肝内胆管がんの症状とは
黄疸(おうだん)
なぜ胆管がんになると黄疸が出るのでしょうか?
「ビリルビン」は、赤血球に含まれる酸素や二酸化炭素を運ぶヘモグロビンの一部が代謝されて出来たものです。
ビリルビンは肝臓に運ばれて、グルクロン酸という物質と結合し、胆汁として胆管を通り、便の中へ排泄されています。
しかし、がんができたことによって胆管の中が狭くなり、胆汁が流れにくくなります。
そのことによって、胆汁が胆管から逆流して血管の中に入るようになると、血液中のビリルビン濃度が高くなり、皮膚や白目の部分が黄色くなってしまいます。
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便が白っぽくなる
便の色は、胆汁に含まれるビリルビンによるものなのですが、胆汁が腸内に流れてこなくなると、便の色が白っぽい色になります。
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尿の色が茶色っぽく濃くなる
血液中のビリルビン濃度が高くなると、尿の中に排泄されることによって、尿の色が茶色っぽく、濃くなります。
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皮膚のかゆみ
血中にビリルビンや胆汁中の胆汁酸という物質が血管内に流れると、皮膚の末梢神経に刺激を与えることで、かゆみが生じると考えられます。
お腹が痛くなる
みぞおちや右脇腹に痛みが出てきます。
体重が減少する
発熱
食欲不振(食欲がなくなる)
全身倦怠感
これらの症状を見ると、肝内胆管がんの症状は、肝硬変を経て肝臓ガンになった症状と近いようです。
肝がんは進行するまで症状が出にくいことが特徴で、症状が出てきたときにはがんがかなり進行していることが多いようです。
そのため、定期検診を受けて、肝機能の異常がないかをチェックすることが重要になってきます。
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