カシスとは
カシスは、ヨーロッパからアジアにかけて、寒冷地に広く生育するユキノシタ科の落葉低木性の果樹で、6〜8月に直径1cm弱の濃い紫色の果実をつけます。
カシスは強い酸味と独特の芳香を持っているので、「クレームドカシス」というリキュール(果実酒)やカクテルに利用されます。
カシスの紫色の色素アントシアニンが今、注目を集めています。カシスエキスには、ポリフェノール成分である4種類のアントシアニンが濃縮されています。
特に、抗酸化力の強いデルフィニジン−3−ルチノシドの含有量が高く、その有用性が明らかになっています。
【目次】
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目のくま解消・改善にカシス!
by Michael Gil(画像:Creative Commons)
カシスポリフェノールで目の下のくまの黒さが90分後に約5%改善(明治製菓と大学の共同研究の成果)
これは、カシスポリフェノールが目の下の血流を改善し、目のくまが薄くなるためと考えられています。
大手メーカー(明治製菓)では、カシスポリフェノールが視覚改善(眼精疲労改善)や抗酸化作用だけでなく、血流改善にも効果がある(眼精疲労や肩こり、冷えなどの改善効果が臨床試験で確かめられていました)ことから注目し、研究がなされていました。
そして、カシスは目の下の血流改善による目のくまの解消(美肌効果)に役立つことが新たにわかりました。
市橋正光神戸大学名誉教授によれば、健康な女性を対象に、カシスアントシアニンが入っているドリンクと見た目・味は同じですがカシスが入っていないドリンクを飲んでもらい、目の周りの血流の変化や肌の明るさなどを調べるという実験を行なったところ、カシスドリンクを飲んだグループでは摂取後15分で血流の増加が見え始め、30分でははっきりと血流が増加し、肌の黒みもとれて、赤みを増し、皮膚自体も明るくなったそうです。
飲んだ人の自覚テストでもカシスを摂取したグループでは7割の人がクマが改善されたと答えたそうです。
【参考記事】第9回「食生活サポートフォーラム21」(毎日新聞)
緑内障進行抑制にカシス!
by Ilya(画像:Creative Commons)
カシスの摂取により緑内障患者の眼圧の上昇が抑制されたことが確認されたそうです。
【関連記事】
・カシスの緑内障進行抑制効果を発表-日本カシス協会
・カシスアントシアニンの目の血流を良くする効果で緑内障の進行を抑制
カシスの栄養成分
カシスのアントシアニンは、生果の中に0.2%程度含まれているほか、β−カロチン、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、マグネシウム、鉄、銅、亜鉛などがバランスよく入っており、注目の成分「アントシアニン」の効果を更に高めていると思われます。
カシスの栄養成分(可食部100gあたり)
水 分
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82.0g
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ビタミンC
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136mg
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たんぱく質
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1.0g
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α−トコフェロール
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1.00mg
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脂 質
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0.1g
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カルシウム
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17mg
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炭水化物
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16.1g
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マグネシウム
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10mg
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繊 維
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5.7g
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鉄
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0.9mg
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ビタミンA効力
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220 IU
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銅
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0.12mg
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ビタミンB6
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0.08mg
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亜鉛
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0.20mg
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パントテン酸
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0.40mg
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アントシアニン
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0.209g
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*参考文献:「カシス・ポリフェノール驚異の効果」カシスポリフェノール研究班
ポリフェノールとアントシアニン
ポリフェノールはベンゼン環に複数の水酸基を持っているものと定義されています。この中には、タンニン類やフラボノイド類などがあります。
アントシアニンはフラボノイド類に属しています。フラボノイド類には、今話題の成分がたくさんあります。
お茶のカテキン、赤ワインやココアのアントシアニン、大豆のイソフラボン、そばのルチンなどがよく知られています。
「青い瞳」に使用されているカシスエキスは、有機溶媒や添加物を一切使用せず、できるだけ自然に近い形で、アントシアニンを濃縮しています。
このカシスエキスには、4種類のアントシアニンが含まれ、約60%がデルフィニジン配糖体であることが特徴です。
デルフィニジン配糖体は特に抗酸化作用が強いことが知られています。
カシスアントシアニンの機能性
カシスアントシアニンは、ビルベリーよりもさらに強い抗酸化力を持つデルフィニジン配糖体をたくさん含んでいることが明らかになりました。
カシスによる眼精疲労、近視化進行の予防改善、暗順応改善などの研究が進められています。
カシスによる眼精疲労の予防改善効果
眼精疲労とは、長時間の視作業に伴う、目の疲れ、肩こり・頭痛、腰痛など一連の症状群です。パソコンを使ったクレペリン検査を2時間連続して行うという負荷をかけ、二重盲検クロスオーバー試験を行った結果、目、首、腕、肩、腰の疲労に対して、それぞれにカシスによる改善の効果が得られました。
カシスによる仮性近視の予防改善効果
近視や遠視の程度は、それを矯正するのに必要なレンズの屈折値(D値)で表されます。
屈折値は焦点距離の逆数(D=1/焦点距離m)表示されており、0D(正視)が基準値となって、負の方向(−1D、−2D)が近視となり、正の方向(+1D、+2D)が遠視となります。
目に(a)と同じ負荷をかけ、被験者の目が仮性近視状態になるようにし、屈折値(D値)を測定しました。
その結果、カシスエキスを摂取した方は、屈折値の低下はなく、プラセボ(無摂取)は大きく下がっていました。
これにより、カシスアントシアニンには、仮性近視の予防・改善効果が期待されます。
カシスによる暗順応改善効果
網膜視細胞には、杆体と錐体の2種類があり、それぞれ異なった役割を担っています。
杆体が暗いときに働き、光覚(明るさの差を識別する能力)を司るのに対して、錐体は明るいときに働き、色覚や形態覚をつかさどります。
*暗順応とは、暗い光に対する網膜の適応力で、暗がりに入ると時間とともに目が慣れて見えてくる現象。
カシスアントシアニンは、Goldmann Weekers暗順応計を用いた試験でも用量依存的に暗視順応を改善しました。
●カシスポリフェノールの抗酸化機能アントシアニン類の抗酸化活性については、数多くの研究報告があります。
この研究の中で重要なことは、(A)血液中でのPH7.4付近で抗酸化活性が強いことと、(B)吸収されやすく血中持続時間が長いことです。
(A)について、カシスアントシアニンはビルベリーアントシアニンよりも約3倍も抗酸化作用が強いことがわかりました。
これは、カシスアントシアニンの50%を占めているデルフィニジン−3−ルチノシドの強い抗酸化力によるものです。
(B)について、カシスアントシアニンは、1〜2時間で血中濃度が最大になり、抗酸化作用も摂取後2時間まで上昇し、以後8時間くらいまで高いレベルを維持していました。
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