心筋梗塞の原因
心筋梗塞の原因は、動脈硬化が進行することや血管内のプラークと呼ばれる脂肪などの固まりが破れて血栓ができてしまうことにあります。
動脈硬化は、食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣の違いによって大きく影響されることがわかっています。
たとえば、動物性脂肪の多い高カロリー食は、血中のLDLコレステロールや中性脂肪を増やし、過酸化脂質を増加させます。
それらが血管壁に付着して血管を詰まらせたり、血管が破れたりする原因になります。
善玉コレステロールが多ければ、悪玉コレステロールを回収することができるので、プラークはできないのですが、悪玉コレステロールが普通でも、善玉コレステロールが少なければ、プラークを形成してしまうので、悪玉コレステロールと善玉コレステロールの比率が重要になってくるのです。
悪玉善玉比は、「悪玉コレステロール」÷「善玉コレステロール」で求められます。
2.0以下が基準値で、2.5以上になると、心筋梗塞などのリスクが高まっていると考えられます。
また、動脈硬化は、動脈硬化の危険因子である高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、肥満、喫煙、運動不足、偏った栄養バランスの食事、アルコール、加齢、ストレスの有無などについて確認し、生活習慣を見直し、予防することが大切です。
動脈硬化は加齢とともに進行するため、一種の老化現象ともいえます。
しかし、動脈硬化は、急にあらわれるわけではなく、若いころから始まり、40歳を過ぎる頃に症状があらわれてくることが多いとのことです。
つまり、動脈硬化の予防は若いうちから行う必要があります。
少しずつ動脈硬化の原因となる生活習慣を改善していきましょう。
1.加齢
男性:45歳以上、女性:55歳以上
2.喫煙
3.血糖値 100以上
4.血中脂質
中性脂肪 150mg/dl以上
LDLコレステロール 140mg/dl以上
HDLコレステロール 40mg/dl以下
5.血圧
最高血圧140/最低血圧90以上
以上のリスク項目に多く該当する方は動脈硬化になる可能性が高いようです。
心筋梗塞が発症しやすいとき
1.お風呂の時間
家の中の温度差や熱い風呂で心筋梗塞|たけしのみんなの家庭の医学によれば、温度の高い場所では熱を放出しようと広がり、温度の低い場所に移動すると、今度は熱を逃がさぬよう収縮するため、血圧が急激に上昇し、この温度差が大きいほど血圧は上がり、危険度が増してしまうのです。
そのため、洗い場の室温を上げることで急激な寒暖差の発生を防ぐことが大切なのだそうです。
また、脱衣所も温めておくとよいそうです。
湯船につかるときには、息を止めると血圧が急上昇しやすいため、息を吐きながら入るようにしましょう。
2.寝ている時間
就寝時にいびきをかく人は心筋梗塞の危険があるそうです。
頻繁にいびきをかく人は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)になる可能性があり、いびきが止まると血圧が下がり、いびきをかくと血圧が上がります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者は眠りが浅く、夜でも日中に働くべき交感神経が活動を続け、体を活性化させるホルモンが分泌された状態が続いているため、血圧が上がり、無呼吸による低酸素状態も重なって、心臓などに負担がかかり、心筋梗塞などのリスクが高まると考えられています。
3.朝
脳卒中(脳梗塞)・心筋梗塞が起こりやすい時間帯は「朝から午前中」。その理由とは?によれば、朝から午前中の時間帯が脳梗塞や心筋梗塞が起こりやすい理由は2つ。
(1)血圧が上がり、心拍数が上がるため
(2)午前中は血液が固まりやすいため
4.寒い冬の時期
冬(1月・2月)は心筋梗塞・脳梗塞が起こりやすい季節!?によれば、月別の死亡者数を比較すると、心筋梗塞などの心疾患、脳卒中・脳梗塞などの脳血管疾患による死亡は冬(1月・2月)に多く、春になるにつれて徐々に減っていき、夏は少なく、9月から次第に冬にかけて増加していることがわかります。
寒さによって、血管が収縮すると、血液が通りづらくなる1月・2月は心筋梗塞にとって最も気を付けたい時期なのです。
寒い朝にすると特に危ない習慣は、トイレ、洗顔、ゴミ出し、犬の散歩、ジョギングなどです。
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