起こる病気です。

足の疲れ・むくみ解消&下肢静脈瘤予防グッズ|弾性ストッキング(着圧ソックス)|#ためしてガッテン(#NHK)

  • 長時間の連続した立ち仕事などは避けましょう。
  • 1時間に5~10分は、脚を心臓より高くして休憩しましょう。
  • 休息がとれない方は、足踏みをしたり、歩きまわるようにしましょう。筋肉のポンプ作用で血液の流れが良くなります。
  • 医療用弾性ストッキングで、足に適度な圧力を加えて余分な血液がたまることを予防し、足の深部にある静脈への流れを助けます。

■まとめ

「痔」は生活習慣の一つです。

痔になりやすい生活習慣を持っていないかチェックをし、当てはまるものがあった場合にはしっかりと改善していきましょう。







肥満ではない人でも、高血糖、脂質異常症、高血圧の一つでも異常があると、筋肉(骨格筋)への糖の取り込みが低い|順天堂大学




【目次】

■肥満ではない人でも、高血糖、脂質異常症、高血圧の一つでも異常があると、筋肉(骨格筋)への糖の取り込みが低い

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by Romain Toornier(画像:Creative Commons)

太っていなくても生活習慣病…「やせメタボ」の人、筋肉に特徴

(2016/8/3、読売新聞)

正常な人と比べて、肝臓では差がなかったが、肥満でメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の人は筋肉での糖の取り込みが低く、肥満ではない人(体格指数BMIが23以上25未満)でも、血圧、血糖、脂質に一つでも異常があると、筋肉への糖の取り込みが低いことが分かった。筋肉への糖の取り込みが低かった人では、正常な人に比べて、内臓脂肪が2割多く、体力は2割低下していた。

順天堂大学の田村好史准教授(代謝内分泌内科学)らの研究によれば、体の糖分の貯蔵庫である筋肉(骨格筋)と肝臓で、どれくらいインスリンが働いて糖を細胞に取り込むかなどを調べたところ、太っていなくても生活習慣病になりやすい「やせメタボ」の人は、筋肉でインスリンがうまく作用せず、糖を取り込みにくい体質であることがわかったそうです。

  • 正常な人と比べて、肝臓では差がなかった
  • 肥満メタボリックシンドロームの人は筋肉での糖の取り込みが低い
  • 肥満ではない人(体格指数BMIが23以上25未満)でも、心血管代謝リスク因子(高血糖脂質異常症高血圧のいずれか)に一つでも異常があると、筋肉への糖の取り込みが低い
  • 筋肉への糖の取り込みが低かった人では、正常な人に比べて、内臓脂肪が2割多く、体力が2割低下

今回の記事と順天堂大学のニュースリリースから、さらに深堀りをしていきます。




■アジアでは肥満でなくても糖尿病・脂肪肝などの生活習慣病が多い

田村准教授らは肥満でなくても糖尿病といった生活習慣病がアジアで多いことに着目。

「やせ形で糖尿病」リスク遺伝子発見|東大によれば、遺伝子変異により、KCNJ15と呼ばれる遺伝子の働きが過剰に高まり、インスリンの分泌が不足するため、痩せ型でも糖尿病を発症する危険性が高まるのだそうです。

欧州の糖尿病患者には肥満が多いのに対して、日本を含むアジア各国では、肥満でない人の発症が多いそうです。

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太っていなくても生活習慣病になりやすい人の特徴が明らかに ~筋肉の質の低下が原因である可能性~

(2016/8/1、順天堂大学プレスリリースPDF)

近年、非肥満者でも肝臓や骨格筋といったインスリンが作用する臓器に脂肪が蓄積すると(異所性脂肪:脂肪肝、脂肪筋)、インスリン抵抗性が生じることや、アジア人では痩せていても脂肪肝になりやすいことなどがわかってきましたが、日本人におけるその詳細は不明でした。

<中略>

異所性脂肪(脂肪肝・脂肪筋)

脂肪の多くは皮下脂肪や内臓脂肪といった脂肪組織に蓄えられますが、それ以外の別の場所(異所)にも蓄積されます。そのような脂肪を異所性脂肪と呼びます。インスリンは肝臓や骨格筋に作用して血糖値を低下させる作用を発揮しますが、それらの臓器に異所性脂肪が蓄積すると(脂肪肝、脂肪筋)、溜まった脂肪が毒性を発揮して、インスリン抵抗性が生じると考えられています。

肥満でなくても、インスリンが作用する臓器に異所性脂肪が蓄積すると(脂肪肝・脂肪筋)、毒性を発揮して、インスリン抵抗性が生じていることとがわかってきています。

異所性脂肪というのは、臓器の中に蓄積しているので、本来の脂肪の毒性が直接伝わってしまう非常に恐ろしい脂肪。

異所性脂肪は、恐ろしい毒性を持ち、心臓など脳以外の全身の臓器や筋肉に蓄積し、動脈硬化脂肪肝糖尿病高血圧高脂血症心筋梗塞などの生活習慣病を引き起こすことが分かったそうで、また、やせていても貯まることがあるそうです。

肝臓に異所性脂肪が貯まってしまった場合、ひどくなると脂肪肝になって、さらにはNASH になるおそれもあります。

これがそのまま悪化すると、組織の中に線維ができて、肝硬変肝臓がんのような取り返しのつかない病気になってしまうことが考えられます。

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■骨格筋のインスリン抵抗性と関連している因子

太っていなくても生活習慣病になりやすい人の特徴が明らかに ~筋肉の質の低下が原因である可能性~

(2016/8/1、順天堂大学プレスリリースPDF)

どのような因子が骨格筋のインスリン抵抗性と関連しているかを調査したところ、従来肥満者で指摘されてきたような内臓脂肪が多いことや、血中アディポネクチン濃度が低いことに加えて、体力が低い、生活活動量が低い、脂肪摂取量が多いなどの生活習慣に関連した因子も挙げられました。さらに興味深いことに、脂肪肝と判定されないような肝脂肪の軽度蓄積や正常範囲内での肝機能検査の軽度上昇であっても、骨格筋インスリン抵抗性と有意に関連する因子であることが明らかとなりました。

【骨格筋のインスリン抵抗性と関連している因子】

  • 内臓脂肪が多い
  • 血中アディポネクチン濃度が低い
  • 体力が低い
  • 生活活動量が低い
  • 脂肪摂取量が多い
  • 脂肪肝と判定されないような肝脂肪の軽度蓄積
  • 正常範囲内での肝機能検査の軽度上昇

■異所性脂肪を減らす方法

異所性脂肪(第三の脂肪)|みんなの家庭の医学

●食事

脂物を控える(肉を赤身肉・魚に変えるなど)

●運動

一日一万歩(徒歩・階段を使うなど)

こうした方法を3日やるだけで異所性脂肪は減るのだそうです。

異所性脂肪の特徴としては、簡単にたまりやすいけれども、簡単に減らせるという特徴があるそうです。

異所性脂肪はごく短期間の運動をするだけで、量が劇的に減ることが分かっています。

メッツ(METs metabolic equivalents)

厚生労働省が定めた体内の脂肪を減らす運動量を示した数値)

異所性脂肪を取り除くには、1週間に23メッツ・hが必要。

※身体活動の強度×身体活動実施時間(h)=身体活動の量(メッツ・h)

一時間行ったときのメッツの量

  • ボウリング 3メッツ・h
    洗車 4.5メッツ・h
    山登り 7.5メッツ・h
    自転車 8メッツ・h
    平泳ぎ 10メッツ・h
    掃除2時間 8メッツ・h
    筋トレ2時間 8メッツ・h(筋トレは激しく体が動くのはごく一瞬なので)
    散歩 3.5メッツ・h
    ギター演奏 2メッツ・h
    釣り 2.5メッツ・h
    ヨガ 2.5メッツ・h
    荷物の積み込み 3メッツ・h
    階段の昇り降り 3.5メッツ・h
    卓球 4メッツ・h
    バドミントン 4.5メッツ・h
    草むしり 4.5メッツ・h
    バレエ 4.8メッツ・h
    ドッジボール 5メッツ・h
    エアロビクス 6.5メッツ・h
    テニス 7メッツ・h
    サッカー 7メッツ・h
    ラグビー 10メッツ・h

ゆっくり自転車をこぐというような有酸素運動をするほうが効率よくメッツを獲得できることが分かっています。

週250分の運動で脂肪肝改善 「やせなくても効果あり」―筑波大研究グループによれば、肥満の人は、週250分以上早歩きなどのやや強めの運動をすると、体重が減らなくても、肝臓に蓄積した脂肪が減少したり、善玉コレステロールや肝臓の炎症を防ぐ物質が増えていることがわかったそうです。

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■まとめ

太っていなくても生活習慣病になりやすい人の特徴が明らかに ~筋肉の質の低下が原因である可能性~

(2016/8/1、順天堂大学)

太っていなくても代謝異常を生じている人は、筋肉の質が低下していることが明らかに

筋肉の質の低下は、低体力、低活動量、内臓脂肪蓄積、高脂肪食などと関連

軽度の肝機能異常や肝脂肪の蓄積は筋肉のインスリン抵抗性のマーカーに

まとめます。

肥満ではない人でも、心血管代謝リスク因子(高血糖、脂質異常症、高血圧のいずれか)に一つでも異常があると、筋肉への糖の取り込みが低い。

筋肉の質の低下(筋肉への糖の取り込みが低い)は、内臓脂肪の蓄積、血中アディポネクチン濃度が低い、体力が低い、活動量が低い、高脂肪食と関連している。

脂肪肝と判定されないような肝脂肪の蓄積や正常範囲内での軽度の肝機能以上が、骨格筋のインスリン抵抗性を知るマーカーとなると考えられ、今後健康診断をはじめとする予防医学での活用が期待される。







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#健康の自己責任論 について考えてみた!










LH比に注目して動脈硬化予防!|LDL-cとHDL-cの比率をチェック!

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■LH比に注目して動脈硬化予防!|LDL‐cとHDL‐cの比率をチェック

Walking on the street

by Pedro Ribeiro Simões(画像:Creative Commons)

LDLよりHDLに注目!!動脈硬化性疾患の予防とLH比

(2011/2/14、ダイヤモンド・オンライン)

最近、LDLコレステロール(LDL‐c)の基準値をめぐる議論喧しいが、じつは議論の方向が偏っている。

最新の研究で心筋梗塞などの動脈硬化性疾患は、高LDL‐c値だけではなく、LDL‐c値とHDLコレステロール(HDL‐c)値のバランス異常が主な原因だとわかっているからだ。

脂質バランスの指標は、LDL‐c÷HDL‐c=「LH比」。

動脈硬化性疾患を防ぐには、LH比2.0以下、高血圧糖尿病など複数の生活習慣病を持っている人、心筋梗塞や脳梗塞の再発予防にはLH比1.5以下が望ましい。

動脈硬化を防ぐには、悪玉コレステロールの値だけに注目するのではなく、悪玉コレステロール(LDL)と善玉コレステロール(HDL)の比率である「LH比」に注目する必要があります。

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そもそもHDL‐cは、血管壁にたまったコレステロールをキレイにさらってくれるお掃除屋さん。

この「掃除力」が悪玉LDL‐cの「ゴミため力」を上回り、LH比が2.0から、限りなく1.0に近づくほど脂質異常症から動脈硬化、そして突然死の流れを阻止できる。

たとえ、LDL‐cが基準値を上回る160mg/dLでもHDL‐cが80mg/dL以上なら、あわてずに生活習慣の改善を図り、LDL‐cを基準値内にすればLH比2.0以下を達成できるのだ。

LH比を限りなく1.0に近づくほど、脂質異常症や動脈硬化などの病気から守ることができます。

その点で今、注目されているのが動脈硬化進展阻止・退縮治療。

LH比を1.5以下に管理することで、動脈硬化を予防するばかりか、すでに出来上がった動脈硬化を治し、赤ちゃん並みの若々しい血管を取り戻す方法だ。

基本は運動療法と薬物治療。

HDL‐cは運動療法によく反応し、朝夕2回、30分程度のパワー・ウオーキングを数ヵ月続けるだけで数値が劇的に改善される。

必要に応じ、脂質バランスを改善する治療薬が処方されることもある。

一見、これまでの脂質治療と変わらないようだが、主役はあくまでHDL‐ c。

健康診断ではHDL‐cとLH比に注目してみよう。

LH比を1.5以下に管理するには、運動療法や薬物療法によって改善できるそうです。

動脈硬化性疾患にならないためにも、これからはLH比に注目していきたいですね。

→ コレステロールの比率のLH比(LDLとHDLの比率)とは について詳しくはこちら




■LH比を改善する方法

LH比を改善する方法は、LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やすこと。

■LDLコレステロールを減らす方法

タウリンを含む食べ物

肝臓機能が強くなければ、LDLコレステロールを処理することはできません。

肝臓の機能が低下すると、コレステロールは処理できなくなり、血液中に溜まってしまい、動脈硬化や高コレステロール血症などを引き起こしてしまうのです。

肝臓機能をアップさせる食品は、タウリンを含む食品です。

タウリンとは、カキ・イカ・ホタテなど魚介類に多く含まれる成分です。

肝機能をアップさせ、コレステロール処理能力を高める働きを持っています。

魚介類の食事で肝臓機能をアップさせましょう。

→ タウリンを多く含む食品 についてはこちら。

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食物繊維の多い食べ物

食物繊維には、コレステロールの低減に役立つ効果があるので、食物繊維が豊富な食品を摂取しましょう。

→ 食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら

大豆製品

大豆に含まれるレシチン・イソフラボンなどが悪玉コレステロールを下げる働きがあるそうです。

大豆レシチンを摂るには、『豆腐』を1日半丁食べるとよいそうです。

植物油

植物油には、コレステロールを抑える働きがあります。

HDLコレステロールが低く、中性脂肪が高いと真の悪玉である酸化LDLコレステロールが増えてくるといわれています。

マーガリンやショートニング、ファストフードや総菜などの揚げ油もできるだけ控えるようにして、中性脂肪に気を付けたいですね。

→ 中性脂肪を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

ヨーグルト(乳酸菌)

毎日乳酸菌を摂っていた人は、悪玉コレステロールが減少し、総コレステロール値も下がったそうです。

→ 乳酸菌の多い食品 について詳しくはこちら

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りんご

オハイオ州立大学の調査によれば、毎日りんごを食べると1ヶ月で悪玉コレステロールが40%減少することがわかったそうです。

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オメガ3を含む食べ物

悪玉コレステロールを減らす食事として、オメガ3脂肪酸DHA・EPA)の多い食事にしましょう。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら

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■HDLコレステロールを増やす方法

善玉コレステロールを増やすには運動が有効で、特に「有酸素運動」が有効なのだそうです。

有酸素運動だからといって走らないといけないというわけではなりません。

ジョギング以外の運動も有効で、1日に歩く歩数が多ければ多いほど、善玉コレステロールの値も高くなるそうです。

毎日8千歩から1万歩歩くと、善玉コレステロールを増やすリポプロテインリパーゼが活性化するそうです。

歩くこと(1日30分ぐらい)

『プランク』 (体幹を鍛える運動)

1.腕を直角に曲げて寝る(うつ伏せの状態で腕を曲げる)

2.腕だけとつま先だけを地面につけ一分間キープする。

※頭の先と足を一直線に保つように

※1日一回一分

チョコレート

【主治医が見つかる診療所】チョコレートのカカオポリフェノールで善玉コレステロールアップ|10月19日チョコレートの健康効果が研究で証明|血圧を下げる効果やHDLコレステロール増加による動脈硬化予防によれば、カカオポリフェノールが70%含まれているようなチョコレートを一日に25g食べることで善玉コレステロールが増加するそうです。

アーモンド

アーモンドを1日10g食べると、善玉コレステロールが増える!?によれば、アーモンドを1日10グラム食べると善玉コレステロールが増えたそうです。

また、LDLコレステロールを減らし、中性脂肪を減らすことで、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比率が改善されることで、動脈硬化の改善につながると考えられます。

食物繊維

食物繊維には、コレステロールの低減に役立つ効果があるので、食物繊維が豊富な食品を摂取しましょう。

根菜類、海藻類、きのこ類、納豆やオクラなどのネバネバ系に水溶性食物繊維が豊富なのだそうです。

【補足】わかめ、もずく、めかぶ、こんぶ、ひじき、ところてんなどの海草は、水溶性食物繊維が豊富です。

→ 食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら

油に気をつける

●植物油には、コレステロールを抑える働きがあります。

●HDLコレステロールが低く、中性脂肪が高いと真の悪玉である酸化LDLコレステロールが増えてくるといわれています。

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マーガリンやショートニング、ファストフードや総菜などの揚げ油もできるだけ控えるようにして、中性脂肪に気を付けたいですね。

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LDLコレステロールを減らす食事として、オメガ3脂肪酸DHA・EPA)の多い食事にしましょう。

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タウリン

肝臓機能が強くなければ、悪玉コレステロールを処理することはできません。

肝臓の機能が低下すると、コレステロールは処理できなくなり、血液中に溜まってしまい、動脈硬化や高コレステロール血症などを引き起こしてしまうのです。

肝臓機能をアップさせる食品は、タウリンを含む食品です。

タウリンとは、カキ・イカ・ホタテなど魚介類に多く含まれる成分です。

肝機能をアップさせ、コレステロール処理能力を高める働きを持っています。

魚介類の食事で肝臓機能をアップさせましょう。

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悪玉コレステロールを下げる食品ニュース

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トランス脂肪酸の摂取が細胞死を促す|動脈硬化症の発症のメカニズム解明につながる発見|東北大

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■トランス脂肪酸の摂取が細胞死を促す|動脈硬化症の発症のメカニズム解明につながる発見|東北大

Vegan Butter Cubes

by Mattie Hagedorn(画像:Creative Commons)

トランス脂肪酸による疾患発症機序の一端を解明-動脈硬化症発症のメカニズム解明に繋がる発見-

(2017/4/17、東北大学プレスリリース)

●食品中に含まれるトランス脂肪酸が細胞の自殺(細胞死)を促す仕組みを発見。

●過剰な細胞死は、動脈硬化症の発症・進展につながる。

●動脈硬化症等の、疾患メカニズム解明につながることが期待される。

東北大学大学院薬学研究科の平田祐介助教、野口拓也准教授、松沢厚教授、青木淳賢教授、福永浩司教授らの研究グループによれば、トランス脂肪酸が細胞死を促進することを明らかにしました。




■背景

トランス脂肪酸の摂取と健康への影響|農林水産省

トランス脂肪酸については、飽和脂肪酸(ミリスチン酸及びパルミチン酸)、塩分のとりすぎ、過体重、アルコールのとりすぎとともに、心血管疾患(CVD)、特に冠動脈性心疾患(CHD)のリスクを高める確実な証拠があるとされています。

その具体的な証拠としては、次の事項が記載されています。

代謝研究で、トランス脂肪酸は血液中のLDLコレステロールを飽和脂肪酸と同様に増やすだけでなく、HDLコレステロールを減らすため、飽和脂肪酸よりも血液の脂質プロファイルをアテローム性(動脈硬化などの原因となる)に変化させることが示されている。

いくつかの大規模コホート研究では、トランス脂肪酸の摂取は冠動脈性心疾患のリスクを増やすことが示されている。

トランス脂肪酸を摂取すると、LDLコレステロールを増やしたり、HDLコレステロールを減らすため、動脈硬化などの原因になったり、また、狭心症や心筋梗塞などの心臓の筋肉へ血液を供給する冠動脈が狭くなったりふさがったりすることによって、心臓への血液供給が減少または完全に遮断される病気である冠動脈性心疾患のリスクを増やすことがわかっています。

これまでの調査結果から、トランス脂肪酸は動脈硬化症などの循環器系疾患や糖尿病などの生活習慣病のリスク要因とされていますが、そのメカニズムはほとんどわかっていませんでした。

■研究結果

今回の研究では、トランス脂肪酸には細胞死亢進作用(細胞には細胞死をするための仕組みが備えられているが、この仕組みを必要以上に活性化する作用)を促進する仕組みがあることを発見しました。

動脈硬化症の発症・進展には、細胞外ATPといった自己由来の起炎性因子(damage-associated molecular patterns: DAMPs、生体内で産生された物質が炎症を起こす)は、障害を受けた組織から漏れ出し、マクロファージ(貪食細胞:悪い菌や死んだ細胞を食べてくれる)による炎症や細胞死を惹き起こすことから、トランス脂肪酸による細胞死亢進作用は動脈硬化症の発症・進展に影響をもたらすことが考えられます。

■まとめ

mmm... donuts!

by Mark Bonica(画像:Creative Commons)

飽和脂肪酸・トランス脂肪酸が早死リスクを上昇させる|不飽和脂肪酸に置き換えると死亡リスクが低くなる|米ハーバード大によれば、トランス脂肪酸の摂取量が2%増加することに、早死リスクが16%高まることと関連していることが明らかになっていましたが、今回の研究によれば、トランス脂肪酸による動脈硬化症の発症のメカニズムの一端を分子レベルで明らかにしました。

動脈硬化を予防するためにも、トランス脂肪酸の摂取には注意したほうが良いようです。

動脈硬化とは|動脈硬化の症状・原因・改善方法 について詳しくはこちら







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